悟空:300万
海:300万
ベジータ:280万
ピッコロ:150万
悟飯:2万4千
ナッパ:250万
クリリン2万3千
ネイル:4万3千
悟空が飛び上がり、フリーザの前に立って睨み合う。その間に俺、ラディッツ、ナッパが復活することができた。
ネイルさんが体を張ってくれたおかげで第一関門は突破した…!あとは全員でフリーザ相手に時間稼ぎ…いやきついか?あいつの底知れなさはまだまだ健在だしな…。となったら俺と悟空の界王拳で前線はってナッパとピッコロに肉壁してもらうしかないか。ラディッツはネイルさんとデンデの護衛だな、悟飯たちは…デンデと一緒に居てもらおう。ベジータは何泣いてんだあいつそんな暇ないぞ。
「貴様が、フリーザだな…」
「なんだい?まだゴミが残っていたようだね」
「か、カカロット…!」
「カカロット…?その名前は、サイヤ人か!」
フリーザと悟空が話している間にラディッツとナッパに役割を伝えておく。ナッパがすごく嫌そうな顔してたけど、今の面子で俺と悟空以外でタフなのあんたしかいないんだよ。
ナッパにいつでも戦ってもらうために待機してもらいつつ、今のうちにピッコロと合流しておく。
そういやピッコロその同化ってやつだけでそんだけ強くなったんだっけ?すごいな、俺たちのパワーアップ並みに強くなってんじゃねぇか。
「ピッコロ!」
「!海か!お前たち、どうやってそんなパワーアップをしたんだ…!?」
「サイヤ人の特性って考えててくれ。それよりピッコロは悟空とフリーザが戦う間にベジータを―――」
「…なるほど、瀕死にさせてお前の持ってた仙豆エキスを飲ませればいいんだな」
頷いて返事を返し、悟空を見守る。ほんとはデンデに任せて復活させたかったけど、あの場に連れてくるのははっきり言って死なせに行くようなものだ。すでにデンデはネイルさんとラディッツに連れさせて逃げてもらってるから、最悪の場合あそこまで逃げて回復してもらう。
「カカロットお前、まさか超サイヤ人に…!?」
「!?超サイヤ人…」
「…超サイヤ人?ってなんだ?」
「ち、違うのか…。そうか、お前は非道に徹していない…!非情になれ、カカロット…!」
「オラは、お前の言うように非情になれない…。大体その超サイヤ人、てのもよくわかんねぇ…」
「悟飯!大丈夫か!?」
「か、海おじさん!」
「海!よかった、急にそっちからお前たちの気を感じたと思ったら急に気が感じられなくなったから死んだかと…!」
クリリンと悟飯に合流し、ラディッツ達が向かった方向に逃げてもらうことを伝える。悟飯を瀕死にさせてパワーアップも考えたけど、俺の手元には仙豆が一個。もう一個は肉壁で頑張ってもらう潜伏中のナッパに持ってもらってる。一回のパワーアップなら可能だけど…それで追いつけるかは微妙なんだよな…。
「まさか、そのサイヤ人が超サイヤ人になれると思ってるのかい?ベジータ。くっくっく…くだらない冗談はよしてほしいね」
「そ、そうだ…!貴様の前にいるカカロットなら、超サイヤ人になれる!お、お前の負けだフリーザ…!」
「…」
悩んでいる間、フリーザがベジータに光線を放つ。その一撃は胸を貫き、ベジータの口から血が噴き出る。
「が、は」
「!!ベジータッ!」
「言っただろうベジータ。僕はそんなくだらない冗談はいらないって!」
「おい!わざわざ殺そうとしなくたっていいだろ!もう戦う気もなくなってたってのに…!」
「超サイヤ人なんてくだらない伝説にいつまでもこだわってるからさ。僕はくどいやつが嫌いなのさ」
「…ッ!兄ちゃん!」
