前世オルティナ、今世TSアイク   作:久保サカナ

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ふぇぇ…戦闘描写なんて書けないよぉ………(心の中の幼女)




初代女王改めTS主人公だけど蒼炎の軌跡編までキンクリしたわ!! その4

 

 

そして、今、神剣を手に距離を取り向かい合うグレイルとゼルギウスなのであった。

 

グレイルはラグネルを、ゼルギウスは原作通りエタルドの方を手に取った。

 

この二振りこそ始祖オルティナが女神アスタルテより賜った不壊の神剣、どれだけ振るおうが刃毀れ一つしない剣士の理想の剣である、もちろん相応に重いが。

 

 

 

「随分と重い剣だ…両手剣のはず、そうだな?」」

 

「そのはずなのですがね…あそこで見ているお方はかつては片手で持って二刀流していました、我が師よ」

 

「えぇ…」

 

「そんな目で見るな親父!ゼル!俺は片手で持てたしそっちの方がしっくり来たんだから仕方ないだろう!!」

 

 

 

そう声を張り上げるのは立ち会い人を務めるアイクである、本人としては一応性別は女なので「俺が馬鹿力なんじゃない、周囲の皆が非力なんだ」と思いたいのだ。

 

円卓の騎士たちとマーリンとヴィヴィアンとモルガンとデギンハンザーとソーンとエルランが聞いたら「ハハっナイスジョークw」と巻末ヒラコー絵で苦笑いされる主張だ。

 

なお、オルティナは「ウチの騎士(ガヴェイン)の嫁さんと助けたお姫様の名前じゃんよ…」とそのスッゲー重い剣で二刀流しながらモヤついてた模様、更にアイクに転生してからは「親父の本名がガヴェインだわ…」と更にモヤついている。

 

 

 

閑話休題(なんか親しい身内の名前が他所で出て来るとモヤつくよね)

 

 

 

「師よ、貴殿に剣を教わった時からこの瞬間を待ち望んでいました…私の全力!受け止めて頂く!!」

 

「もはや言葉は不要だ…来い!ゼルギウス!!」

 

 

 

その瞬間、空気が爆ぜた。

 

 

 

と、こっそり(3人にはバレバレだったが)着いて来たミストには感じられた、初陣すら済ませていない彼女はテリウスでも頂点を目指せる剣士2人の本気の打ち合いのプレッシャーにすっかり飲まれてしまったのだ。

 

思わず腰が引けてしまったところを暖かい腕と身体に後ろから抱きしめられた、アイクである、彼女は安心させるようにミストの頭をくしゃりと撫でると「おまえも親父の剣を継ぐならちゃんと見ていろ、アレが親父の本気であり親父を越えようと人生を懸けた者の剣だ」と声をかけて来たのである。

 

 

 

「お姉ちゃん…アレがお父さんの本気なんだね…」

 

「ああ、そしてゼルの本気でもある。……………良いなぁ」

 

 

 

思わずそう漏らしてしまうアイク、己の師と最高の得物で邪魔の入らない状態で心行くまで一騎打ち………剣士として生きる者には最高の舞台であるからだ。

 

 

 

斬り、突き、払い、それらの一撃一撃が既に2人は魔技…スキルの域に達しているのだ。

 

グレイルは軽歩兵、ゼルギウスは重装兵に分類されるが2人はもはやクラスの分類など無粋…!と言わんばかりの闘いを繰り広げている。

 

 

 

「お姉ちゃん………」

 

「どっちが勝つの?」と尋ねようとしたミストであったが見上げた姉の視線の真剣さに思わず口をつぐんでしまう、しかし、そんな姉の表情に僅かな変化があったのもミストは見逃さなかった。

 

 

 

徐々にゼルギウスがグレイルを押し始めて来たのだ、それは26歳と47歳という肉体年齢の差であったかもしれない、それとも印付きと人間の肉体強度の差であったかもしれない。

 

皮肉にもゼルギウスの人生を闇多きものにしたそれらが巡り巡って、今、ゼルギウスを有利にしたのである。

 

ゼルギウスの表情に自嘲が浮かんだのをグレイルとアイクは見た(ミストはそこまで目で追えなかった)、その瞬間、ゼルギウスの全力の一撃………月光が決まりグレイルは腕からラグネルを落とした。

 

 

 

「……………見事だ、師を超えた気分はどうだ?」

 

「……………未だに夢を見ているようです、私は、やれたのですね」

 

「お父さん!」

 

「勝負あったな」

 

 

 

アイクが「勝負あり!」と声をかける前に姉の腕を振り解いたミストがグレイルに駆け寄る、グレイルはミストの頭を撫でようとしたのだろうが、いかんせんダメージが大きかったようだ、腕を落ろした。

 

 

 

「あわわ、どうしよう…杖!杖!」

 

「ミスト、落ち着きなさいな」

 

 

 

グレイルを回復させようとして慌てて杖を忘れたことに気づいたミストであったが、いつの間にやら側に来ていたエルナがグレイルに手慣れた様子でリカバーをかける。

 

グレイルの表情が和らいで行くのを見てミストも安堵したようだ、「ひっく…うぇえ〜ん!!!」と大声で泣き出してしまった。

 

これにはグレイルもミストを抱き寄せて頭を撫でてやるしか出来ない、父娘はしばらくそうしていた。

 

 

 

なお、ゼルギウスの方は、アイクに「俺からの褒章だ…こんな事しか出来なくてすまん」と言われながら屈み、額に再び口づけを貰っていた。

 

それを見たグレイルの表情が般若になったのは幸いには大泣きしていたミストには見えなかった。

 

 

 

そして、ミストの大泣きとグレイルの治療が一通り済んでの事である(ゼルギウスも一応リカバーを受けた)

 

すっかり泣き腫らして目を赤くして鼻の周りをガビガビにしたミストであるが、「お父さん、お母さん、お姉ちゃん、私、強くなりたい!」と声を上げたのだ。

 

 

 

「どうしたの、ミスト」

 

「私、お父さんやお母さんやお姉ちゃんみたいになりたいの!頑張って剣だって強くなるし、杖だってもっと使えるようになってみせる!」

 

「やれやれ、すっかりミストも親父とゼルと母さんにに感化されたようだな」

 

「ミスト、よく聞いておけ」

 

 

 

そう言うとグレイルはミストの目線まで屈んでしっかり目線を合わせたのである。

 

 

 

「強さに近道など存在しない、今日ゼルギウスが俺に勝てたのは俺を越える為に修練を積んだからで、エルナが俺を治せたのも経験から来る確かな実力があるからで、俺がアイクを後継者に据えて動いているのはアイクがちゃんと努力しているからだ。まずは一歩一歩努力して経験値を積む!それを怠るようでは強いとは言えんな!」

 

「うん…お父さん!私、頑張る!!」

 

「あんまり気負い過ぎるなミスト、俺がおまえを守る、だからミストも俺が困った時に助けてくれ」

 

「うん…!うん…!!」

 

 

 

そうして一同は日の傾いていく中、砦への帰路を歩くのであった。

 

 

 

ちなみにゼルギウスは直ぐに帰ろうとしたがグレイルとアイクから「時間があるならばゆっくりしていけ」と言われひとっ風呂浴びて(傭兵団の皆は印付きだって知っている)夕食を囲み、一晩寝てから翌朝の早い時間に転移の粉で帰って行った。

 

 

 





なんか書いてるうちにミストが主人公みたいになって来たぞ!?



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