ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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ドラゴンボールZ サイヤ人編
新たな危機


 

 

「はんはは~ん、はんははーん」

 

 

 今日は野菜の収穫日だ。時々パンジにも手伝ってもらったりしてもらったおかげで早めに収穫できた。帰ったら量を計算して、いいぐらいに採れてたら市場に流してみるか。

 

 そろそろ畜産業に手を出したいな。パンジと相談してグルメス王国で牧場でも作ってもらおうかな?

 

家に着き、茶で一息つく。パンジは風呂かね?ちょっと待つか…。

 

 

「……ん?なんだこの気配…」

 

 

不意に、何かが空から来たような気配がした。そしてそれは、とても懐かしい気配。

 

 

「……移動し始めた。どこに向かってんだ…?」

 

 

千里眼で確認する。でもかなり遠いな。まだ見えねぇ…。

 

 

「お先にいただきましたー。あれ?海さん、どうして目を閉じてるの?なにか悩み事?」

 

 

「…あぁ、パンジちょっと地下室に隠れててくれ」

 

 

「……もしかして、何か来たの?」

 

 

「多分な…」

 

 

 パンジが必需品やら何やらを持って地下室に行くのが聞こえる。多分これで少しは時間稼ぎができるはず。

 

…見えてきた!この場所は、カメハウス!そしてそこにいたのは…。

 

 

「――ラディッツ!あいつ何してんだ…!」

 

 

思わず椅子から立ち上がるが、その光景は見たままだ。

 

 

『カカロット、貴様何をしている…!なぜ尻尾がない!』

 

 

『尻尾は昔切ってそのままだ!オメェこそ誰だ!オラや兄ちゃんと同じ、尻尾が生えているオメェは…!』

 

 

『…記憶がないのか?ならば教えてやろう!俺は貴様の兄ラディッツ!生まれは惑星ベジータ。貴様や兄貴と同じ、誇り高き全宇宙一の強戦士族サイヤ人だ!!』

 

 

『サイヤ人!?』

 

『海が言っとった次男とは、お前さんのことか…!』

 

『ほう。やはり兄貴もいるのか…ならちょうどいい、このガキはもらっていくぞ』

 

『!?ご、悟飯!いつの間に…!?』

 

『わーん!!お父さーん!!』

 

 

『兄貴を連れてきたらもう一度迎えに来よう。その時に貴様が誇り高きサイヤ人かどうか試させてもらおうか…!』

 

 

『悟飯を返せ!!』

 

 

『ハァッ!!』

 

 

『ぐぉっ!!?』

 

 

『悟空!!』

 

 

『ハッハッハ!楽しみにしているぞ!!』

 

 

……。

 悟空が襲ってきたとき、ラディッツかなり本気で殴ってたな。しかも若干冷や汗かいてたし。

 スカウターで戦闘力を図ったんだろうけど、どう見えてたんだ?

 

 ンなことより、準備しなきゃな。パンジに隠れてもらってよかった。ラディッツのやつを歓迎する準備、もとい叩きのめす準備を…。

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

「わーん!お父さーん!!おじちゃーん!!」

 

「くっくっく、ついに着いたぞ。先ほどまでここにかなりの戦闘力をもった存在がいた。だがその数は334…。兄貴も弱くなったもんだ!」

 

 

 

 竹藪の上を通り過ぎたラディッツが、家の前に降り立った。俺は気配を完全に殺しているので気づかれていない。さて、中まで来てくれるかな…。

 

「兄貴!どこにいるんだ、でてこい!それとも、俺が迎えに行った方がいいかぁ?」

 

 

 近くの木に何かを括り付ける音が聞こえたかと思うと、こっちに歩いてくる音が近づいてくる。

 しめた、あいつ悟飯のことを縛ったんだな!

 

 

「くっくっく…。ここにいるなぁ!?どこだ…!」

 

「……」

 

 

「……いない、だと?いや、下から何か反応が…戦闘力たったの3か。ゴミめ…」

 

 

多分パンジのことだな…。

 

 俺はいま、部屋の中にいる。といっても屋根にへばりついているので、ラディッツが上を見ない限りバレない。

 

 さてと、すでに準備は整っている。最大優先目標は、スカウターを壊すことだ。あれは通信機能を持っているから壊さなきゃほかのやつも来てしまう。まだこっちの戦力は整っていないからそれは避けたい。

 

息を殺し、殺し続け…ラディッツが油断する。今だな。

 

 

「ちっ、兄貴のやつは危険が迫ったときの感は鋭い。逃げやがったな…」

 

 

「逃げてねぇ、っよ!!」

 

 

「!?兄き―――もがッ!??」

 

「おら野菜食え!そんでもってその性根叩き直してくれるわ!!」

 

 

「もががが!?がああぁぁぁぁ!!?」

 

 

上から奇襲し、マウントポジションをとってその開いた口に野菜を叩き込む。ひるんだすきにスカウターを奪い取り、気弾を発射して破壊する。よし!これで時間は稼げるはず!

