人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜   作:札切 龍哦

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ゴッドネス熊手『……………』

オーマジオウ【気になるか、顚末が】

ゴッドネス熊手『あんたもだろ、オーマのジイさん』

オーマジオウ【彼等の戦い、指輪と願いを懸けた闘い】

【となれば、現れるはずだ。【邪神】の手がかりが】

ゴッドネス熊手『あぁ。もしその時は…』

オーマジオウ【うむ。だが…】

ゴッドネス熊手『あぁ。まずは見届けねぇとな』

『真のナンバーワンは、果たしてどちらか…』




激戦!No.1番外バトル!

《はぁあぁあぁっ!!》

『おりゃあぁあッッッ!!』

 

ハワイの海辺で始まった、番外No.1バトル。かつての縁と恩返しの為、ゴジュウウルフがゴジュウドラゴンに全身全霊のNo.1バトルを挑んだ形で火花は切って落とされた。

 

もはや遠野吠が所持していない指輪はゴジュウドラゴンリング…かつてテガソードと共に戦ったルゥが作った指輪のみ。

 

逆にリッカは、吠に勝てば全ての指輪を手にする事が出来る。まさに頂点、No.1バトルを決める戦いであった。

 

『おおおおおッッッッ!!』

 

ゴジュウウルフはその天性の勘と野生でゴジュウドラゴンを攻め立てる。互いの金のテガソードが激しくぶつかり合い、火花を散らす。無数の剣戟が如く、それらは何度も打ち付けられる。

 

《くっ!!》

 

圧力がある。リッカに伝わるそれは激動の修羅場をくぐり抜けた戦士のそれ。

 

『おりゃあッ!!!』

 

そして即座にリッカのガードを下から蹴り上げ、リッカの懐をがら空きにする。戦隊としての経験値は、吠に分があった。

 

『もらったぜッ!!』

 

早くも勝負を決めにかかる吠。No.1バトルあわや決着かと思われたその時。

 

《はあっ!!》

 

瞬間、ゴジュウドラゴンの背後から翼が現れる。それは力の元たるミラアンセスのもの。

 

『何ッ!?ぐぁあっ!?』

 

それらは赤雷を含んだ嵐を巻き起こし、無差別の雷撃を辺りに叩き落とし吠を吹き飛ばす。驚異的な力にして神威。

 

[油断するな、遠野吠]

『テガソード…!』

 

その時、吠に語りかける者がある。

 

[あの指輪、私が神であった頃に厄災と共に戦った龍、ミラアンセスのもの。私の力で産み出した指輪とはひと味もふた味も違う…!]

 

それはテガソード。彼に力を貸す元、神たる存在。ミラアンセスは、世界を護る存在に普遍的な力を貸していたのだ。それはこのテガソードにも。

 

『おもしれぇ。最後のケンカはこうじゃなきゃな!』

〔ウルフデカリバー・50!!〕

 

吹き飛ばされながら、ゴジュウウルフは自らの武器たるウルフデカリバーを顕現させる。

 

『おらあっ!!』

 

瞬間、吹き飛ばされた後方の次元を───一閃。

 

《えっ…!?》

 

切裂き、自らを『次元の裂け目』へと放り込んだ。そして、同時にリッカの周囲に赤い次元の裂け目が現れる。

 

『おおおおおおおおおッッッッ!!!』

 

瞬間、切り裂かれた次元からゴジュウウルフが縦横無尽に現れ、ゴジュウドラゴンを滅多斬りに斬り裂いていく。

 

《くっ!》

 

それらは次元の裂け目を利用した立体的な戦闘であり、初見の対応や対処が極めて困難なもの。リッカもその例に漏れずダメージを許してしまう。

 

『どんどん行くぜ、リッカ!!』

 

そして攻撃と離脱が同時なため、反撃に転じる隙もない。理に適った野性的な戦法だ。

 

このままダメージを受ければ、やがて指輪の変身も解ける。そうなる前の対処は求められるが──。

 

(ルゥちゃん様の力で、無様を見せるわけにはいかない!)

