ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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いつもお気に入り、感想、誤字脱字報告等ありがとうございます。
今回は夜しか眠れなかった方のリクエストが含まれております。

『がんばれギル』

「セルがヘンテコなダンスを踊らされたりルードに襲われたり……なんやかんやありましたけど、セル的にはどうだった?」
「いい武者修行になった。しいて言うならばドクターミューと名乗っていたあのいけ好かん爺が気がかりだが、やつがどこにいるかわからん以上どうしようもない」
「なら一度、地球に戻りますか?」
「……ふむ、孫海がドクターミュー等に気をつけろと言っていたはずだ。だとするならば、ここでやつを野放しにするのはマズいだろう。やつの痕跡を追うぞ」
『ギルルルル、ギル、ココ二カエリタイ』
「ギル?なんでここに?」
『ギルル、ギルウマレタ……アソコ……』
「何だって?じゃあこの星は、ギルの故郷の可能性があるのか?」
「……行く当てもない。ならば行くとするか」

「ようこそ客人達、私はリルドという者だ。そしてすまないが……ここで死んでもらおう」
「出迎えて早々に殺害宣言とは、知的な風貌と相反した野蛮極まりない言葉だ」
「ミノシア、構えろ!」
「はい!ギル、できるだけここから離れて!」
『ギ、ギルギル……!』
「DB4649T2006RS、貴様ドクターミュー様を裏切るのか」
『ギ、ギルルルル……』
「ギル?どうしたんだ」
「……ふむ、なるほどな」
「あっ!ギル!」
『ギルル、ゴメンミノシア……』
「貴様は城に戻り、ドクターミュー様に報告するんだ。さぁ、さっさと行け!」
『ギルルル……!』
(……ミノシアもそうだがあの様子、何かを狙っていたな。ということは、ミノシアと何か共謀を?それならば、さっさと目の前のリルドとやらとその配下を消し炭にしてくれる……!)




お茶会

 

『界王神様とのお茶会』

 

 ラディッツと高校生が付き合い始めたという噂が耳に入り、突撃した母さんと父さんによる三者面談(俺と悟空付き添いなのでほぼ家族会議だが)も記憶に久しい頃。俺は界王神界でお茶会の準備をしていた。まぁお茶会と言っても、サタンと一緒に作ったお菓子とかお茶とか飲みつつ世間話をする程度のことしかしないけど。

 誘われたきっかけはあの大掃除の時のことだった。あの夢を見て全員で集まろうとしてたら、界王神様から念話で界王神界に来れないか聞かれたのだ。内容は来てから話すと言われたが、まぁ十中八九究極ドラゴンボールのことなのだろう。ベジータの言う通り、向こうはこのドラゴンボールのことを知っていたのだろうし。

 

「海さん、お茶が入れ終わりましたので早速……」

 

「はーい!そういや持ってきたのがお茶と紅茶だけだったんだけど、大丈夫そう?」

 

「とんでもない!元々こちらの方でおもてなしをつもりでしたのに、わざわざお持ちいただいた物に文句などあるわけがありません。しかも海さんが持ってきたものですから、尚のことです」

 

「そ、そう?ならいいんですけど」

 

「まったく、海が来ると言ってそわそわしおって。見とるこっちがそわそわするわい」

 

「うっ!?ご、ご先祖様、それは言わないでください!」

 

 そう言いながらもてきぱきとお菓子を皿に盛りつけていく界王神様。ポタラでくっついたのが彼の従者だったからか、手際の良さが垣間見えるな。

 準備も終わり、ほどほどの時間になったので三人でクッキーとかマフィンとかを食べながら話し始める。内容は薄々感づいていた究極ドラゴンボールのことだ。

 

「その様子だと、すでに気づかれていたみたいですね」

 

「そら、あんなタイミングで呼ばれれば見当もつきますよ。それで結局、このドラゴンボールのことは界王神様達も把握していたんで?」

 

「えぇ。私達側も並行世界から何かを伴って出現したそのドラゴンボールのことは把握していました。しかしこちらからアクションしようにも、あの神殿の部屋から一切出ようとせず……」

 

「しかも、丁寧に人払いの空間を作っておっての。あちら側が招待せん限り入れんようになっておったんじゃ」

 

「へ~。だからピッコロとかと行った時は開いてなかったんだ」

 

「はい。そしてあの部屋から飛び出したかと思うと、今度は海さんの魂に……」

 

「へ~……ん?魂?俺の肉体じゃなく?」

 

