人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜 作:札切 龍哦
◎蕭何(しょうか)
「私には張良殿のような智謀も
韓信殿のような軍略もありません
ただマスターやサーヴァントの皆を支えるだけです」
真名:蕭何
クラス:キャスター
性別:男性
身長:165㎝
体重:55㎏
出典:史実
地域:中国
属性:中立・中庸・人
好きなもの:読書・平和
苦手なもの:戦争
◎ステータス
筋力:E 耐久:E 敏捷:D
魔力:B 幸運:A+ 宝具:A++
◎スキル
・前漢三傑:A
ぜんかんさんけつ
前漢王朝を開いた劉邦を支えた三人の功臣に
蕭何は数えられているので有している
他の2人は軍師・張良と国士無双の大将軍・韓信
・劉漢之丞相:A+++
りゅうかんのじょうしょう
項羽と戦い続ける劉邦達を
丞相として支え続けたことで有しているスキル
味方全体のバッドステータスを解除してバフを付与する
・漢律九章:A
かんりつきゅうしょう
劉邦が関中入りしたときに定めた法三章
(物を盗んだ者、人を傷つけた者を罰し、
人を殺したものは死刑にする)に
蕭何が時勢に合わせて秦の時代の法律等を
組み合わせて定めたと言われる法典
敵全体の敏捷にデバフを与える
・鑑識眼:A
人間観察を更に狭くした技術。
蕭何は対象となる人間が
どのような能力をどのくらいの程度で有し、
どれぐらいの有用性があるかの目利きに長けている
蕭何がその才を見抜き、
劉邦に大将軍として推薦したのが国士無双・韓信である
・陣地作成:B++
「魔術師」のクラス別能力。
魔術師として自らに有利な陣地を作り上げる。
「工房」の形成が可能。
劉邦達が項羽と戦い続ける間も
その領地を見事に治め続けたことと
未央宮という宮殿を築いたという逸話から有している
◎宝具
『不尽相国(ふじんのしょうこく)』
「私自身が勝利を齎すことはできません
できるのは勝利を得るために戦い続ける皆を支えることだけ
私がいるかぎり 飢えでも武器の不足でも
負けることはさせません 『不尽相国』」
ランク:A++ 対軍宝具
楚漢戦争で劉邦軍を後方で支え続け、
兵糧も兵士も武器も決して途絶えさせなかった
蕭何の逸話が宝具となったもの
発動するとしばらくの間、
魔力が消費した分だけ、
体力も消耗した分だけ自動で回復する
武器も相手の魔術、スキル、宝具の効果を無視して
損耗、破壊されることが無くなる
ただし壊れることが効果発動の条件になっている
宝具の破壊は止めることができない
しかしすぐに修復される
◎真名
蕭何は中国の秦末期から前漢時代の政治家。
三国時代まで続く漢王朝の始祖・劉邦を支え、
軍師である張良、大将軍である韓信と並んで
三英傑に数えられる。
劉邦と同郷で沛県の出身。
事務能力に長けていたのでその地域のトップである
県令の補佐を務めていた。
この頃からいい加減で図々しいが
素直で人当たりが良く街の住民や無頼達に
妙に慕われ、人気がある劉邦のことを知っていて
今の駐在所長にあたる亭長の仕事を斡旋するなど
繋がりを持っていた。
やがて始皇帝が亡くなり、その後を継いだ胡亥と
宦官・趙高の暴政によって各地で反乱が起こる。
反乱の勢いが強くなってくると命の危機を感じた県令は
反乱に同調しようとする。
蕭何は「秦から派遣されている貴方の命令には
この地の人々は誰ひとり従わない」と言い、
秦の工事に従事する労役者を連れていく役目に着いたが
労役者に逃亡されたためにこのままでは
役目を果たせなかった自分も罰として処刑されるので
残った者達と共に山奥に逃れ、
劉邦を慕う者達や秦の暴政から逃げてきたもの達を
まとめ上げて野盗となっていた劉邦の言うことなら聞くと進言。
県令が許可したので劉邦を呼び寄せるが
想像していた以上に劉邦が連れてくる人数が多いことに
ビビった県令が直前になって劉邦の受け入れを拒否。
蕭何は同僚である曹参や沛の住民と共に
反乱を起こして県令を殺害し、後釜に劉邦を据える。
以降は劉邦の部下として戦に出たのは数回のみで
常に内政事務を行って後方から支えていく。
同僚である曹参は武官となり、
この頃から疎遠あるいは不仲になったとされている。
劉邦が項羽よりも早く秦の都・咸陽に一番乗りして
占領したときは他の者達が金銀財宝を求めて
宝物庫に殺到する中、
ひとりだけそれらに一切目もくれずに
秦の歴史書や法律書、戸籍、地理書といった
