今回はサナキ様にめちゃくちゃ聡明になってもらいます、具体的に言うとコナン君くらい
あと子供って意外に物事や人間をよく見ている
ランキング入り&感想90件&UA40000ありがとうございます!!!
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そうして、俺たちグレイル傭兵団&クリミア組がベグニオン帝国に到着して5日が経った。
ミストは退屈だと部屋でごねて、ラグズ組は一応客扱いはされてるものの向けられる差別の目に苛立ちを募らせる中、グレイル傭兵団に神使サナキから依頼があったのだ。
表向きは「商人に身をやつした一団の撃退、あわせて、その積荷の押収」であるが間違いなく「ラグズを奴隷として扱う奴隷商人の殲滅、及びラグズ達の保護」だろう。
久しぶりに退屈で忌々しい社交界からおさらば出来る………エリンシアもそろそろ1人での経験を積ませたい………と思って用意をしていた俺であったが、何故か俺にだけサナキからの呼び出しがあったのだ。
グレイル傭兵団を率いる親父に
「今回の敵にはマーシャの兄、マカロフが居るから説得して仲間入りさせてキリキリ借金を返させる事」
「なりそこないが出現するためマーリンを連れて行き捕縛魔術と睡眠魔術で捕獲してアヴァロンにでも置いておくこと…………なりそこないは治す方法が解っているため出来るだけ捕虜にしたい」
という旨を伝えて、俺は単身サナキの元に向かうのであった。
そして、俺が案内されたのは謁見の間………ではなく、サナキの私室であった。
豪華な調度品が置かれる中にさりげなく花が生けてあったり、人形やぬいぐるみ、本が置いてあったりと確かに生活感と年相応のセンスを感じさせる。
サナキは品の良い応接テーブルにつきセフェランを側に侍らせていた、部屋に入った俺、そして本当に信頼できる護衛はこの2人しかいないのだろう………タニスとシグルーンも室内で待機している。
サナキは俺に対面の椅子に座る様に促し、先に話を切り出したのはサナキであった。
「あの日、そなたがわたしを言い負かして以来、わたしはそなたに興味を持ちずっと観察しておったのじゃ。単刀直入に言う、そなたは何者じゃ?何故にそなたほどの者がわざわざ亡国の姫の味方をする?」
「何者と言われてもな、俺はただのクリミアの王女に雇われた傭兵だ。雇い主の味方をするのは当然のことだと思うが?」
「とぼけるでない!」
そう言ってサナキはテーブルを叩いた、セフェランがすかさず「サナキ様、お気持ちはわかりますが落ち着いて…」と宥める。
「こほん、そなたが他者とは違うと思えるのは一つ目が一介の田舎傭兵の分際で礼儀作法が完璧だということじゃ、このベグニオンにおいても初めての謁見であそこまで威風堂々かつ完璧に振る舞い、そしてわたしを言い負かせる存在など居るとは思えん」
「お褒めに預かり光栄だ」
「二つ目は、初めての社交界でありながら完璧に衣装と装飾品を揃えた挙句、エリンシア姫のエスコートまでやってのけたことじゃ。あれほどのドレスや装飾品を揃えられる金も伝も田舎傭兵にあるとは思えん、それにわたしも魔法を習っておるから解ったがどれも魔法道具であった………極め付けはあの姫に対するエスコート………まるで御伽話の王子のようであったのぅ」
「よく見ているじゃないか」
「最後はそなたに向けられる感情じゃ!のう、セフェラン?」
「私ですか?サナキ様」
「セフェランがそなたに向ける目は親しい者………肉親か特に長年連れ添った妻に向けるそれじゃ、あの堅物のゼルギウスでさえもそなたに向ける目は柔らかく優しいし愛情と敬意に満ちておる、何よりもわたしもそなたのことをふと目で追い、そなたのことを考え、そなたに恥じない姿でありたいと思い、そなたにこんなにも惹かれておる!」
サナキはそこで言葉を区切ると、「もう正体を隠さなくても無くて良いのです、ミサハお祖母様」と話かけて来た、うん?
「そなた…いいえ、貴女は20年前に暗殺されたはずのミサハお祖母様でありセフェランに生かされてクリミアに逃れて生き延びておったのでしょう?そうすれば全てに辻褄が合います!若々しいお姿はなんか………女神の加護じゃろう!それか若返りの秘薬を飲んだか!」
うーん、これは迷探偵サナキ。
若返りの薬とか俺は江戸川コナンか?
