カードのテキストが長すぎます!   作:ピンノ

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※香澄視点です。



39話 静止あるいは加速

 

 ターンが移りまして、雪菜さんのターンです。

 

 ターン開始時に発動する効果を含めた処理を終えまして、雪菜さんの現在の手札の枚数は、8枚です。

 

 4ターン目なので、コストを青い石の数も4つ、ですね。

 

 「コスト2で【足跡の発掘】を使用するわ」

 

 雪菜さんが使用したのは、マジックでした。

 

 カードを少し貸してもらい、カードのテキストを確認させていただいている間に、雪菜さんは、迷いなくマジックを使用する時の処理をこなしていきます。

 

 【足跡の発掘】

 コスト2。マジック。《分類:氷晶の銀世界》

 自分のデッキに《分類》を持たないカードがあるなら、それをランダムに1枚手札に加え、それに『ターン終了時、手札にあるこれはデッキに戻る』を付与する。

 

 「じゃ、選んでくれるかしら」

 

 ちょうど読み終わったくらいのタイミングで、雪菜さんがカードの束を差し出してきました。

 

 手札に加える枚数は1枚だったので、1枚引いて、渡します。

 

 「……なるほどね。じゃ、コスト2で【レリック・タービン】を召喚するわ」

 

 あたしが渡したカードをちらりと見て、雪菜さんは、それをそのまま盤面へと置きました。

 

 【レリック・タービン】

 コスト2。エンティティ。攻撃力0、体力2《分類:なし》

 このエンティティは攻撃できず、攻撃されても反撃できない。

 ターン終了時、自分の手札の最もコストの低いカードをランダムに1枚捨て、自分のソーサラーは『次のターン開始時、そのターン中のみ使用可能な追加コストを1得る』を持つ。

 

 

 召喚処理を行い、これでこのターンに使える残りのコストは0になりました。

 

 「……で、あとは【ホワイトラット】で【水の魔法少女マーキュリー】に攻撃するわ」

 

 【ホワイトラット】の攻撃時の効果で、【水の魔法少女マーキュリー】の攻撃力がさらに-1されて、攻撃力が0になってしまいます。

 

 「これで、ターンを終わるわ」

 

 ターン終了時、【吹き荒れる銀世界】の効果によって、あたしの盤面の3枚の《契約精霊》が、全て破壊されました。

 

 ……これで、破壊された《契約精霊》の種類は4つなので……【蛇印の共鳴】のコストは、9、ということになります。

 

 そして、【レリック・タービン】の効果で手札のカードを1枚捨てたり、【銀世界の主エターナルブリザードドラゴン】のコストをさらに1減らして、コストを28にしたりと、ターン終了時の処理もしまして。

 

 ……あたしのターンになりました。

 

 雪菜さんと比べればまだまだたどたどしくはありますが、少なくとも最初よりは少しだけマシになってきた手つきで、ターンを開始します。

 

 引いたカードは……【天の契約精霊】ですね。

 

 本体の効果は、やっぱり他の《契約精霊》と同じで、これはターン終了時に、【天の魔法少女ウーラヌス】というカードを加えるカードです。

 

 それで、肝心の、本体じゃない方──『ファントムカード』の方はと言いますと……。

 

 【天の魔法少女ウーラヌス】

 コスト2。エンティティ。ファントム。攻撃力1、体力2《分類:遊星の魔法少女》

 『誘引』

 召喚時、デッキからカードを1枚引き、その後自分の手札のカード1枚をデッキに加える。

 自分のターン終了時、【ウーラヌス・フォーキャスト】を1枚手札に加える。

 

 【ウーラヌス・フォーキャスト】

 コスト3。マジック。ファントム《分類:遊星の魔法少女》

 3ターンの間、自分は『ターン終了時に手札のカード1枚を選択し、デッキに加える』と『ターン開始時にデッキからカードを1枚引く』を持つ。

 

 

 えっと、まあ……つまり、手札を入れ替えるタイプのカード、ですね。

 

 

 弱いカードではないと思いますが、その、多分ですが、今はダメージを出せるカードを出した方が強そう……と言いますか、【レリック・タービン】を破壊しないと、おそらく、ずっと追加コストを使い続けられてしまいますので……。

 

 ……ここでは、多分あれの破壊ができるカードを使うのが優先……な気がします。

 

 ──あたし、もしかして少し冴えているのでは……?