行政文書などの機密文書を大量に確保。
項羽によって破壊される前に全てを保全することに成功し、
これらの資料によって劉邦軍は
天下の要害、各地の人口、地域ごとの強弱などの
他の勢力が持ちえない情報を得ることができ、
後の勢力の保持・拡大、
楚漢戦争に勝利して後の漢王朝の成立にも役立てた。
劉邦は僻地である漢(三国時代でいう蜀の地)に
封建という名の左遷(一説では劉邦を警戒した
項羽の軍師・范増の策)されたとき、
劉邦や武将達が憤る中で
「今、項羽と戦っても負けるだけ。
漢の地は僻地だが土地は豊か。
天然の要害で攻めるのは難しく守るのは容易い。
漢で力を蓄えて機会を待つべき」と進言し、
軍師である張良もこれに賛同する。
漢の地で蕭何は丞相に就任。
そこに項羽の元から出奔して漢に来ていた韓信と出会う。
股くぐりなどの悪評で能力に見合わない
低い役職にしか就けない韓信と語らった蕭何は
その凄まじい軍才に驚き、劉邦に韓信を推挙。
しかし劉邦が渋ったために韓信は失望して出奔しようとし、
それを止めるために蕭何は自ら韓信を追いかけた。
これに慌てた劉邦がようやく折れて
韓信は漢軍の総司令官である大将軍となる。
漢から出陣した劉邦が関中を奪うと蕭何は関中に留まり、
項羽との戦いが続くなかでも戸籍や法律を整え、
戦地に向けて途切れさせることなく兵糧と兵士を送り続けた。
民を決して苦しめることなくやってのけたので
名宰相として称えられた。
劉邦軍は劉邦が韓信を大将軍から罷免したり
韓信が遠征している間に項羽に攻められたりなどで
敗北することはあったが蕭何の送り続ける
兵士と兵糧によって致命的な敗北に至ることはなく
すぐに軍を立て直すことができ、
兵糧や兵士不足によって敗北することは無かった。
一説には「項羽が劉邦に勝てなかった要因のひとつは
項羽の陣営に蕭何のような補給・兵站を
しっかりと考え、行える臣がいなかったから」とも言われている。
楚漢戦争に勝利した後、
劉邦は戦功第一に蕭何を選んだ。
これに不満をもらした武将達に対して劉邦は
「諸君らの功績は狩猟の犬と同じである。
蕭何の功績はその猟犬の主のようなものだ」と答えた。
劉邦が皇帝となって中華を統一した後も丞相として
咸陽に乗り込んだときに入手していた秦の法律の資料を
参考にして新たな法律を作って運用するなど
行政手腕を発揮。
後に漢王朝の臣下として最高位である
「相国(しょうこく)」に任じられる。
相国に任じられたのは長い漢王朝の歴史の中でも
蕭何と後任の曹参だけ。
後任の曹参が当時の皇帝に仕事をあまりしないことを
叱責された時に「前任の蕭何殿が作り、定めた法令は
とても明瞭で変える必要がない。
我々の仕事はこの法令が滞りなく行われるようにすること」と
答え、それに皇帝が納得するほどの実務能力を誇っていた。
劉邦が亡くなった二年後に蕭何も亡くなり、
後任に曹参を指名している。
韓信、英布、彭越といった楚漢戦争に貢献した者たちが
劉邦に冷遇・粛清されていくなかで蕭何が無事だったのも
補給・戸籍・税制・官僚統制の全てを一手に担うという
国家にとって最重要人物すぎたのも理由のひとつとされる。
官僚・政治家としては
情や今までの付き合いに流されることのない
冷徹とも言えるバランス感覚の持ち主。
楚漢戦争が終結したのち、
劉邦に軍才と野心を警戒されて降格させられた韓信が
劉邦が反乱の討伐中に謀反を起こそうとしていることを知ると
自身が推挙し、楚漢戦争の勝利の立役者であるにも関わらず、
謀殺して大乱を防いだ。
劉邦に対しても後世の創作では
心酔しているように描かれていることも多いが
史実ではそんなことはなく、
沛県で反乱軍を興したときに劉邦を総大将にしたのも
劉邦を見込んでというよりも
『反乱が失敗したときの責任を劉邦に押し付けるため』と
歴史書に記されている。
楚漢戦争中も関中で善政を敷く蕭何が民衆から
慕われていることに劉邦から疑心を向けられていたが
己の親族で戦いに赴けるものは全て前線に出させて
自身とその一族に国を乗っ取る意思が無いことを示し、
漢王朝成立後も田畑を買い漁って汚い金儲けをして
自身の評判をわざと落としたり
己の財産を国に寄付したりして
劉邦の疑心から来る粛清を巧みに躱し続けて
その地位を保ったままで天寿を全うした。
◎人物
一人称は「私」。
丁寧で礼儀正しい口調で話す。
質素な中国の文官の服装をした
黒髪の穏やかな顔つきの細身の青年。
