人理を照らす、開闢の星・破章〜almighty,grail,war〜 作:札切 龍哦
グドーシ「おや、ご覧あれ。立て札ありのワープホールがございます」
リッカ「真選組サークル?あ、入れってことかな!」
グドーシ「成る程成る程。かさばる故別時空へ。流石の豪華さですなぁ」
リッカ「じゃあ早速!」
「「乗り込めー!!」」
「ようこそようこそ〜!りっちゃんにグドーシさん!新選組、まんま屯所にようこそお越しくださいました〜!」
ワープホールを抜けた先。其処に在りしは恐れられし新選組の屯所そのものであった。その風情、風景。語られし写真ありのまま。
「おぉ~!これ、新選組のアジトの屯所だねー!」
「そうなんですよ〜!新選組で何を出せるか?と話し合ったところ『屯所ぐらいしかなくね?』と合致した次第でして!どこからどう見ても!屯所でございます!」
和風の趣、殺伐ながらも静けさありきの風情の屯所。日本の心を捉えし新選組の屯所の至る所に、物販がちらほら。
「これが新選組の羽織!SからLまで!こちらは新選組メガホンに新選組バット、新選組サンダルに新選組ハチマキ!どれもこれも私達新選組公認グッズなんですよ〜!」
「新選組ってネームバリューに全力で乗っかっている!」
「そりゃあそうです!ノッブは弱小人斬りサーとかバカにしてきますがなんのその!幕末に新選組ありと謳われし名声に嘘偽りはございません!何故なら私達は───」
あまりに深く激しい理由なので割愛。
「ちょっと!?ぐだぐだキャラ起用したなら文量増加は覚悟してくださいよ!?」
割愛。
「ぎゃーぎゃーうるせぇぞ、沖田。…あ?お前か」
「ヒッジだ!」
鬼の副長、土方歳三。
不動の新選組ナンバー2にして、戦場における鬼でもある。
局中法度はあまりに有名、敵に殺されたよりこの法度で腹を切った隊員が多いとか。
「ご無沙汰しております、副長どの」
「おう。なんか買うならついでにこれもつけてやる」
そして二人におまけで付けられしは…
「俺の俳句集だ。自慢じゃねぇが、中々に風流だぞ」
「えー、司馬何某に下手くそとか言われてましたよね?」
「るせぇ。例えば…」
「『差し向かう 心は清き 水鏡』」
「おっ、グドーシやるじゃねぇか。俺の句の中でも力作だぞそいつは」
「沖田さんと向かい合って、心は澄んでる!みたいな意味合い!」
「道場でまたボコボコにされるのかぁ、みたいな覚悟ですか?殊勝ですねぇ!」
「てめぇはなぁ…」
「あ!せっかくですしりっちゃん、稽古していきません?無明三段突きと雷位で土方さんボコボコにしてやりましょう!」
「えぇ、いいの?」
「舐めんじゃねぇぞ、こちとら副長だ。二人がかりでも女に負けるか!」
「では結果の一言を」
「うおああああああああああああああーーーーーーーーっ!!!」
土方は二人の剣豪にそれはもうボコボコにされた。
「そういえば売ってる羽織は黒なんだ?」
「はい……その、有名な色は隊員から、ダサいと…」
そして皆で仲良く茶をしばいた。
「土方殿、何を?」
「見てわからねぇか?たくあん釣ってんだよ」
「成る程、善きかな善きかな」
そして大量に新選組グッズを買い込み、沖田さんとガチ恋チェキを撮った後二人は新選組ブースを後にする。
「楽しかったー!席を外してるって言ってた斎藤一さんにもあいたかったなぁ」
「また顔を出してみましょう。聞きたいですからなぁ」
「ガトチュ☆エロスタイム!!」
「深夜24から28時までですなぁ」
そんな二人は、次はやはりというかなんというか『ノッブース』と書かれているワープホールに飛び込む。
「やっぱりこうなるよねぇ」
「阿吽、陰陽ですなぁ」
【ようこそようこそノッブース!出迎えはそう!第六天魔王兼建勲!わしじゃ!!】
吸い込まれた先にて、イケメン姉貴なノッブにヘッドロックうりうりを食らうリッカ。即ちゴッドノッブ。
「やっぱりノッブだ!」
【然り!お、グドもおるのぅ。魔王にかちこむ仏陀とか粋じゃの!ロックロック!】
「ふふ、共に堕落しきった延暦寺でも焼きますかな?」
【うはは!仏陀直々に焼きうちとか末法すぎて草!まぁ今回は寺は寺でもこれじゃこれ!見て!】
バサリとマントを振るい、示すは有名極まるアレ。ノッブの芸。
【信長といえば敦盛!敦盛といえば本能寺じゃ!!火を付けるキンカンいないからゆっくりしていくがよい!うははは!というかこの三人なら無双ゲーでジャンルと歴史変わるやつ!】
「おー!いくいくー!」
【あ、未成年だから酒はダメじゃ。ノッブオレンジで勘弁せいよ。山盛り金平糖あるよ!わしの振る舞い本能寺!】
「なんと、山盛り金平糖。これは過分なもてなしを…」
【ええよええよ、リッカ先輩大好きじゃもんわし。あとグドーシは魔王としてライバル頂点的じゃから無下にせんわし!】
「なるほど。では話に華と火花を散らしましょうぞ」
【うはははは!リッカ先輩の隣は譲らんもんネ!】
(ノッブはともかく、グドーシもテンション上がってる…?)