「あいあい!ピッコロ!頼んだ!」
「悟飯、俺たちは向こうへ!」
「は、はい!お父さん、死なないで!!」
「仕方ない、無駄な体力を消費しなくて済んだと考えるべきか。さぁさっさと飲みやがれベジータ」
「もガッ!?」
結局悟飯たちにラディッツ達と合流するよう伝え、悟空のもとへ降り立つ。ピッコロがベジータに飲ませるのを見つつ、フリーザから守るためフリーザとピッコロの間に立つ。
コイツが、おそらくだけど父さんと母さんたちを殺したフリーザ…。
「お前も、サイヤ人か…」
「そうだ。あんたに最後まで反抗しただろう、バーダックの息子さ」
「ッ!!まさか、お前たちはあの生意気なサイヤ人の息子か!」
「バーダックって、確か兄ちゃんが前に言ってたオラたちの父ちゃんの名前…」
父さんの名前を出すと、忌々しそうに顔をゆがめるフリーザ。やっぱり父さんたちを殺したのは、コイツだったか…。
「げほ、げほっ!な、なんて苦さだ…!だというのに体の痛みがすべてなくなっていく…」
「俺たちが来たときに食わせた仙豆のエキスと薬品を混ぜたものだ。これで貴様も少しは戦えるだろう…」
「ベジータの傷が、無くなった…?どういうことだ…」
「これで、少しは戦えるな…」
「ほんとはオラ一人でやりてぇんだけどな…。そんなこと言ってる余裕はなさそうだもんな」
「ほほほ…僕と一人で戦おうだなんて、自信過剰じゃないかい?」
「どうかな…」
向こうが会話に乗ってくれたおかげで、ベジータも復活したし時間もちょい稼げた。後はフリーザの攻撃を耐えるだけだ。
「ベジータ…」
「く、くそったれ…癪な話だが、俺がパワーアップしてもあいつに勝てるビジョンが浮かばない。精々目くらまし程度しか…!か、カカロット。お前の手で、サイヤ人の手であいつを殺してくれ…!」
「…わかった。ならベジータ。オメェのサイヤ人の誇り、ちょっとだけ分けてもらうぞ!」
悟空が気合を入れ、より一層フリーザを睨みつける。俺とベジータ、ピッコロは攻撃の構えを取る。
フリーザは大胆不敵とも言うべき笑みを浮かべ、左足を前に出しながら両腕を広げる。
「生意気なゴミどもだ。掃除をしてやらなくちゃ気がすまないね」
「兄ちゃん、ベジータ、ピッコロ、行くぞ!あいつに殺されたサイヤ人とナメック星人の仇を取るんだ!!」
「わかってる!無理は絶対にするなよみんな…!ここで死んじまったらもう勝てると思えないしな!」
「俺はサイヤ人の王子、ベジータだ!舐めるなよ…!!」
「ここで殺されたナメック星人のためにも、貴様を殺す…!」
◆◇◆◇◆
始まりは悟空の殴り掛かりと海の飛び蹴りだった。双方ともにフリーザめがけて渾身の一撃を放つも、それぞれを一本の腕で防いだフリーザからお返しの蹴りを放たれる。
ともに上空へ飛び上がって躱すも、そこへ追撃とばかりにフリーザの双眼からビームが放たれるようとする。瞬時にベジータが気功波でフリーザを妨害、さらに気弾の連射で追撃しつつ姿を覆い隠していく。
しかし四人は煙の中の存在のエネルギーが一切変わっていないことに気づく。ベジータも悟空や海に並ぶほどのパワーを持っているのに、まるで効いていない。
煙を裂くように突撃してきたフリーザの一撃を悟空が躱すも、フリーザの体に隠れて見えなかった尻尾の一撃で海面に叩きつけられる。
海が手刀を放ち、フリーザの回避を強制させその体に掴みかかる。ぎりぎり腕の一本を掴めたものの、残りの腕と足、そして尻尾に頭突きと滅多打ちにされる。
しかし一向にその腕を離すことなく、攻撃に耐え続ける。
