ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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人造人間編、始まります。


人造人間編
未来から来た戦士


 

 

 ラディッツが有給から帰り、どこか雰囲気が変わったのも久しいころ。

 

突然、遥か彼方の宇宙から覚えのある気配が近づいてきた。

 

「…この気は、フリーザか?だけど一つだけじゃない…」

 

「フリーザの野郎、まさか生きてやがったのか!!しぶとい野郎だ…!」

 

「兄貴、どうする?他のやつらも向こう側に集まっているようだが」

 

「行こう。さすがにこれは緊急を要するぞ…」

 

 パンジに少し出ることを伝え、三人で飛び上がりってみんなのもとへ向かう。

 

 その途中で悟飯とクリリンの二人と合流し、荒野にたどり着いた。ベジータにピッコロ、ヤムチャに天津飯や餃子がすでにいた。それだけじゃなく、ブルマにプーアルや桃白白も…桃白白!?

 

 

「え、ちょっ。なんでお前も居んだよ桃白白!?」

 

「む、その声は孫海か。久しいな。なに、弟子たちと共に修行を行っていた時に、わしも嫌な気配を感じただけのことよ」

 

「そ、そうか…」

 

…こいつ、普通に天津飯と同等レベルで戦えるな。禊の旅は終わったっぽくて、完全に悪の気は感じられない。変わりすぎじゃね?

 

 

「ッ!!来たぞ!!」

 

『!!!』

 

 ピッコロが叫んだ瞬間、俺たちの頭上を巨大な宇宙船が通り過ぎて、向こう側に着陸したのが分かった。そしてもう一つ。フリーザだけじゃなかった。もう一人、あいつみたいな気配のやつが居る。

 

「あ、あっちに降りたぞ…!」

 

「やっぱりそうだ、フリーザだけじゃない!」

 

「いいか貴様ら、絶対に飛ぶんじゃないぞ!気づかれないように歩いて向かえ!」

 

「……ッ!」

 

「く、くそ…少しは強くなれたと思ったのに…!あんなデカい気相手じゃ、足止めぐらいしかできなさそうだ…」

 

「…二人とも、界王拳は使えるか?」

 

「俺は、使えはする。だが長続きはしない」

 

「俺も似た感じだ。だけど天津飯ほどじゃない…」

 

「いや、十分だ。最悪の場合、俺が超サイヤ人であいつらを倒す…!もしかしたらクウラを上回っている化け物どもかもしれんがな…」

 

「…この中で足手まといは、わしだけか…。なかなかに、心に来る事実だな…」

 

「いやあたしも戦えないんだけど?」

 

「なんでお前さんここにおるんじゃ」

 

 いやあんたも十分すごいからな?あいつらが化け物なだけで…。

 

「とにかく全員で行くぞ、最悪の場合、桃白白にブルマとプーアルを連れて逃げてもらって―――ッ!?」

 

『なっ!?』

 

「ちょ、ちょっとみんな?どうしたのそんな顔して」

 

「い、いきなりデカい気が現れて…い、一瞬でたくさんの気が消えた…」

 

「あ、あの山の向こうで何が起きてるんだ…!?」

 

 

……この気配、どっかで…?

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 海たちが驚愕しているころ、フリーザたちはある存在に足止めされていた。

 

「ほほう…なかなかやるじゃないか」

 

「くっくっく…。地球人()()にしてはね…」

 

 機械が体の一部を構成しているフリーザとその父コルド大王の前に、()()の青年がいた。

 

 

 一人は青い瞳、紫の髪を持ちその背中に一本の剣を背負った青年。

 

 もう一人は山吹色の道着を身に着け、ショートヘアではあるが前髪の一部が少し跳ねていた。しかしもっとも特徴的なのは、額から左目にかけ、頬まで続く切り傷だった。

 

「次は、お前たちの番だ…」

 

「お前たちはここで、始末する」

 

「始末する…?ほーっほっほっほ!馬鹿なことを…」

 

「ふっふっふ…貴様らを片付けるなど、たやすいことだ。もっとも、部下たちをやられたからには、私たちが自ら地球人どもを皆殺しにしなければいかんがな…」

 

「誤算だったな…」

 

「そうでもないさ。君たちを殺した後に大掃除をするだけなんだ。そんなにてこずることでもないよ」

 

「そうじゃない…僕が誤算といったのは―――」

 

 

「超サイヤ人は孫悟空さん一人じゃない。ここにもいたということだ…」

 

「「なにっ!?」」

 

 

「はああっっ!!!」

 

「だああっっ!!!」

 

 

