最強ランクマ勢のTS娘、クラスのポンコツ美少女と一緒にチャンネルを始めたらバズりました。   作:家葉 テイク

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34:目指す先はすぐそこに ②/空の底に潜む物

 ──急加速し、こちらに突進してきたアーバージェリーを前に、俺は思考を巡らせる。

 

 ……間髪入れずにかよ……!

 クソッ、全然クラゲじゃねぇじゃん! 初見殺しだろ! これ二次元(よこいどう)での回避は無理だな!?

 体高にして五メートル、幹回りは直径三メートルはありそうな巨体だ。あれが高速で激突すれば、こちらもただでは済まない!

 

 咄嗟に俺は、両手両足を広げて空気抵抗を極大まで広げる。すると下から吹き上げて来る風が俺達の身体を押し上げ始めた。続けて、俺は短く叫ぶ。

 

 

「ナツカ! 今のうちにこれ! 爆弾にしろ! そしてすぐ起爆! 威力はゼロ!!」

 

「合点ですよ!」

 

 

 ナツカはすぐさま懐から松明を手に取り、それから『起爆性』を付与する。

 こういうときにパニックにならずにすぐに指示を聞いてくれるあたり、ナツカも大概探索者だ。

 すんでのところでアーバージェリーの突進を回避し、続いて指示通りに『合成』した松明を起爆する。その反動でめちゃめちゃに吹っ飛ぶと──先程まで俺達がいたところを、『何か』が通過したのか風の流れで分かった。……ギリギリだったな。

 

 起爆した松明を回収しつつ、俺は射程外に離れたアーバージェリーの様子を見る。

 アーバージェリーは、何やら触手を蠢かせて加速を急停止させているところだった。……その触手は、俺達が先程立っていた風の層よりも深く、黒曜石のような『空の底』に触れているように見える。

 

 

『うおおお』

 

『今の初見殺し回避できるんだ!?』

 

『そりゃそうか、飛べるんだもんな……ホバー移動に慣れて忘れてた』

 

 

 コメント欄を横目に見ながら、俺はリスナーたちを意識しながら口を開く。

 

 

「…………風、か?」

 

 

 アーバージェリーは、初撃を躱されたことで警戒しているのか、追撃はして来ない。……いや、正確には、次こそ回避されない間合いを測っているのか。

 俺は姿勢を変えて風の層に降り、体重をかけて爆破の移動にブレーキをかける。……だいぶ遠ざかったが、アーバージェリーは俺達を敵と認識したらしい。こちらを意識から外すことはない。

 

 

「風ですよ?」

 

「ああ。さっきのアーバージェリーの触手攻撃、見えない何かが俺達を掠めてた。おそらくそれは、風だと思う」

 

 

 俺は手を叩き、掌からステンレス製のガーデントーチを発現する。

 トワリングバトンくらいの長さの、棒状の『照明器具』だ。柘榴坂さん達を飛行型ダウトロデンから救い出すときにも使ったが、長いし硬いのでちょうどいい打撃武器としても使える。クロの時に便利遣いしたい逸品だ。

 そしてこのガーデントーチ、内部に可燃性のオイルが貯蔵されている作りになっており、揮発したオイルに火をつけることで明かりとして機能する仕組みになっている。

 

 

「根拠は二つある」

 

「一応聞きますよ」

 

「一つ目は、高速移動。地面から浮いているこの最下層では、基本的に体重移動でしか動けない。高速移動をするには、何かの反動を利用する必要がある。……おそらく、地面を触手で叩いて移動しているんだ」

 

「それが何で風の根拠になるんですよ?」

 

「それが二つ目の根拠だ。さっき見た時、アーバージェリーの触手は風の層よりも下にあった。……吹き上げる風を散らす形で風を操作すれば、風の層を突き抜けるかもしれない」

 

 