苛立ちを覚え始めたフリーザだが、虫の知らせを感じてほぼ反射じみた反応でデスビームを小島めがけて放つ。
デスビームは何かと衝突したかと思うと、拮抗状態を一切作らず押し返して小島を破壊する。それを見て思わず海が歯噛みしてしまう。
本来なら、フリーザを固定させたうえでピッコロの魔観光殺砲とベジータのギャリック砲を浴びせるつもりだった。しかしぎりぎり腕の一本を逃してしまい、反撃を許してしまった。そして今、海はフリーザとの距離が0。はっきり言って最悪の展開だ。
「まさかあのナメック星人があんな技を放つとは…。だけどもう無理だね。僕の一撃を喰らって生きてるわけがない。一緒にいたベジータも死んだだろう」
「…ッ!」
「もう一匹、猿を殺すとしようか!!」
腕を離してすぐに離脱しようとするものの、逆に首を掴まれてしまいその目前に光る指先を突き付けられる。
界王拳を使っての脱出を考えた瞬間、海面から何かが飛び出す。
そちらに意識が向いてしまったフリーザ。そして界王拳でその横っ面を殴り飛ばして離脱する海。
意識を取られてしまったフリーザだったが、すぐさま海面から飛び出してきた存在めがけてサイコキネシスを使ってその体を捕まえようとする。
しかし飛んできていた物体は悟空でもベジータでもなく、ましてやピッコロでもないただの気弾だった。
「なに!?ッいや、こっち――違う!?」
もう一度海面から飛び出した存在に目を向けるも、そちらもまた同じく気弾。
「だっはーーーーッ!!!」
「な―――」
そして二個目の気弾に気を取られたフリーザの後頭部に直撃する悟空のドロップキック。すさまじい一撃で吹っ飛ぶフリーザによって衝突した山が崩れていく。
「ごほ、ごほっ…。サンキュー悟空、助かったよ」
「どういたしまして。けど、これであいつも少しは…あ、あちゃ~…全然効いてねぇや…」
土煙とともに出てくるフリーザはまるで準備運動を終えたかのように首を鳴らし、埃を払う。
「フフフ…まさかここまでやるとはね。僕に埃をつけたのは親以外では君たちが初めてだよ」
「…あの一撃を喰らって、あれかよ。嫌になるね…」
「へへへ…。ベジータもピッコロも生きてるかわかんなくなっちまったしな…」
「ん~~~……これかな。それっ!!」
フリーザが何かを探していると思った瞬間、邪悪な気でコーティングされた岩々が二人めがけて放たれる。それらを何とか回避すると、岩とともに飛んできていたフリーザによって悟空がサイコキネシスで固定され、スパークを放つ気弾を叩きつけられ地上へと堕ちていく。
海がすぐさまフリーザめがけて界王拳を伴ったかめはめ波を放つも、少しの擦り傷程度しか残っていないフリーザが現れ同じくサイコキネシスの餌食となる。
「ぐ、っぐぅ…!」
「君も少しはやるけど、少しうざいから死んでもらおうか」
片手で海を固定、もう片方の手にエネルギーを溜めていく。あれをもろに喰らうとタダでは済まないが、今の海ではなにもできない。
そして、エネルギー波が放たれる――瞬間。
「うがああああぁぁぁッ!!!」
「なっ!?」
「な、ナッパ…!!」
海を庇うようにナッパが間に飛び込み、海とともにエネルギー波に飲まれていく。
興が削がれたように飛んでいった二人から目を離し、悟空が飛んでくるのを待つ。今はあちらよりも、さっき地面に叩きつけたサイヤ人の方が早く復帰するだろう。
この苛立ちはそちらにぶつけることにしよう、そうフリーザは考えた。
◆◇◆◇◆
「……う、ぐう…!だ、大丈夫か?ナッパ…」
「げほッ…。大丈夫なわけ、ねぇだろ…」
エネルギー波の爆発とともに地面に落ちた二人。どちらも黒焦げだが、比較的海は軽傷だった。