「はい。肉体ではなく、魂と融合しています。おそらく意識して見れば、内側から取り出すことも可能かと」

 

 そう言われると気になってしまう。というわけで早速イメージしてみる。内側、肉体のさらに奥深く、真っ白な空間の中に七つのボールをイメージする。見覚えのある形でだけどその中心の星は黒く……。浮かび上がったドラゴンボールに手を伸ばすイメージで体に手を置くと、水面に触れたかのような波紋が広がって体の内側に入っていく。だけど違和感は無く、そのままの雰囲気でドラゴンボールを掴み取り――――引っ張り出す。

 

「……出てきた。本当に俺の中にあったんだ……」

 

「地獄で魂だけの状態を知覚したのも効果があるようでしたね。今のあなたの魂は一種の格納庫のようなものと意識してもらってもよろしいかと」

 

「格納庫?」

 

「お前さんの魂が欠けとった状態で、無理矢理二人分の魂が突っ込んだせいで外殻部分がさらにゴム状になったんじゃよ。それだけなら時間をおけば自然と元の外殻のようになったろうに、そのドラゴンボールが水のように浸透したせいで限界の無い水風船のような魂になっておる。お前さんが許可した魂であれば、いくらでもお前さんの中に入れるじゃろうよ」

 

「俺の魂さらに変なことになってんなぁ……」

 

「なにがさらに変なことになったじゃ。普通はありえんのじゃぞ?お前さんが欠けた魂なのも普通はありえんし、そこに肉親の魂を突っ込むなど前代未聞じゃ!わしでも聞いたことないわい。例え悪党が同じようなことをしようとしても、閻魔の許可が得られんと出来ん事じゃしの」

 

 そう言いながらお茶を啜る老界王神様。あぁそうか、こんな状態になろうとするには、まず閻魔のおっちゃんの許可が無いとダメなんだ。閻魔のおっちゃんは悪人を地獄に落とし、善人を天国に送るのが仕事。「自分こんな状態になって悪さします」とか考えてる奴は初歩の初歩で躓くんだ。偶然に偶然が重なった俺の魂だけど、ちゃんとあの世に行けるようになって本当によかった……。ちなみに格納庫と言っていたが、無機物有機物は入ることが出来ないらしい。入れようとしても現実世界にあるものでは魂に干渉できないからとのこと。ちぇっ、野菜の納品楽できると思ってたのに……。

 

「しかも海さんの細胞が魂にまで影響している関係上、あなたの中に入った魂などは綺麗に洗浄されますしね……」

 

「自動で洗浄って、洗車機じゃないんですから……」

 

「お前さんそれ本当に言っとるんか?お前さんの細胞が入っとるだけのセルとやらにコナッツ星の魔神像の悪意が打ち負けとったんじゃぞ?しかも汚れ一つなく綺麗にされとるし……最低でも星一個分の悪意がお前さんに入ったとて、秒も経たずにきれいさっぱりじゃろうよ。機械で無理矢理悪にしようものなら逆流して悪意を浄化する機械に早変わりじゃ」

 

「細胞兵器だと思ってたのがもっとやばかった件について」

 

「ま、まぁ邪悪な気が支配することがないというお墨付きでもあるので、いいじゃないですか?」

 

そんなもんなんかなぁ……。あ、邪悪な気で思い出した。

 

「話を戻すんですけど、このドラゴンボールって結局並行世界のドラゴンボールなんですよね?何か悪影響とか……?」

 

「大丈夫ですよ。あなたの魂と融合したことで、そのドラゴンボールに溜まっていたマイナスエネルギーも浄化されています。それと憶測ですが、そのドラゴンボールの代償も緩くなっているはずです」

 

「緩く?なんでまた……」

 

「そりゃお前さん、そのドラゴンボールはお前さん自身じゃぞ?願いを叶える代償に星一つ望むもんかの?」

 

「……いや、望まないな」

 

「なら、それが答えじゃの。じゃが願いを叶えるのはお勧めせんぞ。魂が半分になるのと同じようなもんじゃし、フルパワーで戦うことすらできんくなるじゃろうしのう」

 

「つまり、このドラゴンボールに願わなきゃいけないぐらいの状態じゃないと使っちゃいけない最終手段ってわけか……。肝に銘じます」

 

「うむ。それがいいじゃろうて」

 

 ていうか今、界王神様マイナスエネルギーが浄化されたって言ってなかった?つまりドラゴンボールを俺の中に入れればマイナスエネルギーも浄化される可能性が……?