性格は普段は温厚で誠実。
項羽や虞美人の正体を知っても慌てることも驚くもなく
ただあるがままに受け入れる器の持ち主でもある。
物資管理や予算決めなどの内勤業務を率先して行い、
あっという間に仕事を丁寧かつ確実に終わらせる。
実務能力が凄まじいので運営業務が
何倍もスムーズかつ効率的になる。
ただし気を付けないと甘えすぎて
全て蕭何任せになりかねないほど有能。
なお本人には下剋上精神も野心も全く無いので
適宜仕事は周りにしっかりと振り分けている。
史実からも分かるように物資の計測、計算が得意で
輸送時間、消費量からそれがいつまで持つかなどを
もはや未来視してるのでは思えるほど
正確な結果を頭の中で即座に導き出し、
不測の事態や新たなメンバーがどれだけ増えても
必ずといっていいほど的確な結果を導く。
そして言うべきときは相手が誰であろうと
決して退かずに己の考え、意見を伝え、
大局的に判断して他者を切り捨てる判断もして
それを躊躇なく実行する冷徹さも持っている。
その実務・政務能力は始皇帝をして
「化物」と言わしめるほどに凄まじいもの。
仕事が休みのときは大抵は図書館や自室で読書をしていて
戦で中断されずに心から読書に浸れることに感動している。
生前の影響か周りが放っておけないと感じるタイプの人物とは
「その類の人間に仕えて生前に散々苦労したから」とあまり関わろうとしない。
なお数回だけだが戦に出ていたりするので
結構体力はあり馬も人並以上に乗りこなせる。
◎人間関係・サーヴァント関係
〇劉邦
生前に仕えた主君。
某漂流者漫画で
「あいつ放っとけないわ~だけで帝国作った男」とか
言われた漢王朝の祖。
当初は素直で気前が良い性格をしていたのだが
楚漢戦争後半から活躍する武将達に恐れと疑心を抱くようになり
戦争終結後は韓信、英布、彭越たち
漢の勝利に多大な貢献をした者達を冷遇、粛清していった。
そのくせ三人を粛清した後に匈奴などの騎馬民族の侵入に悩まされたときは
「どこかに匈奴を打ち破れる勇将、智将はいないものか」と
愚痴ったりしていたらしい。
蕭何にも疑心を抱いたが蕭何自身の巧みな立ち回りと
有能すぎる実務能力で粛清は回避した。
もともと劉邦に対してそこまでの忠義・忠誠は持っておらず、
疑心を持たれたことでそれらが無くなって
あくまでも「天下を統一して平穏にするため」に仕えた。
仕えたことにやりがいはあったがそれ以上に苦労したので
「二度も仕えようとは思えない」としみじみと語っている。
〇韓信
劉邦に仕えた同僚であり国士無双と称えられる大将軍。
なお国士無双の称号は蕭何が付けたもの。
その軍才に感嘆して蕭何自身が劉邦に推挙するなど
長い付き合いがあったのだが
劉邦が韓信の軍才を恐れたこと、
韓信自身に野心があったことが合わさって
楚漢戦争終結後に冷遇され、謀反を画策。
韓信ほどの男が謀反を起こせばまた天下が乱れることを
憂いた蕭何は韓信を謀にかけ、
蕭何のことを信用していた韓信はあっさりと謀殺された。
蕭何は異聞帯の韓信を
「体つきとかは異なるが凄まじいまでの軍才と
ウォーモンガーなところはそっくり」と語り
異聞帯の韓信は蕭何を
「蕭何のような兵糧、兵士を決して途切れさせない男が
同じ軍にいた汎人類史の韓信が羨ましい」と語っている。
〇項羽
劉邦と天下を賭けて戦った英傑である人造人間。
蕭何は生前の項羽と直接に相対することは無かったが
項羽の横暴な振る舞いにどこか作為めいたものを感じていて
サーヴァントとして会って話したときに
項羽の本当の狙いを理解し、敬意を表し、
項羽も器としての完成が遅い劉邦を支え続け、
己との戦いで兵士、兵糧不足に一度も陥らせずに
なおかつ劉邦の領土に善政を敷いた蕭何の
実務能力に感嘆するなど
生前の遺恨は一切無くけっこう仲良くしている。
〇虞美人
項羽の最愛の妻であり我らの愛するぐっちゃんパイセン。
項羽の敵とも言える劉邦に仕えていたということで
当初は敵愾心を持っていたが
蕭何自身に劉邦への忠義も忠誠も無いことを知ると
さほど気にせずにあの時代を知るものとして
そこそこの距離感で交流するようになる。
ときおりぐっちゃんの大ポカを
未然かつ的確に防いだりしている。
〇始皇帝
異聞帯の中国の王。
「異聞帯の韓信が軍略・戦争の怪物とするなら
汎人類史の蕭何は政務・実務の化物」
とその能力を高く評価している。
雷電タメエモンさん、ありがとうございました!