RESIDENT EVIL Child of the devil   作:サクラモッチー

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久々にバイオ熱が高まったので書いたやつ
読みたい人だけ寄っといで

ちなみにヒロイン兼主人公の妹は女王ヒルです。


とあるB.O.W.の手記1

1998年5月10日

我が父が日記を付けていたという話を妹経由で聞いたので、私もそれを真似て書いてみることにした。

 

吾輩はB.O.W.である。

名はチェルノボグ、これは我が父....ジェームス・マーカスが直々に名付けてくれた名だ。

意味合いとしては、スラヴ神話における破壊を司る黒き神らしい。

 

さて、5月10日は常日頃から家庭のために身を尽くしている母親に感謝を伝える日とされているが、この日付は真の意味で私の生まれた日、つまりは誕生日と言っても過言ではないだろう。

 

今から10年前......私はアンブレラの創設者の一人である研究者、ジェームス・マーカスがヒル達を使った始祖ウイルスの研究の傍らで行なっていた実験によって、ヒル達と同様にアメーバに始祖ウイルスを投与する実験によって生まれた。

 

その当時、あまり知能が無かったヒル達とは裏腹に実験の影響なのか知能を持つようになった私に対し、そのことに気がついた我が父はヒル達の世話と実験の合間を縫って私に様々な知恵を与えた結果、私は父と同様の知能を手入れることに成功した。

ただ、その当時はまだ会話等の意思疎通が難しいのが歯痒かったのだがな。

 

そんな我々に対し、人嫌いであった我が父は実の子供のように平等に愛しており、我々のためならば自らの部下であった研究員や社員達を差し出す程だった。

だからなのかは分からないが、私とヒル達の間には人間で言うところの兄妹関係のようなものが構成されていき、いつしか私はヒル達を妹として認識するようになっていた。

 

ヒル達....いや、我が妹は始祖ウイルスをTウイルスへと変異させた特殊な存在で、我が父はそのヒル経由で発見したTウイルスを用いてB.O.W.と呼ばれる生物兵器を開発し続けた。

.......ただ、その研究は前途多難だったようだが。

 

その最中、我が父はヒル達と同じように始祖ウイルスによって変異した私に着目し始めたようで、B.O.W.の開発や妹を使った実験と並行する形で私を使った実験を行おうとしていた。

我が父としては、スペンサーによって孤立しつつあった自身の立場を挽回しようとしていたのかもしれないが........その実験が行われる前に我が父は自らの教え子であるアルバート・ウェスカーとウィリアム・バーキンによって殺された。

 

運が良いことに、我が父によって私というB.O.W.に関する実験記録が秘匿されていたからか、アンブレラの連中は私を殺すことも回収することもなかった。

ただ一つだけ、気がかりだったのは我が父から平等に愛を受けていた妹のことだった。

ヒルは雄でもあり雌でもある存在故に、彼女という言い方をしてはアレな気もするが....とにかく、あの事件によって我が妹の安否は分からなくなってしまっていたため、私は父を殺しただけではなく妹を散らせたアンブレラへの怒りを強めていっていた。

おのれアンブレラめ、許さんぞ!!

 

という恨み辛みはさておいて、我が父が殺されてから数日後のとある場所にて、私は我が父の肉体を喰らい、我が父を殺したアンブレラへの復讐のためにその肉体から知識等を獲得しようとする形で生存している妹を発見した。

妹によれば、奴らに殺された我が父の死体は水底に沈められていたらしいのだが....彼女もまたアンブレラに対する怒りや復讐心を抱いていたようで、その死体に侵入して我が父のDNAを取り込んでから復讐を行うとしているのだと妹は語った。

 

その瞬間、我々は決意した。

どんなに時間が掛かろうが必ずあの傍若無人なアンブレラの連中を排除し、父の仇を討つことを。

 

そしてそれから10年後の今日、妹は完全に我が父の全てを継承した。

その影響なのかは分からないが....彼女は私と同等の知能を獲得しただけではなく、人間への擬態能力までも獲得していた。

 

もちろん、その10年間の間に私が何もやっていなかったと言うわけではない。

自らの正体を隠すために我が父の若き日の姿を真似て人の姿に擬態することを試みたり、我が父の残した資料等を眺めながら今後のためにウイルス学や様々な学問について学んでたり、ついでに我が父の遺した幹部養成所に忍び込んだ愚か者を喰らう形で排除するといったことを繰り返しているうちに、10年が経過していたというワケだ。

 

ちなみに、生き残った我が妹のもう一匹の片割れの方は我が父の真似をしていてウザいという理由で我が妹に喰い殺されたらしい。

うん、まぁ、そうなるわな。

 

そして、とりあえず拠点として約10年もの間にくたびれてしまった幹部養成所を再稼働しようとしていた時....どういうわけかアンブレラの部隊と思われる連中がやって来た。

我が妹は彼らを少し早めのランチにしようと提案したが、それを実行する前にその部隊は施設内に居たラーカーやブレイグクローラーの攻撃を喰らったため、ほぼほぼ壊滅に近い状態と化していた。

全く、アンブレラが送った部隊が我が父の遺した遺産にやられるとは....皮肉にも程があるな。

 

と言うわけで、その部隊の生き残りを拿捕した我々は彼ら経由で施設の再利用のためにやって来たことが判明し、更にはその幹部養成所にアンブレラ社員共が向かっていることが分かった。

当然ながらそのことに怒りに火が付いた私と妹は、黄道列車を使ってこちらに向かっているアンブレラの社員達に対し、ちょっとした()()()()をすることにした。

嫌がらせと言っても、我が妹が操るヒルによってアンブレラの社員共を壊滅させただけだがな。

 

とにかく、我々がここまで派手に動いたとなれば....奴らが勘付くのも時間の問題だ。

というわけで、私と妹はアンブレラに関する今後のことを色々と話し合った結果、彼らの重要な拠点であるアークレイ研究所を明後日にでも抑えることを決めたわけなのである。

だが、その前に幹部養成所の再稼働を済ませないとな。

 

待っていろアンブレラ、我が父を殺したことを死ぬ程後悔させてやろうではないか!!

