ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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閑話でございます。


久しぶりの地球での生活

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

蘇ってから数ヶ月。

 

 ベジータが悟空を探し出してぶっ殺すとか言い出して宇宙に飛び出した日の後、俺は感覚的にではあるが久しぶりにじっ様の家に帰ってきた。

 いやほんとに久しぶりに帰ってきた気分。ほぼほぼ一週間は宇宙で修業しっぱなしでしかもその一日はずっと戦いっぱなしの最終的に炭すら残さず死亡だからな。しかも本来だったらそのままこの世からもあの世からも消えるはずの魂だったからな。あまりにも濃すぎるわ。

 

…パンジに死んじまったこと伝えらんねぇな。何言われるか想像つかねぇし。

 

 というわけで、家に帰ってきた。すぐそこにはいつもの畑、遠くの方にじっ様たちのお墓が見える。…そういえば蘇ってから肩の重みが無いんだよな。なんでなんだか…。

 

「パンジ~ただいま~」

 

「お帰りー」

 

 取り付けた両扉を開け、子供の時に比べると広くなった中に入る。コトコトと厨房から聞こえてくるし、ちょっとミルクシチューっぽい匂いもする。

 シチューだ~。

 

「パンジ!今日はシチューなんか!」

 

「うん。ブルマさんたちから海さんが帰ってくるって聞いたから、今日は私が作ろうって」

 

「やった!」

 

 にしても、久しぶりにパンジの赤髪を見たなぁ、なんか安心する。かなりのデカさのある鍋に蓋をして、パンジがこちらを振り向く。その顔は笑顔だ。

…でもなんか、ちょっと怖い?

 

「海さん、本当に久しぶりだね」

 

「お、おう。久しぶりだな」

 

「でね、聞きたいことがあって…」

 

「なんだ?」

 

 

 

「ナメック星?ってところに行ってきて、死んじゃったってホント?」

 

「………………」

 

 

……なんで知ってるの…?

え?マジでどうやって知ったの。俺パンジに一切死んだこと言ってないはず…。

 

 

「私ね、ブルマさんから聞いたんだ。海さんが死んじゃったってこと」

 

(ブルマさぁぁぁぁぁぁん………)

 

「海さんが死んじゃった理由は聞かないよ。だって海さんだから、誰かのためにって感じだし。…でも少しだけ、少しだけね…ちょっとお話、しよ?」

 

「……はい」

 

パンジの据わった目が、すごく怖い。

 

 

□■□■□

 

 

 パンジに胸に抱き着かれ、静かに泣きながら「ちゃんとここに帰ってきてね」と頼まれた。

 

 そのままシチューが出来上がるまで抱き着かれたままだったけど、まぁ俺が不安にさせちゃったから仕方ないか。

 でも離れるときに「やっぱり一人じゃ…」って言ってたな。どゆこと?

 

 

 ちなみにパンジのミルクシチューはすっごく美味かった。一緒に料理作るようになってからより旨味に深みがある気が…。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

「海おじさーん!」

 

「おー悟飯!元気そうだなぁ」

 

「はい!」

 

「海さ、今日も悟飯ちゃんをよろしくだ!」

 

「任せて~」

 

 突撃してきた悟飯を抱き上げながら、迎えてくれたチチさんに返事を返す。

 今日は悟飯の勉強を手伝いに来た。最近久しぶりに修行してたのでその合間の休憩日だ。いやー悟飯もかなり頭の出来がいいっぽくてかなりのスピードで知識を身に着けていくんだよな。

 

 そうそう。最近悟飯はピッコロが着替えさせた服を気に入っているようで、昔着ていた四星球を乗せるようの服はあまり着なくなっていた。四星球はもっぱら俺の首飾りになっている。フリーザみたく悪用しようとするやつらが現れたらやばいしな。

 実際に変な奴らがこれを奪いにやってきたから、マジで危険だ。そいつらはなんか、ガーリック三人衆?ってやつらとドクターコーチンとか名乗ってるやつらだったな。ベジータ達が襲ってきた後だったから、リハビリに丁度良かったっけ。

 

 ちなみに悟飯だが、今日は国語を学んでる。多分小説を読み解く問題を解いてる頃合いだろう。

 さて、ヘルプが来るまでは見守るかね。

 

 

…。……。………。

 

 うん、かなりできてきたみたいだな。特に助けはいらなさそうだ。順調にできてるし、なんかしてやりたいなぁ。う~ん…。

 

「…あっそうだ!悟飯、今度キャンプに行こうか!課題も結構進んできて余裕もできてるしな」

 

「え、本当ですか!わーいやったー!」

 

 嬉しそうな悟飯の頭を撫で繰り回し、ちょっと癒される。

 後でチチさんに日程を相談しなきゃな。

 

 ほんとは悟空も誘いたかったけど、いつぐらいに帰ってこれるかわからんし…。今度念話でも飛ばして聞いてみるか。時間かければ届くだろ。

 

 

