D.Uに到着した私達は車を降りて徒歩で連邦生徒会本部へ向かっている。そこら中で銃声が鳴り響き、時折爆発音がアクセントを加えてくる…治安が終わってる。ブラックマーケット以下じゃないか?
「これは徒歩で正解だな。所々路面が抉れてる…戦車でも持ち込んでるのか?」
「履帯の跡に見えますね…」
ヘルメット団が戦車なんて金の掛かる代物を持っているとは考え難い。
治安維持部隊が持っているなら分かるがそれにしては暴動が収まっている気配がない。
…戦車を仕留められる奴が居るのか?
「楽しいピクニックになりそうだ」
「軽口を叩けるなら頼もしい限りです…先を急ぎましょう」
銃声のしない方へ迂回しつつ進んでいると後4ブロック程で連邦生徒会本部だというところでバリケードを張って防衛戦をしているヴァルキューレと戦うヘルメット団の姿が目に入った。
「やってるな。順番待ちみたいだがどうする?」
今はヘルメット共の後ろに位置している。遠回りになるが更に迂回すれば巻き込まれないで済みそうだが…
「助けます。援護するので前衛をお願いします」
まぁそう言うだろうと思ってた。
幸い後ろ側の遮蔽は少ないし、人数も…8人程度なら問題ない。
「おーい、そこのヘルメット共!痛い目見たくなかったら投降しろ!!」
盛大に撃ちまくってる連中の真後ろまで進んで声を張り上げる。
驚いた数人がこちらに向けて咄嗟に発砲するが当たらない。
撃って来たやつを早撃ちで仕留める…3人か。
「おい、回り込まれてるぞ!?」
「いつの間に!?撃て撃て撃てッ!」
全員がヴァルキューレ側に背を向けて私を狙って来るがもう遅い。
初弾を見てから回避しつつ残った3発で3人を仕留める。
その間にチナツが2人を仕留めて終了だ。味方がいると楽で良いわ…
「援護、ありがとうな」
「…必要だったか疑問ですがどういたしまして」
チナツがいたからリロード無しで8人瞬殺出来たのであって、私1人だったら残り2人を仕留めるのに後2アクションはいる。
そんな事を話しているといきなり銃声が止んだことに驚いたのかヴァルキューレの連中も撃つのを止めた。
目の前でいきなり壊滅したヘルメット団に動揺しながら此方の様子を注意深く観察しているようだ。
「説明は任せる」
「…私達はゲヘナ学園風紀委員です。風紀委員を代表して…」
此処へ来た経緯と目的を話しているのを尻目に、弾丸を補給しながら周囲を警戒する。
…おかわりは無さそうだな。
「…連邦生徒会本部へ向かっています」
「…事情は解りました。手助け、感謝いたします。」
ヴァルキューレの指揮官らしき人物から敬礼と共に感謝されたが…悔しさが滲んでいるのがわかる。当たり前だ、治安維持を目的として活動している自分達がいながら治安の悪化を言及しにに来た私達に助けられた様なものなのだから。
あんな装備で此処まで粘れるのは凄い事だと思うが。
見た所あからさまな旧式装備、火力も低い拳銃と小銃しかない。
ヘルメット共の装備と比べると火力は数段劣るだろう。
…最初に見たあの履帯の持ち主、ヴァルキューレじゃないな。
他自治区から私達の様に乗り込んできた連中がいるのたろうか?
仮に暴動側だとしたら仮想敵の上限は戦車で…いや、最悪はヒナ先輩レベルが出てくると想定して動いた方が良いか。
「ようやく着きましたね」
歩きながら思考が明後日の方向に飛び始めた時にチナツから声が掛かる。
もう目と鼻の先に連邦生徒会本部があった。
「結局いつも通りのヘルメットだけだったな」
装備は良いが腕が変わらないから楽なものだ。何処かの誰かが言っていたが"当たらなければどうということはない"のだから。
「油断は禁物ですよ?帰りもあるんですから」
解ってるよ…家に着くまでが遠足です、だろ?
戦車らしき痕跡もある…戦車が相手なら何とかなるが戦車をどうにか出来る奴が相手だと上澄みは最高でヒナ先輩レベルだな。
少し戯けて返すとまた溜息をつかれた。まぁなんだ、最悪の状況になってもなんとか隙を作るから頑張って逃げてくれよ。
先を進むチナツにそう声を掛けると先程よりも大きな溜息をつかれた。解せぬ。
それにしても流石に腹減ったな…結局朝から何も食べてない。こんな状況じゃなければ行きつけの蕎麦屋にでも食べに行けるのに…やっぱりヘルメット共は適度に間引かないとダメだな。
あー…ついたら茶菓子の1つでも出してくれないかなー…
中々進まない…でもようやくプロローグが見えて来ました!行き当たりばったりで書いて来ましたがここからは原作突入です。独自設定が増えて行くと思いますが
どうぞよろしくお願いします!