転生したら赤ガヴだった件   作:仮面大佐

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第3話 ドワーフの王国にて

 俺たちは、アメルド大河に沿って、ドワーフの王国へと向かう事になった。

 その際に、嵐牙狼族(テンペストウルフ)に乗り、ドワーフの王国を目指していた。

 嵐牙達のスピードは異常に速く、俺はリムルと同様に『粘糸』を使って固定していた。

 そうしないと、振り落とされる恐れがあるからだ。

 一瞬ゴブタの方を見たら、顔がスゴいことになっていた。

 まあ、何とか耐えてくれ。

 しばらく進んで、夕方になったので、一旦休憩する事に。

 その際、俺とリムルは気になる事があったので、リグルに質問をする。

 

「なあリグル、君のお兄さんは誰に名前を貰ったんだ?」

「はい!兄はゲルミュッドという魔人に名前をもらいました」

「ゲルミュッド?」

「はい。魔王軍の幹部で、見どころがあるから、と」

「そのお兄さんは、進化してたのか?」

「いえ、今の我々ほどの変化はありませんでした」

 

 リムルがそう聞くと、リグルはそう答える。

 どうやら、名付けによって進化するのだが、それは、名付け親によっては、どの程度か変わってくるのだろう。

 それにしても、魔王軍か。

 

(この世界にも存在するのか。俺たち、人間から敵視されないよな?)

 

 どっちにせよ、関わると面倒な事になりそうだな。

 極力、関わらない様にしないと。

 すると、俺は嵐牙の事が目に入った。

 そういえば……………。

 俺は嵐牙に話しかける。

 

「なあ、嵐牙」

「はっ」

「俺って…………君の親父さんの仇になるよな?そこら辺はどうなのかなって思ってさ…………」

 

 俺は嵐牙にそう話しかける。

 実際、嵐牙の父親を殺めたのは俺だ。

 嵐牙からは、恨まれてもおかしく無いと思っている。

 すると、嵐牙は口を開く。

 

「……………思う所はあります。しかし、我が主人達は、戦いに負けた我々を許したのみならず、名前まで授けて下さりました。感謝こそすれども、恨む様な事はありません!我らの忠義は、我が主達の物でございます!」

「……………そっか」

 

 嵐牙はそう答える。

 嵐牙も嵐牙で、そこら辺の感情の折り合いはつけてるみたいだな。

 俺はそう答えた。

 その夜、俺は考えていた。

 

『どうにか、ドワルゴンでお菓子を調達出来たら良いんだけどな……………』

 

 俺はそう考える。

 現状、変身出来るのは、俺だけだ。

 もしかしたら、他の仮面ライダーに変身する人が現れるかもしれない。

 ただ、その為にはゴチゾウが必要だ。

 どうにか、お菓子を調達したいと思っている。

 この世界のお菓子が、どんな感じなのかは、気になるしね。

 翌日、再び嵐牙達に乗って、先へと進んでいく。

 その夜、俺たちが肉を食べてる中、リムルはゴブタに質問をする。

 

「そういえばゴブタ、ドワーフの王国ってどんなところだ?」

「ハッハイッス、正式には『武装国家ドワルゴン』と言うっす。天然の大洞窟を改造した美しい都っすよ。ドワーフだけでなく、エルフや人間も多いことで有名っす」

「エルフ!」

 

 リムルがそう聞くと、ゴブタはそんな風に言う。

 すると、突然、リムルはエルフの名前を叫んだ。

 考えている事は薄々分かるので、放っておくか。

 すると、ゴブタは口を開く。

 

「ドワーフ王、ガゼル・ドワルゴは、英雄王と呼ばれる人物で、国民からも慕われてるんす」

「でも、ドワルゴンって、魔物の俺たちが入っても大丈夫なのか?まあ、俺の外見は人間だけど」

「その心配はいりません。ドワルゴンは中立の自由貿易都市。王国内の争いは、王の名に於いて禁止されております」

「へぇ…………」

「それを可能としているのは、武装国家ドワルゴンの強大な軍事力です。この千年、ドワーフ軍は、千年無敗なんです」

「千年………」

 

 ゴブタがそう言うと、俺はそう聞く。

 すると、リグルはそう説明する。

 なるほど、その軍事力があるから、ドワーフ王の不興を買おうとするアホは少ないって事なのか。

 すると、妄想から復活したリムルが、口を開く。

 