だが、『自分の身内である』という推理は当たっているためニアピン賞はやれるな。
俺はサナキに改めて向き直り「当たらずとも遠からずだ………俺の正体を告げたいから、あるものを用意して、俺に着いて来て欲しい」と告げるのだった。
そして今、ゼルギウスにエタルドとラグネルを持って来させた俺たちはアヴァロンの扉をくぐったのだった。
シグルーンとタニスは唐突に室内に現れた扉とノリノリでくぐろうとするサナキに苦言を呈し、俺をあからさまに警戒したが他でもないサナキが行きたいと行っていること、セフェランが俺を信頼していること、そして護衛として帝国最強の将軍・ゼルギウスがいることを鑑みて自分たちも同行するという条件でサナキのアヴァロン行きに許可を出した。
御伽話すら超える美しい風景の中、俺の先導でキャメロット城に向かう。
サナキはおっかなびっくりだが見た事の無い美しい風景にワクワクが止まらないようだ。
そして、キャメロット城の謁見の間にて………
「皆、ようこそ、アヴァロンへ。俺のかつての名はオルティナ、デギンハンザーとソーンと共に三雄と呼ばれ、ベグニオンの礎を創りし者だ。この度はテリウスを覆う暗雲を晴らすべく女神の導きで再臨した」
俺が幻影騎士達が跪く中、玉座に座りそう自己紹介すると、サナキとシグルーンとタニスの表情には驚愕が浮かんだ。
俺はゼルギウスからエタルドとラグネルを受け取り構えると剣はまるで本来の持ち主の手に戻ったことを喜ぶかのように光を放つ…!
「オルティナ…まさか貴女はベグニオンの礎を築いた我が祖先、始祖オルティナだと申すのか………?」
「その通りだ」
サナキはまさか予想が斜め上に外れたからか、顔色が赤くなったり青くなったりしながらあたふたし始めた。
「ムムッ!あのサナキ様は『敬愛する始祖オルティナの前で散々余興とかやってしまった事が恥ずかしくって仕方がない』というお顔ですね!!」
「シグルーン!!!」
「なに、サナキ…お前はまだ幼い、人というものは失敗をして反省をして成長していくんだ。神使も変わらない」
そう言いながらゼルギウスに剣を預けて、サナキを抱きしめてやるとサナキは顔を真っ赤にしてヘナヘナと膝を着いてしまったのでシグルーンに預ける。
そんな中、冷静さを取り戻したタニスが「貴女が本当に始祖オルティナだというのならば何故今になって再臨なされた?」と尋ねて来たため、それから俺は『かつてテリウスに降臨した暁の女神とそこから別れた正と負の女神の戦争の話』と『ベグニオン建国と印付きの真実』を話すのであった。
「というわけで、デイン国王アシュナードの狙いは暁の女神アスタテューヌの片割れである女神ユンヌが封印されたメダリオンを大陸規模の戦乱を巻き起こして解き放つことにある。こうなってしまうとテリウスの民は滅亡してしまうからな………俺はそれを防ぐために女神の意志を受けてアイクとして再臨したんだ」
「それも重大じゃが………歴代神使の『女神の声が聞ける力』は全て印付きであったからなのか………?」
「その通りだ、サナキ。お前が女神の声を聞けないのは幼いからじゃない、そもそも印付きでは無いからだ」
俺がそう言うと、サナキはシグルーンの腕の中で呆然と「わたしは……神使では、ない?」と顔を青くした。
そしてセフェランの方を向くと「セフェラン…そなたは知っておった…のか?わたしは『待ち望まれた神使として生まれた』そう言ったのはそなたではないか…」と縋るように視線を向けた。
そんなサナキにセフェランは「私は嘘をついてはおりません、母后様が神使様を身籠られたのは、先代の神使ミサハ様が亡くなられてから……ずっと後なのです。この世に生を受けた瞬間から、神使の力の有無に関わらず、神使様は神使様なのです」と答えた。
その言葉に茫然自失となって膝から崩れ落ちるサナキ、だが、シグルーンはそんな彼女を抱き止めるとしっかりと視線を合わせて言葉を告げる。
「サナキ様、よくお聞きください。サナキ様は私たちの忠誠心が 神使という位にあるとお思いでしたか?ならば、それはお考え違いです。幼いながら、元老院の言いなりにはならず…セフェラン様と共に、常に民のために働きかけておられたことは……傍近くお仕えしていた私たちが 一番よく存じております。この方になら、誠心誠意をもって生涯お仕えできると思い続けておりました」
「シグルーン…」
「心より尊敬できる主君に巡りあえることほど騎士にとっての幸運はございません。私たちの忠誠はサナキ様ご自身にあります、それをどうかお忘れなきよう」
「タニス…わたしは幸せだったのじゃな…」
「そうだ、サナキ。人とは変わっていく生き物だ、それが美しいところであり醜いところでもある。お前は誰にも負けぬほどに強くなれ、サナキ。たとえ神の声など聞けなくともお前はたったひとりのベグニオン皇帝だ。これからこのままならぬ現実という世界をどう変えていくかは全てはお前次第なんだ」
「オルティナ様………」
俺たちの言葉に顔を挙げたサナキ、そこにはさっきまでは無かった『決意』があった。
セフェランはそれを何処か嬉しそうに見つめているのであった、そもそも印付き問題の元凶はあなただからな…
たった一つの真実見抜く!見た目は子供、頭脳は為政者!!その名はベグニオン皇帝サナキ!!!
(キレキレのパラパラを踊るサナキ様)
えっ見抜いてないだろって?流石にご先祖さまがマダダ2人をブン殴ってでも止めるために転生して来るとかミカヤでも予知不能っすよ………
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