海が気配を凝らすと、少し遠くの方で悟空とフリーザが対峙してるのを感じる。悟空はすでに界王拳を使っているようだ。
そして自分たちの近くに別の気配を感じる。そちらに意識をやると、なんとピッコロとベジータの気だった。
「ピッコロ、ベジータ…!よかった、生きてたのか…」
「俺が二人同時に担ぎ上げて衝撃から逃がしたのさ。今は二人して息を整えてる」
「そうか…」
おそらくラディッツのもとにクリリンたちが合流したところだろう。あとは悟空とフリーザの戦い次第だ。
そう結論付けた海は、いつでも乱入できるように深呼吸を繰り返す。
「ナッパ、仙豆はもう使ったか?」
「おう。ベジータのやつが片腕、ナメック星人のピッコロとやらが足をやっちまったからな。半分に分けて食わせた」
「なるほど、じゃあもし回復しようとしたら、ラディッツ達のもとに合流しないといけないか…」
もしもフリーザが星を破壊しようとしても、絶対に何人かは生き残れるようにラディッツ達はいつでも脱出できるよう宇宙船に逃げてもらっている。
その為、今の現状で向こうに合流しようとした場合は誰かが殿を担当する必要がある。
「…ナッパ、もし悟空が負けた場合、俺はフリーザがとどめを刺さないように乱入する。だからもし、逃げるって時はベジータとピッコロを頼んだ」
「!!…その場合、お前らは?」
「…悟空は、絶対に死なせないさ」
「お前はどうすんだ」
「…俺も、死ぬ気で行くけど、死にに行くわけじゃないさ」
どちらともなく言葉が切れ、ベジータ達のもとに合流する間も悟空とフリーザの衝突する音が響く。
「海ー!」
「おじさーん!」
「!?クリリン、悟飯!?お前ら、なんで…」
「心配で来ちまった!少しでも役に立てないかなって思って…」
「僕も、お父さんやおじさん達が心配で…」
静かに息をひそめていると、後ろから聞き覚えのある二人の声が聞こえた。何でも、悟空と海、ナッパが吹き飛ばされたあたりで不安になり、様子を見に来たのだとか。
しかし、今の二人に何かできることはもうない。すでに戦いは激しさを増し、界王拳を使える海がぎりぎり入り込める程度だ。
海が口を開こうとした瞬間、距離の離れた海たちのもとに響くほどの重い音が響く。
悟空はすでに10倍界王拳を使って抵抗するも、フリーザの隠していた力に押されている様子が海たちのもとからも確認できた。
「ま、まずい…。孫のやつの隠していた実力とフリーザの隠していた実力に差がありすぎる…!」
「フリーザの野郎、あんなパワーを隠していたのか…!」
「ご、悟空…」
「お父さん…!」
「…ッ!俺行ってくる!」
「ッ!?おい待て、カイ!」
悟空のように10倍界王拳の赤い光を纏いながら、フリーザに突撃する海。
海の突撃に驚く悟空と、恐ろしい笑みを浮かべるフリーザ。
その笑みめがけて肘を突き立てようと突撃するも、フリーザの姿が掻き消えて意識が痺れる様に脳に空白を作る。その瞬間、悪寒が背筋を走りその場から離れようとした海の体を尻尾が捕え、悟空のもとへ投げ飛ばされる。
思わず兄を抱きとめた悟空ごとフリーザの蹴りが振りぬかれ、双方ともに岩山に叩きつけられる。
さらにダメ押しとばかりに岩山めがけて何かが通り抜け、二人のすぐそばが切り飛ばされた。後ろを振り返ると、地平線まであとが残った斬撃がそこにあった。
「言ったはずだよ。その気になればこんな星ぐらい丸ごと破壊することだってできるって。惑星ベジータを消滅させたのは僕なんだよ」
「……ッ」
「…まいったな、勝てねぇや…」