ゲヘナのガンマン   作:トニートニー

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ガンマンとカイザーPMC

 

 

あっという間にアビドス砂漠。

風紀委員会に北側からの援軍を防ぐ事をお願いした先生と共に私はアビドス高校に向かった。

 

風紀委員会と共に戦うことも考えたがどうやらヒナ先輩率いる少数精鋭で当たるとの事だったので、人数の少ない突入部隊に入れてもらう事になった。

 

…ヒナ先輩がいる方だと何もすること無く終わっちゃいそうだし。私の射程範囲に入る前に全部吹き飛びかねない。

 

「こんにちは。アビドス対策委員会の皆」

 

「え、林檎!?なんでここに?」

 

「助っ人。先生に頼まれてね…微力を尽くすよ」

 

「わー☆覆面水着団再結成ですね!」

 

「ん、ありがたい。」

 

「助かります!」

 

…覆面水着団は遠慮したいけど。歓迎されてるのはこちらもありがたい。最悪1人で暴れて囮でもやるつもりだったし。

 

「さて、1人助っ人も増えたことだし」

 

「ん、準備完了」

 

「補給も十分、いつでもいけます!」

 

「アビドスの地図を最新版に更新しておきました。一番安全なルートで案内できます。行きましょう!」

 

 

"良し、それじゃ出発!"

 

 

 

先生の号令でカイザー基地に侵攻を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

「うひゃー…わかっちゃいたが数が多いわ」

 

適当な遮蔽物に身を隠しながら撃つ。…この距離なら一撃か。耐久力は上澄みのヘルメット団連中とそう変わらないくらいだな。

 

「全部相手にしてたら切りが無い!さっさと切り抜けるわよ!」

 

「あら〜また増援みたいですね☆」

 

「ん、問題ない」

 

"正面向かって右方向、新手が来るよ…戦車だ!気をつけて!"

 

天幕の裏から現れた戦車に対してノノミ先輩のミニガンが火を吹いて缶切りみたいな穴を開ける。…ヤバいなあれ。どんな火力してるんだ?

 

何時ぞやはホシノ先輩に目が行ってたからちゃんと見てなかったけど強いなこの人達…

 

普段はノノミ先輩のミニガンで頭を抑えつけてセリカが切り込み、シロコ先輩が前線を広げ、アヤネが前衛と後衛を埋めるようにドローンでカバーする。硬い相手にはノノミ先輩のミニガンで対処、若しくはシロコ先輩のドローン兵器が処理する。…この連携に混ざるのは無理だな。

 

何時も通り適当に強そうな奴から仕留めて行くか。

 

 

『…!前方2kmに新たな敵影を発見しました!皆さん、注意を…』

 

アヤネの通信中に前方から爆発音が聞こえた。

どっかの砲兵隊がまた侵攻してきたか?

 

『!?…あれはトリニティの牽引式榴弾砲、L118です!』

 

「ん、…トリニティがなんでここに?」

 

 

疑問はすぐに晴れた。

 

『あはは…あの、私です』

 

「あっ、ヒフ…」

 

『違います!私はヒフミではなく、ファウストです!』

 

語るに落ちてるよヒフミ先輩…でも、なんでこんな所に?

しかも榴弾砲部隊まで連れてきてると来た。

 

「わあ、ファウストさんお久しぶりです☆ご自分で名乗ってしまっていたのは御愛嬌と言う事で☆」

 

『あ、あう…あの、このL118は、トリニティの牽引式榴弾砲ですが…トリニティ総合学園とは一切関係がありません!砲手をして頂いている方にもそう伝えてますので…』

 

んん、トリニティ総合学園としてではなく、正体不明の人物が個人的に出張った形にしてカイザー側の非難を回避するのか。それでいてアビドス側には誰が来たか判る人選をする、と。成る程トリニティらしい手助けだ。

 

『すみません、これくらいしかお役に立てず…』

 

「ううん、すごく助かった。」

 

「はい☆ありがとうございますファウストちゃん☆」

 

『あはは…皆さん、頑張って下さい』

 

通信が切れた。

 

「ん、火力支援の後に突撃。定石通り。」

 

『はい、敵は混乱しています!今のうちに攻撃を!』

 

アヤネの指示通りさっさと突っ込むか…

 

 

 

戦車が出て来たり、装甲兵が多くなってきたりしたがほぼ鎧袖一触だった。…対策委員会って実は特殊部隊の集まりなんかな?

