友人からの意見を聞き、私が作るオリキャラもとい子どもたちのバックストーリーを短編として書いていきたいと思います。
短編と言っても長くなってしまうかもしれませんが、それでも私一人が作り出すストーリーを味わっていただけ、飽きさせぬよう頑張っていきます。
前向きはこれぐらいにして、どうぞご照覧あれ。
私は大きな館の長女として生まれた。
家族は私と父、そして数人のお手伝いさんが居た。父は寡黙な人で執務室で夕暮れまで仕事をしていて、私に見せる微笑は作ったものではない暖かい物を感じられた。
お手伝いの方々は、いつも掃除や料理を作ってくれた、この頃の私はまだ大人の事情とか社会の闇を知らない純粋な子どもだった、だから大人の人たちは父には内緒でおやつをくれたり、庭の花で栞を作ってくれたのを今も覚えている。
私は....幸せだった。
私が15になる頃、父は私に剣の稽古を付けてくれた、父は強く冷徹に私の急所を狙い、時には足払いなどの手を加えながらこの都市で生きていけるように、大切なものを守れるように、私が倒れ、泣いたとしても毅然とした態度で稽古をした、少し苦い思い出だ。
稽古のときに父が言った言葉、今も忘れない
『いいかガリーナこの世界で一番気をつけなければいけないのは幻想体やねじれではない、一番の脅威は ”人間” だ。
人は動物より執念深く凶悪だ、だから油断はするな奴らは殺しても殺せない怪物だと思え、大切な者を守りたいのならお前に剣を向ける者を完膚なきままに叩き潰せ、こちらに毒牙をかけようものなら肉片一つ残らぬよう切り刻め。お前の持つその剣は守り、断罪を与えるためのものだ。
お前が諦めずに守り続ける限り、その剣はきっと力を貸してくれる。」
だから忘れるな、と。
私は父が好きだった、大好きだったんだ
あいつらが父を殺すまで。
私が18の時だった、あの時私は家におらず私はT社との取引を初めて父に任され、交渉をしていた。
結果は初めてにしては良い成果だった。私は取引した代物をW社の特異点に詰め込み、付添人の従者の女の子と館への帰り道話していたときだった。
「おい、あれ見たか?」
街角で男性二人組の話し声が聞こえてくる。
「ああ、あんな大きな火柱見たことねえよ、最近近くに住み着いた強盗集団がやったのか?....」
「確かあそこの館、【ベレツハイム】家の館じゃなかったか?」
ベレツ...ハイム? その名前は、私の...私の一家の名前だ...まさか、そんな....あり得ない!
「あそこ、住んでる人が少なかったからな...標的にされたんだろ...可哀想に」
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ...」
私は気づけば駆け出していた、私の帰るべき家を目指して通り過ぎた通行人の話が嘘であってほしいという願いを証明するため、隣りにいた従者の子のことを置いてきていることに気付かない程にあの時の私は必死だった。
だが、現実はそう甘くはなかった
私が館のもとに着く頃には館を包み込むように火が轟々と燃え盛っていた。
「私の...家が.....」
あまりにもつらい現実に体の力が抜けていくが
いや、まだ、人が死んだわけではない!父さんは、従者の人はまだ館の中にいるかも知れない。
私は....まだ諦めきれない思考と心に動かされ館の敷地をまたぐ......
館の敷地内にはとても綺麗な白いユリの咲く庭があった、夏頃になれば満開の綺麗なユリを咲かせる。父のお気に入りの場所だ。
だが、その時私はユリや館より、庭の中心に佇む”あるもの”に目が離せなくなった。
「う...そ.....」
私は見た...見てしまった、満開に咲く白いユリの中央で私の実の父が....大量の血を流して立っているのを
「父...さん...父さん!..父さん!!」
私は父の傍に駆け寄り父に半ばヒステリック気味に父を呼ぶ....だが、返事は帰ってこなかった。
信じたくない、こんな現実、知りたくもない。
そう思っても思考は冷静なようで私に無慈悲な答えを出す、眼の前に居る父は”死んでいる”と。
「あ...ああ..ア”ア”ア”ア”ァ”ァ”ァ゙」
私は、父の体に縋り付き、幼子のように泣き続けた
泣いて、泣いて、涙が枯れるまで泣き続けた
泣き続ける中、
私の中に何かが芽生え始めていくのを感じたの。
それは、楽しさや喜びではない、怒りや悲しみのような生易しいものでもない。
憎悪や憎しみの類が、私の心を、体を、憎悪が炎の様に包み込み侵食していく。
体の内が暖かくて、心地良い、この感覚に何も考えずにすべて忘れて預けてしまいたい。
そんな気持ちが強く芽生えた。
それと妙に透き通った声が聞こえた、その声は私を楽な選択肢へと導くように優しく心地よい声色で話してきた。
だけど...今の私にはこんな心地よさはいらない、そんなものより
父さんを殺した者を焼き殺す力が欲しい
そう願った瞬間、私の体から新緑色の炎が噴き出した。
その火を消そうとして手で火を叩く、だが消えることは無く火は小さくそれでいて鮮やかに存在を証明する。
火自体に熱は感じない、この火は...私の憎しみか?
