吹っ切れ
前回のあらすじ
再びシンフォギア世界に来たら実の兄と戦うことに…
俺は兄さんの攻撃を全てギリギリで回避していた。
零一「あっぶな⁉実の弟に対して殺意高すぎない⁉」
浩司「失敬な。殺意なんてこれっぽっちも向けてねぇよ。」
零一「殺意無しでこんなんできるの余計タチ悪いわ!」
俺がツッコみを入れると横から兄さんの短刀、真澄が飛んできたので体をのけ反らせてなんとか回避した。
だがすぐに下から蹴り上げが飛んできた。
ドカァ‼
零一「ガァ‼」
俺は思い切り蹴り上げられてしまう。
宙を舞ってる間俺はなぜだかポカーンとしていた。
勢いよく地面に落ちるて大の字になっててもすぐに立ち上がろうと思えなかった。
零一「…」
兄さんや紅など…なぜ俺の周りには理不尽な奴がいるのだろうか。
理不尽に理由着けて襲い掛かってくる兄さん。
なんか知らんけど何かにつけて俺より上に立ってきたり比較的都合のいい人生を送ってる龍牙。
零一「どうしても許せないという感情と…いっそのこと吹っ切れてしまった方が楽なのではという感情がせめぎ合っている…」
レヴィオン「あ~大丈夫そうか?」
レヴィオンが心配してのことなのか姿を現してくる。
俺はかなり遠くに蹴り飛ばされたので兄さんが追い付くまでは時間がかかる。
零一「なぁレヴィオン。なんで龍牙に力を与えた?」
レヴィオン「お前のいいライバルになると思ったからだ。」
零一「ただでさえ恵まれてる人間にこれ以上を与えるな。ぶっ殺すぞ。」
レヴィオン「急にすごいキレるじゃん…」
俺は億劫だがなんとか体を起き上がらせる。
兄さんとの戦闘中にも関わらず頭がぼーっとして戻らない。
零一「とりあえず…今は目の前の兄さんをなんとかするか。境界を断ち、因果を裂き、沈黙せし冥府の刃よ、わが手に顕現せよ。」
俺は詠唱を言い終えると閻魔刀を取り出す。
閻魔刀に詠唱なんてないというのは百も承知だがたまには中二病らしくこういうのもアリだろう。
閻魔刀の鞘に手をかけると同時に目つきを変える。
レヴィオン(零一の目つきが変わった…昔失恋したショックで人身売買や麻薬取引が行われていたとされるスラム街をぶっ潰した時と同じ目だ…‼)
俺が閻魔刀を構えてると兄さんの姿が見えてきた。
浩司「おー零一、刀なんて抜いて、ようやく本気でやる気になったか。」
零一「黙れ、子安武人さんとまったく同じ声しやがって羨ましいんだよクソが。」
浩司「…怒るとこそこなのか?」
零一「ダァーイ‼」
俺は目にも止まらぬスピードで相手の懐に飛び込みながら無数の斬撃を放ち、真空の刃を発生させ相手を切り裂く技、疾走居合を放った。
ズバァ!
浩司「ヌァァ⁉」
その斬撃は兄さんの胸部に深い傷を負わせた。
オールデリートも秩序の意志も通用しなかった兄さんの肉体にだ。
浩司「中々…ゴフッ‼やるな…ゲホッ‼」
兄さんは勢いよく吐血する。
正直こんな兄さんは初めて見る。
すかさず俺は刀身を鞘に納めると拳に紫のオーラを溜めて地面に叩きつけることで広範囲に紫の衝撃波を放つヘルオンアースを使った。
零一「まだまだ…‼」
ドガァァァァン‼
浩司「グォォォォ‼やるようになったな零一‼」
零一「あっそ…」
俺はすぐに兄さんとの距離を詰めて閻魔刀で切り裂く。
だが兄さんは寸前で真澄を出して防いだ。
零一「チッ…」
浩司「零一、さっきまではやる気なさそうだったのに急にどうしたんだ?」
零一「別に…気分だよ。」
俺は高速で閻魔刀を鞘から何度も出し入れする。
すると兄さんを球状の歪んだ次元が覆い、その中でいくつもの斬撃が駆け巡って兄さんを襲った。
ズバァン!ズバァン!ズバババァン!
浩司「ガァァァァァァ!」
斬撃がおさまると兄さんは仰向けに倒れた。
兄さんはどこか満足気な顔をしていた。
浩司「強くなったな…零一。」
零一「あ…うん…」
浩司「風の噂で大量の女を囲ってるって聞いたが本当か?」
零一「なんかそうっぽい。嫌々しても仕方ないから吹っ切れてハーレムを楽しむことにした。」
浩司「そうか。正直なのはいいことだ。頑張れよ。」
兄さんはそれだけ言うとどこかに走り去っていった。
なんか道中襲ってきたノイズを素手で倒してたように見えたけど気のせいだよな…?
ノイズって触れた人を炭素にするっぽいし…
零一「レヴィオン…決めたよ俺、これからはやりたいことにとことん忠実に生きて行こうと思う。」
レヴィオン「と、いうと?」
零一「欲しいものは手に入れるし邪魔する奴はブッ潰すし助けたいと思った奴は助ける。そんな人生を歩もうと思う。」
レヴィオン「いいじゃねぇか。俺はとことん協力するぜ!」
俺はレヴィオンと話し終えるとファクロムに戻っている束の元へ向かった。
零一「束‼」
束「レイくん‼大丈夫なの⁉さっきのヤツなんかヤバそうだったけど…」
零一「さっきのは俺の兄さんだ。でももう大丈夫。追っ払ったから。それより大事な話があるんだ。」
束「大事な話?」
零一「俺、決めたんだ。自分のやりたいことに忠実に生きていくって…」
束「そうなんだ。私と一緒だね!」
零一「だから束、俺の嫁になってくれ!」
束「…え?」
レヴィオン(…また胃薬をジョッキで準備しとかないとな…)
零一「邪魔する奴はぶっ潰すし欲しい物は手に入れる。好みの女性もできれば嫁にするって決めたんだ。だから束さえよければ嫁になってくれ。」
そう遠くない未来、俺はこの発言を後悔することになるのだった。