転生したら赤ガヴだった件   作:仮面大佐

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第18話 水着で一日

 猛暑が続くある夏の日。

 俺たちは、避暑地の下見として、俺たちは、ジュラの森のとある大きな湖に来ていた。

 ちなみに、来たのは俺、リムル、紫苑、朱菜、ゴブタ、シズさん、白老、蒼華、蒼銘だ。

 パラソルを地面に突き刺した後、俺たちは湖を見る。

 

「すごく綺麗です!」

「しかも、広いな!」

「森の先に、こんな良いとこがあったとはなあ!」

「故郷のシス湖を思い出します」

「本当だ」

「お天気にも恵まれて、良かったですね」

「リムル様〜!タオリン様〜!テント設置出来たっすよー!」

「よし。じゃあ、水着になろうか」

「はい!」

 

 俺たちはそんなふうに話して、着替える事に。

 そんな中、リムルは女性陣に話しかける。

 

「おーい!着替え済んだか?」

「こっちは終わったが。」

「はい!リムル様!タオリン様!」

「かわいい水着のお披露目会です!」

「行きましょう!」

「じゃあ、行こう!」

 

 俺たちは、テントから外に出る。

 紫苑は露出の高いビキニ、朱菜が可愛いらしいフリルの水着、蒼華とシズさんはワンピースの水着だった。

 それを見て、ゴブタは鼻の下を伸ばしていた。

 

「よし!」

「遊ぶぞ〜!」

 

 俺たちはそう言う。

 俺とリムルは、ラッシュガードの水着で、蒼銘は普通に海パンだった。

 柄は、リムルは青と白の縞模様で、俺は紺色の無地だ。

 それを見た紫苑と朱菜が叫ぶ。

 

「ええっ!?」

「って、リムル様!」

「なんですか、その水着⁉︎」

「なんか文句あるのか?」

 

 紫苑と朱菜はそう言うのに対して、リムルはそう言う。

 


 

 一方、リムルの胃袋の中から見ていたヴェルドラとイフリートは。

 

「おお、リムルにタオリンめ。なんか楽しそうだな」

「湖に遊びに来ている様です」

「我はこんなところで黙々と、無限牢獄の解析に勤しんでいるというのに…………気楽なものだ」

「………………長考中では?」

 

 ヴェルドラとイフリートは、そう話していた。

 ちなみに、現在、イフリートが王手を取っていた。

 すると、ヴェルドラは咳払いをして、画面を指差す。

 

「んんっ!うぉっほん!それはさておき、何だ?あの格好は⁉︎」

「水着という物ですよ。人間などが水に入る際に着用する物です」

「あやつら、普段はきっちり着込んでる癖に、丸出しではないか!」

「防御力も無いに等しいでしょうね。腹など狙われたら、致命的かと」

「リムルとタオリンは、ちゃんと防御してるなぁ。流石だ」

「あまり見ない柄ですが…………テンペストサーペントか何かの擬態でしょうか?」

「まあ、リムルにタオリンほどの者なら、防御も擬態も必要はないだろうがな」

 

 ヴェルドラとイフリートは、そんな風に話していた。

 そもそも、ガヴを守らないといけないしね。

 すると、話は変な方向に逸れ始めた。

 

「そもそも多くの魔物は、水着どころか、普段の衣服ですら、最低限ですからね」

「うむ」

「ところが、知性の高い上位種になる程、素肌を隠す傾向にあります」

「ん?」

 

 イフリートがそう言うと、ヴェルドラは反応する。

 イフリートはそれには気づかず、説明を続ける。

 

「尤も、更に上位の魔人や魔王になると、逆に露出が増える場合もありますが、一般的には、衣服を身につけている事が、知性ある魔物の証とされておりますな」

 

 イフリートは、そう説明する。

 すると、ヴェルドラが口を開く。

 

