ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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サイヤ人と人造人間たちの珍道中

 

 

 なぜか俺まで巻き込まれ、人造人間3人とともに旅をすることになった。

 

 今は車のより詳しい操縦方法を17号に教えている。…なんで俺こんなことしてんだろう。

 

「で、ワイパーはこっち。飛行しようと思ったらこっちのドライバーを引いて…」

 

「へぇー。やっぱり俺の知ってる車より少し複雑なんだな。にしても飛行もできるなんて、ちゃんと免許を取ってるだけあるな」

 

「これでも会社の経営もしてるんでね…頭は少しは柔らかい自負があるんだよ」

 

「会社の経営って、なんの会社なんだい?」

 

「第一次産業系だな。今は休業してるけど」

 

「…産業組合サイヤだな。売り上げは―――」

 

「…うっそだろ…。あんた金持ちだったんだ…」

 

「いや待って?なんで16号俺の会社の経営情報知ってんの?」

 

「調べた」

 

なんだこいつ無駄に高性能だぞ…。

 

「ねぇねぇ、折角だし孫海の家に行こうよ。もしかしたら孫悟空もいるかもよ?」

 

「そいつはいい!孫悟空は今心臓病で倒れてるらしいしな、もしかしたらこいつの家にいるかもしれない」

 

「いやさすがに俺の家にはいないと思うけど??」

 

「孫海の家はここから…」

 

 言わんでいい!!…おい言うんじゃねぇよ!?パンジもいるのに!!お前らパンジを狙うつもりならここで……悟空がいないなら別に殺しはしない?約束する?あっそう…。なら、いいか…。

 

「そろそろ服を買いに行こうか。18号の服がボロボロのままだしな」

 

「あそこに服屋があるから早く行こうよー」

 

 

…これ俺の金から出る感じか…。別に構わんけどさぁ…。

 

「16号も服買うのか?あんたの分も出せるけど…」

 

「俺はいい。二人の分を出してくれ」

 

「あいあい…」

 

 買った服は18号のお気に召さなかったらしい。なので俺の家にある服をもらおうか、とのこと。パンジに聞いてくれよ?それは…。

 あとついでに17号の服も新調したものを仕立ててもらった。こっちは満足そうだ。

 

 あと俺も服を新調してもらった。紫の道着の部分だけだけど…なんだよ17号。普通に汚れてたんだから俺もキレイにするに決まってんだろ。

 

 

 そうそう、途中でピッコロに現在の状況を伝えておいた。向こうからまぁまぁ長い溜息が聞こえたかと思うと、何故逃げようとしないのか聞かれた。まぁ当然の疑問だな…。

 

 理由は至極簡単、俺が逃げないように16号が俺の近くに必ずいるようにしているからだ。逃げる意思を見せた瞬間、多分だけど肩ポンってして二コって笑うぞ。そうなったら瞬間移動してもこいつがついてくる。終わりである。

 

 あと感覚的にだけどこいつだけ頭おかしいぐらいに強い気がするんだよな。あれが本気とは思えないし、もっと強いはず…ともすると17号と18号を上回っているかもしれない。

 そう伝えると少しの間ピッコロからの返答が無くなり、死なないように気を付けろと言われて念話が切れてしまった。

 

 ちなみに黙り込んでたからふっつーに三人にバレた。内容について聞かれたから素直に話したら「まぁ確かにこいつはするだろうな」「というかわたし達より強いってホントに言ってんの?」「驚いた、もし本当に逃げようとしたときはそうするつもりだった」という反応が返ってきた。思ったよりも反感が無いな…。

 あと16号まじで肩ポンからのニコっをするつもりだったんかよ。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 一方そのころ。海が人造人間に振り回されている間に、他の戦士たちは一時帰宅して仲間と合流するか、少しの時間稼ぎのための計画を立てていた。

 そしてトランクス、悟飯、クリリンは悟空を避難させるため、チチと悟飯をつれて飛行機でカメハウスに向かっていた。

 また、ブルマに成行を伝えるために連絡をしたところ、ブルマから()()()()のタイムマシンを見つけたという相談が来た。しかし乗ってきたタイムマシンはトランクスがすでに回収している。タイムマシンは無いはずの時代に、何故かタイムマシンがあったという不可思議な状態が作り上げられた。

