人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜 作:札切 龍哦
アルセウス『では、クレセリアの力を増幅し、夢をキレイにしましょう』
キラナ『おおー!』
アルセウス『ドギラゴン、もう大丈夫ですね?』
ドギラゴン『勿論だ!!だがどうする、夢の中だけではまたハワイにイドムが出るかもしれない!』
アルセウス『問題ありません』
パパポポ『あぁ、問題ない』
アダム「あぁ」
「1周目から、地道に手を打っていてくれた存在が居るのだ。そしてグッドスタッフが今…」
「手を尽くしてくれている」
それぞれの戦場、それぞれの場所で。今決着の時は来た。
ドギラゴン、尊重の龍を手にした今。残すは逆転の革命のみ。
【真化、だと…!?まさか、よりによってお前達が…!】
キング・ボルバルザーク。ボルシャック達がボルバルザークを中心に『真化』した姿。
『驚くほど無理な話ではなかろう。滅びを越えて紡がれた絆!それが再び燃え上がったまでの事だ!!』
その身体は黄金に輝く。それらはまるで、真化の真理が何者にも覆い隠す事ができないと誇るかのように。
『滅びた世界の他愛のない燃えカスであろうとも!!懸命に生きる未来ある世界の薪にはなれるという事だ!!』
まぁちと勢いは強いがなァ!とボルバルザークは笑ってみせる。
『さぁ決着だ侵略者。虹の文明、侵略したくばオレたち紅蓮を越えていけ!!』
【ッ─────!!】
あらゆる困難を、自らの力で。あらゆる困難を、力を合わせて。
それなのに、自分は。
【うおおおおおおおおおおおおッ!!!!】
レッドメガゾーンは、決死の咆哮を上げキング・ボルバルザークへと吶喊する。
しかし。
『さぁ───返礼を受け取れェ!!』
光より早く。
裁きより強く。
ボルバルザークの一撃が、レッドメガゾーンを直撃した。
【がはぁ─────ッッッ!!!】
一撃であった。
それは最早速さ、パワー。そんな領域にいない。
宇宙そのもの、真理と合一した一撃により放たれたそれは。
真化したものしか対等に立つことはないのだ。
『ぐははははははははははははァ!!少しは見直したが、禁断の侵略者よ!!』
高らかに、ボルバルザークは笑う。
『だがこれは我等のみの業。ほんの入口に過ぎんものだ!いずれカルデア、カルデアの星々が至る時を楽しみにしておくがいい!!』
勝負あった。高らかに、キング・ボルバルザークは勝ち鬨を叫ぶのだった。
そして、ドギラゴン逆の場面においても決着の時は来た。
『─────────!!』
ロイヤルナイツの全滅に伴いながらけして諦めなかったオメガモンが、自身の全てをデータ変換。
『オメガブレード』として姿を変え、それらを以て自身らの決意と覚悟を奉り、それに応えた伝説の聖騎士。
インペリアルドラモン・パラディンモード。かつてデジタルワールド大崩壊を食い止めたとされる伝説の聖騎士。
ロイヤルナイツの始祖として伝わる、伝説の中の伝説。それが、この戦いに降臨を果たしたのだ。
それは即ち。
『この戦いは、聖戦である』という、インペリアルドラモンの神託の証に他ならない。
彼の顕現こそ。ロイヤルナイツ達の選んだ道が間違っていなかった証と言えよう。
『あれが、伝説の聖騎士…】
マスティモンもまた、伝説の顕現に目を奪われる。
『ハァッ!!!』
瞬間、インペリアルドラモンの一振りが空間を満たす。
『きゃっ!?】
瞬間、マスティモンを取り囲んでいた7大魔王の影が消え去り、マスティモンへの危機は去る。
『なんて力…!】
影と言えど、その力に遜色は無かった。それらを、一瞬で。
イグドラシルサーバー最大最強の存在。それはけして、誤りではなく。
【ゴギャァァアァアァァァァァァァァァァァァッ!!!】
ドギラゴン逆が、最大限の警戒を顕に吠え猛る。そして放たれる、無数の宇宙の闇を込めた刃。
『ハァアァァァァァァァァァッ!!』
インペリアルドラモンは空高く飛び上がる。夢の空へ、宇宙の黒が見えるまで高く、高く。どこまでも。
『!】
その時、マスティモンは理解する。インペリアルドラモンの狙いを。
『分かりました…!キラナのパートナーとしてお手伝い致します!】
マスティモンは意を決し、自身の正義と邪悪のパワーを掛け合わせ混沌としたゲートを創造。
『カオス・ディグレイド!!】
それらは異次元、異空間へ繋がるゲートを生成するマスティモンの必殺技。このゲートがあれば…
『オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』
インペリアルドラモンに攻撃は通らず。
インペリアルドラモンの攻撃は最短で届く!
