前世オルティナ、今世TSアイク   作:久保サカナ

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お気に入り140件突破ありがとうございます!拙いながらも精進して行きます!!

原作キャラクター死亡描写があります


初代女王改めTS主人公だけど元老院は悪い文明!破壊する!! その7

 

 

そして、舞台は復興したタニアの城下町とタニア城に移った。

 

今日は待ちに待ったティーナ姫の婚礼の日なのだ、街には祝いの鐘が鳴り響き、領民は皆笑顔に溢れて、乾杯の杯があちらこちらで挙げられている。

 

 

 

「ついにこの日が来たんだねぇ」

 

「ティーナ様きれいかしら?」

 

「そりゃもう輝くばかりでしょうよ」

 

「くうー!早く見てえ!!」

 

「しかし、お相手がまさかあのエルドリード子爵様とはなあ…」

 

「一体、姫は彼のどこがお気に召されたのか」

 

「いや!あの気の強い姫様とやっていけるのはエルドリード様くらいなもんさ!」

 

 

 

領民は皆「ティーナ様ばんざーい!!!」「エルドリード様ばんざーい!!!」と祝いの声をあげてタニアの民は心から姫と子爵を祝福しているのが分かる。

 

しかし、タニア城の中では一つの事件が起きていた。

 

エルドリード子爵が急に行方をくらましたのだ、臣下がパニックになる中、タニア騎士団隊長となったガントは「騒ぐな、まあ子爵にとってはいつもの事さ」と気にも留めずウォーレンに探しに行かせるのだった。

 

タニア山間部の見晴らしの良い高台、雄大な自然と花畑を臨む光景を眺めている青年が1人…エルドリード子爵である。

 

 

 

「みんなお待ちかねですよエルドリード子爵、いや……………アル!」

 

「っともうそんな時間か。わりぃ、今行く!」

 

 

 

そして振り返るエルドリード子爵…いやアル、そう彼は爵位を得たのであった。

 

 

 

「失礼ですが野生児の貴方が政治とか出来るんですか?」

 

「その言葉覇者の剣で打ち返すぜ、オルティナ亡き後ソーンを王位につけて同胞たるラグズがベオクを能無し呼ばわりして迫害するような状態にしていざ反乱が起こってもラグズの暴走を止めず、ベオクに負けて窮地に陥ってから救おうとして失敗したテメェに政治どうこう言われるとはな!」

 

「先に逝った俺が言うのもなんだがもっとこう…何か出来ただろう、現に今、元老院に入って宰相になれる能力はあるのだから」

 

「というかさぁ、テメェもゼルギウスも敵を倒す才能と貶める才能は凄いけど人を育てるとか平和を保つとかに致命的に向いてないよな」

 

 

 

アルと アイクの デュアルアタック!!

 

エルランとゼルギウスには 特攻 だ!

 

 

 

なお、一応爵位持ちとはいえバリバリ戦場というか現場の人であるゼルギウスは沈黙している、賢明である。

 

もちろん、いくら建国王ハルトムートが父親であるアルとて最初から政治が出来たはずはない、献身的に己を支えてくれたタニアの光にして最愛の妻ティーナ、生涯の親友ガントやウォーレン、タニアの良き人々、自分に爵位を与えたロイやリリーナ本人や彼らの派遣してくれた人材、他にも旅と戦いの中で得たあらゆるものがアルの糧になり彼を支えたのだった。

 

 

 

「まぁ、リキアの悪徳貴族とかタニアの悪徳家臣の類はベルン統治下時代に本性を出して戦後排除されてたりクルザードの膿出しの対象にされてたからやり易かったな!」

 

「人の本性っていうのは緊急事態にこそ見えるからな…、あとクルザードがMVPだな…」

 

 

 

そして、アルは無事にティーナと結ばれて戦争で荒れた領地の再建も軌道に乗り慣れないながらも若き領主として忙しくしているのだった。

 

そんな中、彼にとってもタニアにとっても吉報がティーナから齎される。

 

 

 

「子供が出来たの…もちろんアル、貴方の子よ」

 

「マジか!?うおおおおお!!!(歓喜)」

 

 

 

これにはアルもタニアの民も大いに喜び領地は婚礼の儀以来のお祭りムードに再びなった程である。

 

