インスピレーションって本当にポコポコ湧いてくるなあ……。
あ、それではどうぞ
ここはイ・ウーが保有する原子力潜水艦伊・Uの中。この中ではイ・ウーのメンバーが己の目的成就のために自己鍛錬に励んでいる。そして己の目的成就の邪魔となるなら同じイ・ウーメンバーでも排除も辞さないといった不文律があるのだ。
そんな連中が集っているため本来ならば組織としての体裁を成さないはずなのだが、一人の男の類い稀な力にて組織として成り立っている。
その男はイ・ウーのメンバーからは『教授』と呼ばれている。その『教授』が一人の少年を連れて来た。
頭髪はとても長く、後ろ髪を紅葉の髪留めで括っていた。身長はおおよそ六尺と四寸ほど。着物に覆われているため正確なところは判断し辛いがかなり鍛え込まれているのがわかる。その着物はまるで血で染め抜いたかのように紅い着物。それに紅葉の意匠が拵えてある袴を穿いていた。
その男に『教授』は話し掛ける。
「いやあ、君が来てくれて本当に助かるよ。君みたいな著名人の子孫は大抵何処かの組織に属しているものだからね」
「よく言うぜ。俺の曾祖父さんがそこまで有名なわけあるか。確かに歴史の変革者ではあるが、言ってしまえば影に埋もれた変革者だからな。その存在を知っている奴自体両手の指ほどいればいい方だろうよ」
「確かにそれもそうだね。だが君の存在を欲していたのは事実だ。君がいればアリアは僕の『緋弾』の継承者としてより良くなるに違いない」
「勝負に負けた俺が言うことじゃねえけど……曾孫に厳しいなあんた。普通自分の曾祖父さんに殺されそうになるとか考えねえぞ。このイ・ウーを率いているのだってそれが理由だろ?別に悪くはねえけどよ」
「君との勝負は実に楽しかったよ。恐らくだが接近戦だけならまず勝てないだろうね」
「つーか反則だろうよ……。何で俺の曾祖父さんの姉が使ってたとか言う『見稽古』がああも完璧にに使えるんだよ……。俺でもほんの少ししか使えねえぞ。嗚呼、いや、今のお前なら『聞取稽古』か?」
「そっちも大概だと思うのだがね。一応僕の眼が見えないことはイ・ウーメンバーにすら知られていないことなんだけどなあ。出会ってすぐに見破られるとは思ってなかったよ。それに僕の『条理予知』も完全には機能しなかった。全く、君には驚かされたよ。それに如何に僕が相手の技や体質を自分のモノに出来ると言ったって君のだけはモノに出来ないからね。正確にはしたらいけないだけど」
「そりゃ俺の技パクるのなら体質ごとパクらないといけないしな。そしたらお前はわざわざパクった刀剣を扱う技は全て台無しにする必要があるわけだが」
「だから出来ないと言っているんだ。まあ下らない話はここまでにしておこう。君はイ・ウーのメンバーとして参入してもらうことになる。基本的にイ・ウーには上下関係はないが、僕の命令にだけは従ってもらおう。あとは無限罪のブラドという実質的なNo.2の男がいるがこれの命令も聞かなくていい。尤も聞かなくていいとは言ったが君が興味があるのなら従ってもらっても構わないが。まあこんなところだ。後は君の自由にしたまえ。此処は己の目的を成就させようとしている者達の集まりだからね」
その言葉を聞き少年は考える。
この場にいるのは自分がこの『教授』と戦い、敗れたからだ。故にこの男の下で動くのに関しては文句はない。自分の目的……これに関しては自分でもよく分からない。日々をだらけて過ごしてきたわけではないが、だからと言って普通の人間みたく目的をどんどん打ち立てていくといった真似も出来ない。となると今ここで決めておくべきなのだが……。
「嗚呼、面倒クセェ。俺の目的、か。……そうだな。じゃ俺の担い手でも探すとするか」
「決まったかね?ではどうする?私兵扱いにしてイ・ウーのメンバーに挨拶をせずとも良いのだが……していくかね?」
「そうだな。まあしていくか。コミュニケーションは大事だしな」
「そうか。ならば僕についてきたまえ」
『教授』に連れられるまま少年は広間に出る。其処には錚々たる面子が揃っていた。見ただけで判る強者もいれば一見強者と判らないような者もいる。それらを前にして少年は、
「これからイ・ウーのメンバーとして参入する事になった。俺は虚刀流十代目当主・鑢十草だ」
そう、己について述べた。
まあ最初だしこんなものかな?
次の話は何時になるかはさっぱり見当がつきません。面白いと思ってくれる方がいたのなら早くなるかも……?