 

 ……なんて、そんなことを思いながら。

 

 

 「えっと、コスト4で【火の魔法少女マーズ】を召喚します……!」

 

 ほんの少しだけ自信を持って、あたしは、カードを盤面へと置きました。

 

 

 「その、【火の魔法少女マーズ】は『拙速』を待ってますので……そのまま、【レリック・タービン】に攻撃します」

 

 召喚処理も終えて、予定通り、【レリック・タービン】の破壊もします。

 『拙速』によって攻撃力は一時的に半分になりますが、元の攻撃力が4なので、十分届きます。

 

 

 「……これで、ターン終了です」

 

 【水の魔法少女マーキュリー】は攻撃力が0ですので、攻撃しても意味がないので何もせず、ターンの終了を宣言しました。

 

 そして、ターン終了時に、今度は忘れずに盤面のエンティティ……【水の魔法少女マーキュリー】と【火の魔法少女マーズ】の効果による『ファントムカード』の入手もしまして……。

 

 手札の枚数が、上限の10枚になってしまいました……。

 

 

 「……じゃあ、私のターンね」

 

 なぜか、雪菜さんが少しだけ、怪訝な目を向けてきたような、そんな気がしました。

 

 ……しかし、それは一瞬の出来事だったので、多分気のせいだったんだと、思います。

 

 雪菜さんは、5つの青い石を『未使用コストゾーン』に置き、そして、1つの赤い石を、同じく『未使用コストゾーン』へと置きました。

 

 ……えっと、ちなみに、赤い石は、そのターン中にだけ使える追加コストを、意味しています。

 

 それから、公開している【銀世界の主エターナルブリザードドラゴン】の効果の起動がありまして。

 

 雪菜さんの【銀世界の主エターナルブリザードドラゴン】の効果とターン開始のドローで、手札の枚数は9枚になりました。

 

 「コスト6で【ホワイトウルフ】を召喚するわ」

 

 赤い石も青い石も全て一気に使い、雪菜さんは1枚のエンティティカードの召喚を行いました。

 

 【ホワイトウルフ】

 コスト6。エンティティ。攻撃力4、体力1《分類:氷晶の銀世界》

 『猛進』

 召喚時、自分の領域に《分類:氷晶の銀世界》を持つフィールドが設置されているなら、自分の盤面に【ホワイトウルフ】1枚を出現させる。

 自分のターン終了時、このエンティティが攻撃していなかったなら、手札に戻り、お互いの盤面に【ひび割れた氷塊】を1枚出現させる。

 

 

 【ホワイトウルフ】を召喚した時に、雪菜さんはさらに、『ファントムカード』の山から【ホワイトウルフ】を1枚、盤面へと置きました。

 

 【ホワイトウルフ】が【ホワイトウルフ】を出すのは、召喚時だけみたいですので、さらにそこから連鎖する……ということはありません。

 

 ……召喚処理については、今更ですが、そろそろ少しくどいと思いますので、割愛しまして。

 

 

 「ターンを終了するわ」

 

 元々盤面にいた【ホワイトラット】と、『猛進』を持つ【ホワイトウルフ】という、このターンに攻撃することができるエンティティはいましたが……それらに攻撃させる意味がないと判断したのか、攻撃はせず。

 

 雪菜さんは、ターン終了の宣言をしました。

 

 【火の魔法少女マーズ】に対して、どうやら、雪菜さんは何もしないことにしたようです。

 

 「ターン終了時、【ホワイトウルフ】2枚を手札に戻すわ」

 

 ……そして同時に、その【ホワイトウルフ】の効果で、お互いの盤面に【ひび割れた氷塊】という『ファントムカード』が、2つずつ、設置されるようです。

 

 

 【ひび割れた氷塊】

 コスト0。エンティティ。ファントム。攻撃力0、体力2《分類:氷晶の銀世界》

 これは攻撃できない。

 相手のターン開始時、これは1ダメージを受ける。

 

 

 「で、【吹き荒れる銀世界】の効果で《分類:氷晶の銀世界》を持たないランダムなあんたのエンティティにダメージが飛ぶけど……対象になるのは【火の魔法少女マーズ】しかいないから、自動的にそこにダメージがまとまって……4ダメージね」

 

 あ、何もしないは何もしないでも、それは、放置するということではなくて、すでに出ているカードの持つ効果で処理できるから、何もしなかった、というだけだったんですね……。

 

 

 「後は、【吹き荒れる銀世界】の効果でカードを3枚捨てて、その枚数分の値……つまり、3だけ自分の体力を回復させるわ」

 

 ……【ホワイトウルフ】が手札に戻った辺りで、あたしはぼんやりと「雪菜さんの手札も10枚だなあ」と思って見ていたのですが……そんな効果があったんですね。

 

 ──と、言いますか、よく見て見たら、そのカードを捨てる効果は、お互いに使えるみたいですので……。

 

 ちゃんと効果を見ていたら、あたしも次のターンに手札を溢れさせずに済んだんですね……。

 

 

 ……えっと、それで、回復効果では、初期値を上回ることはできませんから、雪菜さん自身の体力の数値は、24から1だけ増えて、25に、なりました。

 

 「最後に、【銀世界の主エターナルブリザードドラゴン】のコストを下げて、これで効果処理は終了よ」

 

 宣言と同時に、コストの低下処理を行いますが、今のあたしの盤面には、《分類:氷晶の銀世界》を持っているカードは、【水の魔法少女マーキュリー】だけでなく、2枚の【ひび割れた氷塊】がありますので……。

 

 ……コストが一気に3も減少して、25まで、一気にコストが下がってしまいました。

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