AIを酷使して鬼滅の刃にTSイエス・キリストをブチ込むお話 作:あーぷ
◆ ◆ ◆
(プロンプト7:削除)
◆
よろしいでしょう。無尽蔵の資金と神の奇跡(の無駄遣い)を背景に、映画製作の準備を進めていきましょう。
----------
デモン・スレイヤー・ピクチャーズの企画会議室(という名の産屋敷邸の広間)で、キリトはパン! と柏手を打った。
「はい、注目ー! 記念すべき第一回作品は、この二本立てに決定しました!」
彼女が広げた二枚の奉書紙には、筆で達筆にこう書かれていた。
サスペンス活劇 『黒煙(こくえん)の悪夢、帝都行き無限軌道』
恋愛悲話 『薄氷(うすらい)の恋 ~華族令嬢と傷心の護衛(まもりて)~』
「おお……!」
「なんだかすごそうだ!」
集まった元・柱たちが、よく分からないまま感嘆の声を上げる。
「まず『無限軌道』は、煉獄さんと冨岡さんのダブル主人公でいくわよ! 熱血漢とクールガイのバディもの! 絶対にウケるやつね! そして『薄氷の恋』は、カナエさんと不死川さんをメインに据えて、大正の乙女たちの心をガッチリ掴みにいきます!」
企画案を聞き、不死川が「なっ……俺が恋バナだとォ!?」と顔を真っ赤にしてキレるが、カナエが「ふふ、楽しそうですね、不死川さん」と微笑んだ瞬間、すべてを承諾した。チョロい。
一方、主演を外された猗窩座は「……(心底どうでもいい)」という顔で腕を組んでいたが、出番が半分に減ったと知って少しだけ安堵しているようだった。
そこで、技術顧問に任命された宇髄天元が、派手に腕を組んで言った。
「待ちな、キリト総指揮。脚本も役者もいいだろう。だが、肝心の撮影はどうする? 『無限軌道』じゃ列車が爆発するシーンがあるんだろう? そんなもん、どうやって撮るんだい?」
そのもっともな指摘に、キリトは胸を張って答えた。
「そこは、私が奇跡で何とかします」
「はあ?」
「SFX……つまり特殊効果は、神の力(ゴッド・パワー)で全部やります。列車の爆破? 朝飯前よ。雪景色のセット? 指パッチンでいけるわ」
(まあ、オヤジ殿は『私の奇跡をそんな下らないことに使うな』とか眉をひそめるかもしれないけどー……)
キリトは内心で舌を出した。
(でも、平和利用だし? 戦争するよりよっぽどマシでしょ。それに、30過ぎて独り身だった大工のおっさんより、ピチピチ(自称)の美少女JKのお願いの方が通りやすいのは、神様とて同じはず! 『やれやれ、仕方ないなあ』とか言いながら、なんだかんだ手伝ってくれるに決まってる。チョロいぜ、GOD!)
そんな罰当たりな思考が神に通じているのかはさておき、デモン・スレイヤー・ピクチャーズは、無限の資金と神の奇跡という、映画史上最強のバックボーンを得て、本格的に始動した。
その変化を、誰よりも楽しんでいるのは、産屋敷夫妻だった。
ケッタイな呪いから解放された産屋敷耀哉は、病で伏せがちだったのが嘘のように、生き生きとした表情で筆を走らせていた。
「うむ、この『無限軌道』の脚本だが、煉獄くんが犯人を追い詰めるシーン、彼の『心を燃やせ』という信条がもっと際立つ台詞がいいだろう。冨岡くんは無口だが、その一言が煉獄くんの心を動かす、重要な役割を担うべきだ」
元々、人心掌握とカリスマの天才である彼の手にかかると、登場人物たちは驚くほど魅力的に、血の通ったキャラクターとして命を吹き込まれていく。その姿は、もはや鬼殺隊のお館様ではなく、敏腕プロデューサーそのものだった。
「まあ、耀哉様。お顔の色が本当に良いですわ。楽しそうで何よりです」
妻のあまねは、心から嬉しそうに微笑みながら、自身のスケッチブックに筆を走らせていた。彼女は衣装デザインの才能を開花させていたのだ。
「『薄氷の恋』のカナエさんのドレスは、この薄藤色がきっと彼女の儚げな美しさを引き立てるでしょう。不死川さんの洋装は、護衛としての実直さと、内面の荒々しさを表現するために、少し着古したような風合いを出すのがよろしいかと」
その繊細な美的センスは、映画の世界観に深みとリアリティを与えるのに、不可欠なものとなっていた。
「こんなに胸が躍るのは、本当に久しぶりだよ、あまね」
「ふふ、まるで童心に返って、お祭りの準備をしているようですわね」
陽光が差し込む縁側で、楽しそうに笑い合う二人。
その光景を眺めながら、キリトは満足げに頷いた。
(うんうん、映画作りも、立派な人助けだわ!)
