ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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再会

 

 

 占いババ様に連れられた場所は周りが湖で囲まれた石の闘技場だった。

 多分さっきの人たちはここで何かと戦ってボロボロになったんだろう。

 

 そして占いババ様が説明してくれたのは予想通り、ここで五人の戦士と戦って勝てばいいとのこと。勝てば次の戦士、負ければ違う人と交代。そして無事勝ち残ったらタダで占ってくれるとのこと。とてもわかりやすい。

 

だけど、一つ解せないことがあるんだよなぁ…。

 

 

「すみません占いババ様、なんで俺と悟空の名前を聞いたらこっちのほうを提案してくれたんですか?俺、別に1千万ゼニー支払えたのに」

 

「お前やっぱり支払えるのか!?どんだけ金持ってんだよ!」

 

「兄ちゃん、そういえばよく野菜売ってきてたからその分のお金があるんだっけ」

 

「だからって稼ぎすぎだぞ…」

 

「いや、大半はブリーフさんからのお駄賃ですよ…?」

 

「なんじゃそりゃ!?」

 

 

「ほっほっほ。そちらのほうがお前さんたちが喜ぶじゃろうからのう」

 

「俺と、悟空が…?」

 

「でもそうだなぁ、オラやっぱり戦えたらうれしいや!」

 

「それは俺もだし…だからか?」

 

 

「厳密には違うんじゃがのう…さて、誰が戦うんじゃ?」

 

 

 というわけで、クリリン、俺、ヤムチャさん、悟空の順で戦うことになった。プーアルとウパは見学だ。

 

 

 

初戦、ドラキュラマンという人とクリリンが勝負。実際にドラキュラらしく、やせ細ってはいるけど蝙蝠に変身してクリリンを翻弄し、吸血することで血液不足まで追い込んだ。

 あちゃ~。悟空がいらん事言わなくても、多分クリリンじゃきつかったろうな。今度お古だけど、俺のバンド上げようかな。

 

というわけで、俺の番だ。

 

 

「よろしくお願いします」

 

 

「おぉ、礼儀正しいやつだな。キキキッ、こちらこそよろしく」

 

 

「ほっほっほ、しっかりした子じゃな。では、試合開始!」

 

 

 構えを取り、ドラキュラさんを見つめる。意識を彼のみにしていき……彼以外の景色が黒く染まる。

 よし、先が見えた。後は向こうの出方次第だな…。

 

 

「…………」

 

 

「む、むぅ……!?」

 

 

「海のやつ、全然動かないな…」

 

「俺が噛まれてましたから、それで警戒してるんでしょう。実際、あいつの動きは厄介ですよ」

 

 

「そんなことねえと思うぞ?」

 

「え?」

 

「どういうことですか悟空さん?」

 

 

「兄ちゃん、もうあいつの動きを見切ってるもん」

 

 

「なんだって!?」

 

 

 

……動かないな。いや、蝙蝠になって飛んできそうだ。だったら…。

 

 

「キキキッ!さぁお前の血を飲ませろッ!?」

 

 

「こっち!」

 

「ぐうぅ?!」

 

 

「蝙蝠になったドラキュラマンの動きを見切って拳を叩き込んだ!悟空の言ってたことは本当だったんだ…!」

 

「ほう…さすがじゃな」

 

 

おけ、歯も力を込めたら傷一つつかないから、このまま押し切っちゃおう。

 

 というわけでドラキュラさんのハイキック、ローキックをいなし、足をつかんで引き倒してとどめの一撃を眼前で止める。

 

 

「どうしますか?」

 

 

「……いや、降参だ」

 

 

「わーい!海さんが勝ったー!」

「兄ちゃんナイスだー!」

「…クリリン、海の最後の動き、見えたか?」

「ギリギリ、ですね…。俺、今度海からあいつのリストバンド借りようと思います」

「俺も、そうしようかな。天下一武道会のこともあるしな」

 

 

「ドラキュラマン、どうじゃったあやつは?」

 

「凄まじいの一言ですね。最初に相対した時点で、勝てる気が無くなりました」

 

「ほう!お前さんがそこまでいうとはな。それはどうしてじゃ?」

 

「彼の目、ですかね」

 

「目、か」

 

 みんなに手を振り返していると、占いババ様とドラキュラさんが話していた。何話してんだろ。

 

「彼の目、すごい透き通ってるんです。なんていうか、砂浜でさざ波を見てる気分になりましたね。そんでどう動こうとしても、静かにこちらを見てるんです。多分、どう動こうとしても全部読まれてましたね。おそらくですけどスケさん、もし見えてたら彼に完封されると思います」

 

「そこまでか…やはりあやつの言った通りじゃったな。この調子でいくと、孫悟空も海と同じ実力を持っとるんじゃろう」

 

「それとこんな風に負けたのも悔しいんで、ちょっと特訓してこようと思います。彼と戦うの楽しかったんで」

 

 

「ほっほっほ!構わん構わん!好きにしておくれ」

 

 

???…俺そんな目してんの?ていうかさざ波って、俺そんな優しいやつと思わないんですけど…。

 

 

「さて、では次の試合に行くとするか…といっても、もう来ておるがの」

 

「何?だれも来ていないぞ」

 

「…いや、見えないけどいるぞ。足音が聞こえた!」

 

「ほんとか悟空?何も聞こえないぞ」

 

 

「……あ、この人ですか?えっと、よろしくお願いします」

 

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

 

「お、おう。よろしくお願いします…」

 

「な、なんと。透明人間のスケさんが見えとるのか?」

 

「嘘だろ、何も見えないぞ…!?」

「お、俺も…」

「僕たちも…」

「オラもだ…」

 

 

「?いえ、見えませんが…」

 

 

 

 

…なんでみんなずっこけてんの?

