感想とかもらえるとマジで嬉しいです。踊り狂えます。
あと相変わらず文章は下手です。温かい目で見てほしい。
あの後のことを話そう。
俺は病院のベッドで目を覚ました。視界がぼやけていて、最初はどこにいるのかわからなかった。でも、すぐに――
「師伝! ……あぁ、よかった……!」
母さんが泣きながら俺にしがみついてきた。
「かあさん……」
ぎゅっと抱きしめ返したとき、少しだけ胸が苦しくなった。安心と、なんとも言えない不安が入り混じっていた。
そのとき、病室のドアが開いて何人もの医師が病室に入ってきた。
「目が覚めたみたいだね、努紋 師伝くん。君には少し聞きたいことがあるんだ。君の“個性”についてだ」
それから俺はいくつもの検査を受けさせられた。血液、筋肉、神経、さらにはエネルギー反応の解析まで。結果、俺の個性は「危険性が高い」と判断され、役所から定期的な検査と観察対象として登録された。
記録にはこう記されていた。
「分類不能の個性。身体変化型だが、高度な構造変化とエネルギー投射能力を併せ持つ。制御困難。」
(……制御困難、か)
俺の胸に、モヤのようなものが渦を巻いた。
病院を退院して母さんと一緒に家に帰ると、玄関で親父が泣きながら俺を抱きしめてくれた。
「うぉぉぉぉぉ!!! 師伝んんん! 心配したんだぞ!!」
「ちょ、おやじ。いたいって....」
「……生きてて、ほんとに、よかった……」
親父の滲むような声が、かすかに聞こえてきた。
しかし、泣いてはいなかった。それどころか、くしゃくしゃの笑顔を向けながら頭を撫でてきた。
「師伝、母さんから聞いたぞ!お前にも個性が発現したんだってな!.....よし! 父ちゃんについて来い!」
ずるずると手を引かれながら、俺は階段を登る。向かった先は、親父の部屋。
部屋のドアが開いた瞬間、俺は目を見開いた。
机の上に並ぶ、色とりどりのロボットの模型。赤、青、白、の三色に、赤い盾には黄色の十字が刻まれているロボット。背中に大きな翼を生やしたロボット、真っ赤に塗られた1つ目の巨人のようなロボット。さまざまなロボットがこちらを見下ろしていた。そして、その中の一体――。拳を高く構え、武闘家のような構えをしているロボット。それは、俺が変身した謎の機械とまったく同じ姿をしていたのだ。
「こ、これって.........!?」
「見覚えあるだろ、師伝?」
親父の言葉に俺は静かに頷く。
「そいつの名前は
シャイニングガンダムだ。」
父がそう言った瞬間、俺の中で何かがカチッと噛み合った気がした。
「シャイニング……? それ、なに……?」
俺がそう尋ねると、親父は食い気味に答えた。
「よし、話はあとだ! まずは見ろ!」
そう言って、親父は部屋の隅にある古びたテレビと再生機に駆け寄った。年季の入ったディスクケースを取り出し、その中から一枚を選ぶ。
そのディスクにはマジックでこう書かれていた。[機動武闘伝Gガンダム]と。
ディスクが再生され、画面が映し出された瞬間、空気が変わった。
画面に映るのは、熱き闘志を持ち、世界のために戦う男の姿。怒りを力に変え、拳に乗せて思いをぶつける男。そして、様々な思いを抱えて戦うロボットの姿だった。
「こいつがドモン、ドモン・カッシュ。この、シャイニングガンダムへ搭乗する主人公だ」
ドモン、そして彼の乗る機体を見つめる親父の目は、熱く燃えていた。
[「俺のこの手が光って唸る! お前を倒せと輝き叫ぶ!!! 必殺ぅ、シャイニングゥゥゥ、フィィィィィンガァァァァー!!!!」]
「.........!?」
画面の中で、ドモンの右手、そしてシャイニングガンダムの右手が緑色に光り輝く。そこに映るのは、まさに自分が変身した時と同じ、あの手の光だった。
「(この手....、あのときのおれの”手”とそっくりだ....。そういえば、なんでおやじは)」
「シャイニングガンダムに変身したのを知っているのか...って気になるんだろ?」
まるでオレの心を読むかのような発言に、俺は驚いた。親父は話を続ける。
「母さんから聞いたんだ。お前がいきなりロボットに変身して、緑色に光る手でわたしを助けてくれた、ってな。病院に行った時、現場にいた人が撮っていた動画を見せてくれたんだ。……最初は信じられなかったよ」
親父は、少し笑いながら目を細めた。でも、その笑顔の奥に、言葉にならないほどの感情がにじんでいた。
「目の前に映ってたのは……まぎれもなく、あのシャイニングガンダムだった。俺が小さいころからずっと憧れてた“ヒーロー”そのものだった。……それがさ、よりによって、自分の息子が……お前が、その姿で母さんを守ったって聞いた時……」
親父は一度、ことばを詰まらせ、息を飲んだ。