 

「可能性は十分あると思いますよ。本来なら100年以上は時間をおかないと減らないものですが、あなたはプラスエネルギーの塊みたいなものですから」

 

「まったく、ぽんぽこぽんぽこドラゴンボールを使いおって……いくら危機が迫っておったとはいえ、くだらん願いも混じっておるせいで地球のドラゴンボールもギリギリじゃろうよ。地球の神の了承があれば入れられるじゃろうから、早く入れるんじゃぞ」

 

「わかりました」

 

 お茶会も恙なく終わり、ついでとばかりにプラスエネルギーのみを使った気功波やカイカイのやり方を教えてもらい、瞬間移動と掛け合わせた瞬界移動を編み出したりして地球に帰ることにした。今度は別宇宙の界王神を呼ぶらしく、その時はうちの野菜とかも一緒に持ってきてほしいとお願いされたので是非持っていこうと思う。

 にしても別宇宙からの界王神って、初めて聞くな。なんかお弟子さんも一緒に来るらしいし。えぇっと確か名前は……ザマス、だっけか。どんな人なんだろな~。

 

◇◆◇◆◇

 

「……兄ちゃん」

 

「聞くな」

 

「いやでも」

 

「聞くな。頼む」

 

「……ボージャック様、社長のあれは何でしょうか……」

「俺に聞くな」

 

「ナッパさん、今日の明細書はどうですか?……?ナッパさん?」

「お、おう。出来てるからちょっと待っててくれ。……カイのやつ、目立ってんな……」

 

 拝啓、グルメス王国で今も豚や牛の世話をしている父さんと肉の解体をしてくれている母さんへ。俺の中に地球のドラゴンボールを入れたところ、溜まりに溜まっていたマイナスエネルギーはきれいさっぱり無くなりました。邪悪龍が発生することも無いと思います。

 そしてドラゴンボールが俺の中に14個も入っているせいで神龍に寄ったためか……目から赤い光が止まりません。俺からは異常は無いのですが、写真で取ると映写機みたいに前方を照らして眩しい限りです。助けて。

 

 

『家族』

 

「……」

 

 男は一人、森を歩いていた。生気はあるものの、どこか無気力な様子で林を抜ける。白い道着のズボンの上に赤い布を巻き、首から青緑色の玉が着いた装置をぶら下げている男。

 ベジータに敗れ、魔人ブウに吸収された際にカダックとベジットの攻撃の影響を受けたことで記憶を失ってしまったブロリーだった。

 

「…………」

 

 一人静かに歩き、一つの大樹に腰掛けて目をつむる。少しの休憩を取るようだ。

 

「……腹が減ったな」

 

 しばしの休憩のあと、また立ち上がっては気配のする方向へと進んでいく。その姿に、昔の悪魔と呼ばれていた姿は微塵もない。

 

 彼自身気づくことはないが、その精神は地球にやってきた時とは大きく違っていた。ブロリーが惑星ベジータで父親であるパラガスを殺害してしまった時、その精神は酷く傷つき、大きく狂ってしまった。例え残虐な心だろうと、悪魔のような価値観を持っていようと、たった一人の肉親を殺してしまった。それも、自慢の父親と思っていた存在をだ。怒りに支配されてしてしまったその惨状はブロリーをさらに歪めてしまった。

 

 だが彼は敗れた。己の誇りを取り戻さんとしたベジータに。復讐鬼と化したブロリーはその事実に一度立ち止まった。改心する方向性ではなく、己の怒りの方向性が変わろうとした瞬間ではあったものの、確かに立ち止まった。そこに浴びせられたのがベジットとカダックの合体光線だった。当時のカダック本人はベジット一人でもブウを完全に消滅させることが出来るだろうと考えていたものの、念には念をと浄化エネルギーを体中に張り巡らしていた。しかも合体光線の時はそのすべてを一点に集中させて放っていたため、効果は絶大だった。ブウの魂の浄化だけに留まらず、ブロリーの精神にまで届くほどに。

 カダックの片割れである海は超高純度のプラスエネルギーの塊と言える。本人の線引きを超えるような存在相手には苛烈なまでな攻撃性を見せるものの、通常の彼は「すべての人がおなか一杯食える世界がいい」と考えながら生産品を格安で販売し、時に弟達を巻き込みながら世界中を飛び回り野菜の作り方や交易の方法を教えている。そんなプラスエネルギーの塊が合体して放たれた光はブロリーの狂ってしまった精神を優しく回復させた。彼が父親を殺してしまったという事実を受け止められるよう、いつかその事実を飲み込めるように。ついでとばかりに邪悪な心も綺麗にした結果ブロリーの記憶喪失を引き起こしてしまったが、ブロリーが暴れださなくなったことを考えれば結果オーライというやつだ。

