ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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ナメック星編
宙の果ての脅威


 

 

 きっつい。5倍だと反動が結構来るな…。

 ベジータとナッパは…ぶっ倒れてる。悟空は死にかけだな。

 

「カカロット、おいカカロット!無事か!?」

 

「四肢がボロボロだな…すまん悟空、すぐ助けれなくて…」

 

「に、兄ちゃんたちが、何かしようとしてるはわかったから…大丈夫だって、思ってたぜ…」

 

 

 カプセルから医療キットを取り出し、ラディッツと二人がかりで体にスプレーを吹きかける。再生力を高めるように仙豆からエキスを取り出した優れものだ。といっても、まだまだ仙豆の仕組みが分かっておらず、現時点では開発段階だから即時回復は無理だけど、痛み程度なら和らげられる。

 

 

「うほ~…き、気持ちいいや…!痛みも軽くなった…!」

 

「結構使ったな…またブルマさんたちに作ってもらわなきゃな」

 

「…地球には医療ポッドのスプレー版があるのか…?技術が進んでるんだな…」

 

 

まだ完成してないけどな、これ。

 

…というか、ベジータ起きてね?なんかポッド呼び出してる…。

 

 

「くッ…くそ…この俺が、無様だ…!」

 

 

「ベジータ!?まだ生きてるのか!?」

 

「みたいだな…」

 

「俺が、とどめを…!」

 

「しなくていいさ…逃げられようが別に俺は構わんし、悟空が生かしたいって言ってたからな。俺はそれを尊重するさ。…それに、殺しはいやだ」

 

「なんだと!?カカロット、どういうことだ!!」

 

「す、すまねぇラディッツ兄ちゃん…。オラ、あいつの強さを知ったときに思ったんだ、勿体ねぇって…。次はあいつが大猿になっても勝てるぐらい、強くなって一人であいつに勝ちてぇ…!!」

 

「…ッ!…そうか。記憶を失ってるようだが、やはりカカロットなのだな…。サイヤ人の血が騒いでるんだろう」

 

 

 ベジータは放っておいて、他のみんなを回収していく。横並びにしたけど、はたから見たら死んでるようにしか見えないな。

 

 

「く、くくく…ここのドラゴンボールとやらを奪うことはできなかったが、ナメック星にもあると聞いたことがある…!それを奪った後、貴様らに引導をわたしてやる…!それまで生き延びた奇跡を噛みしめておくんだな…!」

 

 

「…なんて言ってたんだあいつ?俺みんな回収してたから聞こえなかったんだが」

 

「ドラゴンボールがナメック星にもあるらしいから、それを奪ったら貴様らを殺す、だと。王子様の言葉とは思えんな…」

 

「負け犬の遠吠え…」

 

「そ、それにしても、ナメック星?ってところにもドラゴンボールがあんだな…。は、初めて知ったや…」

 

「…ナメック星のドラゴンボール…」

 

「?兄貴?どうしたんだ?」

 

 

……あっ。まずいかもしれない…。

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 その後、心配して俺たちを探しに来てくれたブルマさんたちのおかげで、なんとか病院に入院することができた。

 

 悟空や俺、ラディッツは二ヶ月の入院、他のみんなは一週間や3日ほどで退院できるらしい。重傷だったのに最低3日で退院できるってみんな回復力凄いなぁ。

 ちなみにナッパのやつはすぐそばでいつでも迎撃できるようにしつつ回復させている。ちょっとナッパも戦力にしたいしな…。みんなナッパに気づいたときにはまぁまぁ大混乱が起きたけど。

 まぁいつでもボッシュートして叩きのめせるよう改造したベッドに寝かせてるからボタン一つで空へフライアウェイだ。いくらナッパでも急に吹っ飛ばされたらすぐには動けんだろ…。

 

それと、仙豆はあと一ヶ月もすると木に実るらしいから、それまでは安静にとのこと。

 

…それよりも、確認したくないけど確認しなくちゃな…。

 

「なぁラディッツ、スカウターの通信ってさ…ベジータ達も、ターレスと同じ使い方してんだよな…」

 

「?あぁ、それがどうし―――まさか」

 

「……たぶんな」

 

「…?海。なぜサイヤ人どもを追い返したというのに、お前の顔色はそこまで悪いんだ。なにか俺たちに隠してるんじゃないだろうな」

 

