5月7日 (午前の部)
修行が始まってから八カ月経ち、ついに天下一武道会が始まる。
修行はやっぱり悟空たちでもきつかった。最初は悟空も楽にこなしていたけど、重りが付くようになってからはヒイヒイ言ってた。でもクリリンとともに楽しそうに過ごしてたし、特に心配はなかった。
俺はどちらかというと精神的な修行を主にやっていた。悟飯さんの話をしていた時に、じい様が俺のメンタルのことを心配したんだと思う。その為、俺は極限まで腹をすかした状態で一本の棒の上に立ち、周りに置かれた料理に飛びつかないよう微動だにしない修行を行った。今までの特訓とは違う意味でキッッツイ。まじでやばかった。一時期理性が飛びかけてクリリンにとびかかりそうになる時期があった。
そして時々悟空たちの修行についていき、実力が落ちないように日々を過ごしていた。
時々じい様を連れて悟飯さんたちのお墓にいって掃除をしたり、ご飯をランチさんやたまに悟空と作ったりしてたら、あっという間に天下一武道会が来た。
すでに会場の島に着き、さっさと向かおうとするものの、人混みが多すぎてまともに進めない。
本当に人がたくさんいるなぁと思っていると、急に誰かに引っ張られ、人混みから抜け出した。お礼を言おうと思うと、相手はじい様だった。周りも見ても、悟空とクリリンはいない。
もしかして何か用があるのか聞けば、なんと今回の天下一武道会の参加を見送ってほしいと頼まれた。
さすがにびっくりして訳を聞くと、なんでも悟空とクリリンのためらしい。
悟空とクリリンは、じい様の修行にしっかりとついてきていた。そのため変なトラブルでもない限り、この大会は順調に勝ち進むだろう。しかしあっけなく勝ち続ければ、まだ若い二人はいつか慢心を助長してしまう。
それを避けるため、今回はじい様も変装して参戦することで自分たちはまだ井の中の蛙だったのだと知ってほしいんだとか。
なるほどと思ったが、そうであるのならば俺が参戦しない理由は?と聞くと、クリリンはまだしも悟空は俺に組手で勝ったことがない。その為もし俺が優勝した場合は俺のみが目標となってしまう可能性があるため、それは避けたい。一つしか頂点がないと考えてしまうと、視野が狭まるからなんだとか。しかももし俺が負けてしまった場合は、さらに悪化するかもしれない。
悟空に限ってそれはないといいたいが、視野が狭まってしまうというのは納得できた。それにクリリンに関しては慢心を太らせる未来が想像できる。しかし今の段階で上がいると知れば、悟空とクリリンのその生まれるかもしれない未来を粉砕できる。
理由も理解できたし、それに納得もできたため、俺は今日の天下一武道会を見送った。じい様曰く一度でも知ってもらえればいいため、次回の参加は全然オッケーらしい。
ちなみにじい様に戦えないのは少し不服だから、今度手合わせをしたいと願ったら了承してもらえた。やりぃ!
というわけで観戦である。悟空とクリリンは自分の成長度合いに驚きながらも、無事予選を突破した。じい様はジャッキー・チュンという名前で参加している。
ちなみに参加しないことを伝えたら悟空は駄々をこね、クリリンはホッとしていた。おいこら。
それと、やっぱり今回は見送って正解だったかもしれない。あそこまで周りの人との差があるなら、じい様の言っていた通り慢心が芽生えていただろう。
そして三人とも本線突破。準決勝まで勝ち進んだ。その途中で久しぶりにヤムチャさんやブルマさんたちと再会し、昔話に花を咲かせた。
ついでに久しぶりのプーアルのモフモフに会えたので少しモフらせてもらった。くすぐったがっていたけど、気持ちよさそうにしてくれた。モフモフ。
あと悟空の尻尾が再生した。やっばい。さすがに今度は悟空も満月をわざと見ることがないとは思うが、見ざるを得ない状況になったらまずいな…。
5月7日 (午後の部)
準決勝が始まり、ついにクリリンとじい様が戦った。勝者はじい様だった。悟空の様子を見てみると、どこかワクワクした様子でじい様を見ていた。
よしよし、じい様の懸念点はあと悟空に勝つだけだと考えていると、そこでじい様に呼ばれた。何かあったのかと聞くと、俺が育てた野菜を悟空の対戦相手の選手にあげたいという相談だった。もともと俺がもってきていた野菜は非常食としておくこととなり、今も手元にある。それに修業期間中俺用の畑も作っていたのでそこの野菜もあるため、今もかなり生産できている。なのでブリーフさんへの定期宅急便(by悟空or俺)も続いている。
