白球とブルーアーカイブ   作:でかいりんご

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初投稿です(ガチ)


第一話【始まりの鐘が鳴る アビドス伝説】

 

ある、夏の日

強い日差しが降り注ぐマウンドに野球少女たちが集まっていた。

 

「監督!私はまだ行けます!」

「もうまともに肩も上がらないだろう、もう休め」

「でも、私はまだ投げれます!私のせいで負けるわけにはいかな-」

「まだ負けたわけじゃないぞ!お前は先輩達が信じられないのか!野球をやっているのはお前だけじゃないんだぞ!」

「そ、それは…」

 

そこで監督は頭を下げた。

「ユメ。…よく頑張ったな、ゆっくり休んでくれ、、すまない…」

「……ッ、わかりました…」

 

「あとは私たちに任せなって!必ず勝つから」

「そうよ、■■だって多分抑えてくれるから!」

「多分ってなんだよ、多分って!」

 

私は、私を励ましてくれてる先輩たちを直視出来なかった。

 

「■■先輩…後は頼みます」

「おう、任された!」

 

その後のことは…

 

 

ユメ、ごめん……すまない…

 

すまない… ユメ…すまない…

 

「…またあの夢か」

 

 

最近よく見る、悪夢と言えるだろう夢。目覚ましのおかげで続きを見ないで起きることができた。普段煩いけどこういう時はありがたい。

って、もうこんな時間!?やば、バイトに遅れちゃう。早く支度しなきゃね……

 

 

「オーライ、オーライ」

「ナイスキャッチ!」

 

近所の子供たち今日も元気に野球やってるね。

キヴォトスで数年前から空前の野球ブームが来ている。Californiaにあるチームで二刀流で活躍してる某選手や、野球の世界大会が野球人気に火をつけたのだろう。キヴォトスの各校に某二刀流の選手からグローブが3つ届いたり、チンピラが銃じゃなくバットとグローブを持っていたり、今やキヴォトスは大きく変化した。

 

もはや野球は生活の一部にまで溶け込み、銃を持ってる人は減り、治安は改善され、学生は皆授業、部活、野球の3つを謳歌していた。

 

「すみません、そこのボール投げ返してくれませんか〜」

 

そう考えながら信号を待っていると遠くにいる野球少女に話しかけられた。

よく見たら私の足元にボールが転がっている。彼女まで20メートルぐらい、私はボールをちゃんとあの子のグローブに投げ返せるだろうか。ボールを拾って久しぶりに持つ。そして構えて、投げる。

 

「あっ、ごめん!」

私が投げたボールはとんでもない方向に飛んで行って木に引っかかった。申し訳ないので木に登り、少女たちに返してからバイトへ向かった。少女たちが感謝してくれたけど情けない気持ちで一杯だった。そんなことがありながらも急いでバイトへ向かったが盛大にピザ屋のバイトに遅れ店長に大目玉を食らった。

 

昔は当たり前に出来ていた投球も、もはや出来なくなってた。

 

「あのお姉さんすごいノーコンだったね」

「うん、けど構えと雰囲気はすごい本格的だった…あっ、いつの間にかもうそろそろ決勝戦が始まる時間だ!」

「うわ、本当だ!早く帰って観なきゃ」

 

_____________

 

「先輩めっちゃ店長に絞られましたねー超ウケるっす」

「あんな説教面白くもなんともないよ、なにもあんなに怒らなくたって良いじゃん…」

「でも先輩今月遅刻3回目っすよー?クビにならないだけましじゃないっすか?」

「…そんなにしてたっけ?」

「そうですよー。先輩も早く配達行ってきてください。今日注文がかなり多いんです。しゃべっている場合じゃないですよー」

「はいはい行ってくるよ」

 

後輩ちゃんに促されて私は配達に出た。それにしても人通りがかなり少ない気がする。だいぶ早く配達先に着いた。

 

 