 それに、さっきナツカを起こす時に松明を『起爆』してるのを見て気付いたのだが……松明が爆発した時、一瞬だが松明が風の層よりも下に沈み込んでたんだよな。多分あれは、爆風によって偶発的に風の層を散らすことに成功してたんじゃないかと思う。

 そう考えると、アーバージェリーが風を操ることができればあの高速移動や俺達を掠めた攻撃にも説明がつく。

 

 

「ふーむ、なんだか的を射ていそうですよ」

 

「とりあえず、風を操るっていう前提で進めるからな。間違ってたらすまん」

 

 

 コメント欄は見ない。戦闘中とはいえ、この程度の敵なら見る全然余裕はあるが……コメントの感じから何となく答えが分かっちゃうからな。それじゃあ()()()()()

 俺はナツカにガーデントーチを差し出して、

 

 

「ナツカ、火をくれ」

 

「合点承知ですよ」

 

 

 ナツカは、俺の懐から松明をもぎ取って『爆弾』にし、小さな火花でガーデントーチに点火した。

 さて──これでよし。

 

 

「風を操る能力なら、ガーデントーチくらいは余裕で迎撃できるだろう」

 

 

 ──彼我の距離は一五メートル。

 

 俺は、思い切り振りかぶってガーデントーチを投擲した。

 アーバージェリーは、近づいて来たガーデントーチに向かって触手を軽く振るう。すると、触手から飛び出した『透明な何か』が、ガーデントーチをあっけなく粉砕した。

 

 が、しかし。

 

 

「だが、面制圧的な暴風ならともかく、回避した俺を掠める程度の局所的な気流攻撃であれば──()()()()()()()()()()()()()()()()()()をまとめて吹き飛ばすことはできない」

 

 

 液体は、()()()()では防げない。ゆえに()()()()の手札を常に用意すべし。──異能と環境利用を使い尽くす歴戦迷宮(ランクマッチ)の頂点では当然の思考。

 そして、ガーデントーチは点火済み。

 破壊されて撒き散らされた燃料オイルはすぐに揮発し──

 

 ──元々あった火に、速やかに引火する!!!!

 

 

「さぁ、盤面は整ったな」

 

 

 キシャシャシャシャシャ!!!! と。

 炎の燃え移った燃料オイルを浴びたアーバージェリーが、まるで悲鳴の様に傘を戦慄かせる。思った通り、アーバージェリーは火に対して分かりやすく弱いらしい。燃え移った炎をなんとか散らそうと、自分に向かって風を矢鱈目鱈に飛ばしている。

 ──もちろん、ガーデントーチに内蔵された燃料オイル程度でアーバージェリーを全焼させることなどできないが……。

 

 

「ナツカ、松明に『起爆性』付与。爆破半径最大。威力も最大だ! 派手にやるぞ!!」

 

「よしきた! ナツカさんにお任せあれ、ですよ!」

 

 

 『爆弾』化した松明を受け取った俺は、先ほどと同じように全力で投擲する。

 アーバージェリーはギリギリのところで気付いたが、しかし気流を操作するほどの時間的余裕はなかったらしい。触手で直接松明をはたき落そうとし──

 

 

「…………今!!」

 

「『匠の愉快な名人芸(フルリフォーム)』、発動ですよ!!!!」

 

 

 ──暴力的な光が、空の最下層を包み込む。

 『Teller-Vision』の仕様で一定以上の光が調整されるようになっていて、本当によかったと思う。でなければ、今頃俺達はリスナー全員の視覚に大ダメージを与えていただろう。

 俺は、事前に自分とナツカの目を手で覆っておきながらそんなことを考えていた。

 そして直後、追いつくようにして爆音が響く。

 どっごんっっっ!! という轟くような地響きが鳴り、それから爆風が俺達の髪を靡かせた。ドローンも流されそうになるが……これは制御すれば何とかなるレベルだ。

 

 

「……さて、どうなったか、だが」

 

 