 

 ぼんやりと暴れていたイノシシを絞め殺し、食事をするために川へと向かう。イノシシ一頭で足りるわけが無いため、川魚でも獲ろうという算段だった。

 

「……?」

 

「ん?……おんやまぁ、あんたえらいところから出てきたねぇ!」

 

 川に着くと、そこには先客がいた。昔風の服を着て、川で洗濯物を洗っていたおばあさんがブロリーに気づくと、朗らかな笑顔と共にブロリーに近づく。

 

「あんた、そのイノシシはどうしたんだい?食うなら血ぃ抜かんと良くねぇよ~」

 

「血?」

 

「もしかして、今まで抜かずに食っとったんかい?そりゃいけねぇ!折角あったもんだし、家に来な!腹減ってんだろ?ご馳走するさね!」

 

「……」

 

 ブロリーは悩んだ。老婆からは悪意を感じられず、善意で誘っていることはわかっている。とはいえ自分はサイヤ人だ。地球人とは食う量が桁違いに異なる。その一点がブロリーを悩ませていたが、大きく鳴った腹の虫に笑った老婆が強引にブロリーを連れて家へと連れてきた。抵抗する気が起きなかったその強引さに、何故か暖かさを感じた。

 

「おぉ婆さん、えらくゴツいのを連れてきたの~」

 

「爺さん、このイノシシの血を抜いとくれ!ご飯の準備をするから!」

 

「ほ~こりゃ大物じゃ!若いの、良い腕もっとるんじゃの~。お前さん、名前は?」

 

「名前は……ブロリー」

 

「ぶろっこりー?」

 

「ブロリーです……」

 

「ふむ、ブロリーと言うのか。良い名前じゃの~。せっかくじゃし、お前さんの前で捌いてやるかの!こっちに来ておくれ」

 

「はい……」

 

 家に着き、お爺さんと共にイノシシを捌いて老婆と共に猪鍋を食べた。さらに食べ進んだが、老婆もお爺さんもいい食いっぷりだと笑って食べさせた。そしてブロリーが住むところが無いと言うと、「ならワシらと住むか?もう息子も孫も会いづらくての。婆さんと二人じゃあこの家は大きいから、遠慮せんくてよい!」と二人して言うので、老婆達と共に住むこととなった。

 

 

 住み始めてから数カ月、ブロリーは家の縁側部分でお爺さんと将棋を打っていた。年の功と言うべきか、ずば抜けた直感を持つブロリー相手にお爺さんは楽しそうに攻めの手を打ってはブロリーを追い詰めていく。ついには詰みとなり、また新しい局を打つ。とても穏やかな日々だった。己の腕が鈍らないように自己研鑽を欠かさない日々の合間に挟まるこれは、いつも新鮮な気持ちをブロリーに与える。

 

「じじい」

 

「ん?なんじゃ?」

 

「オレはあんたらの、なんなんだ」

 

 口をついて出たその疑問は、静かに大気に染み込んでいく。この家で過ごすうち、言いようもない気持ちがブロリーから湧いて出てきた。気持ち悪いような、だが払いたくない心地良さ。何かがそれを感じると拒絶するような違和感は「二人から見た自分」という疑問に変化する。もしかしたら二人は自分を利用しているかもしれない。ただの住居人としてしか見ていない、オレを見ていないという冷静に考えればありえない考えが浮かんでは消える。そしてついに問いかけてしまった。

 後悔するも、お爺さんは首を傾げてその疑問に答える。

 

「お前さん、急に何を聞くかと思えば……そんなもん、家族にきまっとる」

 

「だけどオレは、あんたらと血の繋がった家族じゃない……本当の家族じゃ、ない」

 

「だとしてもよ。そんな赤の他人に急に連れてこられたかと思えば、文句の一つも言わずにわしらを手伝ってくれる。しかもその理由が「飯を食わさせてもらったから」じゃろう?そんな出来た息子はな、例え血が繋がっていようといなかろうと、わしらの自慢の息子なんじゃよ。お前さんの両親は、お前さんを誇りに思うじゃろうて」

 

「――――ッ」

 