「じゃあ、自分からちょっかいを出さなければ、大丈夫かな」

「自分が行った時は、門の前で絡まれたっすけど………」

「トラブルなんて、起こらないですよ」

 

 リムルがそう言うと、ゴブタはそう呟き、リグルは食い気味にそう言う。

 おい、今、フラグが立ったぞ。

 ものすごく嫌な予感がするな。

 翌日、俺たちは、武装国家ドワルゴンへと到着した。

 本来、徒歩だと2ヶ月はかかるのだが、嵐牙達のおかげで、3日で走破した。

 その後、ドワルゴンには、俺とリムルが、案内役としてゴブタを連れていくことを言った。

 

「る、留守番………ですか?」

「悪いな。流石に大勢で行っちゃうと、悪目立ちするからな」

「ここから先へは、俺とタオリン。あと、案内役としてゴブタを連れて行く」

 

 俺とリムルがそう言うと、リグル達は不安げな声を出す。

 まあ、着いていきたいというのは分かるけど。

 

「しかし………」

「大丈夫っすよ!」

「我が主人達…………」

「心配すんな。」

「お気をつけて」

 

 俺たちはリグル達を何とか落ち着かせる、

 そうして、リグル達は、俺たちを見送ってくれた。

 俺たちは、ドワルゴンに入る為の列に並ぶ。

 

「ずいぶん厳しいチェックだな?」

「ハイっす、でも中に入った後は自由に動けますけどね」

「そっか」

 

 俺たちはそう話す。

 まあ、流石にヤバい物を持ち込んでいる人を中に入れる訳にはいかないしね。

 すると、背後から声が聞こえてくる。

 

「おいおい!」

「「「ん?」」」

「魔物がこんな所に居るぜ」

「まだ中じゃねぇし、殺しても良いんじゃねぇの?」

 

 背後を振り向くと、そこにはいかにもチンピラと言わんがばかりの容姿をしていた人たちがいた。

 うわぁ、フラグ回収しちゃったよ。

 さて、どうにかしますか。

 

「ゴブタ」

「はっ、はいっす!」

「俺とリムルがどうにかするから、ゴブタは後ろを向いててくれ」

「はいっす!」

「リムル、前に出よう」

「ああ」

 

 俺がそう言うと、ゴブタは耳を塞いで、その場に蹲る。

 俺とリムルは、前に出る。

 少し、挑発するとするか。

 

「おい、そこの三下冒険者ども」

「さ、三下⁉︎」

「俺たちを甘く見ない方が良いぞ」

「いや、スライムにガキだろうが!」

「ククク………。いつから俺がスライムだと勘違いしていた?」

「違うってんなら、さっさと正体を見せな!」

「見せてやろう!この俺の真の姿(嘘)を!」

 

 俺がそんなふうに言うと、1人の男はそう突っ込む。

 リムルがそんな風に言うと、リムルが黒煙に包まれ、巨大な嵐牙に似た嵐牙狼族になる。

 

『アレって、嵐牙狼族(テンペストウルフ)か?』

『否。アレは、黒嵐星狼(テンペストスターウルフ)です』

『え?何か進化してる⁉︎』

 

 俺がそんな風に思うと、技術者はそんなふうに言う。

 進化してるな。

 冒険者は、逃げるかと思ったが、逃げなかった。

 

「どうせ、大した事ないだろ」

「おい!お前らも来い!五人でやっちまうぞ!」

『仲間が増えた!』

 

 冒険者は、他の仲間を呼んで、俺はそう思う。

 そして、その五人が、俺たちに攻撃を仕掛けてくるのだが、リムルにはダメージは無い。

 ちなみに、俺は躱している。

 すると、リムルがイラついたのか。

 

「お前ら、良い加減にしろ‼︎」

 

 リムルはそう叫ぶと、スキル威圧を発動して、冒険者をビビらせて逃そうとした。

 だが、あまりにも凄まじく、冒険者は気絶して、後ろの方を見ると、関係ない人たちも巻き込まれていた。

 俺とリムルは、事の重大性に気付き、思念伝達で話し合う。

 

『なあ、タオリン。これ、やらかしちゃったかな………』

『絶対、やらかしたよ………』

『威圧の効果を報告します。逃走20名、錯乱74名、失神98名、失禁38名』

『いや、今は呑気に報告してる場合じゃないから………』

「こらー!そこのお前らー!」

『あっ…………』

 

