ドラゴンボール ~もう一人の兄~   作:龍玉

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最近の作業のお供はラムネです。


穏やかな日常

 

 

×月◯日

 

 

俺、復活!!あと悟空も復活!!

 

 悟空大猿化事件から数週間経った。もともと悟空も悟飯さんも大きな傷なしで済んだので、いつもの病院の先生のお世話になった期間は短かった。俺は長かった。ちくしょう。

 

 もともと先生には武闘家を目指してると伝えてたので、傷だらけなことに疑問に思われることは無かった。

 まぁまだ若いからいいけど、なんども怪我をするようだったら怒るよ?なんて叱られたっけ。

 すみません無理ですって言ったら怖い笑顔を浮かべてた。キレた母さんみたいだ……。

 

 ちなみに悟空にはあの夜の全部を伝えていない。家が壊れてたのは、大猿の化け物が現れて破壊したからということになった。

 

 伝えてない理由は簡単だ。今悟空がこのことを知ったら、心の中でずっと抱え込むかもしれないからだ。

 いくら元気で明るい悟空でも、自分が大猿の化け物になって悟飯さんと俺のことを殺しかけたなんて事実、受け止めきれるかわからない。

 

 だからあの夜のことは俺と悟飯さんで心の中にしまっておく。悟空に知らせるのは、あいつが大きくなって時が流れてからだ。

 

 過去は消えなくとも、風化したものであれば受け止めやすいだろうから。

 

 

◎月▽日

 

 

 今日は畑の開墾をした。森に住んでる動物達からも許可は貰ったから、今日からどんどん広げていこう。

 

 俺もそうだけど、悟空もより食うようになってきたからまだまだ広げ足りないのだ。

 

 それと畑を耕すときはクワを使わず、素手で耕すことにした。

 

 実は修行のことで悟飯さんに相談したところ、この方法をお勧めされたのだ。

 なんでも悟飯さんが武天老師という人のもとで修行をしていたとき、畑を素手で耕すというものがあったらしい。

 

 実際にやってみると、まぁ手が痛くなる痛くなる。でもちゃんと力の入れ具合とかを考えつつやる必要があるので、手の動かし方とかが鍛えられる。

 それに足腰も鍛えられるし、かなり利便性がいい。

 

 デメリットととしては、俺の手が小さいから浅くなってしまう場合がある。ちゃんと深く入れ込まないと地面があまり混ぜられず、作物が育ちにくくなってしまう。

 

 そこに注意しつつ耕すので、いい具合の緊張感をもったいい修行内容だと思った。

 

 種はいっぱいあるから、どんどん植えていこう。立派に育つんだぞ〜。

 

 

□月×日

 

 

 野菜がかなりの量採れたので、山の麓の方の人里に売りに行こうと思う。

 

 実は悟飯さんがある時、悟空が大猿になった時に避難を呼びかけて家から離れてもらったことに対しては何かお詫びをしにいかねばとぼやいていたことがあった。

 

 結局悟空が山から降りることはなかったから、悟飯さん的には無駄に騒いでしまったと悔やんでいるらしい。

 

 そこで悟飯さんに、畑で採れた野菜を売りに行きたいということを申し出た。

 

 あの野菜は俺だけじゃなく、悟飯さんや悟空と一緒に作ったものだ。それを渡すのなら悟飯さん的にもお詫びになるんじゃないだろうか。

 

 もちろん値段は格安で売る。どっちかというと人里の皆さんが作る野菜とかと物々交換をする感じになると思う。

 

 もともとこの付近には都市というものがなく、よく発展した都市である西の都という場所もかなり遠いらしいから、できるだけ詳細なことを知るためにも交流はしておきたい。

 

 まぁ俺としてはかなりの自信作だから、色んな人に食べて欲しいという思惑もあるにはあるけど…。

 悟飯さんのお詫びが本命だし、それはおいておこう。

 

 許可も貰えたし、悟飯さんが人里に向かう時にすぐ持ち出せるように何種類か見繕っておこう。

 

 

□月☆日

 

 

悟飯さんが人里に向かう日になったので人里に野菜持っていったところ、なんと全部交換してもらえた!嬉しいなぁ〜。

 

 悟飯さんが人里に下りて色んな家に回り、あの夜のことで謝っていた。でも向かった人たちはみんな笑って許してた。

 実際、大猿の雄叫びがこっちまで聞こえてたというのもあるだろう。悟飯さんがわざわざ山から下りて注意喚起するのも嘘とは思えなかったから、別に謝ることじゃないのに、なんて言ってる人もいた。

 

 野菜の交換自体は順調だった。それに西の都についてもいくつか情報がもらえた。悟飯さんから聞いてたみたいに、そこが地球では一番発展してる都市なことの再確認ができたし、ブリーフ博士という人が社長をしているカプセルコーポレーションのこととかも聞けた。

 

 カプセルコーポレーションか…。色んな機械とかを製作してるらしく、地球で流行しているホイポイカプセルもそこで作られたらしい。今度行ってこようかな?場所は聞けたし、距離的には遠いけど、別にキツくはなさそうだ。

 

 ちなみに野菜はすごく気に入られたみたいで、取引が滞ることもなく全部交換できた。肉とか果物とかいっぱい貰えたし、いい料理が作れそうだ。

 

 そうそう、悟空も一緒に来ていたので野菜を運ぶのに手伝ってもらった。悟空的にはいい運動になったらしく、また来たいなんて言ってたっけな。

 

 野菜も人気だったし、ここの人たちもいい人ばっかりだったから、何度か来るのは全然賛成だな。

 

 

△月▶日

 

