少女達の都市背景   作:FUREA-205-jp

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自分の大事なものを失おうとも私は前に進み続けなければならない。



例えそれが(家族)だとしても


黒雲の春

 

私は毎日ある夢を見るんです。

 

懐かしくも愛おしい夢、私の家族と一緒に過ごした楽しかった日常のことが毎日夢に出るんです。

 

私は他の方々とは大分違うおうちです。

表舞台で今日を必死に生きている堅気の方とは違う裏舞台の組織の人間。

 

私の父は黒雲会組長『黒霧 浩作」私はその人の実の娘「黒霧 春」血縁上では組長とその娘となりますね。

 

あっでも怖がらないでくださいね、父が組を仕切ってたのは4年前の事で、私もその時はL社っていう翼に妹と所属していましたから。

 

 

翼には約4年ほどL社の懲戒チームで仕事をしていました。

 

周囲の方々からはそう見えないとよく言われるんです。こう見えても私、結構好戦的なんですよ?

 

 

妹は情報チームに所属していました。

妹は口は悪いですけど戦いはあまり好みませんでしたから姉妹揃って良い職場に付けました。

 

 

まあL社を退職したんですがね...退職した理由は父が抗争に巻き込まれ危篤状態にあると私達姉妹に伝えられたんです。

 

 

最初は狼狽えました、あんなに強かった父が死にかけているなんて信じられませんでしたから。

 

妹はこの話を聞いて何も思わなかったみたいですけど私は父のことが大好きだったので迷わずL社を退職しようと決意しました。

 

退職の際に親切な人事部長のお陰でなんのお咎めも無しに退職できました。

そこからは父の経過観察と看病とか組の管理とか色々とあって今は黒雲会代理組長になんかなっちゃいました。

 

 

嫌じゃないか、そう考えた時もありましたが...いえ特に感じたことは無かったです。

 

いつものように組の皆さんに挨拶をし守っているシマを私服で見回り生活する住民の方が苦労していることはないか聞いたりしてできる限り解決できるように尽力そして変な事を考える者がいるのなら積極的に排除する。

 

結構楽しいですし近所の方からは結構頼みの綱にされるほどにイメージ戦略が成功してきたので嫌では無いです、むしろL社の機械的な作業と違って毎日が楽しいです!

 

唯一嫌だったのは入れ墨を入れることぐらいですかね、入れ墨を入れれば常人の何倍もの力を手に入れることができる常人からすれば口から手が出る程の代物ですが、私はわざわざ父上と母上から頂いた体に入れ墨を入れてまでして戦いたくなかったので入れ墨は入れてません。

 

 

....入れ墨を入れていない方が敵と戦ってる緊迫感が増して好き、というのが本音なんですがね。

 

 

 

 

 

え〜と...それで話を戻しますとそんな感じで日常を送っているとある一つの通達が来たんです。

 

 

 

『L社が崩壊した』と

 

 

 

 

 

その日は自分の仕事そっちのけでL社の状況を調べました、なんせあそこには私の妹がまだ仕事をしていましたので心配で夢であってほしいと願っていました。

 

 

 

 

 

 

 

でも結果は残酷でした...

 

 

 

 

 

...はい、妹は脱走した幻想体鎮圧のために接敵、死亡したようです。

 

 

その日は一日放心状態でした、血のつながった家族が亡くなったのですから当然ですけどね。

遺体の回収をしたかったのですが既にL社は封鎖済みで入れず、外には鎮圧しきれなかった幻想体蒼星が外に出てきて近づけませんでした。だから仕方なく本人の遺体がないまま空の棺で葬儀をやったんです。

 

 

 

葬儀には傷の癒えた父も来て線香を差していただきました。

その時でしたか始めて父が泣いたんです、いつも強気で貫禄もある家族の前では弱さを見せない父がでしたから新鮮で組のみんなも驚いてました。

 

 

 

 

その時に私は決心しました。

 

 

 

 

たとえ死体の山を築くことになっても家族を守り切る、そう決心したんです。

 

 

 

 

そこからは父と一緒に黒雲会を仕切り組と巣と裏路地に住む人達のために尽力しています。

 

そういえば最近都市に図書館と呼ばれる特異点が生まれたようで都市のお偉いさん方は図書館の情報欲しさに躍起になってるようです。

 

 

明日私はお客さんとの会談をした後に向かおうと考えています。

 

 

 

 

最後に、明日が今日よりも良い日でありますように

 

 

 


 

 

「っとこんな感じで良いでしょうか、何だか少し小恥ずかしいです。」

 

「そうか?父さんは日記を書く娘を見れて嬉しいがな。」

 

「でも文章もまだがたがたですし全然上手く書けてませんよ?」

 

「そうか?それでも父さんはお前が日記を書いてみたいって言い出したのを聞いて凄い嬉しかったぞ?」

 

「そう、ですか...なら毎日書かないとですね♪」

 

 

 

「そういえば明日ここに来る客人に関する情報を掴めたぞ」

 

「本当ですか?どんな情報で?」

 

 

「どうやら客人は『L社の生存者』を集めているらしい」

 

 

「L社の....何か裏があるのでしょうか?....一様警戒は怠らないようにしておきましょう。」

 

 

 

「にしてもL社の生存者か...もしかしたら春の同僚に会えるかもな、そしたら俺の知らない春が知れて楽しそうだがな、ガッハッハ」

 

「もう、やめてくださいよ父さん...//」

 

 

 

 

同僚....もしまた会えるなら、また...会いたいです.....

 




人物プロフィール

人物名「黒霧 春」

親族 父「黒霧 浩作」
    妹「黒霧 雪」

所属「黒雲会」

役職「黒雲会代理組長」

前歴「元L社職員、L社所属懲戒チームメンバー」
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