 俺とリムルは思念伝達でそう話すと、技術者はそう言う。

 すると、ドワーフの兵士が、俺たちの元にやって来る。

 すぐにリムルは擬態を解除する。

 

「………スライムに、少年?」

「「…………テヘペロ!」」

 

 俺たちはそんな対応をするが、投獄されてしまった。

 リムルは、スライムという理由で、樽にぶち込まれた。

 ちなみに、ゴブタは牢屋に入れれてから、ずっと寝ていた。

 図太いよな……………。

 俺とリムルは、カイドウというドワーフに事情を説明する。

 

「…………という訳で、俺たちは喧嘩を売ってきた奴に、その喧嘩を買っただけです」

「ご迷惑をおかけして、すんませんした!」

「うん、まあ目撃者の証言と完全に一致するな。今回は、君たちを……………」

 

 俺とリムルがそう言うと、カイドウというドワーフはそう言う。

 どうやら、理解してくれた様だ。

 すると、カイドウの部下が入って来る。

 

「隊長、大変だ!鉱山で甲殻トカゲ(アーマーサウルス)が出て、鉱山夫が何人も怪我を負ったそうだ!」

「何だと!で、甲殻トカゲ(アーマーサウルス)は?」

「そっちは討伐隊が向かったから大丈夫!けど、鉱山の奥に行ってたガルム達の怪我が酷い上に、回復薬も戦争の準備の為とかで殆ど備蓄がない!」

「回復術師は?」

「それが討伐隊と一緒に行って見習いしか…………」

「くそ!あいつらは俺の兄弟みたいなもんなんだ!とにかく、回復薬を探せ!」

 

 カイドウと部下の2人はそう話す。

 どうやら、大変な事になったらしいな。

 俺とリムルは、話し合う事にした。

 

『なあ、どうする?』

『俺たちの回復薬を提供するか』

『だな』

 

 俺とリムルは思念伝達でそう話し合うと、動き出す。

 リムルは牢屋から出て、カイドウに話しかける。

 ちなみに、俺はリムルが入っていた樽に、リムルから預かったのと俺が作った回復薬を入れていた。

 

「旦那、旦那」

「あっ!おい!何勝手に出てきてんだお前!」

「まあまあ。それどころじゃないんでしょ?これ、必要じゃないですかね」

 

 リムルがカイドウにそう話しかけると、カイドウはそう反応する。

 勝手に出てるから、無理もないが。

 リムルが、俺が入れた回復薬が入ってる樽を指差す。

 

「それは?」

「俺たちが作った回復薬だ」

「飲んで良し、かけて良しの優れものだ」

「あぁ…………?」

「取り敢えず、試してみたらどうかな?何もしないよりはマシだと思う」

 

 俺たちは、そう言う。

 まあ、ヒポクテ草から抽出された100%のポーションだ。

 効果はあるだろう。

 カイドウは魔物からの提供物を信じて良いのか、悩みながら見ていた。

 それを見て、俺はそう言う。

 それを聞いたカイドウは、すぐに牢の中に入り、樽の蓋を勢いよく叩き閉め担いだ。

 

「隊長マジですか?そいつら魔物ですよ⁉︎」

「うるせぇ!さっさと案内しろ!お前、牢の中で大人しくしてろよ」

「ああ」

 

 部下がそう言う中、カイドウは樽を担ぎながらそう言う。

 そうして、カイドウは出て行った。

 俺たちは、暇潰しをしていた。

 

「揺籠!ダイヤモンド!鼓!船!からの…………東京タワー!」

「おお……………」

 

 リムルが粘糸であやとりをする中、意外な完成度に俺はそう呟く。

 あと、いつまでも寝ているゴブタを宙吊りにしたりした。

 ていうか、ゴブタの奴、随分と図太いな。

 しばらくすると、カイドウが、三人のドワーフを連れて戻ってきた。

 

「助かった!ありがとう‼︎」

「いえ、当然の事をしただけだよ」

「あんたらが薬をくれたんだってな?あんたらがいなかったら死んでた!ありがとう!」

「いえいえ!」

「今でも信じられんが、千切れかけてた腕が治ったよ!生き残れても仕事が無くなるとこだった。ありがとう」

「良かったですね」

「………ウン………ウン……ウンウン」

((何か言えよ!))