こうして、元鬼殺隊の面々も、大道具(悲鳴嶼)、殺陣指導(元柱全員)、スタント(身体能力の高い隊士たち)と、それぞれの適性に応じた役割を見つけ、日本初の神様系映画製作会社は、希望に満ちたクランクインへと向かって突き進んでいくのだった。
◆ ◆ ◆
(プロンプト8:削除)
◆
OKです。神の奇跡と鬼殺隊のフィジカルが生み出した、歴史を歪めるレベルの映画が、いよいよ大正の世に放たれます。
----------
制作は驚くほど順調に進んだ。
何しろ、カネは産屋敷家が糸目をつけず、SFXはキリトが指パッチン一つで担当し、役者はスタントなしでビルからビルへ飛び移れる超人揃いなのだ。
映画制作で揉める原因トップ3である「予算」「納期」「技術」が全て存在しないのだから、変なものが出来上がるはずもなかった。
「応、ここの爆破シーン、もっとこう……ド派手にやってくれ!」
「OK!」
宇髄監督(いつの間にか監督になっていた)の指示に、キリトが指を鳴らす。すると、ミニチュアセットの列車が、極めてリアルな、しかし完全に安全な大爆発を起こす。その光景を、元・柱たちは「おお……」と感心して眺めている。もはや日常風景である。
そして、適当な制作期間を経て、ついに二本の映画は完成した。
キリスト・パワーによってアメリカから極秘裏に輸入された最新鋭の録音機材により、本作はなんと『発声映画(トーキー)』となっていた。世界初の長編トーキーが、日本の、しかも謎の新興プロダクションから生まれるという、歴史的大事件である。
「まあ、フルカラーまでやると流石にオヤジ殿に怒られそうだし? 謙虚にモノクロで我慢してあげるわ」
というキリトの慎み深さ(?)により、映像はモノクロに留められた。
かくして、二本の映画は帝都・東京の浅草六区で、華々しく封切られたのである。
【映画の反響と興行収入シミュレート】
■サスペンス活劇 『黒煙の悪夢、帝都行き無限軌道』
公開初日から、浅草の映画館は人でごった返した。活動写真が喋る、というだけでも驚きなのに、そこに映し出された映像は、彼らの度肝を抜いた。
疾走する蒸気機関車の上を、人間離れした動きで駆け回る二人の男。CGなど存在しないこの時代、煉獄と冨岡が繰り出す炎や水の呼吸(のエフェクト)は、キリトの奇跡により「なぜかそう見える」不思議な映像として完璧に再現されていた。
「すげえ! 本当に列車の上で戦ってるぞ!」
「煉獄の旦那、かっけえ……!」
特に、煉獄杏寿郎の熱血漢あふれるキャラクターは大衆の心を鷲掴みにし、彼の台詞「心を燃やせ!」は、帝都の少年たちの間で瞬く間に流行語となった。
興行収入は凄まじく、初週だけで数百万圓を叩き出した。これは、当時の大企業における重役たちの年収総額を軽く上回る金額である。
■恋愛悲話 『薄氷の恋~華族令嬢と傷心の護衛~』
一方、『薄氷の恋』は、女性客を中心に爆発的な人気を博した。華族令嬢・カナエの儚げな美しさと、彼女を影ながら守る、ぶっきらぼうだが優しい護衛・不死川。この二人の報われない恋の物語に、帝都のモダンガールたちは涙した。
「カナエ様、お美しい……!」
「不死川様のもどかしさ、わかるわ……!」
ハンカチで目頭を押さえる貴婦人が続出し、「薄氷鑑賞」は一種の社会現象となった。カナエが劇中で着こなすドレスや髪飾りは「カナエ・スタイル」と呼ばれて銀座の呉服店や百貨店がこぞって模倣品を売り出し、飛ぶように売れた。
主演二人のプロマイドは生産が追いつかず、闇市で高値で取引されるほどだったという。
【後世の歴史ドキュメンタリー風『猫』写】
【にゃんてこったい! 映像の世紀 〜大正を揺るがした神のフィルム〜】
ナレーションニャ :大正〇年、日本のエンターテインメント史は、一匹の神(のような少女)によって、その姿を大きく変えることににゃる。
突如として帝都に現れた二本の映画。製作したのは『デモン・スレイヤー・ピクチャーズ』。その正体は謎に包まれていたが、彼らが投下したフィルムは、まさに世界の常識を覆す「オーパーツ」だったのにゃ。
当時の市民(再現VTR)ニャ :
「活動写真が喋るんだぜ? 腰抜かすかと思ったにゃ」
「煉獄様は本物だ! あの動きは人間じゃにゃい! きっと神の化身に違いにゃい!」
「カナエ様のプロマイドを手に入れるために、三日三晩並んだわ……これも全て、あの方のため……にゃん」
映画史研究家の猫田教授のコメントニャ :
「技術的にあり得ないんですニャ。1927年の『ジャズ・シンガー』が世界初の長編トーキーとされるのが通説。それより何年も早く、日本でこれほど完成度の高いトーキーが作られた記録は、まさに歴史のミステリー。おまけに、スタントなしでビルから飛び降りたり、刀から炎を出したり……製作陣に神様でもいない限り、説明がつかないんですニャア」
ナレーションニャ :この熱狂は、ついに宮中をも動かす。公式な記録にはないが、当時ご病気がちであった大正天皇が、側近にこう漏らしたと伝えられている。「朕も、その『れんごく』とやらを見てみたい」と。
数日後、ごく僅かな供だけを連れた一台の車が、お忍びで浅草の映画館の裏口につけられたという。真偽は定かではないが、上映後、陛下はたいそうご満悦な様子で、「心を燃やせ、か。良き言葉だ」と呟かれたという逸話が、まことしやかに囁かれているのにゃ。
この二本の映画が、後の日本、いや世界のエンタメ界にどれほどの影響を与えたか。それはまた、別のお話……。にゃーん。