「そういえばイフリートよ。精霊のお主も下、履いておるな」

「は?」

「うっ…………我も服、着ようかな」

「え?」

 

 ヴェルドラは、知性があるのに服を着ていないことを気にしたのか、そう言う。

 それを見て、イフリートのヴェルドラに対する尊敬度が、少し下がった。

 


 

 一方、俺たちは。

 

「さあ、準備体操!」

「ちゃんとやるんだぞ」

「うっす!」

「ああ!」

「おいっちに!おいっちに!」

 

 俺たちは、準備体操を始めていた。

 すると、紫苑達がリムルに話しかけて来る。

 

「リムル様!なんでこれとか!」

「これを!」

「「着てくれないんですか⁉︎」」

「可愛いのに〜!」

 

 そう言って、朱菜達は、水着を取り出す。

 ただそれは、女物でしかも、朱菜達よりも露出度が高い。

 前世ではサラリーマンだったリムルからしたら、辛いだろうな。

 というより、リムルは高確率で着せ替え人形にされてるよな。

 

「え?」

「なんで俺のが、お前らより派手にひらひらしたり、露出してたりするんだよ」

「皆の水着は、ガルム氏とドルド氏が丹精込めて作った特注ですよ!」

「そうなんだな」

 

 リムルがそう聞くと、紫苑はそう叫ぶ。

 紫苑達曰く、ガルムとドルドの2人はこう言ったそうだ。

 

「ここのラインがね、良いんだ!大胆でキュート!女の子の魅力を引き立てるデザインさ!」「決して、やらしい意味ではなく」

 

 絶対にやらしい意味だろ。

 だからって、リムルに着させようとするんだ?

 まあ、美形だからな。

 

「ねちっこく説明してくれました」

「あのおっさんども……………」

「職人っすねえ」

「ていうか、それを聞いて、よく着る気になったよな」

「では、間を取って、紫苑さんが着てはどうっす?そうすれば、ガルムさん達も浮かばれるっすよ!」

「え?」

「さあ!さあ!さあ!」

 

 紫苑がそう言うと、俺とリムルはそんな風に言う。

 すると、ゴブタはそう提案する。

 ていうか、ゴブタはゴブタで、それをよく堂々と言えるよな。

 流石に止めるか。

 

「いや、紫苑だと、色々はみ出してやばい」

「そうだろ」

おっぱいのない人は黙ってて下さいっす‼︎

 

 リムルがそう言い、俺が同意する中、ゴブタはそう叫んだ。

 それをゴブタが言った瞬間、リムルのキックと紫苑のパンチが炸裂して、ゴブタは湖に吹っ飛ばされる。

 リムルと紫苑は、グータッチをする。

 そんな中、朱菜は蒼華に話しかける。

 

「あ…………?蒼華さん。どうしたんですか?」

「え…………いえ…………。私と蒼銘は、護衛として付いてきたので、こう言う格好は…………」

「僕たち、浮いてませんかね?」

「まぁ!まぁ!んまあ!初々しい!」

 

 蒼華と蒼銘は、自分の翼で体を隠しながらそう言う。

 朱菜はそう言って、蒼華の手を握り、2人にも話しかける。

 

「心配することはありませんよ!とっても良くお似合いです。それに、今日は遊びなんですからそんな緊張せずにリラックスしてください。貴方はしなやかでとても素敵です。蒼銘さんも、素敵ですよ」

「朱菜様……………」

「あっ……………」

 

 朱菜はそう言う。

 それを聞いた蒼華と蒼銘は、満更でもない表情を浮かべる。

 だが、そんな空気をぶち壊す傍若無人な声がする。

 

「そうっすよ!お尻とかすっごく綺麗じゃないっすか!尻尾ってどうしたんす?」

 

 ゴブタだ。

 それを聞いた蒼華と蒼銘は、蒼華は突き飛ばし、蒼銘はベイクマグナムを持った正拳突きを叩き込み、ゴブタは再び湖へと飛ばされる。

 一方、それを見ていたシズさんは、白老に声をかける。

 