 

 

「げほっげほっ!!う!ぐおおぉぉぉっ!!?こ、この味は!!!」

 

 

「やっぱりトラウマになってたか。そうだ、惑星ベジータでお前に食わせた緑の野菜、ピーマンだ!!地球にもあったからどうせ苦手の克服ができてないだろうお前に食わせてやろうと育ててた…。そしてお前が来るって分かった瞬間にかき集めたのさ…」

 

 

 小さいときにできるだけ食わせようとしてたけど、お前隠れて母さんや俺の皿に寄せてたの知ってるからな。

 

 ラディッツは久しく感じてなかったトラウマをたんと食わせたので、昔のようにじたばたと地面を転がっている。

 そのうちに悟飯を回収し、遠くへ離れるよう伝える。素直に従ってくれたので、ここら一体に気配はない。

 準備運動準備運動っと…。

 

 

「ぐ、ううぅぅぅぅ…!あぁにきぃぃぃ‥!!」

 

「表に出な、ラディッツ。その腐った性根を砕いてやんよ」

 

「舐めるなよ!たかが334程度で…なっ!?なんだこの気配は…!?」

 

「それは戦闘力を抑えてただけだ。まぁさすがに気を解放してもお前までとはいかないけどな…。でもそれを一点に集中させることができたら、お前もキツイんじゃないの?」

 

 

 さぁて、俺も負ける可能性は全然あるが、まぁ悟空たちが来てる気配もするしあまり慌てず行きますかね…。

 

 

 

久しぶりの兄弟喧嘩だ。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

「孫悟空、あそこだ!」

 

「あそこは…兄ちゃんたちの家!?兄ちゃーん!無事か…えっ!?」

 

 

「ん?おー悟空にピッコロ。すまねぇな、今終わったところだ」

 

「……ぐふっ」

 

 

悟空たちが来てくれた。んで驚いてる。そりゃそうだよな。

 

 今の俺の現状は少しの傷はあるが無事だし、俺の持ち上げてる手にはラディッツがいる。そっちはボロボロだ。

 

 いやーラディッツも強くなったなぁ。ただ気を解放しただけじゃまだ勝てねぇもん。拳と足だけに気を集中させて殴り続け、防御の時は攻撃が飛んできた場所のみに気を集中させて防いだ。この防御は悟空にはできない。俺は昔から危ねぇって思ったことには敏感だからすぐに察知できた。

 

 悟空とピッコロはポカーンとしている。でも確かに二人が気を解放して共闘したらラディッツにも勝てるかもな。二人とも1000は超えてるだろうし。

 

 

「…チッ!孫悟空、俺は帰らせてもらう。ただの無駄足だったからな…」

 

「お、おう!兄ちゃん、大丈夫だったか?それに、悟飯!よかった、無事だったんか!」

 

「お父さーん!うえぇぇん…!」

 

「ん、大丈夫だ。まぁ重症ではないけど、先生にちょっと治しに行ってもらおうかな…」

 

 

 

「…ふっ、ふっふっふ…そんな呑気でいいのか…?げほっ」

 

 

「「「?」」」

 

 手元のラディッツが喋りだす。なんだ、他のサイヤ人のこと教えてくれるんか?もう一回ピーマン食わせて吐かせようと思ってたんだけど、手間が省けるな。

 

 

 

「今、俺に苦戦するようじゃ、あと少ししたら来るもう一人のサイヤ人にも、まだ違う星にもいる二人のサイヤ人には勝てない…!」

 

 

「もう一人のサイヤ人だと!?」

 

「そうだ…!そしてそいつは、俺よりもずっと強い…!今の兄貴でも、な…」

 

 

 もう一人の、サイヤ人…。ラディッツがパートナーを組んでいたのはベジータという王子。そして通信で話していた渋い声をしていたもう一人。でも昔、ラディッツがその二人は別のパートナーでもあったと話していたのを聞いていたから、もし来るとしたら二人で来るはず…。

 

 

あと、一人…?だ、誰だ…!?

 

 

 

 




というわけで、サイヤ人編突入でございます。そして初戦のラディッツはスキップです。ほんまごめんラディッツ…また今度な。
そしてもう一人のサイヤ人についてですが、彼も本当は別の未来がありました。宇宙に飛び出そうとしたらフリーザに見つかって苦渋の決断で軍門に下りましたけど。
そのため、本来の戦闘力に至ってません。
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