「ん?なんだ、まだ生き残りがいやがったか」
後ろから男の声が聞こえる...そうか、アイツか、アイツがやったんだな
「目撃者は全て殺せ、生きては返すな」
「分かってるよ...ん?ありゃベレツハイム家の長女様じゃねえか」
「ありゃ上物だ、渡すには惜しいな。」
「おい...我らとの契約に判するぞ」
「大丈夫だ、臓器全部切り取った後に綺麗に縫合した死体を渡せば契約には反しないだろ?それに...相手は良いところのお嬢さんだ、俺等がちょっと腕を捻ればすぐに泣きわめきながら命乞いをするだろ、簡単だろ?」
あいつら...か...アイツラが殺ったのか...
アイツラを殺す前に黒幕の情報を吐かせないと。
大丈夫だよ父さん、今から私達の家を荒したあの”化け物”を殺してくる、だから、父さんの剣、借りるよ
私は父の骸が最後まで握りしめていたフランベルジェを取り、奴らの方に向く。
「嬢ちゃん、悪いことは言わない今すぐ持ってる武器を捨てろ、そうすれば命だけは取らないでやる」
さっき聞いたことと話しが矛盾している、だが私にはその話を聞き入れる事はしない
アイツラに強く殺意を向けると私を包んだ小さい火は体を覆う鎧のように身を包み、私の背中を後押しするように力を強めていった。
...そこからのことは今でも鮮明に覚えている
私はあの二人組の手足を斬り落としアイツラの黒幕の場所を聞き出した、どうやら盗賊集団と私達一家と関係の悪かった領主がグルのようだった。
聞き終えた後アイツラは私に向かって助けてくれだの死にたくないだの戯言を言っていたが、そんな吠え声は私には届かない
『狩る獲物に慈悲はいらない』と父から学んだのだ。
だから父の言いつけ通り、原型を留めないほどに切り刻んだゆっくりと、そして確実に。
殺した
その後私はこれ以上私の家族が傷つかぬよう私に火の粉をかけてくる奴を殺した
すり潰し、切り刻み、腹を裂き、串刺し、焼き殺した。
こんなにやっても私に罪悪感や後悔は無かった、アイツラはただの怪物、人間じゃない。
”怪物なら”殺してもいいでしょ?
私はアイツラを殺し尽くした、私の足元には怪物たちの体が積み重なって、重なっている死体の目は恐怖と憎悪に満たされた目をしていた。
疲れたな...早く父さんの所に帰ろう。
誰かに臓器を抜かれる前に父さんを埋めないと。
私は家に戻り庭に父さんのことを埋め、満開に咲いていた黒いユリの花を供えた。
....ユリの色ってこんな色だったっけ?...まあ...いいや
「行ってくるね、父さん」
父の墓に言葉をかける、だがその言葉に当然のごとく返事はない。
太陽の陽が顔を照らす、まるで新たな門出を祝福するかのように黒いユリの咲く庭を去る少女を明るくも暗く照らし続けた。
従業員詳細
従業員名:ガリーナ・ベレツハイム
性別:女
家柄:ベレツハイム家長女
前歴:L社所属、崩壊時に退職その後平定事務所の従業員として働いている。
出生地:都市20区
身体的外傷もとい損壊:なし
幻想体による侵食もとい精神汚染:なし
EGO発現:発現済み
EGO名:厭悪の火
追記:花は同じ花でも色が違うだけで花言葉は違ってきます。その意味を知るだけであなたの教養はより良いものになるかと(書類作成補助用機械の一言)