アルも政務を放り出しては膨らんでいく妻の腹に耳を当てて我が子に「早く会いたい」と話しかけティーナから仕事を放り出した件でゲンコツを貰いガントとウォーレンに両腕を掴まれ政務室までドナドナされる………そんな微笑ましい光景がタニア城では広がっていた。

 

友人達も皆祝いに来て、誰もが心から祝福し、そんな幸せな日々が続くと心から信じていた。

 

 

 

「さぁ…ここからが本番だぞ…」

 

「何が始まるんです?」

 

「第三次人竜戦役だ(ガチ)」

 

 

 

そして場面は暗転、先程までとは打って変わって表情に憔悴を浮かべたアルが飛竜を駆る光景が映った。

 

休みなく飛竜を飛ばしフェレ領に入ったアルの目に映ったのは強化された戦闘竜の群れに蹂躙され、紅蓮の炎に灼かれ変わり果てたフェレの地であった。

 

あまりにも唐突な幸せの終わりにエルランもゼルギウスも絶句である、だが、これは序の口に過ぎない。

 

何とか強化戦闘竜を蹴散らし崩壊しかけのフェレ城に辿り着いたアル、しかし、そこに親友ロイの姿は無く物や肉が焼けた臭いが辺り一帯に漂う中、代わりにかつてのロイに仕えていた戦友達らしき鎧を纏った焼死体が虚しく転がっているだけである。

 

その中で緑の鎧を纏った騎士…かつての戦友ランスが貴婦人の間の扉を守るように死んでいたのを涙を堪えて確認したアルは崩れかけのその部屋に入った、しかしそこにあったのは親友ロイの妻、リリーナの変わり果てた姿であった。

 

最期まで武人の娘らしく戦おうとしたのだろう、焼け焦げた魔導書が傍らに落ちている。

 

しかし、ロイとロイに下賜された封印の剣は何処にも無かった………「ロイはきっと脱出して反撃の機会を伺ってるんだ…!ぜってぇそうだ………!!俺も領地に戻って挙兵して駆けつけないと!!!」そうしてアルは飛竜を飛ばす。

 

 

 

「当時の俺はロイがリリーナやランスを見捨てて逃げる訳が無い、そんな当たり前の事すら考えたく無かったんだよ」

 

「何でこんな惨いことになってしまったんですか?」

 

「暗闇の巫女イドゥンを逃してしまったからだな…」

 

 

 

そこから人類が敗北するまではまるで坂道を転げ落ちるが如しであった。

 

誰の入れ知恵か、戦闘竜達は狡猾に立ち回り大陸に戦火を広げていった、戦闘竜は竜化するまでは人間と変わらぬ姿をしている、大陸各地に難民や移民のフリをして忍び一斉に蜂起したのだ。

 

竜の本拠地・竜殿のあるベルンは最初に強化戦闘竜に念入りに灼かれて壊滅した、ゼフィールを主君として仰いでいたベルンの亡霊達の怨みによる動きもその一助になった事は間違いない。

 

対抗しようとした各国であったがかつて人類が竜を倒す為に用いた超兵器「神将器」が何者かに奪われて、或いは破壊されていたのだ、アルは己の宿敵たる骸黒の一族の残党…或いはベルンの亡霊の仕業だと気づいたが何も出来なかった。

 

人類は数の暴力で追い込まれ各個撃破されて行った、アルも必死にリキア近隣の戦友達と結束して最愛の妻と領民だけでも守ろうと…「やってみなきゃ、わからねぇ!!!」と己の十八番で絶望する人間達に檄を飛ばしながら休みなく最前線を戦い続けた。

 

しかし、それも長くは続かなかった、奪われた「神将器」が人類に牙を剥いたのだ、操るのは骸黒の一族とベルンの亡霊達である。

 

 

 

西方を守ろうとしたキルマーは「黙示の闇」アポカリプスの闇の中に飲み込まれてアルの目の前で消滅した。

 

 

 

セルディア姫と共に戦っていたガントは「業火の理」フォルブレイズの炎に灼かれてやはりアルの目の前で姫共々灰になった。

 

 

 

そして、最愛の妻ティーナは………

 

 

 

「アル!私も戦えるわ!!」

 

