めちゃくちゃ可愛い三人のVtuberに狙われている。
誰か大人の人呼んで!!

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FPS中毒者はVtuberに推されてる!

 配信ってのはどうにも苦手だ。

 べらべら喋るのがそもそも好きじゃあない。炎上リスクだって考えるのは面倒くさい。

 最近はVR全盛期。Vtuberなんてのも前時代より遥かに育ってきている。

 

 いや……昔も大人気だったが、今はその気さえあったら誰でもVtuberになれる。

 もっとも、その注目度はピンキリもいいところなんだけど。

 

 ともあれ、俺の仲間はそんな配信業でけっこう有名だ。

 その配信にはよく組む俺がしょっちゅう映されている。

 ”いっくん”、”イッチさん”なんて呼ばれてるが……勘弁願いたい。

 

「イッチ、そっちに三人行ったわ」

「…………了解」

 

 そんな風に思いつつも、ゲームはしっかり楽しみたい。

 俺はこちらにやってきた兵士を一人、持っている”シューター”で撃ち抜いた。

 

「がっ!?」

 

 このゲームは一応、FPSに分類されている。

 と言っても、その装備は独特だ。

 三つのギアを装備して、それを入れ替えながら戦う。

 

 俺のギアは”シューター”と――”スライム”

 ”スライム”で、手にナイフを形作り、そのまま近づいて切り裂いた。

 これで二人目。

 

「ぐっ……!?」

「こいつ、早すぎる!!」

 

 後の一つは”アクセル”。要は加速バフをかけるだけのギアだ。

 実質、2つのギアで戦っているわけだが……俺には十分過ぎる。

 

 バババババッと銃弾を撒き散らす最後の一人。

 俺は壁を蹴り、路地裏を跳躍しながら三人目を切り裂いた。

 

 試合は4VS4。残りは1人だが――。

 

「いっくん、おまたせ!! もう一人も撃ち抜いたよ~~!」

 

 無線で連絡が来る。どうやら戦闘が終わったようだ。

 ブブブブ……と体が何処かへと送られる。

 

 戦闘が終われば、向かうところはマイルームだ。

 どこかのガレージらしき、そこには色々なガラクタと、3人の仲間がいた。

 どいつもこいつも配信中で、宙に浮いているドローンに向かって話してる。

 

 …………まぁいい。ゲームの楽しみ方は人それぞれだからな。

 

「イッチさん、おつかれなのです。今回も大活躍だったのです」

 

 三人のうち、序盤にやられた一人がこちらに向かってくる。

 腰までの金髪で、白いコートに身を包んだ、一見清楚そうな少女。

 もちろんそれはVtuberとしての姿だが。

 

「わたくしは、あまり活躍できなかったのです……」

「ああ、初心者はそんなものだ。気にすることはない」

「で、でもイッチさんの足を引っ張っちゃって」

「無事勝った。結果はそれだけだ」

「イッチさん……」

 

 …………う~~ん、ちゃんと慰められてるよな?

 俺、口下手だからな。もしかしたら配信でめっちゃ叩かれてるかも。

 正直、そんなの確認したら立ち直れないので彼女たちの配信は見てない。

 

「やぁやぁいっくん、今日も素晴らしかったね」

 

 次に話しかけてきたのは肩までの銀髪で、狐耳をつけた少女。

 服装はなんとなく忍者のようだった。

 昔はもっと渋めな容姿だったのだが、配信業を始めてから姿を変えたのだ。

 

「別に……お前たちのサポートが良かっただけだ」

「そんなことないよ。いっくんのおかげさぁ」

「ふん……世辞はいい」

「えへへ、いっくんは昔からクールなんだから」

 

 ……こんなこと言ってるから、叩かれるんだろうな。

 でも俺は昔からこの口調なんだ。勘弁してくれ。

 

「あと一人を倒したのは、私よ」

 

 クールな口調の女傭兵。ヘッドホンに蒼銀の髪。

 こいつは配信業を始めても見た目が一切変わってない。

 そんなんで視聴者はついてきているのか……と思うけれど、聞いたことはない。

 

「俺は三人だ」

「だからなに」

「だからなんだよ」

「褒めなさい」

「…………よくやった」

「ふふん」

 

 なんなんだこいつ。

 昔からテンポが独特なんだよな。

 

 ともあれ三人はVtuber……配信者だ。

 そこそこ有名らしいが、俺は詳しく調べていない。叩かれているのも嫌だしな。

 さて、ゲームも終わったし、離脱するとしようか。

 

「では俺は先に抜けるぞ」

「え、あ、ちょっと待つのです」

「もうワンゲームしとこうよ~~」

「もういくの?」

「明日も早いんだよ」

 