なんでもその選手さんがこの大会に来た理由は、自分の村が干上がってしまい、水を買うためにも賞金が必要らしく参加したんだとか。
水なら井戸でただで汲み上げられるのだが、さすがにすぐ野菜ができるわけではない。そのため、彼に渡して村での腹の足しにしてもらいたいとのことだ。
別に渡し渋ってるわけでもないし、なんの罪もない人たちが空腹で苦しんでいるというのなら拒否する理由なんてないため、非常食用にとってあった野菜を入れたホイポイカプセルをじい様に渡した。後で悟空に説明しておかないといけないけど、別に問題はないだろう。全然気にしてない悟空の顔が思い浮かぶ。逆にいろんな人に食べてもらえて喜びそうだ。
そして悟空とそのナムという人の試合が終わり、悟空が勝った。すぐさまじい様にホイポイカプセルを渡すと、感謝しながら彼のもとに向かった。そしてナムさんは俺と悟空が作った野菜だと知ると、めちゃくちゃ驚いて泣いて喜んでいた。そ、そんなに驚いてそんなに泣くの?いや泣いてしまう理由はわかる。ずっとお腹が空いているなんて、本当につらいから。でもなんで驚く…?
理由をじい様が聞いてみると、世界中を飛び回りながら都市や村々をめぐり、自分たちが作った野菜を格安で売りさばき、事情がある人々にはタダ同然で渡す少年たちがいて、その少年たちが作った野菜だと気づいたんだとナムさんが話してくれた。一度ナムさんの村にも来ていたらしく、その時と同じ味がするんだとか。その為、また彼らの作った野菜に出会えると思ってなかったんだと。
やっべ、全然覚えてない。いや多分ブルマさんたちに会う前の話だと思うから、俺と悟空で出張販売をひたっすらしていた時期の間のことだと思う。でもいろんなところに行っていろんな人に売ったから全く覚えてないんだよな…。
でもまぁ、喜んでくれたんならいっか。
それを聞いたじい様が俺に笑いかけたと思うと、ナムさんにちょっとした頼みごとをしてから帰っていった。多分じい様とジャッキー・チュンがつながらないようにするための偽装工作だろう。そうすれば悟空たちにとってじい様以外にも強い人いると考えるから、かなり大切なことだ。
そして、決勝戦が始まった。悟空は持ち前のスピードや天才さ、じい様は培った経験と多彩な技を駆使し、両方ともに限界まで戦った。
途中のかめはめ波対決はしびれたぜ…!今度俺も練習するつもりだ。あと悟空は尻尾をまわして飛んでいた。お前舞空術いらないんじゃ…?
が、ここでハプニング。悟空に対してじい様が萬國驚天掌という技を放ち、悟空がそれに捕えられてしまった時にまさかの大猿化。どうやら俺の後ろにあった夕月を見たことで変化してしまったのだろう。
すぐさま悟空の尻尾をと思い、プーアルに変化してもらった刀で切りかかろうとするとじい様に止められた。すでに対策をとっていたらしい。
そして本気のかめはめ波を放ったかと思うと、なんと月を吹き飛ばした。
さすがはじい様と尊敬していると、元に戻った悟空が起き上がり、試合続行。しかしどちらも疲弊しており、最後は双方ともに飛び蹴りにて決着。少しだけ足が長かったじい様のほうがダメージを抑えることができ、じい様が勝利した。
じい様と悟空の健闘を祝福し、せっかくだから夕飯をご馳走してくれることに。ちなみに悟空たちはちゃんとじい様と気づいておらず、世界は広いんだと認識してくれた。よかった。今回の参加を見送ったかいがあったや。
その後、じい様の財布を俺と悟空で空にして料理店をでた。ごめんねじい様、俺もお腹すいちゃって…。
そして悟空とともに四星球を見つけるため、ここでお別れとなった。
ちなみにじい様との手合わせは取りやめ、また会った時にある術を教えてもらう約束に変えてもらった。それはナムさんの事情を知るためにじい様が使ったという記憶を読み取る術だ。純粋にそちらに興味を持ったので、そちらに変えてもらった。よくよく考えたら、次回の大会で戦えるかもしんないしな。
というわけで、みんなとはいったん別れ、悟空とともにドラゴンボールの反応のもとへ向かった。
さぁて、今度はどんな人たちに会えるかな?