「……………白老さん。ゴブタ君を回収してきてください」

「承知ですぞ」

 

 そう言って、白老はゴブタを回収して、シズさんの前に置く。

 シズさんから、ドス黒いオーラが出てきて、黒笑を浮かべる。

 具体的には、口は笑ってるのに、目は笑っていない。

 

「ひっ…………⁉︎」

「ゴブタ君?前からずっと思ってたんだけど……………そういう発言は良くないよ。ね?」

 

 シズさんは、ゴブタに説教を開始した。

 その後、説教が終わり、ゴブタが撃沈していると。

 

「やれやれ…………」

「それで…………タオリン君」

「うん?」

「どうかな…………?」

 

 俺がゴブタを見ながら呆れていると、シズさんはそう聞いてくる。

 その意図が分からないほど、俺は鈍感じゃないからな。

 俺は、答える事にした。

 

「ああ。似合ってるよ」

「ありがとうね」

 

 俺はそう答えると、シズさんは嬉しそうにはにかむ。

 その後、こちらに戻ってきたゴブタは大きく声を出す。

 

「あ〜!準備運動終了!さぁ!遊ぶっすよ〜!」

「…………お前、タフだな」

「あんなに吹っ飛ばされたのに」

「フン!タフでなければ、女の子と遊べないっす」

 

 ゴブタの奴、懲りねぇな。

 とはいえ、少しやつれ気味だった。

 そう呆れながら見ていると、ゴブタは女性陣の方に向かう。

 

「いっざー!」

「ウッフフ!それ〜!」

「あはははは!うん?あああ〜!」

 

 すると、紫苑が起こした水柱によって、ゴブタは宙に飛ぶ。

 

「冷たっ!やりましたね〜!」

「うぶっ!うぶっ!うぶっ…………!」

 

 次は、蒼華がお返しとばかりに返すと、ゴブタごと水を裂く。

 ゴブタは、石ころみたいに吹き飛ばされる。

 

「フフフフ!それ!それ!」

「ああああ!!あああ〜……………!」

 

 最後に、朱菜が魔法で、紫苑が出した水柱よりも高い水柱を出して、ゴブタは天高く飛び、水面に叩きつけられる。

 これには、流石にゴブタに同情した。

 激しい戦闘をしている様にしか見えないが、楽しんでいるのだろう。

 俺とリムルは、ゴブタを回収する。

 

「うぃ……………」

「こっ、これが、上位ランクの世界……………」

「もうよせ。お前はよくやったよ」

 

 俺とリムルはそう言って、ゴブタを搬送する。

 流石に巻き込まれたら、死ぬかもしれないしね。

 

「オロロロロロロロ………………」

 

 地面に置くと、ゴブタは口から水を出す。

 その様子は、マーライオンのごとく。

 少し大袈裟だな。

 そう思う中、リムルと紅蓮は白老に声をかける。

 

「あーあ…………。白老は泳がないのか?」

「ホッホッホッホッホ。老耄に冷や水は、ちと酷でしてな。若い者のようにははしゃげませんわい。今日は、釣り糸を垂らして、のんびり湖を眺めようと思いますのじゃ。言うなれば、命の洗濯ですな」

「なーに、剣豪様が年寄り臭い事を…………ん?」

 

 白老は水着には着替えておらず、釣竿を持っていた。

 俺たちがそう話すと、でかい魚が俺たちの目の前をジャンプする。

 すると。

 

「時には年甲斐もなくはしゃぐのも…………ありですかな…………?夕食をお楽しみに」

「あれ、食えんの?」

「本当だよな」

 

 白老は、歴戦の強者の顔になり、釣りに向かう。

 俺たちはそう言う。

 その後、ゴブタがスイカを取り出す。

 

