おじさん、ファンタジーはもうこりごりなんだけど   作:ピンク髪大好きニキ

3 / 11
2話しかまだ更新してないのに思いのほか評価貰っててびっくり、本当にありがとうございます。

あの、この前書き書いててやっと特殊タグなるものを触ってみておでれーた、こんなのあるんやな……と思ったので試験的に入れてみました、前の話とかもちょくちょく時間見て弄ってみたいと思います。


3話「最近きな臭いな、と思うおじさん」

 

 

 

・月~日

 

 

いや焦った、マジで焦りすぎて日記も途中で投げ捨ててずっと彼女の看病してた。 キヴォトスの生徒は頑丈だが、状態異常的な方にはそこまでの耐久性がないのかもしれないな、今度そこら辺の不良生徒で実験してみよう……外道とか言うなよ?

 

一応蘇生薬や蘇生魔法はある。 でもキヴォトスでキチンと発動してくれるのかに不安が残るので死ぬ前に処置できて良かったと言うべきだろう、後日目覚めた彼女からは何度もお礼を言われたし、ついでに何があったのかも聞いてアフターケアもバッチリにしておく。 そういう些細なすれ違いは早々に解決した方がいいんだよ。

 

あんなクソ砂漠で倒れてたくらいだからあの付近の学生かな? とは思ったが全校生徒の数を聞いてひっくり返った、何だその数学校ってレベルじゃねぇぞ。

 

その後律儀にお礼を言いに来た後輩ちゃんと緑髪ちゃんに熱耐性+αの指輪を渡しつつ、近場の使ってない住居を利用したいと伝えたところ二つ返事で許可が出た。 転移場所の指定のために都合がいいし、量だけある砂でゴーレムを生成するのもアリだな。

 

……何か最後帰る時、二人の間でバチバチ火花が散ってたのは何なんだろうな? 眼で見てもいいけど、特に何かしたわけでもない相手の事を深くまで覗くのは、こう、良心が痛むというか……ね?

 

 

 

@月%日

 

 

今日はトリニティまで遊びにいった。 最近はエンチャントにはまって家にこもり切りだったからな、たまには体を動かさないと。

 

何て言ってたらすげぇつまらなさそうにベンチに座る女の子を発見してしまったのでつい声をかけてしまった。 あんまり自分の事を話そうとしなかったので失礼とは思いつつ眼で見たところ……まぁ、大体の理由は分かった。

 

俺が変に介入してどうにかなるもんでもないし、何よりもそれで彼女が救われるか? と言われれば否と答えるだろう。 でも見ちゃったのは仕方ないしお詫びに彼女には空の旅をプレゼントしてあげよう。

 

……何か反応薄いな? と思ったら白目剥いて気絶してた。 いやごめんて、良かれと思ってやったんだって。 そんなポカポカ殴らなくてもいいじゃん。

 

【静心】と【認識阻害】を施しまた浮遊。 飛行手段が少ないキヴォトスにおいて風を感じて飛ぶ空は思いのほか彼女のお気に召したらしい。 一通り飛んだ後すっきりした顔でお礼を言われたので俺満足。

 

(この後彼女が水着でトリニティを練り歩いていたという話を聞いて愚痴の限りを書いていたようだがぐちゃぐちゃすぎて文章化に失敗)

 

 

 

<月>日

 

 

エンチャントや店の経営も俺自身がやらなくてもよくなったので、ここ最近は偽名を使って傭兵やら何でも屋的なことをして暇を潰しつつ金を稼いでいる。

 

今日もその過程でオークションの護衛スタッフをしていたんだが……これが失敗だった。 依頼人には何にも問題がなかったのだが、その他のオークション参加者が出していた商品がどうやら盗品だったらしい。 しーあんどしー? とか言うメイド服の女の子たちが会場内に突入してきた。

 

やっぱあのスカジャンちゃん強いな、割と本気で側頭部蹴り飛ばしたのに数秒で意識を取り戻しやがった。 おまけに狙撃はウザいし爆弾はいやらしい場所に設置するし、あの巨乳ちゃんは直感が鋭いし、お前さてはニュータイプか超直感持ってるな?

 

対処の途中でまさかのあうとろーちゃんたちともバッタリ遭遇。 話を聞くと彼女達も依頼人の頼みで会場を警備してたのだとか。 だが彼女達の依頼人が件の盗品を出品してたらしく、真っ先に〆られていたらしい。

 

キリがないので死人が出ない程度の魔法を使った。 巨乳ちゃんじゃなくスカジャンちゃんが真っ先にみんなを引かせたのには素直に拍手したい、アレは天性の直感じゃなく戦場で培った経験からくる直感……と言うか野生の勘ってやつだな。 そのどさくさに紛れあうとろーちゃん達もついでに抱えて転移、店の三階へと逃げ帰った。

 

転移が初めてのあうとろーちゃんの反応は面白かった、メスガキちゃんとパンクちゃんも少なからず驚いてはいたが、アレは驚愕より未知の技術への関心の方が大きいんだろうな。 残念ながらキミたちには魔法は使えないのだよ。

 

 

 

#月*日

 

 

先日見知らぬアドレスからメールが届いた。 内容に興味を持ったので向かってみると、そこには車椅子のエルフちゃんがいた。 この声……ゆかなじゃな? 日曜は毎回戦隊とライダーの後に惰性で見てました。

 

どうやら以前のオークションの一件で魔法に興味を持ったらしい、知り合いからも滅多にない頼み事として任されたためこうして話を持ち掛けてきたんだとか。

 

見せてもいい範囲で魔法を見せつつ事前に調べてたらしいオリハルコン等の金属、それとポーションに用いてる薬草などの話をしていて内心舌を巻いていた。

 