そして三人は厳かに、ノッブオレンジを腰を据えて飲む。
【なんじゃ、新選組の四阿なんて行ったのか?どうりでダッサイ法被なんか持ってるわけじゃ。真選組木刀とか売ってたんか!】
「法被ではなく羽織ですぞ信長公」
【うははは同じ同じ、大体同じ!ささ、飲め飲め!ノッブと晩酌5000000000QP、リッカ先輩限定無料!うっはっはっは!】
楽しげに笑うノッブにつられ、二人も愉快にジュースをあおる。
本能寺でノッブと晩酌。確かに値段などつけられない法悦であろう。
【それにしても…いい笑顔じゃのう、リッカ先輩】
「ノッブ?」
【龍が如き少女、人と歩み人となる。しかし気炎と覇気は未だ龍が如く…うむ!あっぱれあっぱれ!わしは嬉しい!】
「わぁー!?」
渾身のヘッドロック。彼女は酔っているのか?否。風雲児はいつも通り。
【いつか大河ドラマの主役も張れるのう!その日が来るまでもっともっと自分を磨くのじゃ!ノッブ…ずっと応援してるからネ!】
「ずっとそばにいてくれる?」
【うはは!そなたが望むならの!───そうじゃ!酔っ払いみたいなノリも飽きたじゃろ】
すくっと、ゴッドノッブは立ち上がる。
【特別演目じゃ。二人にはわし本気の『敦盛』見せちゃう!】
「本能寺で敦盛!?」
「大丈夫ですかな?」
【心配御無用!たまにはカッコいいノッブも思い出してもらわなくちゃの!それでは行くのじゃ!有名どころ抜粋して───】
スッ、とノッブが扇子を取り出した瞬間。
【──────】
「「ッ…」」
空気が、神気を帯びた。
風が、空が、雲が、地が。神域へと変わった。
【人間五十年───】
ゆっくりと、敦盛を舞い踊り始めるノッブ。
紅蓮の長髪が、人間離れした切れ長の目が、美貌と長身を包む着崩した羽織が。
【下天のうちを比べれば───】
その所作、足さばき、視線、身体さばき。
「は、ぁ───」
息を呑むほどに、美しい。
まさに、天より降りた魔のごとく。
【夢幻の如くなり────】
数多の人間が、織田信長に未来を見た。
あまりに破天荒、あまりに波乱万丈。
戦国の世の、風雲児。
【一度生を受け───】
「────」
【滅せぬものの、あるべきか──】
日本が誇る、大英雄。
第六天魔王、織田信長。
リッカとグドーシは、今…
この魔王に、心から歓待される栄を受けていた。
【───はい終わり!うはは、真面目にやると照れくさいのぅ!】
「神ぃ!?ノッブカッコイーー!!」
【え?そう?】
「はい。日本で最も有名な武将、神髄を拝見いたしました」
【うはは褒めすぎじゃて!じゃあリッカ先輩、次はリッカ先輩の番じゃ!】
「ふぁ?」
【スレイヤーズのギブアリーズン歌ってくれい!あれほどリッカ先輩にピッタリな曲はないからのう!グドーシも歌え歌え!】
無茶振り魔王。リッカとグドーシは頷き合う。
「じゃあ───」
「えぇ、リッカ殿」
「歌っちゃおっか!」
【おう!やれやれー!】
こうして、ノッブとサシで盛り上がりまくり、大量の金平糖を貰い、二人は実感する。
サバフェスの、ぶっ飛んだ規格外さを───。
悪魔【申し訳ないありませんサタン様ぁ!!】
サタン【わ、びっくりした】
悪魔【我等、本意でないとは言えサタン様に背く真似を!!】
悪魔【我等悪魔は貶められし精霊や神、堕天使…】
悪魔【サタン様なくば消えるばかりだと言うのに!よもや利敵行為じみた真似を!】
【【【どうかお裁きください!消え去るならばあなたの手で!】】】
サタン【やーだよ】
【【【!?】】】
【君たちには代わりなんていないんだから、殺すなんてできないよ】
【【【!!】】】
【ミスしたなら、挽回してね?期待してるよ、僕の配下なんだからさ】
【【【────心名を賭して!我等が明けの明星よ!!】】】
ハスター【ほぉう…】
(成長したのじゃな。ふふ…)
【よきかな、よきかな…】