「こんにちはーピザの配達にきました」

「どうもありがとう。早かったね。……ん?店員さんとどこかで会ったことあるかな」

「あはは、人違いだと思います。それと今日配達の注文が多いんですけどなんでか知ってます?」

「なんでってそりゃ、今日は甲子園の決勝だよ!みんな食べながら観戦してるんじゃないかな」

「・・・そうでしたね。ありがとうございます」

 

 

あの後何軒か回り、バイトが終わったので後輩ちゃんとしゃべった後家に帰り、テレビのニュースを見る。今年の春の大会はトリニティが因縁あるゲヘナを破って優勝したらしい。ずっと連絡してないけど、さすがにみんなにお祝いのメッセージは送るか。

取り出したスマホを見ると先生からメールが来てた。

「え、先生から呼び出しのメール来てる。急いでシャーレに行かなきゃ」

 

何の用事だろうか。いいアルバイトで相談してたからそれかな?

 

 

「先生、どうしたの呼び出して、もしかしていいアルバイト見つかった?」 

「相談があってね、私が顧問になるアビドス高校の野球部の監督になってくれない?」 

「…先生、私はもう野球に関わるつもりはないし、高校に通うつもりもないよ」

「…ユメは、野球が嫌い?」

 

そう言われると言葉に詰まる。 

 

「はぁ、先生はずるいよ。そんなの決まってんじゃん」

 

少し考えさせて、そう先生に言って私は帰った。

 

かつて私の人生と野球は絶対に切り離せない関係にあった。それがあることをきっかけに私は野球からも学校からも何よりも仲間からも逃げてしまった。

かつての仲間達が決勝まで勝ち進んでいたことに全く気がついていなかった。

本当はわかっているんだ、いつまでも野球から逃げることはできないって。野球から逃げ続けると言うことは、私は自分の人生からも逃げ続けると言うことに。

……今までの自分が可哀想じゃないか。

 

……アビドス高校ってどういうところだろう、アビドスと言えばかつてはキヴォトス甲子園常連校だったけど最近は全く聞かないな。…ちょっとアビドス高校、明日行ってみようかな。

 

翌日、私は遭難していた。

あっつい…暑くて干からびそう〜もう動けないよ〜  

 

…ガチでヤバい、アビドス自治区でこんなに砂漠が広がっていて、こんな街のど真ん中で遭難するとは思わなかった。もうずっと彷徨ってるのに人に全然会わない。まさか遭難するだなんて全く思わなかったから何も準備してない。

 

もしかして、私の人生こんなところで終わっちゃうのかな…こんな死に方したらお母さんとお父さんと妹たちきっと悲しむだろうな…

 

もう、動く気力も無くなってきた。死ぬ前に走馬灯が流れるという話を聞いたけど、全然走馬灯流れないな…。まあ、私の人生走馬灯なんて…流れない方がいいのかもしれない。

 

…だめだ、意識が…朦朧と…してきた。

「キミ!大丈夫!?」

 

なにか…ピンク色の物が見えた気が……

 

私の意識はここで消えた

 

 

 

 

 

「ホシノ先輩やっと帰ってき…何っ!?そのおんぶしてるの誰!?」

「わあ、ホシノ先輩が女子高生を拉致してきました!」

「ホシノ先輩もしかして他校のスクールバスから拉致してきたんですか!?」

 

___________________

 

 

 

 

 

ハッ!私がベンチで冷たくなっている走馬灯が見えた。いや、私が体験したことない記憶だから走馬灯じゃないのか。

知らない天井だ。ここはどこだろう、パッと見た感じどこかの学校の保健室だと思われるけど…。ふとなにか体が重いことに気づいた。

 

寝ている先生の頭が私の体に乗っていた。

 

「ぎ、ギャァァァァァァ!」

「へぶ!?」

 

思わず殴ってしまった。

理不尽な暴力が先生を襲う!

