「人外魔境新宿決戦にて」五条・宿儺「「ーーー極の番」」虎杖「ーーっ!?」 作:ワーテル・Θ・
宿儺が「肆行御膳」を発動した。
認識が時間を超越し「四秒前」と「二秒前」の
宿儺と五条の動きが残影として空間に再現される。
この状態では宿儺は動くことはできず現実の時間は
経過していないため干渉は不可能になっている。
残影に意識を合一することで現実の時間軸がそこから
再生する仕組みである。
同時に領域展延を纏う算段を立てる。
これにより「捌」での斬撃が不可侵を突破可能となった
上で呪力出力を最大に引き上げることで
致死攻撃の構えをとった。
「捌」の高出力局所連撃で五条悟を寸断する狙いである
基本的に「御膳」に対応可能な者は存在しない。
原理としては現実の上書きであるこの因果から認識が
継続しているのは宿儺だけであり当然効果対象外の者は
数秒前に戻れば戻ったことを理解できない。
再生した時間から相手の動きに対応し
こちらの必殺を命中させるのは至極容易である。
そのアドバンテージは未来にまで手が伸びる。
状況の時系列を任意で選択できるのは
それだけ手札が増えることを意味する。
不利を避け有利を選べる。
宿儺の実力を考慮すれば通常敗北する要素はない。
「通常」であればーーーー
宿儺「(六眼…想定より厄介な代物だな…)」
これらは呪力と術式によってもたらされる現象である。
故に六眼ーーー超精密観察による呪力痕跡の捕捉を
搔い潜ることはできない。
更に残穢を観測できてもそこから起きた事象の
逆算して理解するのは本来不可能だが
五条悟は時間軸を無視した出鱈目な痕跡を
あらゆるケースを想定して分析し
術式構造を理解するに至った。
ひとえに現代最強と謡われる術師の才能に他ならない。
宿儺「(それにーーー奴の奥義…「群青烈火」…か)」
五条悟の最も厄介な手札は「無量空処」であると
認識していたがあるいはそれ以上の脅威と
なりえると思考する。
互いに「極の番」を使用した瞬間
研ぎ澄ませた認識をもってしても
五条の先制攻撃を全く知覚できなかった。
時間が抜け落ちたかのような感覚で
これほど動きを捉えられない経験はなかった。
すんでの所で発動した「御膳」で危機を脱したが
あの時点から見た「四秒後」は四肢をもがれ
心臓を貫かれていた。
本来攻勢に転ずる機会を作るはずの技で
完全に回避以外の選択肢をとれなかったという事である。
宿儺「(肝心なのは…機先を制することだ)」
「御膳」の発動条件である
「手刀で空を切る予備動作を行うこと」
再発動の制約
「跳躍した時間の倍の時間が現実で経過すること」
これらは既に五条悟に看破されていると宿儺は判断した。
現状こちらの術式が発動している事を考えると
「群青烈火」再発動には小休止が必要でその時間は
「御膳」よりやや長いためと推察される。
宿儺「(先の動きを見るに時間停止のような
からくりだろう…
現実時間で奴に追いつくことは実質不可能か…
であればーーー)」
次に時間を再生すれば跳躍した分
四秒から八秒間経過を待つ必要がある。
この間の攻撃を凌げる保証はーーーない。
宿儺はもう一方、「二秒後」と「四秒後」
の残影を現出させた。
「四秒後」の五条悟の残影は神速の蹴撃で
宿儺の両腕を砕いていた。
宿儺「(ーーー八秒か)」
先刻は術式対象を自身のみとしたため時間跳躍に
五条悟は適応されていない。
故に「群青烈火」は初撃で発動しており「御膳」で
回避して言葉を交わす間六秒経過しその二秒後には
再び使用していることになる。
「「群青烈火」の再使用の小休止は最短八秒間」
と宿儺は仮定した。
逆に言えば一度発動すれば八秒間は
使用不可能ということである。
宿儺「(「おそらく時間停止はほんの数瞬…
できることはそれほど多くないはずだ…
時間停止している間に攻撃は出来ない。
それが可能なら既にやられている。
初撃が異常な攻撃力を有しているのも術式が
関係しているとみるべき…
次にとるべき行動はーーー)」
To Be Continued . . .