 手を除けてアーバージェリーを確認してみると──そこに()()()のは、幹の半ばまで抉れて完全に活動を停止した、ただの焼け焦げた木だった。

 

 

「無事に倒せたみたいだな」

 

「ふふん。ナツカさん大活躍ですよ。これは流石に褒められてもいいのでは?」

 

「ああそうだな。発動タイミングとか全部俺の指示だったけど」

 

「クロは一言余計ですよ!!」

 

 

 ぷんすか怒りながら、ナツカはおんぶから降りる。よたよたとおっかなびっくりバランスを取る姿はいかにも危なっかしいが、最低限立つことくらいはできるようだ。

 俺はナツカの手を取ってやりながら、

 

 

「どうした。自分で滑る気になったか?」

 

「ちょっと気になることがあって。クロ、ちょっとキクラゲの方に行ってもらえますか?」

 

「アーバージェリーじゃなかったのかよ……」

 

 

 まぁなんでもいいけどさ。

 言われるがままに、ナツカの手を引いてアーバージェリーのところへ。

 焦げて絶命しているとはいえ、巨大な迷獣(モンスター)だ。改めて見るとすさまじい威容だが……。

 うむ、完全に死んでるな。実はまだちょっと生きてて反撃してきたらどうしてやろうかと思ったが、幹の中心部分まで完全に抉れて燃えてるので、これは死んだだろう。っていうか多分、あとちょっとしたら自重で崩れるなこれ。

 

 

「で、何が気になるって?」

 

 

 その辺を漂っていた松明とガーデントーチの破片を回収しつつ、俺はナツカに問いかける。

 ナツカはアーバージェリーの足元の地面──『空の底』を食い入るように見ながら、

 

 

「……やっぱりですよ」

 

 

 と呟くように言った。何がやっぱりなん?

 釣られるようにしゃがみこんで『空の底』を覗き込むと、ナツカは補足するようにこう続けた。

 

 

「これ、よく見たら地面が抉れてると思いますよ。多分、さっきの爆発のせいだと思うんですけど」

 

「まぁ、お前の最大出力だしな。ちょっとくらい壊れても不思議じゃないか。でも、それがどうしたんだ?」

 

「此処に来た時から、ずっと気になってたんですけど……」

 

 

 ナツカはうーんと唸りながら、

 

 

「この地面、なんかありそうじゃないですか?」

 

 

 と言ってきた。

 ……なんかありそう……? 具体的に何……?

 

 

「だって、目の前に地面が見えてるのに(さわ)れないなんてどう考えてもおかしいですよ。しかも、ボスは能力で地面を触れるってところを見せてるのに。これ絶対、地面を壊したらなんか出てくるやつじゃないですか?」

 

「……………………」

 

 

 …………ひ、否定できない。

 完全に探索……ひいては迷宮主(フロアボス)の攻略に頭が行ってて、そもそも『底』を壊すという発想が全くなかった……。

 確かに言われてみれば、いかにも接触不可のように見えて、風という一手法ではあるものの『突破方法』があると提示されているのだ。迷宮主(フロアボス)に可能なら、探索者にだって可能──道理である。

 何があるのだろうと思わずコメント欄を確認してみると、

 

 

『たし蟹』

 

『考えたこともなかった』

 

『ちょっと怖くなってきたんだけど』

 

『やっぱプロもおかしいんだよなぁ……』

 

 

 ただナツカの推測に感嘆するだけで、以前から知っていた様子のコメントは一つもなかった。

 ……あれ、なんか情報ないの? 『ご名答』とか『よくぞお気づきに』とか、そういうコメントが、一切ない……?

