第一話 絶望の始まり
ー桜花sideー
大きな音がした
何かが爆発して、何かが崩れる音
二階に居た俺は慌てて一階に向かう
そして、見てしまった
玄関があったはずの場所には何もなく
ただ、ボロボロになった壁と柱
そして、地に伏せ、血を流す
父と母の姿を
その上に立つ白衣の男の姿を
それを見て
立ち尽くしてしまった俺はその白衣の男に気絶させられ
結果、誘拐されてしまった
ー相澤消太sideー
久しぶりに山田と車で出掛けていると
突然、轟音が鳴った
「おい、今の聞こえたか?」
俺が聞くと山田は
「あぁ、聞こえたぜ
平和を壊す最悪の音が」
と答えた
その轟音を聞いて山田と音がした方向へ向かう
山田が車を止めた
どうやらここが音がした場所のようだ
「なぁ、イレイザー」
「なんだ、マイク」
「ここ、どこか覚えてるか?」
マイクが目の前のボロボロになった二階建ての一軒家を見ながら聞いてくる
「あぁ、覚えてるさ
忘れるわけがねぇ、ここは」
そうここは忘れられない大切な場所だ
なぜならここは
「「ここは雄英を卒業した日にヒーロー科全員で集まった明星先輩の自宅だ」」
涙が止まらねぇよ
だが、仕事をしねぇとな
「マイク、行くぞ」
マイクの肩に手を置いて言う
「あぁ、仕事…しねぇとな」
その声を聞いて先輩の家の中へ進む
塀があった場所を抜けて直ぐに
見えてしまった
それが見えた瞬間立ち止まってしまう
「おい、イレイザーどうし…た…」
マイクにも見えたようだ
「二人とも!なに立ち止まってんのよ!」
後ろから声が聞こえた
ミッドナイトだ
「………」
「見たら…見たら分かります…」
そう言うのが限界だった
マイクは両拳を握りしめて何も言わない
ただ、俺もマイクも涙を流していることは同じだった
ーミッドナイトsideー
パトロールをしていると轟音が聞こえた
音が聞こえた方向へ走る
音がした場所に着くとマイクの車があった
「あら、マイクがいるようね」
そして、次に見えたのは
ボロボロの家と塀があったであろう場所に立ち尽くす
イレイザーとマイクの二人だった
私は二人に
「二人とも!なに立ち止まってんのよ!」
と二人の方へ走りながら言う
それにマイクは拳を握りしめて何も言わず
イレイザーが
「見たら…見たら分かります…」
と言うだけだった
そして、イレイザーと同じ場所に着くと
目に入ったのは
地に伏せ、血を流す同期の明星夫婦だった
その姿は心臓を貫かれたようだった
二人が立ち尽くすのも分かる
あの二人は卒業しても後輩に慕われていたから
けど今はそれ以上にやらなきゃいけないことがある
「イレイザー、マイク
二人は今五歳の男の子がいるはずよ
今はその子を探さないと」
私がそう言うと
「すいません、ミッドナイトさん
探しましょう」
イレイザーがそう言ってマイクの肩を一回叩いてから
家の中へ進む
すると、マイクも
「おう、探さねぇとな」
と言って中へ進む
私はその後ろをついて行った
玄関があったはずの場所に着くと
イレイザーが
「俺は右側を見てきます
マイクは左、ミッドナイトさんは二階をお願いします」
と言う
「おう、任せろ」
マイクはそれに同意した
「ええ、分かったわ
全部見終わったらここで再集合よ」
私も同意して、終わったらここに戻るよう言う
「「了解」」
二人はそう言いながらそれぞれ左右に別れて探す
私も二階へ上がって全ての部屋を念入りに探した
探したが二階には居なかった
先程の場所に戻ると二人も戻っていた
私は
「どうだった?
居たかしら」
と確認するが
「いえ、どこにも」
とイレイザーが探した方には居なかったようだ
「俺の方も見当たらなかった」
とマイクが探した方にも居なかった
「二階にも居なかったわ
つまり…」
と言い淀むと
イレイザーが
「明星先輩を殺したヴィランが連れ去った
と言うのが一番可能性としては高いですね」
と言った
私もそう思うが
そうだとして何故かが分からない
だが探さなければならないだろう
と考えていると
「インゲニウムに協力を要請してぇな」
とマイクが言った
それにイレイザーが
「そうだな、俺が連絡してみるよ」
と言った
イレイザーがインゲニウムに連絡してくれるようだ
いきなり重苦しい状況ですが何とも言えません
正直書いててイレイザーと同じ状況になりました
涙が止まらねぇよ
+2名について
-
竜間龍子
-
小森希乃子
-
小大唯
-
波動ねじれ