「うはっ!ちめてー!リムル様!タオリン様!スイカ割りしましょうよ!」

「おお!良いねぇ!」

「皆、来てくれ!」

「は〜い!」

 

 俺たちは、朱菜達を呼び戻して、スイカ割りをする事に。

 紫苑がスイカを割ることになった。

 紫苑は、スイカを探していた。

 

「へいへーい!どしたよ紫苑さん!」

「頑張って!」

「外すなよ〜」

「頑張れ!」

「もっと右っすよ!右〜!」

「う……………これは、想像以上に難しいですね」

 

 紫苑が目隠しをしてスイカを探す中、俺たちはそう言う。

 まあ、それがスイカ割りの醍醐味だしね。

 すると、紫苑が何かを言う。

 

「スイカ…………スイカ…………スイカは丸い。丸いは……………リムル様。そう。スイカではなく、私の愛するリムル様のつもりで精神を研ぎ澄まして……………」

 

 あれ、なんかサラッととんでも無いことを言ってないか?

 しばらくすると、紫苑が叫ぶ。

 

「そこか!」

 

 すると、空から剛力丸を出して、それを掴んで、地面に思い切り叩きつけ、スイカは爆発四散した。

 

「あれ?外してしまいました〜。てへっ!」

「え……あ……え……あ…………」

「スイカは、爆発四散しましたよ」

「なんで剛力丸を出した?つうか、なんかとんでもない事をサラッと言わなかったか?」

「お前、俺のつもりでとか言ってたよな?」

「あははは……………」

 

 紫苑が周囲を見渡す中、俺たちは呆れ顔でそう言う。

 その後、各々で水遊びを満喫していた。

 蒼華は、砂浜に何か書いていた。

 

「あれ?蒼華?何を書いているんだい?」

「そ、蒼銘⁉︎な、なんでも無い!なんでも無い!」

「へぇ………………可愛いな」

「やめて……………」

 

 蒼銘は、蒼華が何を書こうとしたのかを察して、揶揄いに行く。

 そんな中、俺はシズさんと話していた。

 

「改めて見ても、でっかい湖だよな。対岸が見えない。まるで海だな」

「うん。本当に綺麗…………」

「今度は、本当の海に皆で行ってみたいよな」

「そうだね」

 

 俺とシズさんは、そう話す。

 世界は広く、きっと楽しい。

 すると。

 

「えっ⁉︎何?スライムって、塩ダメなの⁉︎」

「あっ、はい。スイカにはお塩ですよね。でも…………お気をつけ下さいね」

「何が⁉︎」

 

 朱菜と話をしていたリムルのそんな声が聞こえてきた。

 


 

 一方、樹人族(トレント)のもりでは。

 

「お姉様!そんなに慌てて、どこへ行くのです?」

「Aランク越えの強力な集団が、不穏な動きを見せています。これは、他の種族にとって、大変な脅威。私が直接出向き、その者達と交渉して参りましょう」

「それなら、私たちも!」

 

 ドリスがそう話しかける中、トレイニーさんはそう言う。

 トライア達も付いて行こうとするが。

 

「あなた達までここを離れたら、誰が森を管理するのですか!くっ…………万が一、私が戻らなくとも、ヴェルドラ様の命に従い、2人でこの森を守り抜くのですよ」

「お姉様……………」

「どうか、ご無事で」

「森の治安の乱れは、この私が許しませんわ!」

 

 そう言って、トレイニーさんはどこかへと向かう。

 


 

 一方、俺たちは、蒼華と蒼銘と共に、砂で和風のお城を作っていた。

 すると、ハイビスカスが落ちて来る。

 

「ハイビスカス?」

「あ?あ……………うわあっ!」

「くっ……………!」

「トレイニーさん?」

 

 何事かと思ったら、トレイニーさんが現れる。

 すると、トレイニーさんが口を開く。

 