 凄まじい気があたり一帯に放出されながら、気配を大きく変えていく二人。

 

 どちらもともに、黄金の気を纏いながらその髪を逆立てて光り輝いていた。

 

「くたばれ…!」

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

「…おい兄貴。どういうことだ」

 

「…俺も知らねぇよ、ラディッツ」

 

 どういうことだ?なんで超サイヤ人が2人もここに居んだよ。俺が知ってる限りで超サイヤ人になれたのって悟空と俺だけだぞ。

 しかもフリーザが瞬殺されてるし、もう一個のデカい気も完全に消し飛んだし…。

 

「ちっ!俺は行くぞ!」

 

「あっベジータ!」

 

「俺も行くぜ!テメェらも早く来やがれ!」

 

「ナッパまで、あぁもう!」

 

 結局全員で向かうことになったその場所には、フリーザの兵らしき死体と何かが爆破されたであろう跡しか残っていなかった。

 その仕立て人であろう二人の青年は超サイヤ人から通常の状態に戻っていた。

 

「これから孫悟空さんを迎えに行こうと思います!皆さんも一緒に来ませんかー!」

 

「な、なに!?」

 

「すぐ近くですから、オレたちについてきてくださーい!」

 

「…?」

 

「…ピッコロ?どうした」

 

「いや、何も…」

 

 

 結局全員で二人についていくことになり、あと三時間すれば悟空が来るとのこと。その間に飲み物をごちそうになってしまった。なんかお返しを考えとかなきゃな。

 

 待っている間みんなで二人に素性を聞こうと質問を投げかけてみても、紫髪の方が17歳ということしか聞けなった。もう一人は年齢も聞けない始末だ。

 

…みんな気づいてんのかな。いや、さっきの反応的にピッコロは気づきかけてる。

 

亀仙流の道着を着てる方の青年。あれ悟飯じゃね?時々だけどピッコロに俺、ラディッツに目線をやっては俯いてるし。

 でも悟飯はすでに俺の横でジュースを飲んで悟空を待ってる。だから予想通りだったら、悟飯がこの世に二人もいることになるし‥うーん。

 いいや、ピッコロに聞こっと。

 

「ピッコロ」

 

「…なんだ」

 

「お前もちょっとは気づいてんだろ。紫髪の方はわからんけど、もう片方は悟飯じゃねぇか?」

 

「…やはりお前もそう思うか。だがそうなると矛盾が発生する。違うか?」

 

「そうなんだよなぁ…」

 

 まぁでも、悟空が来たらはっきりすんだろ。二人とも悟空のことを待ってるっぽいし。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 悟空が帰ってきた。出てきて早々に俺達がいることに驚いたと思えば、俺に抱き着いてきた。なんでも念話で話していたから生きていることはわかっていたけど、それでも直に会えてちゃんと生きてるんだと実感したんだとか。

 そんだけ思っててくれてたのか…あんがと。

 

 が、ここで問題発生。悟空が来ることを教えてくれた二人について悟空に聞いてみたところ、宇宙でもあったことが無いらしい。片方は見覚えがあると言っていたけど…。

 

 ここで何故か俺と悟空が二人に呼ばれ、みんなから離された。

 さらに悟空に超サイヤ人になるよう頼んできたので、じゃあ俺もということで俺もなろうとしたらなぜか二人して驚いていた。なんで?

 

 ちなみに悟空は宇宙にいるときに瞬間移動という技を学んだらしい。今度教えてくれって頼んだら、難しいけど俺なら早く身に着けるかも、とのこと。やった!

 というか、二人とも「無意味に歴史を変えてしまった」とか言ってたな。まさかだけど…。いや、二人とも後で聞けば答えてくれそうだし今はいい。

 

 超サイヤ人に俺と悟空がなると、目の前の二人も同じように超サイヤ人になった。でもこんなかで俺が飛びぬけて強いから二人だけでなく悟空にも驚かれた。いやまぁ、クウラと殺し合ったからパワーアップしたんだよ。(ちなみにこのことを伝えると二人がめちゃくちゃ驚いていた。なんならクウラって誰ですかなんて聞いてきた)

 

 そんでまぁなぜか悟空は紫髪の子と手合わせをし、俺は推定悟飯と組手をすることに。

 

 軽い闘志がある程度だったので、俺もそれに合わせるようにしながら拳を彼と交わすと確信した。こいつ悟飯だ。たまに鍛えてるからわかった。

 

 そして向こうが終わったぐらいで俺達も終わった。そしてついに彼らについて教えてもらえることに。

 

「この時代のお二人には信じられないかもしれませんが、俺達は約20年後の未来からタイムマシンでやってきました」

 

「20年後の未来から…!?」

 

「…じゃあやっぱり、お前は…」

 

「…やっぱりバレちゃいましたか。お久しぶりですね、父さん、おじさん。孫悟飯です」

 

「そして俺はあそこにいるベジータさんの息子のトランクスです。よろしくお願いします」

 

 

「「……はああああぁぁぁぁっ!?」」

 

 やっべぇめちゃくちゃびっくりした!嘘だろ!?ベジータの息子ぉ!?ていうか改めて思うけど悟飯お前、成長しすぎだろ!