 

P.S.

幹部養成所に侵入した愚か者共の生き残りは私のランチにした。

奴らは施設内にショットガンやらグレネードランチャーやらカスタムハンドガンのパーツやらを置いていたが、そんな物を置いたら後々面倒なことになりかねないので回収しておいたことをここに記しておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1998年5月12日

今日の天候は暑い雲が空を覆い、眩しい日差し一つすらなかったからか、日光が苦手な我が妹にとっては良い天気とも言えるだろう。

まさに、今日は襲撃日和と言っても過言ではない日だった。

 

そんな前置きは置いておくとして....アークレイ研究所の襲撃した結果をここに記すことにしよう。

私個人の感想としては、正直言って興醒めと言った方が良いのかもしれない。

我々のようなB.O.W.を研究している最先端の研究所であるアークレイ研究所は、私と妹に加えて施設内に居たエリミネーター数匹によって呆気なく陥落した。

この結果には思わず、私と我が妹は奴らの馬鹿さ加減を再認識することになった。

 

Tウイルス研究に特化したあのアークレイ研究所だぞ?少しぐらいは強固なバイオハザード対策を見せて欲しかったものだが....こればっかりは残念だ。

まぁ....それはそれ、これはこれ、だからな。

一応言っておくが、念のために数人は殺さずにとっておいた。

理由としては、今後の実験のため...とでも書いておこう。

 

そして、アークレイ研究所を襲撃後に我々はとある興味深い記録を発見した。

それは、我が父が殺された1988年に始動したタイラント計画によってタイラントという兵器が誕生したことと、Gウイルスなるウイルスが発見されたという情報で、私と妹が驚いたのはそこではなく.....あのウィリアム・バーキンがタイラント計画を主導し、Gウイルスを発見してという事実だった。

あの男め、我が父を殺した恩恵としてだいぶ出世したようだが.....我々を殺さなかったのが運の尽きだ。

 

しかしながら、その情報には気になる箇所があった。

そのGウイルスなるウイルスはリサ・トレヴァーと呼ばれる被験体の体内から発見されたらしく、何でも彼女はアークレイ研究所を建てた建築家の娘らしい。

恐らく、口封じのために家族諸共この研究所に閉じ込められたのだろうな。

そう思いながら資料を読んでいた時、おもむろに我が妹が目を輝かせながらこう言った。

彼女を妹にしたい.....と。

 

その言葉を聞いた際、私は耳を疑った。

確かに私は世間一般的に言うところのシスコンのようなモノだが....現段階ではリサ・トレヴァーか生きているとは限らない。

だからこそ、最初は妹のその願いを諦めさせようとしたのだが.......我が妹のあの顔を見てしまっては、兄としてその願いを叶えるのが道理だ。

とりあえず、今後はこのアークレイ研究所で何が行われていたのかを詳しく調べつつ、種族違いの我が妹の兄としてリサ・トレヴァーを探さないとな。

 

P.S.

研究所内の地下でT-002型なるタイラントを発見した。

資料によれば初期型の一種らしいが.....中々に醜いモノだな。

こんなモノを生み出すとは....ウィリアム・バーキンらしいと言えばらしいがな。

ただ、我が妹がこの子を飼いたいと言っているのは多分気のせいだろう。




【本日のB.O.W.】
チェルノボグ
本作の主人公。
ジェームス・マーカスがアメーバに始祖ウイルスを投与したことにより、爆誕したB.O.W.。
厳密に言えば女王ヒルの弟だが、当の女王ヒルからは兄扱いされているので兄として振る舞っている。
アメーバなので性別はないものの、性自認として男性らしい。
人間から生まれたエヴリンとは違い、こちらは自我を持ったアメーバなので彼女とは似て非なる存在。
B.O.W.として生まれたばかりの時から知能を有しており、だからなのか女王ヒルと同じくジェームスから愛されていた。
故に、彼が教え子二人組に殺された時は激怒し、妹と共に復讐を誓う。
10年もの間に知識や人間に擬態する技術に加え、戦闘力も鍛えていたためか、めちゃくちゃ強い。
かなりのシスコン。
人間に擬態した時の見た目はFGOのアルジュナ似。

女王ヒル
バイオハザード0での個体とは別個体ではあるものの、チェルノボグを兄として慕っているB.O.W.。
厳密に言えば、チェルノボグは弟のようなものなのだが.....本人的には兄なような存在なので、妹として振る舞っている。
10年前にジェームスが殺された後、自身の片割れと共に彼の死体に潜伏した末にジェームス・マーカスの全てを受け継いだのだが、その片割れが父の真似をしたために喰い殺したとか。
かなりのブラコン。
人間に擬態した時の見た目はクロスアンジュのアンジュ似。
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