「リムル様、タオリン様。勝手な行動は困りますね」

「勝手な行動?」

「俺たち、何かした?」

「たとえ、どんなに友好的であろうと、あなた方はAランク越えの強大な魔物と人間。それが集団で行動するなど、他の種族が萎縮してしまいます。森の管理者として黙認出来ません」

 

 トレイニーさんの言いたい事は分かる。

 まあ、俺たちって、強いからな。

 ただまあ、それは建前で、絶対に本音は違うだろ。

 俺とリムルは、蒼華とベイクマグナムを出そうとする蒼銘を抑えて、トレイニーさんに話しかける。

 

「……………それで」

「本音は?」

「……………また私を除け者にしようとしても、そうは行きませんよ〜!」

 

 俺とリムルがそう聞くと、トレイニーさんはそう答える。

 そう。

 水着姿だったのだ。

 なので、説得力がなかったのだ。

 

「うわ……………水着、似合いますね。」

「さっき、『うわ…………』って言いましたよね?」

「気のせいですよ」

 

 リムルがそう言うもんだから、俺は誤魔化す。

 一方、白老の元に、ゴブタがやって来る。

 

「師匠!皆、あっちで楽しくやってるっす!こんな所で釣り糸垂らして待ち惚けなんて、勿体無いっすよ」

「な〜に。眺めて待つのも一興よ」

「へ?あー?」

 

 ゴブタの言葉に、白老はそう答える。

 すると、眼下の紫苑達を見て、ゴブタはニヤニヤする。

 

「ほほ〜ん。師匠、実はムッツリだったんすね。いかにも目がスケベだし」

 

 ゴブタがそんな事を言うと、白老はゴブタを睨んで、ゴブタは即座に逃走する。

 ゴブタが逃げた後、白老は湖の方を向く。

 

「ふっ」

 

 湖の方を見ながら、白老は笑みを浮かべる。

 すると、浮きが沈む。

 

「たっ!うーやあー!!」

 

 白老は、でかい魚を一本釣りした。

 


 

 一方、テンペストのスナック樹羅では。

 

「あ〜あ。俺たちもおっきい湖、行きたかったなあ……………」

「何故だー!何故リムル様とタオリン様は、この陸海空を駆けるオールラウンダーな我輩ではなく、蒼華と蒼銘をお供に…………!」

「オールラウンドなのは、蒼華様も蒼銘様も同じだぜ、ガビル様。蒼銘様も、開発に関わっていますし」

 

 ヤシチがそう言う中、ガビルはそう叫んで、スケロウがそう言う。

 ガビルは、涙を目に浮かべながら言う。

 

「ああ…………最近どんどん蒼華と蒼月が遠くなってる気がする。『兄様!兄様!』とヨチヨチついてきたあの可愛い蒼華に、我輩を慕っていたあの蒼銘が…………!」

「記憶を捏造してるぜ、ガビル様」

「あ〜!」

「飲み過ぎだよ、ガビル様」

「しかり。」

 

 ガビルは、捏造した記憶を見る中、ヤシチはそう話しかける。

 すると、ガビルは叫ぶ。

 

「ええい!優秀な妹に兄の気持ちに、優秀な幼馴染を持つ男の気持ち、お前達には分かるまい!お姉さん、ミルクをもう一杯」

「はい。あ…………」

「お…………。ん?」

「……………フッ」

 

 ガビルがそう頼むと、横から飲み物がやって来る。

 紅丸が渡してきた物だった。

 紅丸は、サムズアップをする。

 そんな中。

 

「よ」

「あっ!絆翔兄ちゃん!」

「お前か」

 

 スナック樹羅でラキアとコメルがのんびり過ごしていると、そこに絆翔がやってくる。

 

「どうよ?結構いい場所だろ?」

「何でお前が自慢げなのかは知らないが…………悪くないな。本当に、タオリンには助けられてばかりだな」

「だな」

 

 絆翔がそう聞くと、ラキアは呆れつつもそう言う。

 そこから、3人は話をしていく。

 


 

 一方、俺たちは、白老が釣った魚を見ていた。

 

「おお〜!」

「これは食べ応えがありそうですね!」

「さすが、白老だ!」

「さて、どうやって頂くかな?」

「お料理、お手伝いしますよ!」

「っ⁉︎」

「せっかくの景色の中でのお食事ですから、腕が鳴ります」

 

 やばい、紫苑に料理をさせると、死体が転がる!