 

 

『早く見せてくれ』

 

『大発見かもしれない』

 

 

 そこで、さっきコメントしていた『調査』系の探索者らしいリスナーのコメントが見えた。

 …………マジで新発見? うーん、俄かには信じがたいが……。

 

 

「分かった。やってみよう。気流を計算してやれば、ぶち抜くのは難しくないし」

 

 

 言いながら、俺は手を叩いて松明を新たに八本ほど発現する。これで、最初に発現した分も含めて計一〇本、『匠の愉快な名人芸(フルリフォーム)』に使うなら五組の松明が揃ったことになる。

 

 

「気流の散らし方は()()()()()()()()()()()。この松明のうち四組は、松明の先から一直線に伸びる最大出力の爆風のみの『爆弾』にしてくれ。残り一組は松明の先から一直線に伸びる最大火力、爆破半径一メートルの『爆弾』に」

 

『戦いながら覚えたって何?』

 

『爆風だとめちゃくちゃになるって自分で言ってたのを完全に無視してて草』

 

『爆風が気流に干渉してめちゃめちゃになる(ただし自分は除く)』

 

『草』

 

 

 ナツカの爆弾による気流の攪拌の欠点は、方向の制御が難しいという点だが……明確な一方向に伸びる爆風であれば、手動で調整することができる。

 四組の『爆弾』による爆風で風の層を散らし、風の層が消えた『空の底』に最後の一組の『爆弾』を放り投げる。そうすれば直接爆撃を浴びた『空の底』は大ダメージを受けて破壊されるという寸法である。

 

 

「ナツカはこっちの二本持て。その場に立って、俺の言う通りの方向に向ければいいから」

 

「分かったですよ」

 

 

 ナツカに松明を手渡すと、ぷるぷる震えつつも下の方に構える。

 俺はナツカに微調整を指示しながら、最後の一組を小脇に抱え、自分でも松明を『空の底』に向ける。……んー、よし。こんなもんだろ。

 

 

「合図したら、四組の方を起爆。俺が『次』って言ったタイミングで最後の一組の方を起爆だ。いいか?」

 

「オーケーですよ」

 

 

 ナツカに声をかけ、それから息を吸い込んで──

 

 

「今ッ!!」

 

「発動ですよ!」

 

 

 直後。

 ボバッッッ!! とまるで水が飛び散るような音を響かせて、四方向から一点集中の爆風が叩き込まれた。俺は小脇に抱えていた『爆弾』を離すと、右手の松明を放った。

 この階層において、無生物は手放した段階で高度を維持するように振舞う。つまり、ただ小脇に抱えていたのを放すだけでも、空中に漂い続けることになる。──そう、俺が拳を叩き込みやすい位置に、だ!

 

 

「次ィ!!」

 

「よ!!」

 

 

 先程爆風によって開けた風の層の穴に目掛けて、『爆弾』を殴り飛ばす。

 直後、『空の底』を爆発が直撃した。

 ゴゴォ……ン……と、くぐもった崩落の音が空に響き渡る。爆発の煙はすぐさま風によって押し上げられる──と思いきや、その場に滞留していた。これは、そういう性質か……あるいは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 答えは、後者らしかった。

 

 

「クロ、こっち来てください。風がないですよ」

 

 

 さっさと爆心地に近寄っていたナツカに言われて歩み寄ると、ちょうど煙が晴れて爆心地が見えたところだった。

 ナツカの『爆弾』によって大きく抉られた『空の底』の爆心地では────空が、まろび出ていた。

 いや、空といって、穴が開いたわけではない。そうではなく──空そのものにしか見えない鉱石が、黒曜石のような輝きの『空の底』のさらに下に埋もれていたのだ。

 ナツカが、空色の鉱石を拾い上げる。空色の煌めきを放つ石は、宝石といってもいいくらい透き通っている。

 

 

「これ……なんて石ですよ?」

 

「今調べてるが……出て来ないな」

 

 

 ネットで調べてみたものの、マジで類例が存在しない。コメント欄も『新発見だ』と沸き立っているし、これは……本当に新種の鉱石なのかもしれない。

 だが、新種の鉱石を俺達が発見……するかぁ? なんかちょっと信じられない。見落としてるだけで五年くらい前に誰かが発見してたりしないの? こんな目の前に見えてる物質なのに?