 配信者たちに付き合っていられない。

 そんなわけで俺はゲームから離脱した。

 

 ――――――――――――。

 ――――――。

 

 気がつくとベッドの上。頭にはヘッドセット。

 現実の俺は配信者に囲まれた傭兵なんかじゃない。

 

 ただの大学生だ。

 もっとも親の金でアパートを借り、そこそこに裕福な暮らしをしていると思うが。

 俺も配信とかして稼ぐべきなのかなぁ……でも口下手だし。

 Vtuberって話せて上等、みたいなところあるからな。

 

「やめとこ……」

 

 君子危うきに近寄らず、だ。

 明日も早いと俺は水分補給をしてから、そのまま眠りについた。

 

 

♪ ♪ ♪

 

 

「いっちさん……」

 

 私――千草萌音は、ミュート・サウザンドアラームとしてVtuberをやっている。

 理由はなんとなく。声がいいからと友だちに勧められて、企業に応募したのだ。

 

 おかげで配信にはそこそこ人がやってきて、最近になって収益化。なんてのも出来た。

 

 今、どれだけ人気なのかは正直わかっていない。まぁ、他の二人がかなりの人気なのに、チームを組んでいるからそこそこ人気ではあるんだろう。

 

 私は人気よりも今、気になっている人がいる。

 同じチームのイッチさんだ。

 

 顔面は黒ヘルメットで見えないし、ライダースーツで全身を覆っている。

 ろくな情報は声ぐらいしかない。正直無愛想も良いところ。

 でも、あの声がいいのだ。落ち着いた、かっこいい声。

 

 声フェチの私はすっかり参ってしまった。

 

「はあぁ……♥」

 

 良すぎる。無愛想だが、なにげに紳士的なところも好きだ。

 美少女三人に囲まれているのに、色気を出さないところもいい。

 

 リアルではどんな人なんだろう。

 他の二人は知っているのかな。正直お近づきになりたい。

 

 っていうかVtuberやってほしい。

 あの声にイケメンアバターをつけて欲しい。

 もしそうなったら私、ダメになるかもしれない……!!

 

 

★ ★ ★

 

 

「いっくん……」

 

 最近つれなくなったよなぁ、いっくん。

 僕が男アバター使ってるときは全然仲良かったのに、配信者になってから……。

 まぁ、無愛想なのは昔からだけど。なんたって僕ら幼馴染だし。

 

 でもいっくんは、都会の大学に行ってしまった。

 僕は実家の神社を継ぐため、出ることもなく配信者になったのだ。

 

 今どき、毎日ゲームで遊べるからまぁいいんだけど……。

 なんていうかやんなっちゃうなぁ。

 

 もう神社なんか継ぐのやめて、都会に出ちゃおうかな。

 一応僕、平梅星香は――比良星サトリとしてそこそこの人気を得ている。

 広告収入だってかなりのものだ。今ならいっくんの元だって駆けつけられる。

 

 それいいな、やろっかなぁ~~♪

 それでいっくんの家に押しかけて……。

 いっくんと年頃の仲になって……子供は三人ぐらい……?

 

 きゃ~~!!

 

 

✜ ✜ ✜

 

 

「イッチ……」

 

 ふふん、今日も褒められた。

 明日大学で会えるけど、こうして褒められるのも嬉しい。

 

 うちが貧乏で、配信業でも始めないとやっていけないという状況じゃなければ。

 今頃付き合ってたんだけど――付き合ってたよね? うん。

 

 別に告ってないけど、絶対付き合ってるはず。

 ていうか押し倒す。

 

 はぁ……♥

 イッチ、うちをいつも誘ってからに……。

 

 ていうか他の女と話すのなんて許せない。

 チームメンバーだから……仕方ないけど……。

 

 ああいう思わせぶりな態度が本当に良くないんだよね。

 うんうん……。

 

 ていうか別に付き合ってもいいよね。

 うちの視聴者も「絶対付き合ってる」とか「イチ天てぇてぇ」とか言ってるし。

 

 うん、なんとしてもイッチをハメて付き合おう。

 そうしよう。

 

 それがうち、天羽喜々こと、天点転の使命なのだ。

 

 

□ ▽ □

 

 

118:名無しの兵隊さん ID:NTwqMsyi4

あのチーム絶対付き合ってんだろ

 

120:名無しの兵隊さん ID:Xo9PZg1Uw

ぶいガン?