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 クリリンが念のためと言いながら悟空にじい様とブルマさんを連れてくるように頼むのを横目に見ながら、相手の攻撃に備えるため構える。といっても、本当に見えないんだよな。

 

 

 さっき挨拶できたのも、じい様から教えてもらった記憶を読む術を応用して場所を把握しただけだ。

 あれをしようとすると、人から光る何かが見える。オーラともいうべきそれと俺のオーラを似せていくとチャンネルが合い、相手の記憶が見える。といってもじい様がいうには、こういうのは合わせやすい人と合わせづらい人がいるらしい。基本このオーラ…あ、違うか。これが気ってやつなのかな?

 舞空術もこれを用いて飛ぶらしいし。

 

 で、この気は常に流動しており、まず合わせることができない。人それぞれの動き方があるためそのパターンは人の数だけある。

 天下一武道会のとき、ナムさんに合わせれたのはあの人が精神統一をしてるときだったかららしい。別にしてなくともできたとはじい様の言葉だ。やっぱあの人は武術の神だな。俺だってまだできる気がしないのに。

 といっても少し形を合わせつつ砂嵐を意識すると前みたいにジャミングができる。心が読める相手なら結構いい手段になるかもな。

 

 そしてこれのおかげでスケさんの位置がわかったということだ。やろうと思えば悟空たちもできるんじゃないかな?

 

 

 というわけなので、特に苦戦することもなくスケさんと普通に格闘戦に持ち込み、そのまま降参に追い込んだ。

 

 

「クリリーン!じいちゃんとブルマ連れて来たぞー!」

 

「あ、悟空すまん。お前の兄ちゃんそのまま勝っちゃった」

 

「なんじゃ急に連れてきて…」

 

「ちょっと、これから家に帰るつもりだったのになにすんのよ!」

 

 

 そういえばクリリン、二人を連れてきて何するつもりだったんだろ。ちょっと見てみるか…。クリリンなら何度も会ってるから合わせやすいし、もうちょっと深く力を込めると何考えていたかもわかるし…ん???

 

 

 

「ふーむ。やはり強いのう。どうじゃった?」

 

「いや、普通に強いですよあの子。全然本気出してなかったし…」

 

「あれでか…」

 

 

 

「……クリリン、なんでブルマさんの服を脱がしてじい様に見せんだ?記憶みて探ったけど意味わからん」

 

「は?」

 

「げっ」

 

「なんじゃと!?クリリン何を惜しゲフンまずいことをしようとしとるんじゃ!」

 

 

……あ、ブルマさんが二人をぶっ飛ばして湖に叩き込んだ。なにがしたかったんだ?

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 そのあと、対戦相手のいる場所に移るため会場を変えるということで移動することになった。

 

 その途中で占いババ様がじい様のお姉さんということが分かった。道理で不思議な人だと思ったら…。

 あ、それと俺はここで降りた。全員俺が倒しちゃったら悟空や占いババ様も面白くないだろうし、ヤムチャさんがやる気だから譲ったのだ。

 

 

そして次の試合。なんとヤムチャさんが格上の闘う干物ことミイラくんに勝利した。

 

 かなりギリギリの試合で、ミイラくんは一度落ちても包帯を使って復帰し、ヤムチャさんを追い詰めた。でもヤムチャさんは泥臭くミイラくんに挑み、体力を全部使った両足蹴りでミイラくんから勝利をもぎ取った。

 そして全員で褒めたたえていると、なぜか俺と悟空にお礼を言われた。

 

 なんでも、悟空からは強くなる指標を、俺からはずっと野菜をいろんな地域に届ける話からコツコツと頑張り続ける気持ちを、そして両方からあきらめない心を学んだおかげで勝利をもぎ取ったんだとか。

 

 悟空はまだわかるけど、俺の話からそんな感じに思ってもらえるとは思ってなくて、ちょっと照れちゃった。

 

 しかしすでにヤムチャさんは体力切れのため、ここで棄権。四人目に悟空が出ることとなった。

 

 そして次の試合では本物の悪魔こと、アックマンさんが登場。悟空もかなりやる気らしく楽しそうだ。

 

 しかし、悟空との力の差はかなり開いているようで悟空は手加減していた。

 アクマイト光線というひとかけらでも悪の心があればドカンと爆発してしまう光線も平気そうにしてたから、ついにアックマンも武器を取り出し悟空を本気にさせ、蹴りの一撃で吹っ飛んだ。

 

…悟空が昔の記憶を持っていたら、多分悟空死んでたな…。

 

そして最後の選手との試合となった。

 

 最後の人は、占いババ様の呼ぶ声に「はいはい」といいながら出てきた。その顔には、キツネの面。

 

 

 

 

「………ぇっ?」

 

 

 

 

 

 

悟飯の、じっ様?

 

 

 

 

 

 

 

 




カイは悟空と出張販売をやっていた時期に、タダで渡すこともあればちょっと低いぐらいで売るようにするなど、あまり一定の価格で売っていませんでした。しかし一回の収穫量は多く、そのためかなりの量を売りさばくことでどれだけ安くとも利益が出ており、ババ様の要求もいつもだったら払えていたというわけです。
まず人件費がないし、道具代も水と種とかその他もろもろ程度なのでかなり利益が出やすいという設定もあったり。
まぁそれでもカイがやりたがってたことにはあまり足りてない様子。なので海賊の宝を欲しがったわけです。多すぎて困ってますけど。
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