 

物音に気づいたのか誰かやってきた。

 

「何事ですか先生!あっ、目が覚めました!」

「あっ、そこの君、ここはどこ?」

「ここはアビドス高等学校の保健室です。ちょっとみんなを呼んでくるので待っててください!」

 

…どこか行っちゃった。

起きた先生にひたすら平謝りしてたところ、さっきのメガネの子と4人の生徒が帰ってきた。

 

 

「良かった、生きてたんだね。砂漠で倒れている君を見たときはどうなるかと思ったよ」

「あなたが助けてくれたんですか、本当にありがとうございます」

 

気を失う前にちらっと見えたピンク髪の子が助けてくれたらしい。

 

「まずは自己紹介だね、私は対策委員会の3年生の小鳥遊ホシノ、おじさんって呼んでね〜」

「私は1年の黒見セリカよ」「同じく1年の奥空アヤネです」

「私は2年の砂狼シロコで」「2年生の十六夜ノノミです!」

 

五人がそれぞれ自己紹介をしてくれた。ピンク髪の人は先輩だったらしい。てっきり1年生の後輩かなと思っていた。

 

「私は学校に通ってたら2年生かな、今はバイトしかしてないけど。小笠原ユメです」

 

「ユメ……せん、ぱい?」

「どうしたんですかホシノ先輩?」

「……はっ。い、いやー何でもないよ~」

 

私が自己紹介をするとホシノさんだけがとても驚いていた。私って一応有名人だし私のこと知ってたのかな。

 

ホシノ先輩は私の命の恩人だし、アビドスのみんなも良い人そうだ。

私も変わらないといけない・・・あのアルバイトの話前向きに考えてもいいかも、しれない。

 

 

そう考えているとセリカちゃんが話しかけてきた。

 

「…それでなんで砂漠のど真ん中で倒れてたの?」   

「いやー、アビドス高校の下見をしようかと思いまして。ここで働くかもしれないので」 

「え、うちで働くってどういうこと?何の話」

「先生から野球部の監督の話でアビドスを紹介されて……え?」

「え?」「え?」

 

…………

 

「シロコ先輩もしかして先生にあの案相談したんですか!?」

「ん~したかもしれない」

「あの案は現実的じゃないって会議で決めたじゃないですか!」

 

アビドス側が俄に騒がしくなってきた。

それと同時に不穏な空気も漂ってもた。

 

「え??もしかして働く前からクビになった??」

 

もう当てが外れたので、先生に次の良いバイト探しを手伝ってもらおうと思っていたのだが、しばらくした後アヤネちゃんがこう切り出してきた。

 

「ユメさん、私たちは野球をやったこともなければ、野球について何も知りません。……それでも、私たちは野球をしてみたいです!……アビドスの野球部監督になってくれませんか?」

 

 

これは、私を変えるチャンスなのかもしれない……ここで断ったら過去の自分に申し訳が立たないし、自分の過去が変えられないのならば未来を考えるべきだ。

 

何より、ほんのわずかの時間しかともに過ごしてないけど、アビドスの子たちと一緒にいたいと思っちゃってる。

私は___

 

「私で良ければ……喜んで!」

 

________

 

「それで他の部員はどこに?」

「野球部は今作られたので部員は5人です♤というか全校生徒もここにいる5人だけです♢」

 

 

??????????????

 

 

「………どうするんですか」

「えっと、これから集めに行くんです」

「ん、まさか本当に監督が来てくれるなんて思ってなかったからまだ何も決まってない」

「まあ、なんとかなるよ~。大丈夫、大丈夫〜」

 

ほ、本当に大丈夫かな…

「それで心当たりはあるんですか」

「安心して、ちょうど4人に心当たりがある」

 

シロコさんが自信満々にそう言い放った。

大丈夫……なのか?

 

私たちの出会いはこうして終わった。

 

後に私と私の大切な仲間達が口をそろえて言ったことがある。

「私たちの出会いはグダグダだったし、何もかも足りなかった。だからここから私たちの伝説がはじまるとは私たちのだれも知らなかった」と。

 

 





主人公紹介
小笠原ユメ
○この世のためにというより自分のためにまた立ち上がった
○右投左打





初投稿です(2回目)
その上勢いだけで書いたので
至らぬところはあると思うのでご容赦ください

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