エルフちゃんとその裏にいる子はキチンと理解してるんだな、これは「確実に相手を殺すためのモノ」だって。まあ殺すつもりはないし安心しては欲しいんだけど……はいそうですかって納得してもらえるもんじゃないよなぁ。

 

とか言ってたらコンビニ行ってくるみたいなノリででエルフちゃんは信用するって言ってきた、キミちょろすぎない? 姿見せないもう一人を見習いな? まあもう一人も信じるとは言ってたけど、アレは「信じる」じゃなく「(保有しておけば今後利用できるから今のところは)信じる」ってところだろうけど。

 

 

 

$月ℓ日

 

 

先日めっちゃ身なりのいい子が店にやって来た。 どっかで見た服装だなぁと思ってたら、なんと連邦生徒会長なんだとか。 何故ここに来た? と聞いてみると信じられるか自分の目で確かめたかった、なんだとか。

 

それから店のご飯を美味しそうに食べつつ、なんかめっちゃ堪能して帰っていったけど……うーん、心配だなぁ。

 

だってアレ、遠くないうちに何かあるでしょ。 あそこまで背後が真っ黒になるとか人生何回ループしてるん? って言いたくなるわ。

 

正直関わりたく無いなぁ……と言いたいけどアレは確実に目をつけられた筈だ、願わくば何事もないように……マジで頼むぞ……

 

 

 

◆月■日

 

 

今日は一日何もなかった、と書きたいところだったが家の中に半透明の女の子がいてビビった。 向こうも俺に見られてるのに気づいてビビってた。 悪いな、眼が勝手に色々視認させてくるんだよ。

 

彼女はトリニティの生徒らしく、予知夢と言うか明晰夢……明晰夢ってなんだったっけか、兎に角そういう特殊な能力があるらしい。 特に理由があったわけではないらしいが、まあ明らかにキヴォトスでは俺は異質だもんな、気にならないわけがないだろう。

 

彼女は自由に動けるわけではないらしいが、そこは俺の出番。 神秘に干渉すれば触れる事もそんなに難しいことじゃないので彼女を連れてキヴォトス一周弾丸ツアーと洒落込んだ。 普段見ることのない景色を見れて彼女もご満悦のようだ。

 

お別れの際彼女が楽園がどうのこうの言ってたけど、アレはあってもそんなにいいモノじゃないぞ? 昔天使関連で行った事があるけど途中で飽きて転移で戻ったし。 彼女の言う楽園とは違うだろうが……と、そこまで伝えたら彼女は驚いた顔をしていた。

 

あるかどうかなんて知らんけど、あったらいいなって思い続けてた方が人生楽しいんじゃない? って言ったら考え込んでたが……ま、考えは人それぞれだから何を言うでもないよな。

 

 

 

Δ月Θ日

 

 

あうとろーちゃんや水着ちゃんと出会って交流中、ふと知らない反応を察知して近場へと転移。 そこにはキヴォトスにとっては異質の……変なエネルギーだった。

 

実際にキヴォトスにあるわけじゃない、でも限りなく近くで力が反応している……何と言ったらいいのか、向こうは此方を認識してないけど一方的に俺が認識しているだけだ。

 

もしかしたらだが、並行世界でもあってそこで力が作動した? そんなところか? 何にせよ別になくても困らないのでこっちに来ないことを祈ろうか。 念のためにここ一帯に認識阻害をかけておこう。

 

後日暑中見舞いとでも言うように食べ物の詰め合わせを持ってきた黒服にその話をしたら、黒服にしては珍しく熟考してた。 どうやら黒服的にはよろしくない話だったらしい、その後の対処を話したらホッとしたような反応だったし。

 

……最近、妙にキヴォトスがざわついてる。 決定的な一線は越えてないけど、何かのはずみで一気に決壊するような、そんな印象だ。

 

先日また店に来たかいちょーちゃんが「何かあったら、力を貸してくれますか?」なんて不安そうな顔をして言って来たので二つ返事で了承しておいた。 悪人に手を貸すつもりはないが、そうじゃないなら別だ。 基本的に困ってる人にはついつい手を貸してしまう日本人なのだ。

 

かいちょーちゃんは少しだけ驚いた顔をした後、ほんのりと笑ってお礼を言って来た。 彼女なりに勇気を出したんだろう、まあ任せなさいな。 若人を手助けするのは大人の特権ってやつよ、見た目はキミらと同じだけどもね。

 

 

 

──月Ω日

 

 

──かいちょーちゃんが消えた。 死んだんじゃなくて、存在そのものが消えたみたいに。

 

多分まだ誰も気づいていない、これは俺でも気配察知と魔力探知の併用で如何にか気付けるレベルだしな、キヴォトスから消えたわけではなさそうだが、そのからくりは今の状態だと分からない。

 

気付いてたんだろう、こんなことになると。 その上でああやって俺に頼みごとをしに来た。 ……その覚悟が、どれほどのものだったのかなんて俺には分からないが。

 

頼まれたからにはやるだけのことはやってやらないとなぁ、俺もキヴォトスは嫌いじゃないし。 俺はメリバは嫌いだがハピエンは大好きなんでね。

 

子供は笑顔が一番なんだよ。 ……そうありたくても、そうなれなかった顔を沢山見て来たからな。

 




先に言っておくんですけど、基本的に土日は執筆から完全に離れるので更新はしないです。

毎日PCに向かって執筆執筆ってやってたらだんだん毎日更新が義務に……みたいな心理状態になって碌な文書けなくなりそうなんで。


評価されて色がついたの結構嬉しいんで、今後も評価してもらえるような作品書けるよう精進していきますね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。