 

今日は西の都までひとっ走りした。いい運動になったぜ。

 

 というのも最近、修行をしている時に思ったんだ。負荷が足んないって。

 

 悟飯さんや悟空との組手は体を鍛えるっていうより、技術を磨く側面が強い。まだ悟空は鍛え始めたばっかりだからこれからだし、悟飯さんはそろそろ年がきているらしく、あまり激しい運動は出来ない。

 

 しかも結構最初のほうに慣れてたみたいだから気付かなかったけど、惑星ベジータと地球では重力が全然違う。

多分、10倍かそこらぐらいは差があると思う。

そのため、いくら修行の量を増やしたとしても向上ではなく現状維持で留まってしまう。

 

 その差をなんとか埋める用のアンクルとか重りを作ってもらうため、カプセルコーポレーションに行くことにしたのだ。

 あとついでにホイポイカプセルがもっと欲しい。

 あんな便利なのもっと欲しいに決まってる。惑星ベジータにはあのレベルの収容用のカプセルとかがなかったから、欲しさに磨きがかかってる気もする。

 

 ということで西の都までひとっ走りした。悟空と悟飯さんには留守番してもらってる。時々飛行の練習もしてたおかげで、半日もかからなかった。

 

 初めてきた西の都はかなり大きくて、色んな車が空を飛び交っていた。確かにこのレベルなら一番発展してるって言われてもおかしくないなんて思った。

 

 でも俺の用事は観光じゃなく、カプセルコーポレーションが目的だったのでさっさと向かうことにした。ここに泊まる気なんてなかったから、時間も無かったし。

 

 ちなみにここに持ってきたのは野菜を詰め込んだホイポイカプセルだけだ。地球で用いられる通貨のゼニーはない。

 

 というのも自分、恥ずかしいことに今までゼニーを持ったことがなく、物々交換しかしてこなかったためお金が一切無かったのだ。

 

 いや、悟飯さんに借りるということも考えたよ?でもここに来た理由って俺が鍛えるための機材とかホイポイカプセルが欲しいっていうただの私情で来てるんだし、悟飯さんから借りるなんて出来っこなかった。

 

 で、ブリーフ博士は人格者で有名らしいから、人里で人気だったうちの野菜と交換ならもしかしたら作ってくれるんじゃないかって思った。今じゃ無策すぎるって後悔してる。

 

 そんなこんなでカプセルコーポレーションに来たわけだが、何処が受付なのかわからなくって迷ってしまった。

何してんだろう俺…。

 カプセルコーポレーション自体に関しては他の住宅街よりも大きな家があったので見分けがつきやすかったのに、中で迷子になるなんて…。

 

 ウロウロしていると、ヒゲを蓄えたおじいさんに出会った。どこに行けば知りたくて、カプセルコーポレーションに用事があったことを伝えると、なんとその人がブリーフ博士だった!運がいい!

 

 ブリーフ博士は噂通りの優しい人で、鍛えるための機材が欲しいことを伝えると快諾してくれた。俺まだ予算の話とか言ってないのに、いいのかな。

 

 心配になって聞いてみると、こういったのを作るのは初めてだから興味が湧いたとのこと。なので俺にはテスターとなってほしいらしく、テスターになってもらえたらそのまま機材が貰えるらしい。

 

 話を聞いて思ったのは、この人嘘ついてないなってことだった。いや、あまりにも美味しすぎる話だから最初は疑ったけど、移動してる最中に娘の話になった時、雰囲気がどこか悟飯さんを思い浮かべるぐらいに優しかった。

 

あと根っからの研究者っぽくって、あまりお金に頓着してないらしい。俺カプセルコーポレーションの社長さんは世界一の大富豪って聞いてたんだけど、なんか予想と全然違う…。

 

 まぁブリーフ博士からは信頼できそうだと感じたので、テスターになることにした。

 

 が、問題が発生した。テスターになった場合、できるだけここに残って欲しいと頼まれたのだ。

 

 めちゃくちゃ困った。俺は日帰りで帰るつもりだったし、悟飯さん達に何も連絡できてない。

 

 どうしようどうしようと考えてたら、ブリーフ博士が電話を貸してくれた。保護者の人がいるならちゃんと報告は大事だと考えてくれていたらしく、最悪の場合また今度来てもらえたらいいとのことだ。

 

 ということで悟飯さんにその旨の話を伝えると、こちらは特にトラブルも起きそうにないから、そっちに泊まるのもいいんじゃないかと言われた。え、いや、俺日帰りの予定なんですけど…。

 

 漏れてしまった声が聞こえたらしく、悟飯さんが少し笑うのが聞こえた。

 

 悟飯さんとしては、今まで俺に助けられたことが多いから、たまには俺一人でのんびりするのもいいんじゃないかと考えていたらしい。

 

 う〜ん…。俺としては悟飯さんに恩があると考えていたのだが、悟飯さんは逆のことを考えていたらしい。助けになっていたんだと嬉しいような、まだ恩は返しきれてないとモヤモヤするような…。

 

 しかしいい機会ではあるのは確かだ。こんなふうに一人で他所さまのところにいくなんて滅多にないし、ここは悟飯さんに甘えることにしよう。

 

悟飯さんと悟空のお土産を買うことを約束し、電話を切る。そしてブリーフ博士に泊めてもらえないか尋ねたところ、まったく問題がないらしく、一部屋借りれることになった。

 

 ということで予定には無かったが、西の都に泊まることになった。

 

少しの間ですが、よろしくお願いします。

 

 

 




ドラゴンボールのBGMを聴きながら描いてるとすごい捗る気がする。
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