 おかしな状況の真相を確かめるため、大人の悟飯(ややこしくなるため以降は未来悟飯と呼ぶ)、子供の悟飯、トランクス(一応こちらも未来トランクスと呼ぶ)、三人でその場所に向かうこととなった。

 

余談だが、未来悟飯と悟飯が顔を合わせて事情を説明したことでかなりの驚愕が悟飯を襲ったが、その後にチチと再会して涙をこぼした未来悟飯をチチと共に慰めたことがあった。

 そのため、今は大人の僕、こっちのオレといった呼び方で仲良くなっている。

 

 現場にたどり着いた三人が目にしたのは、写真に写っていた通りのタイムマシン。唯一違うのは、全体がコケに覆われていることだろう。

 

「トランクス、どう思う」

 

「わ、わかりません…これは確かに俺たちが乗ってきたタイムマシンです」

 

 悟飯が案内をして合流したブルマと共に確認しても、尚そのタイムマシンは明らかな異常と違和感を作り出していた。

確証を得ようとトランクスが足の部分を確認しようとしたとき、あることに気づいた。今自分が見ようとしていた部分には、出発時に悟飯と共に考えた[HOPE]という文字があったが、そこに何かが書き足されている。

 

 

 

 

「……あ…な、ざー…?」

 

 

 

 

「アナザー…Anotherか?別の、もう一つのという意味の…」

 

「ということは、[Another HOPE]、[もう一つの希望]ってこと?」

 

「誰がわざわざこんなことを…」

 

「…!大人の僕!なにか中にあるけど!」

 

「えっ!?」

 

「中になにか、ある…?」

 

 ハッチを開けて確認すれば、確かにそれがあった。分かたれたように見えるそれを合わせてみるとヤシの実に見えなくもなかった。だがブルマが確認すると、それは何かの卵であることが分かった。

 

「…つまり、この中にいた何かが、これに乗ってきた…?」

 

「え、エネルギー残量は…0だ。やってきた年は…エイジ788!?」

 

「オレたちが来た年よりも、3年先だ…。来た年は、今から約4年前…」

 

「こいつが来たことで、大きく歴史が変わってしまったのか…!」

 

 タイムマシンを回収し、一度悟空たちのもとへ合流しようとした四人。すると悟飯が何かを見つけた。

 

 それは、何かの抜け殻だった。中身はまだ乾いておらず、さっき出てきたと思うほどにあたりの雰囲気が変わる。

 

 恐ろしい予感を感じ、すぐさまブルマは家へ、三人はカメハウスに戻ることとなった。

 

その顔に冷や汗を流しながら。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 俺の家についてしまった。いつもなら中には先生とパンジの二人がいるはずだが、どうやら先生は少し外しているらしく一人しか気配がない。あ~~~入りたくない~~~…。

 

でも18号がノックするのを止めれない…。

 

「はーい!どなた…あれ、海さん?と…どなた?」

 

「…まぁうん、一旦ただいま」

 

 出てきたパンジに一度家に上げてもらい、お茶を用意する。パンジは椅子に座ってもらっている。

 すると18号が傍に来た。なんなら17号もすぐ近くにいる。16号は外でクウラと戦った時に助けた鳥たちとかと戯れている。

 

「ねぇ孫海。あれ嘘じゃないよね?」

 

「嘘じゃねぇよほんとだよ…だから連れてきたくなかったんだ。事情を知ったらストレスがかかっちまうかもだし…」

 

「まさか、孫海の同居人が妊婦さんだったなんてな…」

 

 ホントは連れてきたくなかった。二人に言ったとおりだが、今はパンジが妊娠しているのだ。お腹の子は俺の息子だ。まだみんなにも話してないから、サプライズ気分で隠してたんだよ…。

 不幸中の幸いは、パンジに人造人間のことを喋ったけど特に気にしてないこと、かな。

「ふーん」と18号が言ったかと思うと、パンジのそばに近寄る。敵意はなさそうだから放っとくけど…。…いや、さっき約束した時にあいつらから嘘の気配はしなかった。なら信用するか…。

 

「ねぇねぇあんた、名前は?」

 

「私?パンジっていうの。もう少ししたら孫って名乗るかもだけど」

 

「ふーん…。お腹の子は、今どれぐらいなのさ」

 

「今で多分7カ月くらいかな。そうだ、折角だし触ってみる?」

 

「…いいのかい?あんた、私たちのこと聞いてたんだろ?」

 

