※香澄視点です。
カードを引き、ターン開始時の処理が終わったようで。ここから、向こう側の、先攻6ターン目の行動が始まります。
……それで、あたしとしては、特に。
この直前にわざわざ【不沈の太陽アッシズ・ラー】を手札から捨てたことが、気になっています。
「……まず、最初にエンティティカードの召喚を宣言する」
「召喚するのは、コスト6で【延焼する魔王の残滓】」
そして。召喚されたのは、1枚でこのターンに使えるコストを全て使い切るような、高コストのカードのようです。
そして、それはまた、これまでにあたしが見たことのないカードです。
──透明でありながらも、確かにそこにあって。そして、確かな熱を感じるような。そんな、まるで透き通った炎そのもの、といったような姿のエンティティ……ですね。
【延焼せし魔王の残滓】
コスト6。エンティティ。レジェンダリー。攻撃力0、体力6《分類:灰燼の焦熱》
これは攻撃できない。
『不可視』
これはカードの効果で除外されない。
召喚時、自分の盤面に【紅き焦土の残火】と【蒼き焦土の残火】と【白き焦土の残火】と【黒き焦土の残火】を出現させる。その後、自分の領域に【残火の戦場跡地】がないなら【残火の戦場跡地】を1枚自分の領域に設置する。
自分のターン終了時、自分の盤面に【紅き焦土の残火】と【蒼き焦土の残火】と【白き焦土の残火】と【黒き焦土の残火】のいずれも存在しないなら、自分の盤面に【紅き焦土の残火】と【蒼き焦土の残火】と【白き焦土の残火】と【黒き焦土の残火】を出現させる。その時、どれかひとつでも存在していたなら、代わりにこれのコストを+1する。その後、これのコストが10以上になったなら、この試合に勝利する。
被破壊時、これは墓所には加わらず、代わりにコストの変化を引き継いだ状態で手札に加わる。
……そして、召喚時効果。
それと似たような形の、赤、青、白、黒、といった色の付いた炎が4つ。まるで炎が燃え広がるように、向こうの盤面に現れました。
【紅き焦土の残火】
コスト6。エンティティ。ファントム。攻撃力4、体力2《分類: 灰燼の焦熱》
出現時、これは『これが次に受けるダメージを0にする』を持つ。
これは攻撃できない。
相手のターン終了時、相手のソーサラーに4ダメージを与える。
【蒼き焦土の残火】
コスト6。エンティティ。ファントム。攻撃力4、体力2《分類: 灰燼の焦熱》
これが受けるダメージを-1する。
これは攻撃できない。
相手のターン終了時、相手の盤面のエンティティ全てに4ダメージを与える。
【白き焦土の残火】
コスト6。エンティティ。ファントム。攻撃力4、体力2《分類: 灰燼の焦熱》
これはカードの能力によって破壊されない。
これは攻撃できない。
相手のターン終了時、自分のソーサラーを4回復し、次のターン自分は1の追加コストを得る。
【黒き焦土の残火】
コスト6。エンティティ。ファントム。攻撃力4、体力2《分類: 灰燼の焦熱》
これはカードの能力によってダメージを受けない。
これは攻撃できない。
相手のターン終了時、相手のソーサラーは手札のカードを4枚選択し、その全てを捨てる。
……そして、同時に。
今度は、焼け落ちた瓦礫の山のような風景が、広がりました。
【残火の戦場跡地】
コスト6。フィールド。ファントム。《分類: 灰燼の焦熱》
これが領域にある限り、お互いのソーサラーは、自分のターン中4度まで、相手のエンティティカードを破壊するたびに1ダメージを受ける。
お互いのソーサラーは、自分のターン終了時、自分の盤面にあるエンティティカードの枚数だけ体力を回復する。
──それは、瓦礫の山、という意味では、【叛乱の機構ルシフェル】の設置するフィールドカードである、【創造者無き世界】と似通っているような気がしないでもありません。
ですので、敢えて比較して違う点を挙げるとすれば。あのフィールドが鋼や銃火器の残骸が散らばるフィールドだったのに対して。このフィールドは、そういったものはあまり見当たらず、どちらかと言えば石やレンガ、剣や杖といったものが散らばっている……というのが、違いでしょうか。