 

「お、オメェがベジータの息子ってのも驚いたけど、オメェご、悟飯か…!?でっかくなったな~!それにめちゃくちゃ強くなってんじゃねぇか!オラも鼻が高ぇぞ!!」

 

「―――…っ」

 

「いやほんと、両方とも驚いたな…。…?悟飯?どうした」

 

「っすいません、少しだけ、いいですか…」

 

「な、なにが――っと?どうしたんだ悟飯?」

 

「……ッ」

 

 俺と悟空を共に抱きしめて、顔が見えなくなる。だけど後ろから鼻を啜るような音が聞こえてくるから…もしかして、泣いてんのか?トランクスの方は、なんか悟飯に労わるような目線を向けてるし…。

 

…まぁでも、ちょっとだけならこうすんのも悪かないか。

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 満足した様子の悟飯とトランクスから聞かされたのは、これから起こる事件の話だった。

 

 簡略的にまとめると、俺達がぶっ壊したレッドリボン軍の残党の科学者が作り出した人造人間によって、世界がめちゃくちゃになるらしいのだ。

 その人造人間によってみんな殺されてしまい、ピッコロが死んでしまったことで蘇らせることもできずもう未来には悟飯とトランクスしか戦える存在がいないらしい。

 俺はラディッツが殺されたことで悟飯とともに超サイヤ人になったらしく最後まで生き残っていたが、悟飯とトランクスを庇って人造人間たちと戦い、そして死んだらしい。それによってトランクスも覚醒し、なんとか命をつなげているとのこと。

 

 そして悟空はウイルス性の心臓病で死んでしまい、戦うことなくあの世に逝ってしまったらしい。

 しかし幸運なことに、未来ではその特効薬ができているとのことでそれをもらうことができた。これで悟空が死ぬことはないな。

 ちなみに今の俺と人造人間の戦力差について聞いてみたところ、ギリギリで俺の方が上とのこと。なら今の悟空も俺と同じぐらいに鍛えれば、確実に勝てるな…。

 

 そうそう、トランクスの母はブルマとのこと。まーじで言ってる?いやまぁ最近ヤムチャと仲悪いって聞いてたけどさ…。

 

 そして、二人のことを誰にも話さない約束をしてまた3年後に会うことになった。

 

「悟空さんと海さんの強さを知れて、本当によかった。これで希望が持てます」

 

「父さん、おじさん。どうか人造人間に負けないでください。それが俺の、お二人への願いです」

 

「おう、任せとけ悟飯!オラも3年間兄ちゃんたちとしっかりと鍛えっからな!」

 

「3年後、また会えるのを楽しみにしてるぜ。元気でな」

 

 

 帰り際に家で取れた野菜を押し付けた二人がタイムマシンに乗り込み、そして消えた。3年か…。まぁまずは悟空から瞬間移動を学んで、そっから全員の基礎能力を上げていく感じだな。超サイヤ人でも勝てないなら、天津飯とヤムチャ達は最低でも今のナッパとラディッツレベルまで強くなってもらわないといけねぇな…。

 

 みんなのもとに戻ると、ピッコロが聞こえていたらしくいい感じに二人のことをぼかしながら未来のことを伝えられた。めっちゃみんな驚いてたな…。

 

というわけで3年間、しっかりと鍛えていくか!!

 

 

 




未来の海ですが、クウラが襲来することがなかったため未来悟飯レベルまでしか強くなれていませんでした。そして悟飯と二人で倒そうとした際に返り討ちにあい、悟飯を逃がすため左足を犠牲に逃げ延び、そこからは悟飯とトランクスを鍛える日々でした。
そしてエイジ780、また暴れだした人造人間を止めるため、二人を気絶させて戦いに挑みますが…。
その為未来ではすでに作れなくなった海の野菜を未来に持ち帰ることとなった二人は、久しぶりに生存した人々とともに海お手製の野菜を味わったみたいです。海を知っていた人ほど、その味にすこし涙を零したとか。
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