これならホシノ先輩級のバケモノ相手じゃなければ相手にならないだろ…

 

「うーん…そろそろ残弾が怪しくなってきました☆」

 

さっきから戦車や装甲兵を相手にしてくれていたノノミ先輩が呟く。まぁ、ミニガンって弾バカ食いするしな。…手持ちで使ってる人初めて見たし。

 

「それじゃ、この先の装甲相手は私が引き受けます」

 

近距離なら装甲を抜けるのは先程試して実証済みだしな。

 

「んー…無理はしないでくださいね?」

 

「任せて下さい。戦車までなら狩り慣れてますので」

 

出てきてるのも同じタイプみたいだから同じ様に天板から行けるだろ。

 

 

『目標の座標付近に到達!この辺りにホシノ先輩が閉じ込められているはずです!』

 

おっと捜索開始だな、って此処は…

 

「この痕跡…学校、だよね?」

 

「砂漠の真ん中に学校…もしかして」

 

 

「ああ、ここはかつてのアビドス高等学校本部だ」

 

 

周りの奴よりガタイの良いロボットが現れた。

明らかに偉そうなコイツは…

 

「カイザー理事…!」

 

カイザーの親玉か。

 

「ここまで良く来たものだ、アビドス対策委員会。…1人部外者も居るようだが。」

 

私をチラリと見て、どうでも良いかのように吐き捨てる。

 

『敵の増援多数!恐らく全戦力が集中していると思われます!』

 

ここで仕留めるつもりか…流石に多勢に無勢かな、これは。

 

 

「かつて、ここはアビドスの中心だった。砂漠化が進んで放棄せざるを得なくなったが。この砂の下にかつて栄華を誇った学園の残骸が眠っている。ゲマトリアはここに実験室を建てる事を要求してきた…」

 

 

自分の優位を疑わない奴の余裕が見える。このまま油断して近づいてくれりゃ楽なんだが…厳しいか?周りのガードが硬すぎて直接狙えない。

 

「実験室なんてどうでもいいです!ホシノ先輩はどこですか!」

 

「お前達の副生徒会長ならあの建物に居る」

 

後方を指しながら教えてくれる。…最悪、1人でも送り出せれば何とかなるか?ホシノ先輩が戦える状態ならどうにかひっくり返せそうなんだけど…

 

 

「彼女の元に行きたければ私達を振り切って行けば良い。…お前達に出来るのなら、だが。」

 

『簡単には通してくれそうにありませんね…』

 

 

仕方ないな。

 

「んじゃ、此処は私が残るから…」

 

 

此処で倒れるまで暴れる覚悟を決めてそう言おうとした時、爆発音と共に見知った顔が現れた。

 

 

「やっほ~!」

 

「…なんでこんな事に…」

 

「お、お邪魔します!」

 

 

便利屋68の面々だった。

 

『便利屋の皆さん!?なんでこんなところに…』

 

本当にね…なんで此処に居るんだって時に来るよね便利屋。

 

「や〜っと追いついたよ!あれ?勢揃いで睨み合ってるってことは重要なシーンに割り込んだ感じ?」

 

「…ふん、陰ながら助けようとしてたのにそう上手くいかなかったわね」

 

すげータイミングですよアル先輩。

 

 

「このタイミングで登場ってことは…!」

 

「ん、なるほどね」

 

 

まぁ…そういう風に見えるよな。

 

 