 というか、俺が死ぬ!!

 それだけは避けねば!

 すると、蒼華達が話しかける。

 

「紫苑さん!綺麗な貝殻を見つけたっす!」

「紫苑さん!えっ…………と、戦いのお話し聞かせてください!」

「自分にも聞かせてください!」

「紫苑よ!今こそ一緒にタッグ技を研究しようではないか!」

「一緒に揚げ芋を食べません?」

「紫苑!向こうに行かないか!?」

「紫苑…………俺、お前と少し、湖畔をお散歩したいかな」

 

 皆は即座に、紫苑を料理から遠ざける様に動いた。

 そう言って、紫苑は遠ざかる。

 その後、無事に料理が完成して、俺たちは食べる事に。

 

「ひゃー!美味い飯だなぁ!」

「うまうま」

「美味しい…………!」

「んん……………魔魚!絶品っすね!」

「ウフフ。皆さんのご協力の賜物です」

「私、何もしてませんが……………」

「いやいやいやいや!はっはっはっー!」

 

 紫苑がそう言う中、俺たちは揃ってそう言う。

 お前は料理に関しては、何もしない事が協力になるんだ。

 悪く思うな。

 


 

 その後、女性陣はテントの中で酒を飲みながら話していた。

 

「でもでも!蒼影様、苦無で田植えの真似をしていて…………。」

「まぁー。うっふふ。そんなことが」

 

 蒼華の言葉に、朱菜はそう言う。

 すると、既に酔った様子の紫苑が話しかける。

 

「ねぇねぇ。蒼華は蒼影の事、好きなんですか〜?」

 

 それを聞いた蒼華はお酒を吹き出して、咽せる。

 

「んぐっ!わ…………私は、あくまで戦士として憧れているだけで…………」

「アイツ、性格悪いからやめた方がいいですよ」

「え?」

「あら?そんなことはありませんよ。確かに、蒼影は無愛想ですが、心根は優しく、誠実で頼もしい人ですよ。憧れるのは当然ですよ。」

「え〜、そうですかぁ?」

 

 紫苑の言葉に、朱菜はそう言う。

 それを聞いていた蒼華は。

 

『…………同郷の朱菜様達のお話は、あのお方への深い理解が伺えて……………』

 

 蒼華は、そんな風に思っていた。

 羨ましく思っているようだ。

 すると、朱菜の声がする。

 

「でもまあ、一見そう見えますけど……………それに騙された、という噂も、枚挙に暇がないですけどね」

「あっはははは!絶対女を泣かせてますよあの鬼畜」

(聞きたくなかったかなあ…………)

 

 蒼華は、そんな事まで知ってしまい、顔を背けて、涙を流す。

 


 

 一方、テンペストの蒼影の自宅では、蒼影が苦無を投げていた。

 すると、紅丸が声をかける。

 

「おっ。珍しくのんびりしてるな」

「ああ。リムル様とタオリン様が居ないからな」

 

 紅丸がそう声をかけると、蒼影はそう返す。

 紅丸は、棚からコップを取り出す中、蒼影に言う。

 

「お前って……………昔から仕事は出来るけど、別に真面目って訳じゃないよな」

「要領がいいと言え。万一の事を考え、リムル様には蒼華を、タオリン様には蒼銘をつけておいた。あいつらは、俺の配下の中で手練だ。今頃、蒼華は紫苑辺りに弄られて、半べそかいているだろうな」