「ぴ、ピッコロ?そうなのか海?」

 

「ラディッツ兄ちゃんも、青くなっちまったや。なんでなんだ…?」

 

…みんなにも話しとくべきかな。特に、悟空には。

 

 

「俺たちがサイヤ人ってことは、みんなもう知ってると思うんだけどさ…そのサイヤ人にも、上司みたいなやつが居たんだ」

 

「サイヤ人の、上司‥?あいつらみたいな星を滅ぼそうとするやつの上司って、どんなやつだよ…」

 

「あぁ、ヤムチャの言うとおりだ。その上司ってのは誰なんだ、一体」

 

 

「…サイヤ人を環境の良い星に強襲させて原住民を滅ぼした後、その星をいろんな星人に売り飛ばすようなやつさ。そいつの名は、フリーザ。宇宙の帝王の異名をもつ化け物…。おそらく、俺たちの故郷、惑星ベジータを吹っ飛ばし、サイヤ人を絶滅させようとした張本人だ」

 

 

「サイヤ人の、お父さんやおじさんたちの生まれた星を滅ぼした…!?」

 

「そ、そんな奴がお前たちのその顔色となんの関係が…!?」

 

「ターレスとの会話をベジータは聞いていた。ならフリーザもスカウターを使って俺たちの戦いを聞いていたはず。そして、ドラゴンボールの存在を知っただろう。ならやつのような存在なら、不死とか不死身とか自分がずっと生きていられるようにしたいと思うはず。サイヤ人を抑えれるようなやつだ。そうすりゃ誰も自分に敵わない。それが叶った時、宇宙全体があいつの支配下に置かれる…。もしナメック星でドラゴンボールが手に入らなかったら、今度は地球に来るはずだ。星を滅ぼすようなやつが」

 

『………』

 

「…俺がこんな顔をしてるのは、こんな早くにフリーザが来る可能性ができるとは思ってなかったからだ。ブリーフ博士に重力装置をお願いしたのも、フリーザに対抗するためだったんだ。まだまだ足りない気しかしないけどな…」

 

「と、父さんが…?」

 

 もし、本当にフリーザが滅ぼしたとして、そんな奴が不死身を望んだら誰も勝てない。星を吹っ飛ばすやつが死なないってどんな冗談なんだ。

…もしかしたら、もう集めてるかもしれない。ならはやくナメック星に行かなきゃ…。

 

「なぁクリリン、悟飯、ピッコロにヤムチャ、天津飯と餃子。俺とラディッツに悟空はこんな状況だ。すぐに動けない…。だからブルマさんたちに宇宙船を作ってもらったら、みんなでナメック星にいってドラゴンボールを隠してほしいんだ。たとえ敵わない相手だとしても、その願いだけは阻止しないともう誰も勝てない…!頼む!」

 

「ご、悟飯ちゃんを!?海さ何を言ってるだ!もう悟飯ちゃんをおっかあから離す気は無ぇだ!!」

 

「そうとも行かないんだ、チチさん。おそらくだけどフリーザはサイヤ人の何かを恐れてる。滅ぼそうとするぐらいに…それに俺たちの父さんは多分反抗して、殺された。キレてるはずだ。生き残った俺たちを殺そうとするぐらいに…。それに地球はきれいで住みやすい。フリーザからしたらこんな星捨ておくわけがない。絶対に滅ぼして奪いに来るだろう…」

 

 チチさんは悟ったらしい。悟飯にもその血は流れてる。悟飯を地球で拘束すると逆に悟飯が危ない。それぐらいならいっその事宇宙を飛び続ける方が安全だ。

 みんな、まだ危険が存在することを知ったのか張り詰めた空気を出しているし、青ざめてもいる。

…そりゃそうだよな。星を滅ぼすようなやつがいるところに行ってドラゴンボールを隠せって。しかも言ったやつはすぐに動けない状態だ。

 

 

「ちょ、ちょっとまってよ!行くにしてもそのナメック星ってのはどこにあるのよ!それがわからないと…」

 

「それなら、大丈夫だ…。なぁ界王様…!」

 

 

―――聞こえとるぞ悟空。まったくお前さんらはなんということに首を突っ込もうとしとるんじゃ…。

 

 

「!?こ、声が頭に…!?」

 

「界王様、ナメック星ってどこにあるかわかりますか?」

 