「ダメだ、第一にもうそんなにデカい腹になってるのにどう戦うんだよ!?神将器もねぇんだぞ!!!」

 

「杖くらいなら使えるわ!!」

 

「姫様!アル!言い争っている時間は無いぞ!!」

 

 

 

奮戦も虚しく、追い詰められた人間達は「戦えない者たちをせめてナバタ砂漠の理想郷まで逃す」という計画を実行に移そうとしていた、その中には臨月を迎えたティーナも含められている。

 

しかし、彼女は最愛の夫アルや数少ない臣下の生き残りであるウォーレン、タニアから着いて来た兵を置いて自分だけ逃げることを拒否したのだった。

 

言い争うアルとティーナを仲裁しようとするウォーレン、しかしアルは彼を無理矢理退かすとティーナの腹に負担をかけないように抱きしめて彼女の唇に口づけを落とした。

 

 

 

「ティーナ…もうガントもキルマーもセルディアもクルザードもロイもリリーナもランスも…他の皆だっていなくなっちまった………お前だけでも守りたいんだよ…守らせてくれよ…」

 

「アル…」

 

「頼むよティーナ、どうか生きてくれ!生き抜いてくれ!!そして、オレとお前の子供に会わせてくれ………お願いだ…」

 

「アル、分かったわ!私は私に出来ることをする!!まずはこの子を無事に産むわ!!!」

 

「行きましょう姫様、さぁお腹の子にもしもの事があってはいけません。どうか馬車へ」

 

 

 

そして、ウォーレンに連れられて馬車に乗って他の非戦闘員と一緒に去って行くティーナ、アルは数少ない将として生き残りの兵達を率いるのであった。

 

 

 

「お前ら!ここから先は非戦闘員達が集まっている!!ぜってぇ守り通せ!!!」

 

「「「「「「「了解!!!」」」」」」

 

 

 

しかし、主君ゼフィールを奪われたベルンの亡霊達は情け容赦が無い、膨大な魔力が敵陣から立ち昇ると、天から降り注ぐのは見覚えのある光…かつてティーナが行使した「至高の光」アーリアルが非戦闘員達が集まっていた場所を護衛の兵諸共に薙ぎ払う、皮肉にもかつて用いた神将器の力でティーナ(とウォーレン)は青年の前で消滅したのだ。

 

 

 

この時、アルの中の親友が目の前で死んでも折れなかった大切なものが遂にポッキリ折れてしまった。

 

 

 

「約束するよ。二度と絶望など生み出さないことを。

 

二度と力を奪いあわないことを。」

 

 

 

かつて亡き母ミリィザと最期に誓った言葉である、しかし現実はどうだろうか。

 

心優しき竜であった母とは似ても似つかぬ作り物の心無き竜モドキが人類を滅ぼそうとし、力は奪われて、兵も民も絶望している。

 

 

 

アルは竜と人の混血である、アルの中に流れる竜の血は始祖竜。

 

神竜をも超える始祖竜の力の源は「絶望」である、皮肉にもアルはこの大陸に於いて既に誰にも止められぬ最強の存在と化していたのだ。

 

 

 

「◾️◾️◾️◾️◾️!!!!!」

 

 

 

ベルンやエトルリアの王城すら超えるほどの巨大な竜と化したアルの咆哮が響く、アルの放ったブレスはベルンの亡霊をまとめて焼却せしめた。

 

そして始祖竜アルは全ての決着をつけるべく…東…全ての元凶の地ベルンへと翼を広げ飛び立った。

 

 

 

なお、エルランとゼルギウスは目の前の青年のあまりの悲劇にコメントすら出来ない状態だ、アイクは己の子孫が今まで続いて来れた事をガラにもなく女神に感謝したい気分になっている。

 

 

 

「テメェらは良いよな…産まれて来た我が子を腕に抱けたし子孫だって今まで続いて惚れた女がまた会いに来てくれたんだもんな…」

 

 

 

アルの 必殺の 一撃!

 

エルランとゼルギウス には 特攻だ!

 

 

 





覇者の剣編も次回あたりで終わる筈です



ファイアーエムブレムの新作をプレイする

久しぶりに旧作をプレイしたくなる

旧作をプレイしている間に新作が発売される

ファイアーエムブレムの新作をプレイする

まさしく無限ループ!!!

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