【ゴギャァァアァアァァァァァァァァァ!!】
禁断と宙滅の意志を総動員するも、最早勢力図は反転し決している。
ドギラゴンの覚醒により、プレシャスパワーによる革命は起きている。
誰も、インペリアルドラモンを止めることは敵わない。
『ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーッッッッッッ!!!』
渾身の一撃を持って振るわれたオメガブレードが…
今、ドギラゴン逆の一刀両断を果たした。
【グゴァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーッッッ!!!】
断末魔の咆哮を上げるドギラゴン。一刀。たったの一刀であった。
それだけで、禁断が侵食し創り出したドギラゴン逆を、それらのデータや効果を消去し切り裂いた。
【とんでもないわね…』
ロイヤルナイツ達が懸命に戦い、力及ばずに倒れたドギラゴン逆。それらを、助力を借り一人で討ち果たした。
それこそが、究極の聖騎士にしてロイヤルナイツの始祖達の証明。
『す、すごい…!』
ユメとオシリスも、憧憬深げに見守る。
イグドラシルサーバーのカルデアの助力は、完璧に果たされたと言えよう。
『──────!!』
しかし、インペリアルドラモンは敵を倒しただけでは終わらなかった。
高々とオメガブレードを掲げ、自らの更なる力を解放する。
『わわわっ!?これは…!?』
『!?』
ユメ、オシリスが驚愕する。
それはかつて、インペリアルドラモンがデジタルワールド大崩壊の危機を救った大奇跡の一端。
窮極にまで自らを高め、真化の領域に至った者は『後の世界』における『新生の護り手』となる。
パラディンモードとなった彼はかつて、全てのデジタルワールドを巡り、全てのデジモン達と心を通わせた。
そして滅びの最中、全てのデジモン達と心を一つにした。
そう、『パラディンモード』とは真化の証に他ならない。
真化したインペリアルドラモンは、三つのデジタルワールド・サーバーを世界として新生する礎となった。
真化した存在に時間、空間の概念は意味を成さない。
それらは、世界と合一せし真化者の意のままとなる。
故にこそ、野心や邪心在りしものに真化はあり得ない。
世界の全てを支配する力を有し、それでなお生命と世界を慈しむ者。
それのみが、真化した物として『先達』となるのだから。
『オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』
インペリアルドラモンから、光が満ち溢れる。それはまさしく、生きとし生けるもの全てへの輝ける光。
『う…あれ…?』
『私は…確か…』
それらは、傷ついた全てを癒し労る。
そしてそれらの輝きは、『とあるもの』を通じてハワイに満ちる。
〜
『来ました。ルゥ様。やってくれました』
『ふぁ!やったぁ!』
クラース、そしてルゥが満ち溢れるプレシャスパワー、ハワイに満ちるプレシャスパワーに手を振る。虹色が、夜空を彩っていく。
『みんなー!私達は味方だからねぇ〜!約束だよぉ〜!』
カレーパンより前に、超越者が配布していた食べ物が存在する。
そう、それこそがルゥが作っていた『モロコシ』。それらはルゥがこっそりプレシャスパワーを込めて皆に振る舞っていたのだ。
ルゥはあらゆる龍たちの、世界の始祖。
龍、竜という概念が齎された世界の全ては、起源をルゥに遡る程だ。
故にこそ、ハワイにいる皆に地道にプレシャスパワーの適応を助けていた。
クラースという、人類の始祖が遺していた形見に力を借りて。
『なんとか間に合ったよぉ。手伝ってくれてありがとうねぇ』
イザナミに加え、ペースアップはクラースの手際が無くば果たせなかったとへたり込むルゥ。
『いいえ、全く問題ありません。重労働、デスマーチ、締め切り間近…』
クラースは、ルゥに静かにぺこりと頭を下げる。
『人の嫌がることを勧んでやるのが、私のモットーですから』
長き長き悪夢は終わり…
二日目の夜が、更けていった。
…そして
ドギラゴン『─────!!』
ノーデンス『ドギラゴン…!』
ドギラゴン『じじい…!!』
ノーデンス『ドギラゴン…!!』
ドギラゴン『じじい──────!!』
ノーデンス『ドギラゴン────!!』
ドギラゴン『戻れるなら戻れるって言えやボケェ!!』
『何をグダグダやっとったんじゃ小童ァ!!』
キラナ『クロスカウンター!!』
テイルモン『何をしているのやら…』
アダム「ロイヤルナイツの始祖よ、ありがとう」
アルセウス『あなたもまた、新生の担い手ですものね』
インペリアルドラモン『………………』
ルゥ『また会おうねぇ〜』
インペリアルドラモン『!!』
ルゥ『わぁ、跪かなくていいよぉ〜』
アロナ『ルゥちゃん様、本当に凄い方なんですね…!』
パパポポ『それはもう』
レッド『…………………』
ギルモン『疲れたぁ〜』
ブイモン『始祖が来たなら文句はないでしょ!』
ブイモン『早く加勢にきてほしいものです』
アダム「ユメ、オシリス。本当によく頑張った」
ユメ「えへへ…!あ、でも!オシリスさんはしっかり休ませてあげてくださいね!」
アダム「勿論だ。まだ全力は出ていない…」
「…!」
ユメ「?どうかしましたか?」
アダム「………いや」
ハワイの海は…
微かに、波立っていた。