RESIDENT EVIL Child of the devil 作:サクラモッチー
今回はバイオハザード無印における最大の被害者の登場するかも?
1998年5月20日
つい数日前(5月18日)、我々はアークレイ研究所に近い小屋にて、アンブレラに革新的な生物兵器をもたらした存在を....リサ・トレヴァーを発見した。
彼女を発見した時は、本当に人間なのかと問い詰めたくなる見た目をしていたが、恐らくはアークレイ研究所内で発見したオリジナルのプロトタイプ・ネメシスを埋め込まれた影響なのは間違いないだろう。
このプロトタイプ・ネメシスと呼ばれるモノは、一言で言えば、寄生生命体・NE-α型の試作型と言っても過言ではない代物で、何でもネメシス計画と呼ばれるプロジェクトに使用されているらしい。
研究者である我が父から生み出された存在としては、プロトタイプ・ネメシスは非常に興味深いものだったため、私は研究の一環として、彼女に埋め込まれていたプロトタイプ・ネメシスの死骸を色々と調べた後、いくつかのプロトタイプ・ネメシスを量産し、それらを用いて実験を行ったのだが.....これはまた別の日に書くとしよう。
それはともかく、その実験にてプロトタイプ・ネメシスは私のランチという名目で廃棄処分される予定だったのだが、ふと興味本位でリサ・トレヴァーにプロトタイプ・ネメシスを詰め込むことにしたのだが....その結果、彼女は人としての理性と知性を取り戻しつつあった。
彼女自身、B.O.W.化してもなおほんの少しだけの知能を残していたのはプロトタイプ・ネメシスの影響していることは確実だろう。
ならば、そのプロトタイプ・ネメシスを大量に投入することによってどうなるのか?
私としては、ただ我が妹と彼女がオウム返しでも良いから話せれば良いのに....と思って興味本位でやったことなのだが、まさかこうなるとは(汗)
当のリサ・トレヴァーは依存先を母親から我が妹に変えたのか.....彼女のことを『お姉ちゃん』と呼ぶようになった。
.....我が妹がどうなったのかって?そりゃもうメロメロになっていた。
元々、研究や性質云々よりも彼女のことが気になっていた我が妹は、そんな彼女の様子を見て母性本能が、いや、この場合は姉妹本能というべきだろうか?
とにかく、リサ・トレヴァーと合流していくうちに我が妹の中で何かが刺激されてしまったのか、出会って僅か数時間後には姉として彼女をお風呂に入れていた。
そして、私は妹が見守る中で彼女に色々と微調整を行い.....背中のプロトタイプ・ネメシスは除去することは出来なかったが、ある程度人間に近い見た目をすることに出来た。
そのおかげなのか、リサ・トレヴァーは私のことを『お兄ちゃん』と呼ぶようになった。
.....うむ、悪くはない気分だな。
それと同時に彼女の体を調べた結果、何と彼女は20年も前から歳を取っていないことが発覚し、私は思わず天井を仰ぐ形で驚いた。
彼女の秘密を知った瞬間、我が妹は不老不死だと思わず叫んでいたが....あの男の下らない理想のために生み出した失敗作がその理想を叶えていたとなると、これはかなりの皮肉だな。
ちなみにこれは余談だが、アンブレラの連中は彼女のことを事実上の廃棄処分したと思い込んでいるような資料を発見したため、我が妹が生き残らせておいた研究者のうちの一人を八つ当たりで殺した時は流石に注意した。
いくら腹が立つとは言え、我々に取っての貴重な被験体を殺すのは惜しいことだからな。
何はともあれ、我々の手元に妹が加わったことは喜ばしいことだがな。
P.S.
ちなみに何故5月18日にこのことを書かなかったのかというと、彼女を発見した時間が夜中の0時を回っていたのに加えて、その日は雑草退治という名のプラント42の駆除を行っていたことをここに明記しておく。
☆☆☆
1998年6月2日
我が妹にとって、日光は大敵である。
そのため、曇りや雨などの天候は妹にとっては良い天気と言っても過言ではない。
我が妹は今日も今日とてリサと共に遊んでおり、リサはリサで我が妹のことが大好きなのか、彼女の体の一部のヒルをぬいぐるみのように抱いていた。
もちろん、リサは私のことも好きらしいが。
という話はさておき、そろそろ話の本題を書くとしよう。
リサから採取したプロトタイプ・ネメシスの死骸を利用し、無事にプロトタイプ・ネメシスを量産した私は、リサを発見して約数週間もの時間をかけ実験を行っていた。
実験の内容は極めてシンプルで.....キメラと呼ばれる生物兵器の失敗作にプロトタイプ・ネメシスを埋め込むという実験なのだが、通常のキメラはハエと人間の遺伝子を用いて生まれるのだが、今回はプロトタイプの相性も考えて、一か八かでハエ以外の虫の遺伝子を用いることにした。
なお、Gの名がついた昆虫のキメラについては色んな意味で危ないのでここに記載しないことにする。
まず、最初にハエと人間の遺伝子を用いて作られたB.O.W.ことキメラにプロトタイプ・ネメシスを埋め込んだところ、私が用意したキメラの大半は死滅するという散々な結果に終わった。
だが、そのうちの数体はプロトタイプ・ネメシスに適合したのか、知能と戦闘力等の能力の向上が見られ、戦闘面ではアンブレラの製造した生物兵器の一体であるハンターを軽く越えるだろう。