 

 カイドウがそう言うのを皮切りに、三人のドワーフが俺たちにお礼を言う。

 助けられたのなら、良かったよ。

 礼を言った三人が去る中、カイドウは牢屋の扉を開ける。

 

「釈放すか」

「もちろんだ」

 

 リムルがそう聞くと、カイドウはそう答える。

 その後、俺たちは釈放され、夜も遅い事もあって、カイドウの家に案内してもらい、泊めて貰うことに。

 その際に、シチューとパンをご馳走になった。

 

「それにしても、あんなすげぇ薬は初めて見たぜ。礼と言っちゃあ、何だが、俺に出来る事なら、何でも言ってくれ」

「リムル」

「ああ。それなら………」

 

 俺たちは、食事を食べながら答える。

 それは、俺たちの村に来てくれる技術者が欲しいという事だ。

 この時、カイドウには、俺が人間とグラニュートのハーフである事を話した。

 それを聞いたカイドウは。

 

「なるほど………。そういう事なら、腕の良い鍛治師を紹介しよう!」

「それは助かります!」

「ありがとうございます」

「礼なぞ不要だ!任せとけ!」

 

 そうして、俺たちは1日泊まり、翌日、カイドウの案内の元、その鍛治師の元に向かう事に。

 ちなみに、ゴブタは放置してある。

 いつまでも起きないから。

 カイドウに案内される中、俺たちはドワルゴンの風景を見ていた。

 やはり、ゴブリン村と比べても、随分と文明的だな。

 ところどころで、スチームパンクみたいな感じがする。

 リムルは、所々に置いてある薄らと光ってる剣を指差す。

 

「おい、タオリン。この剣光ってるぞ」

「本当だ。綺麗…………!」

「あ、それそれ。今から会う鍛冶師がそれを打ったヤツだよ。」

 

 俺とリムルがそう話すと、カイドウはそう説明する。

 カイドウから製作者を聞き、やがて紹介してくれる鍛冶師の店に着いた。

 

「ここだよ。腕は保証するぜ。兄貴、いるか?」

「「兄貴?」」

 

 カイドウはそう言いながら、建物の中に入る。

 俺たちが首を傾げながら入ると、剣を打っているドワーフが居た。

 

「カイドウか?少し待ってくれ。」

「ああ」

「「お邪魔しまーす」」

「カイジンだ。俺の兄貴だ」

 

 そのドワーフがそう言うと、カイドウはそう紹介する。

 おお、いかにも頑固一徹みたいな人だ。

 すると、奥から昨日助けた三兄弟が出てきた。

 ちなみに、カイドウさんが教えてくれて、長男のガルム、次男のドルド、三男のミルドだそうだ。

 

「「「あっ!」」」

「「あっ」」

 

 俺たちに気づいたガルム達と俺たちはそう反応する。

 その声に、カイジンも俺たちに気付いたのか、視線を向けてくる。

 

「………スライムに、人間?お前達、知り合いか?」

「カイジンさん、この人とスライムですよ!」

「昨日、大怪我をした俺たちを助けてくれたのは!」

「ウンウン!」

「おお、そうだったのか!」

 

 カイジンがそう聞くと、ガルム達はそう答える。

 こんな偶然もあるんだ。

 カイジンはそう言うと、作業を止めて、俺たちの前に座って、頭を下げる。

 

「ありがとう。感謝する」

「いやいやそれほどでもないよなーあるよなー………。ハッハッハッハッハ!」

「そこの兄ちゃんも、ありがとうな」

「いえいえ。困っていたので、助けただけですよ」

「なるほどな………。それで、何の用で?」

 

 カイジンがそう言うと、俺とリムルはそう言う。

 リムルは調子に乗ってる気がするけど。

 カイジンがそう聞くと、俺たちは事情を話した。

 それを聞いたカイジンは、難しい顔をする。

 

「話は分かった。だが、すまん。今、ちょっと立て込んでてなぁ………。どこぞのバカ大臣が無茶な注文をしてきてなぁ………」

「無茶な注文?」

「………戦争があるかもしれないって、ロングソードを20本。それを今週中に作れってなぁ………。まだ一本しか出来てないんだよ、材料が無くて」

「だったら、無理だって言って断ればよかったじゃねぇか」

「ご尤も」

 

