カードのテキストが長すぎます!   作:ピンノ

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※香澄視点です。



129話 無限あるいは萌芽

 

 ──5度目の、あたしのターン。

 向こうの盤面に【無名の魔女】が現れ、そして、あたしの周りに浮かぶ三つの弓に矢が補充され。そして、【ルクバト】さんの効果が起動します。

 

 「……【ルクバト】さんの効果は、②を選択します」

 

 一応、【ルクバト】さんの効果によって手札に加わるカードは、コスト回復効果のある【極夜の意思】を選びます。

 ただ。残念ながら、手札の枚数がいっぱいです。

 

 ……一応、カードを捨ててその枠に【極夜の意思】を手札へと加えることもできますが。

 ここは敢えて、カードを捨てずに。つまり、【極夜の意思】を手札に加えないでおくことにします。

 

 そして、その選択の後。

 つい先ほど補充された矢がひとつ、弓から放たれ。

 

 向こうのソーサラーを守るバリアのようなものを、割ました。

 ……つまり、ダメージこそありませんでしたが。これで、無事に『次に受けるダメージを0にする』効果を破ることができた、ということですね。

 

 

 「……もっと、深く。もっと、強く。──試練を乗り越えて、あたしは、あたしの意思を証明します……!」

 

 

 そして、いいタイミングですので。ここでちょっとした意思表示……もとい、宣言を行います。

 ……そして、何がいいタイミングか、と、言いますと。

 

 ──あたしが、その宣言をした直後。

 頭上に広がっていた夜空のような光景が一度一点へと収束し。そして、一拍程度の間を置いた後。大規模な爆発が起こったかのように一気に、またその夜空が、より濃く、それからより広い範囲を、覆いました。

 

 

 【インフィニティ・プラネット】

 コスト10。フィールド。ファントム。《分類:極夜の魔女》

 これは相手のカードの効果で破壊されず、除外されない。

 これが領域へと設置された時、自分のソーサラーに『自分の手札のカードの枚数上限を20枚にする』を付与する。

 お互いのソーサラーは、自分のターン中、自分の盤面にエンティティカードを召喚する度カードを1枚引く。

 お互いのソーサラーは、自分の手札にカードが増える時、既に手札の枚数が上限であったなら、そのカードを墓所に送るか、代わりに自分の手札のカードを墓所に送るか選択することができる。

 自分のターン中、複数効果の中からランダムに効果が発動する効果を持つ効果が発動する時、ランダムに発動するのではなく全ての効果を発動させる。

 自分のターン開始時、これまでに自分が使用した《分類:極夜の魔女》を持つマジックカードの種類が20種類以上であるなら、自分の手札に【可能性の萌芽】を1枚加える。

 試合中に一度まで、自分がカードを引く時、デッキのカードが残り0枚なら、カードを引く前に墓所にあるファントムカードでないカード全てを複製して、デッキに加える。

 自分の《分類:極夜の魔女》を持つエンティティカードは全て、『カードの能力によって破壊されない』を持つものとして扱う。

 勝利効果が発動する時、それを無効化して自分の手札に【可能性の萌芽】を1枚加える。

 

 

 ……カードの性能で言えば。

 多分、【エンドレス・プラネット】の上位版、と捉えていいでしょう。

 

 

 ──大きな違いで言えば。

 まず、あたしの手札のカードの枚数上限が20枚になったこと。

 それからランダム発動効果が、選択発動から全て発動になったこと。

 さらに、自分のターン開始時にこれまでに自分が使用した《分類:極夜の魔女》を持つマジックカードの種類が20種類以上だったら【可能性の萌芽】というカードが手札に加わるようになったこと。

 あとは、勝利効果が発動した時にそれを無効化した上で自分の手札に【可能性の萌芽】というカードが手札に加わるようになったこと、ですね。

 

 ……ちなみに。

 その、二つの条件で手札へと加わる【可能性の萌芽】というカードですが。

 

 

 【可能性の萌芽】

 コスト10。マジック。ファントム。《分類:極夜の魔女》

 お互いの領域のフィールドカードとお互いの盤面のエンティティカードを全てお互いの手札に戻す。その後、この試合に勝利する。

 