 その言葉は失ったブロリーの記憶を優しく撫でた。名前はまだ思い出せない、だが確かに自慢の存在だった誰か。いつしか己の汚泥に飲まれ、自分を利用してでも復讐しようとしていた父親。そのことに怒りはもう無い。どこかで燃え尽きてしまったかのようで、恨みすらわかなくなっていた。それ以上に感じていたのは、父親に対して謝りたいという思いだった。

 例え自分を利用しようとしても、今に至るまでに育ててくれたのは確かに父親だった。そこに復讐心があったとしても、愛情もともにあったことは確かに覚えている。

 

「………親父」

 

 記憶はまだ完全には戻らない。しかし確かに、ブロリーは己の大切な何かを掬い上げた。マイナスからゼロに戻り、二人の新しい家族と共にステンドガラスのように砕け散った大切な何かを拾い上げるようにして集めていく。あまりにも昔に感じていた暖かさに身を委ねながら、ブロリーは日々を過ごす。いつしか自分の犯した罪と向き合う、その時まで。

 

 

 




瞬界移動→筆者が「カイカイって瞬間移動とちょっと違うし、別技ってことで瞬間移動と混ぜてもよくね?」という考えで生まれたオリジナル技。瞬間移動よりも移動が楽になり、気を読み取らなくても覚えていたら飛べるようになった。ついでに並行世界にも行けるようになり、練習中は色んな所に飛んで行ってはひぃひぃ言いながら帰ってきた。多分なにかしらの悪は滅ぼして帰って来てる。
魂の格納庫→「あんな状態で色んなことがあったんだからこんなことになってんじゃね?」という考えで生まれたほぼ使わない設定。何故こんな魂にしたのか昔の自分に聞きたい。
次回もリクエスト内容を混ぜたお話です。あとIFの話もどっかで書きたいなぁ。

『がんばれベビー君』

「こ、こいつが……ベビー……!」
「くそっ!ミューめ、死ぬ間際にこんな置き土産を残していくなんて!」
「っ!貴様ら、私から離れろ!!ぐうッ!?」
「「セル!?」」
「貴様のその能力、貴様程度では宝の持ち腐れだ……このオレが有効活用してやろう!!」
「ぐ、おおおッ!?」
「べ、ベビーが、セルの中に!?」

『ははは……聞こえているかな?セルとやら……』
「はーっ、はーっ!わ、私の中から、ベビーの声が……!?」
『そうさ、オレは今お前の中にいるんだ……。良いことを教えてやろうか?オレはあらゆる生物の中に入り込み、宿主となった存在をオレの支配下に置くのさ』
「な、なんだと……!?ま、まさか貴様私を支配するつもりか!?」
『そうさ……!お前の中には忌まわしいサイヤ人の細胞があるようだが、それを差し引いても余りあるほどの利用価値がお前にはある……!オレの宿にして、死ぬまでこき使ってやろう……!』
「こ、この……!私から出ていけぇッ!!」
『無駄さ。すでにお前がフルパワーになっていたのは確認済みだ。そんな状態からオレを出て行かせるなんて不可能だ!みっともなくあがくといい!!』
「ま、まさか……完全体の私が……!ち、ちくしょお……!ちくしょおおおおおおぉぉぉぉぉッッ!!」
『ハハハハハッ!ついに喚きだしたか!こりゃ傑作だ!はーはっはっはっは!!!あーはっはっはっは!!!』








「―――――なんちゃって☆」
『ハァッ!?』
「馬鹿笑いしおって……。すでに貴様のことを孫海から聞いているのに、何もしていなかったと思っていたのか?」
『な、なんだと……!?』
「貴様に良いことを教えてやろう……。貴様が言っていたサイヤ人の細胞の中に、ある突然変異を起こしたサイヤ人の細胞がある。その細胞は私の中で増殖し、星一個分の悪意を溜め込んでいた幻魔人の気を完全に浄化させたんだがね……」
『ま、まさか……!?っ!!』
「おっと、そんなに嫌がらなくともいいだろう?私を宿にすると言ったんだ、もう少しゆっくりしていくといい」
『貴様、わざと体中にバリアを張ったな……!?薄皮一枚分の隙間もなく!?や、やめろ!ここから出せ!お、オレが、オレじゃなくなっていく!?』
「んー、よく聞こえんなぁ。もっと大きな声で言ってほしいものだ」
『やめ、やめろおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ――――――!?』

◇◆◇◆◇

「……セル、その、横にいるのは……?」
「私達の新しい友達のベビーだ。仲良くしてやってくれ」
「ベビーだ。忌まわしいサイヤ人め、いつか貴様らをけちょんけちょんにしてやる……」
「?????」

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