 カイジンはそんな風に言う。

 俺が首を傾げると、鍛治台に置かれている作りかけの剣を見ながら、カイジンはそう言う。

 カイドウの言葉にリムルが頷いていると、カイジンが少し口を荒げる。

 

「馬鹿野郎!俺だって言ったよ、無理だって!そしたら、クソ大臣のベスターが………!『おやおや、王国でも名高いカイジン様ともあろうお方が、この程度の仕事も出来ないのですか?』………なんてほざきやがるんだ!許せるか?」

 

 カイジンは、そのベスターという大臣の言葉を思い出したのか、そんな風に叫ぶ。

 確かに、典型的な嫌な上司って感じだな。

 どこの世界も、人間関係ってのは、大変なんだな。

 

「材料が無いって?」

「ああ。魔鉱石っつう、特殊な材料が必要なんだが………」

「昨日、俺たちが掘りに行ったんだが………」

甲殻トカゲ(アーマーサウルス)が出てなぁ………」

「ウンウン」

「なるほど………」

 

 リムルがそう聞くと、ガルム達はそう説明する。

 甲殻トカゲ(アーマーサウルス)と鉢合わせたのは、それが理由だったのか。

 ていうか、ミルドの奴、本当に喋らないんだな。

 俺がそう思ってる中、ドワーフ三兄弟は、事情を説明する。

 

「どちらにせよ、あの鉱山は殆ど掘り尽くしてて………」

「もう、残ってない様だ」

「ウンウン」

「しかもなぁ………例え材料があっても、20本打つのに、2週間はかかるんだよ!………なのに、あと五日で王に届けなければならない。国で請け負い、各職人に割り当てられた仕事だ。出来なければ、職人としての資格の剥奪もあり得る」

「兄貴………」

 

 ガルム達がそう説明すると、カイジンはそんな風に言う。

 カイジンの言葉に、カイドウは呆然とする中、俺は、とある言葉が引っかかっていた。

 

『あれ?魔鉱石って………』

『解。マスターと個体名リムル=テンペストが、洞窟にて集めていた鉱石です』

『ああ!あれか!』

 

 俺がそう思っていると、技術者はそう言う。

 ちなみに、余分に多く持っている。

 半分がグラニュートだから、食べれるのではないかと思って。

 思いついた俺は、リムルと思念伝達で話し合う。

 

『リムル!魔鉱石をカイジン達に渡すぞ!』

『そっか!俺たち、集めてたもんな!』

 

 俺とリムルは思念伝達でそう話す。

 すると、リムルが笑い声を上げる。

 

「ふっふっふっ………はーはっはっはっはっ!!」

「………?」

 

 リムルが高笑いを上げると、カイジンが訝しげな表情を浮かべる。

 すると、俺とリムルは、魔鉱石もとい、魔鉱塊を取り出す。

 ちなみに、魔鉱塊は、俺は余分に多く集めておいた。

 色々と使えるかもと思ったからだ。

 

「親父さん、これら、使えます?」

 

 俺がそう言うと、カイジンは魔鉱塊を見つめる。

 すると、大声を上げる。

 

「………おいおい!おいおいおいおいおい‼︎こ、これ、魔鉱石じゃねぇか!しかも、純度が有り得んほど高いぞ‼︎」

 

 カイジンは魔鉱塊を見ると、そんなふうに叫ぶ。

 あまりにも珍しいのか、後ろのカイドウ、ドワーフ三兄弟も驚いていた。

 だが、更に驚く事になるだろうな。

 

「おいおい、親父。アンタの目は、節穴かい?」

「ええっ?」

 

 リムルがそんな風に言うと、カイジンは目につけていたゴーグルを取り外す。

 すると、更に大きな声を出す。

 

「どわぁぁ!魔鉱石じゃない!既に加工された、魔鉱塊じゃねぇか‼︎」

「正解!」

「更に強力な剣を作れるぞ!そんな………この塊全部が………⁉︎こ、これを譲ってくれるのか?勿論、金は言い値で払うぞ!」

「さて、どうしようかな。」

 

 カイジンはそう叫ぶと、俺はそう言う。

 魔鉱塊を見たカイジンは、そんな風に話しかける。

 すると、リムルはそう言って、口笛を吹く。

 これも、駆け引きなのだ。

 