 

124:名無しの兵隊さん ID:YjX3TCx1n

ぶいガンは恋愛OKだったはず

 

127:名無しの兵隊さん ID:itO0vYG9G

ユニコーンは去れって感じだな

 

135:名無しの兵隊さん ID:ufKs/OWVv

皆可愛いけどイッチさんにメロつきすぎだろ

 

146:名無しの兵隊さん ID:mcL3C0g+m

なんでイッチさんに声かける時だけ声高くなるんだよ

 

152:名無しの兵隊さん ID:pdH7M01mn

全員メロついてるよな

 

155:名無しの兵隊さん ID:lbFNwK1YZ

かっこいいししゃーない

 

164:名無しの兵隊さん ID:vVYJaDQnT

イッチさんプロ級だからな

 

172:名無しの兵隊さん ID:ge/fCwoI/

金もらってないだけのプロ

 

175:名無しの兵隊さん ID:LFylFsRAd

配信とか大会出たらいいのに

 

185:名無しの兵隊さん ID:ROOQ/nGYP

そういうの面倒なんだろ

 

187:名無しの兵隊さん ID:MwwikLh2i

俺はイッチさんにメロついてるよ

 

198:名無しの兵隊さん ID:1yqbIcOZb

なんで声もいいんだよイッチさん

 

207:名無しの兵隊さん ID:H3QVJZc9x

はよVになってくれ

 

219:名無しの兵隊さん ID:sdkfu6ro8

ほんまエロい

 

225:名無しの兵隊さん ID:ziUf9LxF1

あのチームで一番エロくない?

 

230:名無しの兵隊さん ID:A4oREjaPv

イッチ……♥

 

238:名無しの兵隊さん ID:+pjWagp8H

すっかりアイドルと化したイッチさん

 

243:名無しの兵隊さん ID:dBZHxtIpq

俺は許さんぞ

 

253:名無しの兵隊さん ID:DvQnMk5tB

ユニコーン激怒

 

258:名無しの兵隊さん ID:Uqu3G3+W1

まだユニコーンなんていたのか

 

269:名無しの兵隊さん ID:KLxnJMLEa

死滅するしかない

 

271:名無しの兵隊さん ID:g5PTywT9K

切り抜きがイッチさんのスーパープレイばっかなんだよな

 

274:名無しの兵隊さん ID:aLpxCUjSs

人気すぎだろ

 

286:名無しの兵隊さん ID:qVxyoxZ7L

むしろVとか始められると萎える

 

291:名無しの兵隊さん ID:drZT9dMi5

姫サーの王子

 

299:名無しの兵隊さん ID:pNDv5sgLu

王子か?

 

302:名無しの兵隊さん ID:KrqD2gBJR

姫サーの傭兵?

 

312:名無しの兵隊さん ID:3mY3sEQ/K

あの人何してるんだろ

 

317:名無しの兵隊さん ID:duD+6hPnS

まだ若いらしいが……

 

321:名無しの兵隊さん ID:vuZwucE05

仕事以外はほとんどあのゲームやってそう

 

330:名無しの兵隊さん ID:cKHANWjWg

他のゲームもやって欲しい

 

335:名無しの兵隊さん ID:dknBZq0Ax

イッチさん向けのゲームとかあんのか?

 

339:名無しの兵隊さん ID:EqW54yhUZ

格ゲーとか?

 

343:名無しの兵隊さん ID:PtQqWh0Ba

格ゲーは流石に専門外だろ……

 

353:名無しの兵隊さん ID:R6s+dWasL

イッチさんだしわからんぞ

 

363:名無しの兵隊さん ID:hxkeTeVEN

FPS系がいいな

 

364:名無しの兵隊さん ID:rGvDJpZfR

いっそMMO的なのとか

 

372:名無しの兵隊さん ID:Y/p5a3QSb

あ~~ファンタジーなのもいいね

 

382:名無しの兵隊さん ID:OtBkw+2CO

皆イッチのことばかり語りすぎだろ

 

385:名無しの兵隊さん ID:TJSAV9Gs1

もっとサトリちゃんのケツとか話せよ

 

393:名無しの兵隊さん ID:ydHwPeNvq

天ちゃんのおっぱいとか

 

400:名無しの兵隊さん ID:dEH0ScRef

おっぱい! おっぱい!!

 

401:名無しの兵隊さん ID:Ug3bEtLzt

あそこ基本巨乳いなくない?

 

406:名無しの兵隊さん ID:vCyHz5fwi

美乳と言え

 

413:名無しの兵隊さん ID:BEnZMHQQU

十分巨乳だと思うが……

 

420:名無しの兵隊さん ID:1X3idDwot

海外ゲーに汚染されきってるな

 

432:名無しの兵隊さん ID:X4l/NOzEL

爆乳なら他のVがいるだろ?

 

433:名無しの兵隊さん ID:l/yMhuc2M

イッチさんのケツ見るわ

 

 

 




力尽きた。気が乗ったら続き書きます

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