実験に利用された挙句捨てられた少年   作:明星桜花

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第九十六話 Dag vier,middag

ー明星桜花sideー

カウルとの会談を終えてホテルに戻った俺は

最愛達と昼食を食べて最初の目的地、Landgoed Clingendael*1へ向かう

約1時間程の移動だ

 

 

Een uur later

 

 

Landgoed Clingendaelに到着し

その日本庭園を見ながら俺は

「Clingendaelの名前は「谷間の割れ目」を意味し、もともとは海岸沿いの砂丘地帯に位置していたんだ

そしてこの庭園も最初は農場や小さな屋敷だったが、1591年にPhilips Doublet*2が購入したことで、本格的な貴族の領地としての歴史が始まった

ダブルト家は黄金時代の有力な一族で、邸宅を豪華に改装し、フランス様式の庭園を整備した

そしてこの邸宅は当時の文化人や政治家が集まる社交の場となった

19世紀に入ると、所有者がファン・ブリーラント男爵家*3へと移る。

ここで現在の公園の象徴的な風景が作られたんだ

当時の流行に合わせ、幾何学的なフランス様式から、より自然で絵画的なイギリス風景式庭園へと作り替えられた

そして時は過ぎて20世紀初頭、当時の所有者であったマリー女男爵は、何度か日本を訪れた。

彼女はその美しさに魅了され、自ら石灯籠や橋、植物を日本から持ち帰り、1910年頃に日本庭園を造営したんだ

しかし、彼女の愛した美しき庭園は時代の荒波の前に崩れ去った

1940年代、ドイツ占領下、ナチスの国家弁務官アーサー・ザイス=インクヴァルトがこの邸宅を住居として接収した

この庭園は連合国軍の攻撃に備え、要塞化された

その影響であの様に現在でも公園内には当時のコンクリート製バンカーがいくつか残されているんだ

戦後、邸宅と庭園はハーグ市によって買い取られ、1954年に一般公開された

そして18世紀に建てられた邸宅は、現在、世界的に有名な外交・国際関係のシンクタンク 国際関係研究所、Clingendael Institute*4の本部として使用されているんだ

現在は、広大な芝生、歴史的な水路、そして貴重な植物コレクションを楽しめる公共公園、市民の憩いの場として愛されているんだよ

Landgoed Clingendaelにある日本庭園は、オランダで最も古く、かつ最大規模のものだ。100年以上前の石灯篭や、当時のままの雰囲気が大切に、大切に守られ、受け継がれてきたものなんだよね」

とLandgoed Clingendaelについて説明する

その後全てを見終わり

次の目的地、Mauritshuis Museum*5へ向かう

今回は約15分の移動だ

 

 

Vijftien minuten later

 

 

Mauritshuis Museumに到着し

美術館に入って多くの作品を鑑賞しつつ俺は

「このMauritshuis Museumは

17世紀にオランダ・ブラジル植民地の総督だったヨハン・マウリッツ公の邸宅として建設された

これが「Mauritshuis」*6という名の由来だ

Mauritshuisはオランダ古典主義建築の傑作とされ、建築家ヤコブ・ファン・カンペンが手掛けた

マウリッツ公の死後、建物は国が所有することになったが

1704年の大火によって内部がほぼ全焼するという悲劇に見舞われたんだ

その後、18世紀を通じて修復が行われた

そして1822年、国王ウィレム1世によって王立絵画館として開館した

ここで初めて、一般の人々が王室のコレクションを鑑賞できるようになったんだ

この美術館の展示品の多くは、オランダ最後の総督ウィレム5世が収集したものだ

フェルメール、レンブラント、ハルス、ポッテルなど、17世紀オランダ・フランドル絵画の黄金時代の作品が中心となっているね

フランス革命戦争中、ナポレオンによってコレクションは一時パリに持ち去られたが、ナポレオン失脚後にオランダへ返還されたんだ

そして、2012年から2014年にかけて、総額約3,000万ユーロを投じた大規模なリニューアルが行われた

歴史的な外観を損なわないよう、道路を挟んだ向かいのビルと地下で繋げ、エントランスやカフェを拡張した

このMauritshuis Museumは壮麗な内装と世界的な名画が凝縮されていることから、現在は「世界で最も美しい小さな美術館」の一つとして親しまれているんだよ」

とMauritshuis Museumについて説明し

全てを見終わった後、ホテルへ戻った

*1
クリンゲンダール公園

100年以上の歴史を持つ、欧州でも非常に評価の高い本格的な日本庭園

*2
フィリップス・ダブルト

*3
Van Brienen

*4
クリンゲンダール研究所

*5
マウリッツハイス美術館

「世界で最も居心地の良い美術館」とも称される、珠玉のコレクションを誇る名門美術館

大規模な美術館ではないが、展示されている作品の質が極めて高く、特に「オランダ黄金時代」の傑作を間近で鑑賞できるのが最大の魅力

*6
マウリッツの家

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