 

カルデアの守護龍にして人類に完全なる友好を見せる超越者。その力を使い無様は晒せない。

 

そのリッカの心が、状況を打開する。

 

《おりゃあッ!!!》

『何ッ!?』

 

なんと、ゴジュウドラゴンはその爪のみを持ってウルフデカリバーと同じ現象を起こしてみせた。

 

『切り裂きやがった!?ぐっ!?』

 

そう。爪で次元を引き裂き裂け目を作り、そこをゴジュウウルフの出口に強制的に定めたのだ。それはまさしく、超越者たる神の御業。

 

《捕まえたァ!》

『がっ…!』

 

そしてそれはそのまま、ゴジュウウルフの捕縛に繋がる。片方の手で、むんずとウルフの首を掴み取るドラゴン。

 

《おりゃあぁあぁッ!!》

 

そして、ゴジュウドラゴンは放つ。

 

《大雪山落としーーーーーーーッ!!》

『ぐぁあぁあっ!!』

 

ナインライブズ・ワン。大雪山落とし。背中から砂浜に叩きつけられ、吠は血反吐を吐くようなうめき声を上げる。

 

『ぐうっ…!!』

 

対処された。そう感じる間も無く、リッカの反撃が来る。

 

《今度はこっちの───うわっ!?》

 

しかしその瞬間、【黒いウルフデカリバー】が飛来し、ゴジュウドラゴンを無理矢理ゴジュウウルフから引き剥がす。

 

【吠ゥ。ダメじゃないか、お兄ちゃんに黙っていなくなっちゃぁ】

 

《何…!?》

 

【はじめまして。僕は久遠…吠の兄さァ】

 

飛来し浮かぶ、久遠を名乗る刀剣。当然ながらリッカの味方ではない。

 

『邪魔すんな久遠!コイツは俺達の戦いだ!』

【最後の戦いなら、全部出し切らなきゃ。あの娘、強いよ?】

 

『ッ…』

 

【出し切らないと、後悔しちゃうんじゃない?一緒にやろうよ、吠ゥ!】

 

吠は兄を名乗る不審剣の言葉に、一瞬ながら逡巡するも…。

 

『出し惜しみして、勝てる相手じゃねぇか!』

荒々しく、兄を名乗る不審剣を掴み取る。

 

【そう来なくちゃァ。行くよ吠ゥ!】

『使ってやるぜ、久遠!』

 

〈ドラゴンクロスセイバー・50!!〉

 

ウルフデカリバー・兄を名乗る不審剣の二刀流に対応し、自身の武器を展開するリッカ。

 

《愉快なお兄ちゃんがいたんだね、吠!》

『愉快っていうか気色悪いけどな!』

【照れなくていいよォ。リッカちゃんだっけ?僕の吠を誑かしちゃダメだよ?】

 

会話と剣戟が飛び交いながら、互いの攻撃は無数に交錯する。それは互いに積み重ねてきた研鑽の表れ、人生のぶつかり合いだ。

 

『おおおおおおおおおおおおッ!!』

《はぁあぁあァァァッ!!!》

 

それらはハワイの砂浜を焼くほどに熱く、苛烈で、鮮烈であった。互いの気迫が、太陽より熱くぶつかり合う。

 

『……………』

 

デカレッド…無慙は二人を静かに見つめている。若者が頼もしく育った現状を、喜ぶように。

 

───拮抗は、崩れた。

 

《はぁあっ!!!》

 

『ぐっ!!』

 

指輪の、出力と規格が明暗を分けた。

 

リッカのクロスセイバーが、ゴジュウウルフのデカリバーを弾き飛ばす。

 

《でやぁあぁあぁぁあっ!!!》

【吠!!】

 

そして同時に、ミラアンセスの雷を宿した一撃が叩き込まれ──

 

【ぐううぅぅううっ!!】

『久遠!!』

 

そのダメージを、久遠が引き受け大ダメージとなる。それらは武具と言えど戦闘不能を誘発するもの。

 

【ほら、吠ゥ…。僕がいて、良かったろ…?】

 

火花をあげ、久遠はハワイの砂浜に突き刺さり沈黙する。それほど迄に、ゴジュウドラゴンの力は一線を画していた。

 

『おおおおおおおおおッッッッ!!』

〈オルカブースター!!ワイルドパワーアップ!!〉

 

《!》

 

その時、ゴジュウウルフはさらなるパワーアップツールらしき銃、オルカブースターを手に取り黄金の装甲を追加した『ワイルドゴジュウウルフ』へと進化する。

 