「く!何が望みだ?できることならなんでもするぞ?」

「その言葉を、聞きたかった………」

 

 カイジンがそんな風に言うと、リムルは、魔鉱塊の上に乗っかる。

 カイジンは、ジッとリムルを見つめる。

 沈黙が続く中、リムルは口を開く。

 

「………誰か、親父さんの知り合いで、誰か、村まで来て、技術指導をしてくれる人を探して欲しい」

「…………そんなことでいいのか?」

「うん。今の俺たちにとって、衣食住のうち、衣と住が必要不可欠だから。あと、衣類や武具の調達もお願いしたくて」

「…………お安い御用さ!」

 

 リムルがそう言うと、カイジンは呆気に取られたかの様にそう聞く。

 俺がそんな風に説明をすると、カイジンは頼もしく胸板を叩く。

 だが、ガルム達が不安げな声を出す。

 

「だけど………」

「今から剣を揃えようとなると……」

「ウー………」

「間に合うのか?」

「…………まあ、出来るだけやってみるさ。さぁ!すぐ始めるぞ!」

「「おう!」」

「ウー!」

 

 ガルム達はそんな風に言う。

 実際、20本打つのに、二週間はかかると言っていたからな。

 リムルがそう聞くと、カイジンはそう言う。

 確かに、材料はあるが、時間がない。

 どうしたもんか…………。

 すると、リムルが動いた。

 

「なあ、さっき、一本だけ作ったとか言ってたけど、それを、見せてくれないか?」

「ああ。おい!」

 

 リムルがそう聞くと、カイジンはそう叫ぶ。

 すると、ガルムがその剣を見せてくれた。

 店に飾ってあった剣と同様に、光って見える。

 

「なんか、光ってるな!」

「ああ、魔鋼を芯に使ってるからな」

「ん?」

「簡単に言うと、使用者のイメージに添って成長する剣なのさ」

「へぇ〜!」

 

 リムルと俺が剣を見ていると、カイジンはそう説明する。

 つまり、日本刀をイメージすれば、日本刀みたいになるって事か!

 だけど、リムルの奴、どうするつもりだ?

 すると、技術者が答えてくれた。

 

『解。恐らく、個体名リムル=テンペストは、UQスキル、大賢者の力を使って、たくさん作ろうとしてるのかと』

『そういえば、そんなスキルがあるって、言ってたな。そういえば、解析者はそんな事出来るの?』

『是。可能です』

『そっか…………』

 

 俺がそう聞くと、技術者はそう答える。

 流石だね。

 そんな風に技術者と話していると、リムルはその剣を取り込んで、あっという間に量産してみせた。

 

「魔鉱塊のロングソード、20本完成だ!」

「「「「「えぇぇぇぇぇ⁉︎」」」」」

 

 リムルがそう言うと、その工房に、四人の職人と一人の兵士の叫び声が木霊した。

 その後、鞘をすぐに作って、カイジンはその20本を納めてきた。

 その際。

 

「すいません、カイジンさん。魔鉱塊に関してですけど、交換という形で良いですか?」

「えっ?構わねえけど…………何と交換するんだ?」

「少し、お菓子が欲しくて……………」

 

 俺はカイジンにそう話しかける。

 カイジンがそう聞くと、俺はそう答える。

 

「えっ?それで良いのかい?」

「はい。ちょっと…………お菓子を食べたくて」

「なるほどな…………分かった!ロングソードを納めるついでに買ってきてやるよ!」

「ありがとう!」

 

 カイジンはそんな風に呆気に取られたのか、そう聞く。

 実際、カイジンの工房に行くまでに、美味しそうなお菓子がいくつか見えたのだ。

 それを聞いたカイジンは、そんな風に了承した。

 そうして、ロングソードを納めてきたカイジン達は、お菓子の袋を持ってきた。

 

「ほらよ。このドワルゴンにある色んなお菓子を買ってきたぜ」

「おお〜!ありがとう!」

 

 カイジン達が戻ってきて、カイジンはそう言うと、俺はお菓子が入った袋を見る。

 その中には、グミ、ポテトチップ、マシュマロ、チョコ、キャンディといった物が多くあった。

 

「いただきま〜す!」

 

 俺はそう言って、お菓子を食べていく。

 