 あとはクリリンと、せっかくだしウーロンと、まぁ一応ピッコロとかナッパにラディッツも誘ってみるか。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 今日は畑で仕事だ。かなりの大きさがあるので最近は一人で耕すのではなく、新しく社員を雇うことにして複数人で耕している。

 

「というわけで、新社員のナッパさんでーす」

 

「へっへっへ。よろしく頼むぜ…」

 

「ついにナッパもここに来たか…」

 

 

 先に畑にいたラディッツにナッパを紹介し、作業着に着替えてもらう。ちなみにラディッツはナメック星に行く前にここで働かないかと誘ってみたところ、了承を得れたので雇用した。あとラディッツよりも先に悟空も社員として働いてもらってる。もともとここで野菜育ててたしな。

 

 ナッパが着ている作業着には複数のバージョンがあり、効率重視の普通バージョンと修行重視の重り付きバージョン(基本は100kg。負荷の変更可能)があるので悟空も嬉々として働いている。やっぱ趣味と実益を兼ねるって大切だしな。

 

 そうそう。ナメック星から帰って来てパンジに泣かれた後、グルメス王国に行って来てとあるお願いをしてきた。お願いというのは、グルメス王国で産業組合サイヤ名義の牧場を作ってもらいたかったのだ。

 

 もともと花の工芸品や花畑といったところで有名なグルメス王国だが、その周りはかなりの土地が空いてるのだ。土地の状態もかなり良かった覚えがあるので、そこで牧草とかを育ててもらいつつ牛や豚などの成育をしてもらってうちの会社で販売していきたい。

 

 その旨の話を王様と村の人たちにも相談した。みんな協力的で了承も得れたので、早速あたりに住んでる動物たちにも話をしに行ったり…。

 

 諸々の作業も終わり、向こうでの責任者に王様が立候補してせっかくだからと任せた結果、かなり順調とのこと。やっぱ王様なだけあってかなり手際いいなぁ。

 

 ちなみに牧場の人員は昔王様を唆したらしい兵士の人や立候補してくれた村の人に入ってもらってる。

 

 へへへ…将来の話になるけど、これで肉の消費に少しは間に合いそうだ…。すでにサイヤ人が6人もいるからな、そこらのお店で買い物しようものなら在庫まで買い占めていきそうだしな。また家計簿を見て発狂しそうだ。

…いやまぁ収入と食事の出費は全然割にあったものだから余裕はあんだけどさ、気持ち的に…ね…?

 

 といってもそのサイヤ人の内二人は目の前で素手で畑耕しを試みてかなりの範囲を耕している。俺は耕してもらったところに順々に種を植えて行ってる。

 いい汗流してんなぁ。

 

「おいおいラディッツ!お前ちょっと遅ぇんじゃねぇか!?俺より経験積んでんだろ!?」

 

「やかましい!あんた以上に繊細さを求めてるから遅いんだよ!そんなあんたはちゃんと手ぇ突っ込んでのかよ!?俺より浅いんじゃないか!」

 

「なんだとー!?」

 

「いや~やっぱ人が増えると効率も上がるな~。二人でこんだけできんだし、サイヤ人だけでやってもかなりの量耕せんな。今度ベジータ連れてくるかな。あいつ宇宙にいるけど」

 

「そりゃいい!ベジータにもここで働かせようぜ!」

 

「素直についてくるか?あの王子様が…」

 

 

まぁ誘ってみるだけだし来なくても大丈夫。煽ったら来そうだけど。

 

そろそろ悟飯たちとのキャンプだ。楽しみだな~!

 

 

 

 




せっかくなので簡単な周囲の人物からの海への評価をば。

悟空:大好きで頼れる兄ちゃん。

ブルマ:海のことを好きになる人多そうだなぁ。あれこそスパダリって感じだし、といった感じでかなり高評価。

クリリン:修行仲間。悟空と同じぐらいに友達だと思っている。

悟飯:とても尊敬している叔父。ピッコロさんと悟空と海で誰が一番好きか聞かれたら小
一時間悩んで選べないと答える。

ピッコロ:敵視していたときもあるが、生まれたときからずっとフリーザのことを悩んでいたと聞いているのでかなり高評価ではある。

亀仙人:自慢の弟子。だけどセクハラに対するお仕置きがかなりきついからちょっと緩めてもいいんじゃない?

ヤムチャ:頼れる修行仲間。海を目指してより強くなろうと必死。

天津飯:頼れる仲間。自分が道を変えるきっかけでもあると思っている。

餃子:頼れる仲間。海が居なかったら天さんもまた違う天さんだったのかなと思っている。

パンジ:秘密。

ラディッツ:もとは自分よりも弱かったのに、今では自分以上の強さがあるので兄貴はやはり兄貴なのだと一つの目標として見ている。

ナッパ:社長。フリーザの下にいたときに比べて扱いが断然違うので、まぁまぁ居心地がいい。

ベジータ:憎い。カカロットを倒したら次はお前だ。

バーダック:自慢の馬鹿息子。
ギネ:自慢の息子。
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