ゲヘナのガンマン   作:トニートニー

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ガンマンとアルバイト

 

 

バカみたいに暑い今日この頃、皆さんどうお過ごしだろうか。

 

私は現在シャーレ一階にあるコンビニ、エンジェル24でバイト中である。

 

 

「ありがとーございましたー」

 

 

冷房の効いた店内で働ける、しかも駅から程よく近い良立地。

アビドスへのアクセスもゲヘナからよりは早い。神か。

 

 

「ソラ先輩、品出し終わりました」

 

「は、は、はい!ありがとうございます林檎さん!」

 

 

同僚のソラ先輩も優しく業務を教えてくれる。

…ちょっと怖がられてる気がするが。

ソラ先輩、私相手だと踏み台に乗ってなお頭1つ2つ小さいし、怖がられると謎の罪悪感が芽生えそうだ…

 

 

「それじゃ、掃除に戻ります」

 

「は、はい。お願いします」

 

 

ま、バイト先の人と絶対仲良くならなきゃ行けない訳でもなし。仕事さえ回れば文句もないだろう。

 

 

暇すぎてやることなくなったわ。

さっきの客が来てから1時間位誰も来てないんだけど。

今昼の12時だぞ…このコンビニ、2人もいらなくね?

 

「あ、あ、あの!その、林檎さん!」

 

「はい、なんですか?」

 

レジで並んでぼーっと立ってるとソラ先輩が話しかけてきた。

沈黙が苦手なタイプ?…バイト先変えた方が先輩の気が楽になりそうなら別のとこ探そうかな…私のせいで気不味くなるのは気が引けるし。

 

「その…なんで先輩って呼ぶのかなって…」

 

「?…先に職場に入ってて、私の指導を担当してくれてますよね?」

 

「それは、そうなんですけど…私の方が年下じゃないですか」

 

あぁ、年齢でか。接しづらいなら変えるのも吝かじゃないが…

 

「どんな事でも先達には敬意を払う様に気をつけてるだけですよ。…先輩が止めてくれと言うなら改めます」

 

「い、いえ!嫌と言うわけじゃ…」

 

 

 

 

その時、入り口の自動ドアが開いた。

 

「いらっしゃいませー」

 

「い、いらっしゃいませ!」

 

2人組のスケバン風の生徒が来店…レジに直で来たな。ホットスナックか?まだ実践してないからちょっと悪いが練習させてもらおう…

 

 

「動くな!撃たれたくなけりゃレジの中の金全部出せ!」

 

銃口をこちらに向けて吠える。

…客じゃなくて強盗かよ。内心で溜息をつくと横目でソラ先輩を見る。怯えている様だ。

 

「早くしろ!そこのデカ女を見せしめにしてやっても良いんだぞ!」

 

あーあー…ソラ先輩泣いちゃいそうだ。…流石に見過ごすのはカッコ悪いわな。私が人質みたいになってるのも気に食わないし。

 

 

「おいそこのバカ2人。バカな事してないでとっとと帰れ」

 

「あぁ!?状況わかってないのかお前!黙って金出しゃ良いんだよ!」

 

「君達にやる金は無い、そう言ったつもりなんだが理解できなかったのか?」

 

 

馬鹿にしたように笑うと私に銃口を向けてた奴が発砲。後ろの壁に着弾した瞬間に早撃ちで相手の銃を破壊する。

…この距離で頭に当てるのはちと怖い。

 

「ぐわッ!?」

 

「ッテメェ!」

 

ソラ先輩に向けてた銃口を私に向けながら発砲。判断が早い。

…こっちは頭で良いな。飛んでくる銃弾から身を躱しつつそのままヘッドショット一撃。意識を飛ばしてやった。

 

「ッ…覚えてやがれッ」

 

銃を破壊された不良が咄嗟に逃走する。逃がすかバカが。

背中から銃弾を叩き込んで終了。

 

暇だとは言ったが強盗に来て欲しいとは思ってなかったわ。

 

 

 

 

「先輩、大丈夫ですか?」

 

「は、は、は、はい!林檎さんは…」

 

「私には当たっていないんで大丈夫です。…壁に穴開いちゃいましたけど、これって弁償しないと不味いですかね?」

 

「い、いえ、大丈夫だと思います!」

 

「なら良かったです…この辺だとヴァルキューレに通報で良いんですかね?」

 

ゲヘナなら風紀委員に回収してもらうがD.U.じゃどうなのかわからない。

 

「多分そうだと思います…す、すみません。こんな事初めてなもので…」

 

強盗が初めて?先輩は運が良いな。この間の暴動時は臨時閉店してたし…

 

「いえ、返り討ちにしちゃった事が、です…」

 

「あー…迷惑かけちゃいましたか?」

 

「とんでもないです!むしろありがとうございます!」

 

「それなら良かったです」

 

さて、ヴァルキューレの連絡先って何処に載ってたかな…

強盗共を適当に縛って店先に転がしつつ通報を入れる。

…コンビニって便利だよな。縛るものに事欠かないし。

 

 

 

「警邏中の人員がすぐに来てくれるそうです」

 

コンビニの中に戻って伝えると壁の穴にテープを張っていた先輩が振り返って安堵の表情を浮かべた。

 

「良かったです…林檎さん」

 

先程までと違って怖がられてる雰囲気が減った気がする…

 

「ありがとうございました!今度ともよろしくお願いします!」

 

控えめな笑顔と共に言われた。

 

「こちらこそよろしくお願いします、先輩!」

 

 

うまくやって行けそうな気がしてきたわ。

バイト先を新たに探す必要はなさそうだな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから3時間、誰も客は来なかった。

そんな辺鄙な場所にあるわけでもないのになんでだ…?

 

結局半分くらいはソラ先輩と雑談してた気がする。

 

…まぁ、仲良くなれるならそれに越したことはないから良いか。

 

 

 

 




アルバイト先を色々考えた結果、エンジェル24に入ってもらいました。まだ暴動から間もなくシャーレの威光が無いので強盗も来ちゃうよ、ということでどうか1つお目溢しをいただけると幸いです。
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