「胸が、ぎゅうって締めつけられた。涙も、笑いも、いっぺんにこみ上げてきて……もう、何がなんだかわからなかったよ。俺の頭ん中じゃ、現実なのか夢なのかも、もう境目がなかった」
そして、親父はそっと目元を袖で拭いながら、ぽつりとつぶやいた。
「……俺の信じてきたもんが、やっと誰かに届いた気がしたんだよ。誰にも理解されなかった、笑われてばかりだったガンダムっていう存在が……。お前を通して、現実に“誰かを救った”んだって、そう思えたんだ」
親父の声は震えていた。けど、そこには確かな誇りが宿っていた。
「俺、昔からずっと孤独だったんだよ。ガンダムが好きって言えば笑われて、夢中になって語れば語るほど浮いて……。それでも好きでい続けるしかなかった。何度も何度も、心が折れそうになったよ。でもやめられなかった……。いや、やめなかった。だって……俺にとって、ガンダムは生き方そのものだったから」
拳をぎゅっと握りしめ、親父は俺を見つめた。
「そんな俺の人生が、お前の姿一つで……、全部報われた気がしたんだよ。まるで、長い長い夜の向こうから朝日が差し込んできたみたいにさ」
そして、親父の手が俺の肩にそっと触れた。重みのあるその手には、父としての想いと、ひとりの“少年”としての夢が、全部込められているような気がした。
「ありがとう、師伝。……お前が俺の息子で、本当に誇りだ」
その言葉をを聞いた瞬間、胸の奥がぎゅっと熱くなった。
俺は何も言えずに、ただうなずいた。言葉なんて、出てこなかった。
けど、心の中では何かが静かに燃え上がっていた。
……あの日、俺はただ必死だった。
母さんを守りたくて、怖かったけど、身体が勝手に動いてた。
気づいたら、知らない機械の体になって、手が光ってて。
でもそれが、親父のずっと夢見てきた“ガンダム”だったなんて。
――そんな奇跡が、あっていいのかって思った。
「なぁ、おやじ」
静かに口を開いた俺に、親父が顔を向ける。
「おれさ、これまで“ヒーロー”ってなんなのか、よくわかんなかった。
強いやつ? 賞をいっぱいもらうやつ? 誰かを救うやつ?
……でもいまは、ちょっとだけわかった気がする」
俺はまっすぐに、親父の目を見た。
「誰にバカにされても、自分の“信じたもの”を貫き通して、
それを誰かに届けようとしてきた、おやじみたいなやつが……、おれにとってのヒーローだよ」
親父の目が、少しだけ潤んだ気がした。
「だからさ――」
俺は拳をぎゅっと握りしめて、言った。
「おれ、この個性を使ってヒーローになる。おやじが一生かけて愛してきた“ガンダム”を、
俺が、この手で、世界に証明してみせるよ。
“ガンダムは、今だって誰かのヒーローになれる”って」
その言葉に、親父はしばらく何も言わなかった。
ただ、口元を少しだけゆるめて、俺の肩をぎゅっと力強く握った。
「……そうか。行け、師伝!!!」
その時――。テレビの画面の中では、ドモン・カッシュが拳を突き上げていた。
《「流派! 東方不敗は――王者の風よ!!!」》
熱く、強く、まっすぐな闘志が、画面越しに響いてきた。
まるで、それが俺へのエールみたいに思えて……俺は静かに頷いた。
これが、俺の戦いの始まりだ。
設定紹介
主人公 「努紋 師伝」(どもん しでん)
個性 「機動戦士」(モビル・スーツ)
ガンダムシリーズに登場するモビルスーツに搭乗するのではなく、モビルスーツになることができる。ビーム・サーベル、ライフル、バズーカ、ファンネル等のガンダムに関連する武装は想像することで生み出せる。しかし、一度に複数の武装を作り出そうとすると脳と体に激しい負荷がかかる。自分を強化する系の能力(フルアーマー、トランザム、スーパーモードなど)は体力消費も激しいため、使用後は体が動かなくなる事が多々ある。
モビルスーツの見た目や性能は本人のイメージに依存するため、あまり理解していない機体では性能を十分に引き出すことができない。そのため、研究も兼ねて父とともにガンダムシリーズをを見ていた結果、師伝自身もガンダムオタクになりつつある。
父 「努紋 令」(どもん れい)
個性「察知」
基本的にはガンダムシリーズに登場するニュータイプのようなもの。ただし、そこまで強いニュータイプ能力を持っているというわけではない。令本人のガンダム知識が膨大であるため、知識を応用した予測不可能な回避・攻撃が可能。一番の推し機体は”グフ・カスタム”。
母「努紋 未華」(どもん みか)
個性「プレッシャー」
相手を睨みつけることで、怯ませ行動を制限する。怒れば怒こるほど動きを止める時間が長くなる。自分から2メートル先の相手にのみ効果が及ぶ。好きな機体は”キュベレイ”。
ちなみに旧姓は浜満(はまん)らしい。