実験に利用された挙句捨てられた少年   作:明星桜花

95 / 136
第九十三話 Dag twee

ー明星桜花sideー

2日目、午前5時に起床した俺はいつもの如く仕事を始める

報告書を読んで読んだものからファイリングしていく

そうして仕事を続けること2時間

皆が起きてきたので朝食を食べる

俺達はNederlands ontbijtを注文する

数分で料理が運ばれ

俺達はそれぞれ食べ始める

数十分かけて朝食を食べ進める

全員が食べ終えてから俺達はロビーまで降りて

チェックアウトを済ませた後に駐車場まで向かい

昨日と同様Caravelleに乗り込む

そして今日の最初の目的地Amsterdamse Hortus Botanicus*1へ向かう

Caravelleで約12分の移動だ

 

Twaalf minuten later

 

Amsterdamse Hortus Botanicusに到着し

植物園を見て回りながら

「17世紀、アムステルダムは貿易で繁栄していたが、同時にペストなどの疫病の脅威にさらされていた

そして当時の医療の主流は薬草だった

そこでアムステルダム市は、医師や薬剤師が薬用植物を正しく識別し、処方できるように『Hortus Medicus(薬草園)』としてここを設立した

その後もこのAmsterdamse Hortus Botanicusは世界中から集まる商船が持ち帰る未知の植物を研究し、医学的な効能を見極める「生きた薬局」の役割を果たしていたのだ

そしてここで伝えられてきた薬草学は、時代とともに『迷信』から『科学』へと進化した

設立初期の薬草学の根底には『植物の形はその効能を示している』という考え方があった

肺の形に似た葉を持つ『プルモナリア』と言う薬草はは呼吸器疾患に効く、と言うようにね

こうした古い伝統は時代と共に科学的な薬学、これを生薬学と言うのだけど

その生薬学へと変わっていったんだ

そしてここはアジアや南米から届く植物の「実験場」でもあった

具体的にはキナの木やコーヒー・茶だね

キナの木はマラリアの特効薬であるキニーネの原料で

コーヒーや茶は当時は単なる嗜好品ではなく、覚醒作用や消化を助ける「薬」としても注目されていたんだ

ここの面白い所は『17世紀の薬剤師の視点』と『現代の生薬学の視点』を同時に体験できることだね」

とAmsterdamse Hortus Botanicusと薬草学について話す

そうしている間に全てを見終わり

Amsterdamse Hortus Botanicusを出る

そしてCaravelleに乗り込み

次の目的地、Van Loon Museum*2へ向かう

こちらも約12分の移動だ

 

Twaalf minuten later

 

Van Loon Museumに到着し

その裏側に広がる『運河沿いの隠れ庭園』を見て回りつつ

俺は

「17世紀の黄金時代の豪商たちは表通りの豪華な邸宅だけでなく

その裏側に広がる美しい庭園もステータスシンボルとして大切にしていた

この庭園の建設を依頼したフランドル出身の商人、Jeremias van Raey*3もそのうちの一人だったんだろうね

建設したのは当時、アムステルダムで最も人気のあった建築家の一人であるAdriaen Dortsman*4

そしてこの庭園は、17世紀当時の**フォーマル・ガーデン(整形式庭園)**のスタイルを忠実に守っていてね

低く切り揃えられた生垣が幾何学的な模様を描き、中央の小道が視線を奥へと誘導する

このデザインは自然を人間の手で秩序立てて管理するという、当時の美学が反映されているんだ

庭園の突き当たりに建っているあの建物は『コーチ・ハウス』と言ってね

当時は馬車や馬を収容していた馬車小屋なんだ

そしてあのコーチ・ハウスは庭園をより広く、奥行きがあるように見せるための『アイ・キャッチャー』としての役割も果たしているんだよ」

とこの庭園について話す

話し終わる頃には全てを見終わり

庭園を出て、Caravelleに乗り込み

ホテルに帰る

ホテルまでの移動時間は約16分だ

*1
アムステルダム・ホルトゥス・ボタニクス

1638年設立、薬草学の歴史を今に伝える世界最古級の植物園

*2
ファン・ローン美術館

17世紀の豪商の邸宅。一般公開されているのは美しい『運河沿いの隠れ庭園』等

*3
エレミアス・ファン・ライ

*4
アドリアン・ドーツマン

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。