〈フィニッシュフィンガー!!〉

 

《……!!》

 

瞬間、ハワイの快晴は消え失せ、満月の夜空に辺りは埋め尽くされる。

 

『リッカ!お前は俺の────』

《………!》

 

『獲物だあッ!!』

 

瞬間、驚異的な速度でまさに獣の如くに襲い掛かるワイルドゴジュウウルフ。

 

《くっ……!!》

何度か、幾度か斬撃を受けるゴジュウドラゴン。そして、必殺の一撃を叩き込まんと振りかぶるゴジュウウルフ。

 

『貰ったァ!!』

 

だが────

 

《───そこおッ!!!》

 

吠に齎されたのは、勝利ではなく。

〈ドラゴン!!アブソリュート!!〉

 

クロスセイバーの、強烈なカウンターであった。

 

『ぐあああああああああっ!!!』

 

ゴジュウドラゴンは、ワイルドゴジュウウルフのスピードに翻弄されていた訳では無い。

 

二度、三度。縦横無尽の一撃を受け──。

 

カウンターのタイミングを、計っていたのだ。

 

『つ…』

 

強い。吠が浮かべた偽らざる所感がそれであった。

 

真正面から、全てを懸けて。それを弾き返される。

 

厄災の様な邪悪さも、恐ろしさもない。

 

ユニバース戦士のような、多種多様な力でもない。

 

テガソードの言っていた言葉は全く間違いではない。

 

ゴジュウドラゴン、そしてリッカの力。

 

それらは間違いなく──神が如き力を発揮していた。

 

《─────…》

 

まだ立ち上がれる?ゴジュウドラゴンは言葉なく、吠に問いかけている。

 

『へっ…たりめーだろ…』

 

ゴジュウドラゴンに促され、ゴジュウウルフは立ち上がる。

[遠野吠。私も手を貸そう]

 

瞬間、テガソードが吠に声をかける。

 

[ミラアンセスの力に、同じ階梯の領域でなくば届くまい。既に神を降りた身ではあるが…!]

『あぁ、こうなりゃ俺達の全部を叩きつけるしかねぇ!!』

 

瞬間、天空より蒼き巨大な剣がゴジュウウルフに飛来する。

 

《…!》

 

『行くぜテガソード!!』

[ミラアンセス。かつての大恩、我等の全霊でお返ししよう!]

 

瞬間、蒼き剣【リョウテガソード】を手にし、ゴジュウウルフは究極進化を遂げる。

 

〈最強!頂点!!ユニバース!!!テガソード・ナンバーワン!!〉

 

瞬間、ゴジュウウルフはテガソードと完全に一体化し、完全なる指輪の戦士、ゴジュウウルフ・テガソードへと姿を変える…!

 

『アォオォオォオォオォオォオォオォオーーーーーーーーーーーーンッッッッッ!!』

《くっ…!》

 

天地に響き渡る遠吠えが、テガソードと一つになったゴジュウウルフより巻き起こり強烈なプレッシャーを与える。

 

《それが全力、正真正銘の本気だね!吠!》

『あぁ。これより上はねぇ本気の本気だ!』

 

赤と蒼のテガソード・ゴジュウウルフ。

赤と白のゴジュウドラゴン・ミラアンセス。

 

吠と龍華、二人が睨み合う。

 

No.1バトルは、一つのクライマックスを迎えようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




────だが、その時だった。

?【フハハハハハハ!!指輪の戦士にかつての龍とは豪華な顔ぶれだな!】

瞬間、瞬く間にテガソード・ゴジュウウルフとゴジュウドラゴンを、【悪夢】の眷属達が取り囲む。

『なんだこいつら!?』
《悪夢…まさか!?》

ナイトメアノーワン【そう!我は邪神が見ている悪夢のNO1…ナイトメア・ノーワン!!】

邪神が見る夢、即ち。

【宇宙に組み込まれし邪神、その悪夢の具現…!ミラアンセス、並びにテガソードを排除し、禁断にドギラゴン諸共飲み込んでくれよう!!】

《……!》
『次から次へと、邪魔しやがって!』

邪神クトゥルフ。

その夢より現れし悪夢…そして、禁断の夢と融合せしナイトメアが、No.1バトルに待ったをかけるのであった。


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