―――すこし待っておれ…おぉ、あったぞ。地球の言い方だとSU83方位の、9045YXじゃな。

 

 

「9045…ッ!?ちょ、ちょっとまって…!」

 

「ぶ、ブルマさん?どうしたんですかそんな慌てて…」

 

「…それにしても、あっさりと界王様が教えてくれるとは思いませんでした」

 

 

―――はっきり言って無謀としか言えん。フリーザには絶対に手を出すなと言いたい…。だがもし本当にフリーザがドラゴンボールを狙っているのならもうとやかく言える状況じゃないわい…。少しでもいい方へ転がるのをお前さんたちに祈るしかないんじゃ…。

 

「俺はまだ動けないですけど、治ったらすぐに向かいますよ。アタックボールなら地球に来たのとラディッツの、それにあいつらの分もありますから解析してもらえば向かえるはず」

 

「へ、へへ…オラ、ちょっとだけ気になんなぁ…そのフリーザってやつ…。治ったら、オラも行きてぇ…」

 

「俺も行くつもりだ。兄貴一人に任せられるような話じゃない」

 

「…お、俺も行く。ぼうっとして殺されるぐらいなら、立ち向かった方がいい…!」

 

「俺も行かせてもらおう。ナメック星が故郷というなら、そこで戦いたい。たとえ無謀でもな…」

 

「俺も行こう。何か役に立てるかもしれない」

 

「俺も行く!一人でも人は多い方がいいからな」

 

「ぼ、僕も!」

 

 

 みんなも一緒に戦ってくれるみたいだ。最悪の場合、俺一人で行くつもりだったけど…すまんみんな、せっかく一息付けるって時にこんなこと暴露して…。

 

 

「ちょっと待って、さすがにこんな人数じゃ無理よ。いくら孫君たちのアタックボール?を解析したとしても、話しぶり的にそれ自体は小さいんでしょ?大きい宇宙船は勝手が違うからすぐに作るっていうのは厳しいわよ」

 

 

「あ、そっか…アタックボールは一人用だから、大きいものとなったら改造が難しいのか…」

 

「あるぞ。複数人でも 乗れる宇宙船」

 

 

『うわぁ!?』

 

「びっくりした…ポポさんじゃないか」

 

 

 ポポさん曰く、神様が少しでも力になりたいといったらしく、昔自身が住んでいた家のことを教えてくれた。どうやらポポさんはそれが宇宙船なのではと考えたらしい。

 そして、ブルマさんを連れてその場所に向かった。

 

「それにしても、どうする?一気に行ったところでこんな大人数じゃすぐにバレちまう」

 

「最初に何人かが行って後から修行を積んだ奴らが合流ってのが丸いかな…少しでも戦力は伸ばしておきたい」

 

「な、なら僕とクリリンさんが行きます!」

 

『悟飯!?』

 

「ご、悟飯ちゃんなにを言ってるだ!?危ないことは悟空さ達に任せておけば大丈夫だべ!それに塾もずっと休んでんだぞ!行っちゃいけないだ」

 

「い、いやだ…僕も行きたい!…みんな、地球のために戦ってたんだ。それにもう塾とか勉強の話じゃないよ、お母さん…!海おじさんの話が本当なら、みんな殺されちゃうんだ…!!なら僕も、なにかしたい…!」

 

「…へへ。悟飯、強くなったな」

 

「そ、それは……それに悟空さまで…」

 

「…おめぇの負けだ、チチよ。悟飯ちゃんも成長したっちゅうことだ…」

 

 チチさんも泣く泣く認めるしかなく、最初のメンバーはクリリンと悟飯が行くことになった。他のメンバーは一度界王星に向かい、そこで修行を積むとのこと。

 

 その後ブルマさんが帰還し、10日後には出発できるということが分かった。そしてブルマさんも最初に向かうとのこと。そりゃそうか。ナメック語が分かる人がいなきゃその宇宙船は動かせないらしいし。

 

 

 

そしてついに、最初のメンバーがナメック星に向かう日が来た。

 

 

 余談だが、アタックボール自体は4つあったのだけれど、国の科学者に回収されてしまったのを自爆させたりしてしまった。さらにラディッツがどこに降り立ったのかを忘れて所在不明となり、アタックボールで行くという案はなくなった。

 なにしてんの二人とも…。

 

 

 

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