……それで。
全体を通してのぱっと見の印象、ですが。
多分、一気に定期的に効果を発揮するカードを4枚も設置して、それでアドバンテージを得るカード……といった感じに見えます。
そして、これを使うのなら、確かに。【不沈の太陽アッシズ・ラー】の全体ダメージとは、少し相性が悪そう……ですね。
勝利効果に関しては、ただの勝利効果ですので、【インフィニティ・プラネット】で無効化して、逆に手札に【可能性の萌芽】を加えられるので、逆にありがたいまでありますが……。
ただその場合、問題がいくつかあります。
例えば、意図的に向こうの勝利効果の発生を狙うのであればどれかしらの【残火】シリーズを盤面に残し続ける必要がありますし、それに、向こう側に自壊カードや手札に戻すカードがあったら意味がありません。
……そう考えれば、わざわざ狙いに行くのは、中々にリスクが大き過ぎるような気がしますから、おそらく、どうにかして処理するのが、一番安定するような気がします。
「──それから、カードの公開を宣言するよ!」
「公開するカードは、【神威の聖域】」
……そして、続いて。
今度はカードの公開、ですね。
【神威の聖域】
コスト8。フィールド。レジェンダリー。《分類:裁断の神威》
自分のターン中、これが手札にあるなら、任意のタイミングで公開してよい。
手札にあるこれが公開された時、お互いの盤面に【罪業の石板】がないならお互いの盤面に【罪業の石板】を1枚ずつ出現させる。
自分のターン開始時、手札にあるこれが既に公開されていて、相手の盤面の【罪業の石板】のコストが6以上であるなら、これを領域へと設置する。
自分のターン終了時、手札にあるこれが既に公開されているなら、次の自分のターン終了時まで、お互いの手札のランダムなレジェンダリーでないカード1枚のコストを-1する。
これが領域にあるなら、お互いのソーサラーは自分の盤面にエンティティがカードの能力によって出現する度に、それに『被破壊時、相手のソーサラーに1ダメージ』と『被破壊時、自分のソーサラーを1回復』を付与する。
自分のターン終了時、自分の盤面に【聖域の守護者】を3枚出現させる。
……公開時効果によって、お互いの盤面に【罪業の石板】というエンティティカードが、お互いの盤面に出現するようですが。
向こうの盤面は既に上限枚数に達しているので出現せず。
結果としては、こっちの方の盤面にだけ、それは現れました。
【罪業の石板】
コスト0。エンティティ。ファントム。攻撃力0、体力13《分類:裁断の神威》
これは攻撃できない。
これは反撃できない。
『不可侵』
自分のターン中に3回まで、自分が元のコストと異なるコストでカードを使用した時、これのコストを+1する。
また、自分のターン中に3回まで、自分が相手の盤面のエンティティを破壊した時、これのコストを+1する。
相手のターン開始時、それが10ターン目以降で、これのコストが13以上であったなら、これは『不可侵』を失う。
被破壊時、相手ソーサラーはこの試合に勝利する。
「……それから【アカシック・インデックス】の効果でこちらの盤面のエンティティ全ての《分類》を《分類:原生の侵食》に変更し、ターンを終了する」
「あとは、ターン終了時に、【綴じられた世界アカシックインデックス】の効果でカードを1枚捨てることも宣言するよ!」
……向こう側のエンティティカードの分類が書き換わり。
そして、ターン終了時。
【延焼せし魔王の残滓】のコストが7へと変動して、向こうの手札のカードが1枚捨てられて……それから。ついさっき出てきたフィールドカードである【残火の戦場跡地】のターン終了時効果によって、盤面に5枚のエンティティカードが並んでいますので、体力が一気に5も回復して……。
──それで、体力が22になって。
ようやく、向こうのターンが、終わりました。