「うん。でも海さんが何も言ってないから、私もいいかなって」

 

「…じゃ、じゃあ」

 

「俺達は外に出るわいいな17号よし行くぞ」

 

「は?あぁ、まぁいいが…」

 

 二人分のお茶を机において17号の肩を抱き、16号のもとに瞬間移動で移動する。16号は座り込んで鹿を撫でたり熊の横腹で力を抜いていた。肩には鳥たちが囀りながらリラックスしている。

 

「…お前たち、どこから…それに18号は?」

 

「ホントは傍にいてやりたかったけど、女子トークが始まりそうだったから瞬間移動で17号と一緒にこっちに来た」

 

「…ということだ」

 

「そうか…。気休めかもしれないが、彼女のお腹の子は安定した状態に入っている。18号も害する気はないから、安心するといい」

 

「…あんがと、十分気が休まるよ」

 

「16号お前、パワーレーダーがついてたのか!なんで今まで言わなかったんだ?」

 

「お前が尋ねなかったからだ…」

 

「なるほど」

 

…ん?誰か来た。これは、先生だな。何か買いに行ってたみたいだ。…あ、てか先生にこいつらのこと教えてねぇ…。

 

 

○●〇●〇

 

 

「あんた、なんであいつのこと好きになったの?」

 

「…うーん。いっぱい好きなところはあるけれど、きっかけはそうだなぁ…私の故郷を救ってくれたこととか、かな。でも本当に好きだって思ったのは、一緒に結んだ約束を忘れないでいてくれたこと」

 

「…そっか。パンジはいいやつと結ばれたんだね。羨ましいよ、好みの顔じゃないけど」

 

「いい人だけどちょっと困ったこともあるんだよ?」

 

「へぇ?あいつに何か不満でもあるんだ。なになに、聞かせなよ!」

 

「…その…耳、貸してもらえない?」

 

「?………ぶっ!?はぁ!?本気で言ってんのかい?!」

 

「う、うん…愛されてるってとても感じるし、まったく苦しいわけじゃないからほんっとーに嬉しいんだけど…。やっぱり、ね…。あの人は分け隔てなく愛してくれるだろうから、私が一番じゃなくてもいいから愛人みたいな人もできてほしい、なーって…。い、言いづらいんだけどね!そもそも挑んだのは私だったから…」

 

「…まぁ、頑張りなよ。軽く応援しとくよ」

 

「ありがとう。やっぱり優しい人なのね」

 

「……」

 

〇●〇●〇

 

 

 聞かないようにしてるからわからんけど、何話してんだ?なんか驚いた声が聞こえたけど…。あ、でも出てきた。

 

「18号、もう話さなくていいのか?」

 

「十分話したよ。ほら、さっさと行くよ!」

 

「俺もかこれ…」

 

「当たり前だよ!ちょっとあんたに聞きたいこともできたしね」

 

 えー…。なに聞きたいことって…。

 まぁとにかく、パンジのことは先生に任せたらいいだろう。なにかあったら心の中で叫ぶか名前を呼んでもらえばすぐ気づけるし、その場合は16号が来ても無視して瞬間移動するから。

 

 ということで先生にパンジのことを頼み、また車に乗り込んで今度はカメハウスに向かうことに。

 えぇー行きたくない…。どんな顔してみんなに会えばいいんだよ…。

 

「…ねぇ孫海、聞きたいことがあんだけどさ」

 

「んあ?何?」

 

「……いや、やっぱり17号代わりに聞いて」

 

「はぁ?なんで俺が…というか、内容は?」

 

「――――」

 

「……」

 

「17号、運転が少し荒くなったぞ、大丈夫か」

 

 道端に停車したかと思うと、17号がハンドルに突っ伏した。その耳は赤くなっている。なに、マジでなに聞いたのお前ら。

 

「…孫海、少し耳を貸せ」

 

「なんだよマジで…で、なに?」

 

 

「…お前、彼女と3日過ごしてけろっとしてたってホントか。あと下が――てのも…」

 

 

 

……………。

 

 

 

「………………………………………も、黙秘します…」

 

「孫海、黙るのはよくないぞ」

 

 

うるせぇ16号!!これぐらい黙らせてくれよ!!なんでさっきまで殺し合いみたいなことしてたやつらにこんなこと知られてんだよマジで!!???ふざけんなあッッ!!!

 

 

 

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