「お前って、相変わらず気に入ったやつほど追い詰めるよな」

「フッ。……………愛が深いと言え」

 

 紅丸の言葉に、蒼影は笑みを浮かべながらそう言う。

 


 

 一方、女性陣が寝静まり返った後、俺、リムル、シズさん、白老、嵐牙、トレイニーさんは話していた。

 ちなみに、蒼銘はもう寝ている。

 

「さあ、どうぞもう一杯」

「やや、これは恐縮」

「それ、店で一番上等な酒じゃ………」

「なんで持ってきてんですか?」

「まあまあ、リムル様もタオリン様もお酒が足りませんね。」

 

 トレイニーさんは酒の入ったボトルを取り出す。

 その酒は、スナック樹羅で1番の上等な酒だった。

 本当に、なんで持ってきてんの?

 俺とリムルがそう呟く中、トレイニーさんはそう誤魔化す。

 すると、白老が感慨深く言う。

 

樹妖精(ドライアド)様のお酌とは、長生きはする物ですな。」

「白老も店に来てみたら?」

「気楽に笑える良い店だ」

「ほう。では、いずれ」

「うん。皆、笑顔で溢れてて良いよね」

「確かに、皆さん、毎日よくお笑いになりますね。ただ、街は今、多くの勢力に注目されています。この先も…………明日も笑えるとは限りませんよ」

 

 白老が感慨深くそう言うと、リムル、俺はそう言うと、白老はそう言う。

 すると、シズさんがそう言う中、トレイニーさんは真面目な表情でそう言う。

 そう。

 俺たちのテンペストは、多くの勢力に注目されているだろう。

 いずれ、テンペストに攻め込む輩が現れてもおかしくはない。

 その時、俺は仲間を守れるのか。

 そんな不安に駆られる中、リムルは酒を飲んで言う。

 

「その時ゃ明後日、倍笑うよ!」

「………あら」

「ほっほっほっほっほ。リムル様には敵いませんなあ」

「笑うことなら白老にだって負けないぜ」

「ホッホッホッホ。こりゃ、一本取られましたな」

「リムルらしいな。そういう所は、見習うべきなのかな」

「そうだね」

 

 俺たちはそう話す。

 ちなみに、女性陣のテントを覗こうとしたゴブタは見つかって、砂に埋められた。

 


 

 その翌朝、俺たちは起きて、日の出を見る。

 また、新たな1日が始まる。

 未来は確かに真っ暗で、何が起こるか分からない。

 その未来には、希望もあれば、絶望もある。

 それでも、リムルみたいにポジティブにいれば、どうにかなる……………かもしれない。

 

「気持ちのいい朝っすね〜!」

「タフだねぇ、お前」

「全くだ」

「お腹が空きました〜」

「そうだね」

「すぐ朝食の準備をしますね。」

「よし。飯食ったら、帰り支度するか」

「えー!もう帰るんすか?」

「当たり前だ。いつまでもここに居るわけにはいかないだろ」

「じゃあ最後に、この水着を…………」

「やなこった」

 

 俺たちはそう話す。

 こうして、夏のひと時はまた過ぎていく。

 だが、この時の俺たちは気づいていなかった。

 魔国連邦(テンペスト)に嵐が近づいており、それからしばらくして、覚悟を決める時が近くなっているのだと。




今回はここまでです。
今回は、湖での一幕です。
シズさんも、タオリンのことが気になる様で、アピールをしていました。
そして、トレイニーさんの言う懸念は、遠くない未来で現実になろうとしていた。
その時、タオリン達はどうなるのか。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
アニメ最新話でも、マリアベルが暗躍を続けており、リムル達は緑乱を迎撃した。
果たして、どうなるのか。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から承っております。
ルートストマックで死亡したラキアを出しましたが、デンテおじさんも出そうかなと思案中です。
デンテおじさんは、キャラクターとして出すのか、究極能力に組み込む形で出すのか。
意見があれば受け付けています。
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