「なになに?凄い期待してる目で見られてる気がするけど」

 

「…社長、何か嫌な予感がする。まずは状況の確認を…」

 

んー…多分アル先輩、こういうシチュエーション大好きだろうし、止まらないだろうなぁ。

 

「…ふふ、勘は鈍ってないようね。私達がここに来た理由なんて決まってるでしょう?」

 

 

「此処は私達に任せて先に行きなさい!!」

 

 

これはカッコいい…今度同じ様な状況になったら私も言いたい。

対策委員会の皆は驚きと感動をないまぜにした表情だ。

 

 

「うわ~…それは惚れちゃうよアルちゃん」

 

「流石です!い、一生付いていきますアル様!」

 

便利屋の皆もノリノリだ。…カヨコ先輩だけ頭が痛そうだが。大丈夫かな?

 

 

「あーもう!別にお礼なんて言わないからねっ!」

 

セリカが急に大声を出した。

 

「でも、全部終わったら、ラーメンでも食べに行くわよ便利屋!」

 

照れ隠しだったか。素直じゃない奴だ。

 

口々に礼を言って先を急ぐなか、アル先輩に声を掛ける。

 

「大丈夫ですか?手伝いがいるなら…」

 

「心配は無用よ。貴方は対策委員会に付いて行って助けてあげなさい」

 

こっちは引き受けてあげる。と不敵に笑いながら言うアル先輩。

…凄いアウトローっぽいですよアル先輩!

 

対策委員会を追って走り出す。

背後から銃声と爆発音が聞こえる。

振り返らずに走って対策委員会に追いついた。

 

 

『ホシノ先輩の位置、確認できました!あのバンカーの地下です!』

 

アヤネが報告してきたと同時にデカい影が目の前に近づいてきた。

…なんだあれ。人型なのにサイズがおかしい。両手が有る場所には3連装ガトリング砲らしきものが付いており、頭の場所には大砲のようなものが付いている。

 

「ずっとお前達対策委員会が目障りだった…」

 

カイザー理事、か?デカくなったんじゃなくて乗り込んだ形だろうか?

 

「これまで、ありとあらゆる手段を講じて来た」

 

見た目によらず俊敏に進んでくる。

 

「それでもお前達は、滅びかけの学校に残って、しつこく粘って!」

 

「お前達のせいでッ私の計画が!ムダになるなど許せるものか!」

 

 

"来るよ!皆、遮蔽物の陰に隠れて!"

 

両手のガトリングが弾丸をばら撒いた。

大口径の弾が遮蔽物にした建物を削っていく。

 

 

「これじゃ、ホシノ先輩のとこに行くのは難しそうだな」

 

「ああもうッ!後少しなのにっ!」

 

「ん、でも理事1人だけなら」

 

「何とか出し抜けるかも、ですね」

 

 

隠れながら話す。幸いなことに理事以外は便利屋が食い止めてくれている様で増援は今の所ない。

 

問題は…

 

「すみません、最初の弾が当たったみたいです…」

 

最大火力であるノノミ先輩のミニガンが不調って事だな。

 

 

 

 

さて、どうするか…先生、何か良い作戦ない?

 

 

"…時間がない。手短に話すよ"

 

 

流石先生、頼りになるわぁ。

 

 

 

 

ホシノ救出と理事…今後はゴリアテと呼称する…の撃破で2班に分ける。

ホシノ救出はノノミ、シロコ、セリカ、アヤネに任せる。…アヤネ、そちらのサポートは任せるよ。何かあったらすぐに言って。

 

ゴリアテの撃破は林檎と私で行う。…こちらの指揮は私が執るけど…大丈夫そうだね。

 

 

 

 

良し、行動開始だ。

 

 




アビドス編の最後の戦闘です。
原作では取り巻きとゴリアテになりますが今作ではゴリアテのみとなります。…独自設定でゴリアテに理事が乗り込んでますがご容赦頂けますと幸いです。
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