「う〜ま!やっぱり、お菓子って最高だ!」

「おお〜…………良い食べっぷりだな」

「だな。ああして喜んで貰えると、悪い気はしねぇな」

 

 俺はそんな風に言いながら、お菓子を食べていく。

 それを見ていたリムルとカイジンは、そう話していた。

 すると。

 

「お?」

 

 ガヴが反応して、俺は服を捲る。

 すると、ゴチゾウ達が出てくる。

 

「のわっ⁉︎何だそりゃ?」

「ゴチゾウって言うんだ。俺の眷属」

「これが……………」

 

 カイジンが驚く中、俺はそう言う。

 そこから、俺が人間とグラニュートのハーフである事をカイジン達に話した。

 

「ほう〜……………道理で、見た事ねぇなと思ったら。まあ、タオリンの旦那は、タオリンの旦那だ。お菓子が大好きな良い奴だってのは分かるぜ」

「へへへ…………」

「あっ、そうだ。旦那達を打ち上げに誘いたくってな」

「「ん?」」

 

 それを聞いたカイジンは、驚いた表情を浮かべつつも、笑いながらそう言う。

 すると、カイジン達に飲みに誘われた。

 

「「打ち上げ?」」

「ああ!おかげさまで無事に納品できたんだからな!」

「別に良いって………」

「困っている人が居たから、助けただけだよ。」

 

 カイジンはそんな風に言う。

 俺とリムルが、やんわりと断ろうとすると。

 

「まあまあ!エルフの可愛い姉ちゃんが沢山いるから!」

「エルフ!」

「そうそう!夜の蝶って言ってね!若い子から熟女まで!紳士御用達の店さ!」

「蝶………」

「ウンウン」

「「喋れよ!」」

 

 すると、ガルム達はそんな風に言ってくる。

 そういうのって、前世で行った事がないんだけど………。

 何せ、そんなとこに行く余裕なんて無かったし。

 

「おいおい、旦那達が来ないと、始まらないぜ………」

「ま、まあ、そこまで言うなら………」

「まあ、お言葉に甘えて」

 

 カイジンがそんな風に言うと、リムルと俺はそう言う。

 まあ、リムルは、エルフに釣られたんだろうけど、俺は、是非と言われたので、乗っただけだ。

 ただ、覚悟を決めないとな………。

 

「あら!カイジンさん、いらっしゃい!」

「「「いらっしゃ〜い!」」」

『やっぱりかぁ………』

 

 その店に入ると、薄い服装のエルフの美女達がいた。

 やばい、彼女居ない歴=年齢の俺には、刺激が強すぎる!

 でも、まあ、前世で体験出来なかったし、これはこれで良いか。

 そんな感じになっていた。

 

「ちょっと、この子、可愛いじゃない!」

「本当だ!可愛くて、かっこいい!」

 

 そんな風に、近寄ってくるのだが、胸が体に当たってる………!

 これはこれで、悪くないかもな…………。

 ちなみに、リムルはエルフ達の胸に挟まれてご満悦だった。

 

「え〜と………。旦那方、楽しんでくれてるみたいで、何よりだ。」

「………そ、そうか?」

「あ、はい」

 

 カイジンがそう声をかけるが、ドワーフ三兄弟も含めて、ニヤリと笑う。

 俺は、前世では全く縁の無かったこの店を楽しむ事にした。




今回はここまでです。
今回は、夜の蝶に行くまでの話です。
カイジン達と出会い、カイジンから魔鉱塊を渡す代わりに、お菓子をたくさん貰いました。
その為、ゴチゾウ達の補充が可能になりました。
そして、打ち上げの為に、夜の蝶に向かう事に。
次回は、運命の人が分かります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
アンケートを始めようと思います。
現時点で、タオリンのヒロイン候補は、ヒナタ、悪魔三人娘、シズさん、クロエの6人です。
この中で、誰が良いのか、ハーレムにするのかで、投票してください。
もし、ヒロインはこんな感じにして欲しいというのがあれば、活動報告から承っております。
もちろん、今後の展開などでも。
ヴァレンの変身者は、シズさんと同じタイミングに出す予定です。
リクエストがあれば、活動報告から承っております。

タオリンのヒロインは誰にするか

  • ヒナタ
  • ウルティマ
  • テスタロッサ
  • カレラ
  • シズさん
  • クロエ
  • ハーレム
  • その他
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