 

 

「ってことはこれ、ナツカさん達の新発見した石ですか!? す、すごいですよ……。さしものナツカさんも震えてますよ……」

 

「新種だったら名前とか決められるのかね」

 

「ねーみんぐらいつ!!」

 

 

 現金にはしゃいでいるナツカをよそに、俺も空色の鉱石を拾い上げてみる。……大きさに比してかなり軽い。断面は滑らかで結晶質のような感じだが、鋭く尖っていたりといった感じはしない。

 光を反射した輝きではなく、鉱石自体がうっすらと煌めきを放っている。どこか非現実的な美しさを感じる代物だった。

 そして、先程まで『空の底』だと思っていた黒曜石のような材質の鉱石……。これは、意外にも断面はゴツゴツとしている。黒曜石のようだと思ったが、それは表面だけで、普通の石のようだ。

 ……これがくっついていたんだよなぁ、『空の底』で……と思いながら、何の気なしに両手で持った『空の底』の表面質と底質を近づけてみると──ドウッ!! と、表面質から突如突風が発生した。

 

 

「うおっ!?」

 

「なんですよ? 急になんか出ましたよ」

 

「いや……これを近づけてみたら、急に」

 

 

 ドウッ!!

 

 もう一度近づけると、また突風が発生する。……どうも、底質から放たれた煌めきを表面質が浴びると、まるで変換機のように光を風に変換してくるらしい。

 ……これ、持ち方次第では突風の反動で底質が物凄い勢いで吹っ飛んでたかもしれないぞ。『空の底』の表面質と底質は、二つで一組の効果を発揮する物質だったのか……。

 

 ……………………。

 ……応用すれば、けっこう高威力の射撃武器とか作れるんじゃないか? これ。いや、反動が物凄そうだし、弾丸の値段もけっこうしそうだから無理か……。

 

 

「おおー! これは凄いですよ! この迷宮のギミックってこうなってたんですね!」

 

「……いや、銃身を表面質にして、撃鉄の部分を底質にすれば、莫大な空気圧で弾体を射出する武器が作れるか……。弾自体は安価な素材で作ればいいしな。これけっこうアリじゃないか……?」

 

『なんでこの子達こんな大発見なのに自分の世界に入り込んでるの?』

 

『これ本当に新物質?』

 

『↑今ダンジョンカイブ検索してるけど一向にヒットしない。多分、マジの新物質』

 

『ひえぇ……』

 

 

 ……あ、しまった。

 興奮しててコメント欄を置いてけぼりにしてしまった。迷宮主(ボス)倒したし、石も手に入れたし、そろそろ〆に入らないとな……。

 新物質云々についてはまだ真偽がはかりきれていないが、その辺も込みでちょっとヴィヴィアネさんに相談してみよう。上手くいけば、定期的に接触する口実にできるかもしれないしな。

 

 

「そうだ! クロ、思いつきましたよ」

 

 

 と、そこで『空の底』を手に持ってはしゃいでいたナツカが、不意に声をあげた。

 考え事から一旦目の前に意識を戻すと、ナツカは自信ありげに胸を張っている。なんか思いついたらしいな。聞くか。

 

 

「あん?」

 

「ねーみんぐらいつです。ナツカさんは決めました。この新物質の名は──『ナツクロイト』にしますよ!」

 

「あいあい、ほんとに新物質ならな……」

 

 

 ネーミングとかより、まず鑑定の手配とかの方が先だろ、全く。

 そういう細かい作業とかやるの、全部俺なんだからさ……。

 とか考えながら、俺は対ヴィヴィアネさんの作戦も絡めた策に思考を巡らせるのだった。

 

 

 そんな風に考えていた俺は、この時まだ自覚していなかった。

 今自分達が成し遂げたことが、どれほど凄いことだったのかを。




 まだデビュー二日目なんすけど……。
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