 

 ──至ってシンプルな、勝利効果カードです。

 

 一応、少し注意するべき点としては、フィールドカードを手札に戻してから勝利効果が働くので。おそらく、これによる勝利効果は【インフィニティ・プラネット】の効果で無効化されることはないはずです。

 

 ……えっと、これ自体はいいことですが。

 ただ、これについては。逆に、もう一つ言えることがありまして。

 

 それは、相手のフィールドカード【綴じられた世界アカシック・インデックス】による勝利効果が、『墓所にあるフィールドカードが39種類以上なら、お互いの領域と盤面にあるカード全ての効果を失わせて、この試合に勝利する』となっている点です。

 

 ……それは、つまり。

 向こうの、他のレジェンダリーカードの勝利効果については、あまりよく知りませんのでなんとも言えませんが。

 

 ──少なくとも、【綴じられた世界アカシック・インデックス】の勝利効果が働く条件が満たされてしまったら、【インフィニティ・プラネット】の効果では防ぐことができない、ということを意味します。

 

 これについて、向こうは。

 おそらく【エンドレス・プラネット】が設置された時点でここまで理解して……それで、これまで一貫して、墓所にフィールドカードを貯める動きをしてきたのでしょう。

 

 ……状況を、少し整理しますと。

 あたしがこれまでに使用した《分類:極夜の魔女》を持つマジックカードの種類は……5種類、みたいです。

 

 つまり、向こうの墓所のフィールドカードの種類が貯まり切る前に、あと15種類のマジックカードを使うか、もしくは体力を削り切る必要があるということですね。

 

 

 ……とりあえず。状況がようやく少しわかりやすくなったところで。

 あたしは、ターン開始のドローをします。

 

 手札の枚数は10枚ですが、上限が20枚になっている以上、手札の枚数が11枚になるだけなので、あまり気にする必要はないでしょう。

 

 「……エンティティカードを召喚します。──【レグルス】さん」

 

 カードを引いたあたしは、引いたカードは一旦無視して、まず最初にコストを1消費して、【レグルス】さんの召喚を行います。

 そして、【インフィニティ・プラネット】もまた、エンティティカードの召喚に反応してカードを引く効果がありますので。

 

 ……いつもの通りといった感じで、カードを引きまして。

 

 

 「そのまま、【レグルス】さんで【無名の魔女】に攻撃します」

 

 攻撃時。

 手札に、①と②の両方の効果が働き、手札に【獅子の猛撃】と【獅子奮迅】が、それぞれ1枚ずつ加わります。

 

 【獅子奮迅】は前のターンにも使いましたが。

 【獅子の猛撃】の方は、初めて手札に加わったカード……ですね。

 

 

 【獅子の猛撃】

 コスト0。マジック。ファントム。《分類:極夜の魔女》

 自分の盤面のエンティティ1枚を選択する。それの攻撃力が4以下なら相手の盤面のランダムなエンティティ1枚にそれの攻撃力と同じダメージを与える。その攻撃力が5以上であったなら、相手の盤面の最も攻撃力の高いエンティティからランダムに1枚を破壊し、攻撃力が10以上であったなら、相手の盤面のエンティティ全てを破壊する。

 

 

 ……中々向こうの盤面にエンティティカードがある状態でターンが回ってこないので、現状ではあまり使い道がなさそうに見えるかもしれません。

 しかし、いつ大型のエンティティカードが出てくるかはわからないので。とりあえずは、持っておくに越したことはないでしょう。

 

 

 「……【極夜の意思】で【レグルス】さんを手札に戻します」

 

 これで、コストはまた5に戻りまして。それから、カードを引きます。

 ……手札のカードの枚数は、これで14枚。

 

 とりあえず、後々に強そうな動きをできるようにするために。今は、しっかりと準備をしたいと思います。





※感想でコメントをいただき、最後の手札枚数の計算にミスがあったことが発覚したので、修正しました。
極力ミスの無いよう努めているつもりではありますが、この章の中だけで見ても、複数回のミスがあり、大変申し訳なく思っています……。
また、ミスに気付いて教えて下さった方、本当にありがとうございます……!
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