けれども、コスト面を鑑みると量産するのが難しいのが難点だな。
要は失敗作と言ったところだな。
とりあえずは通常のキメラとの判別も兼ねてν–キメラと呼ぶことにした。
次に行ったのがムカデと人間の遺伝子を用いて生み出したB.O.W.で、見た目はセンチュリオンが人型の姿を得たようなものだと思えば良い。
ν–キメラと同様にこのキメラにもプロトタイプ・ネメシスを埋め込んだところ....プロトタイプ・ネメシスに適合する個体は見つかったものの、それでもν–キメラよりも数が少ないため、これもまた失敗とも言える結果となった。
まぁ、耐久力という面では優れているが。
一応、このB.O.W.にはドイツ語で鎧という意味を持つパンツァーという名を与えた。
三度目の実験では、カマキリと人間の遺伝子を用いで生み出したB.O.W.で、見た目はキメラのカマキリ版と言ったところだな。
こちらもプロトタイプ・ネメシスを埋め込んでみたところ、キメラの数倍のもの個体が適合し、他のキメラと違ってトリッキーな動きをするようになった。
こちらはコスト面の問題等は解決しそうなので、量産体制に入る予定だ。
このB.O.W.には、ギリシャ神話においてクロノスが使用したとされる鎌の名を、アダマスという名を付けた。
合計四度目となる実験では、サソリと人間の遺伝子を用いて生み出したB.O.W.を使ったが、これも中々に興味深い結果となった。
プロトタイプ・ネメシスに適合した数で言えば、アダマスと同等だが......その知能はハンターやタイラントを軽々と越えることは間違いがない。
つまりは、命令の準じるという生物兵器の面においては最優のB.O.W.とも言えるだろう。
このB.O.W.も近いうちに、いや、早急に量産体制を整えた方が良いかもしれない。
ちなみにサソリは毒を持つ虫なので、サソリをベースにしたこのB.O.W.には毒繋がりでマンティコアという名を付けることにした。
いずれにしても、有意義な実験だったことには変わりないな。
P.S.
当初はν–キメラを廃棄処分にしようとしたが何故かリサと仲が良く、我が妹から『ν–キメラを処分したら絶交』と言われたので、ひとまずν–キメラの処分は取りやめることにした。
愛すべき我が妹から嫌われてしまっては、兄としての面子というモノが無くなってしまうからな。
☆☆☆
1998年6月5日
....私は夢を見ているのだろうか?
何故、ν–キメラがフリフリのエプロンを付けて料理をしているのだ?
何故、ν–キメラがプロの造園技師のように庭の木々の葉をファンシーな動物の姿へと切りそろえているのだ?
そう疑問に思った私は我が妹にそのことを聞いたところ、彼女によればν–キメラ達はリサの喜ぶ顔が見たいから勝手に勉強して勝手にやっているとのこと。
......前言撤回。
ν–キメラは失敗作ではない。
ν–キメラは、プロトタイプ・ネメシスに適合するのに時間が掛かっただけのようだ。
我が妹曰く、リサとν–キメラは似た者同士だから気が合うのではないか?と言っていたが.....そういえば、リサ・トレヴァーも失敗作扱いをされていたことを思い出した私は、ほんの少しだけ胸が締め付けられる感覚に陥った。
これが俗に言う良心の呵責というものなのだろうか?
だとすれば、私の中でリサに対する愛情が芽生えていると言うことなのか?
我が父が我々を兄妹を愛したように、我々もまたリサを愛している.....か。
人間社会に溶け込む練習だと考えれば、何とかなるかもしれないな。
P.S.
リサが私のためにパンケーキを焼いてくれた。
.....ほんの少し、暖かな味がしたのは気のせいだろうか?
【本日のB.O.W.】
ν–キメラ
キメラにプロトタイプ・ネメシスを埋め込んだことにより、通常のキメラよりも数倍の知能と力を得たB.O.W.。
通常のそのパワーはハンター以上だが、タイラント以上の戦力にはならない上にコストが掛かるため、失敗作の烙印が押されたのだが......実際のところはプロトタイプ・ネメシスに適合するのに時間が掛かっただけで、適当すれば炊事洗濯等の家事をこなせたり、ある程度の言語が話せるようになることが判明したため、リサの大切な友達として廃棄処分を免れた模様。
現在は洋館のハウスシッターとして働いている。
パンツァー
ドイツ語で鎧を意味する言葉が名付けられたキメラ。
見た目は人型のムカデのような姿らしい。
通常のキメラとは違い、ムカデと人間の遺伝子を用いて生み出されたB.O.W.だが、ν–キメラと同様にコストが掛かるために失敗作の烙印を押された。
プロトタイプ・ネメシスの影響で知能はある程度はあるものの、チェルノボグの命令に従順というわけではなく、むしろ凶暴性が増しているので万が一の時の切り札として管理されている。
なお、通常のカメラよりも体が頑丈なのだとか。
リサと合わせた傷付ける可能性が高いため、現在は隔離中。
アダマス
ギリシャ神話において、クロノスが使用した鎌の名が名付けられたキメラ。
見た目は人型のカマキリの姿らしい。
通常のキメラとは違い、カマキリと人間の遺伝子を用いて生み出されたB.O.W.で、プロトタイプ・ネメシスの影響でパンツァーと違って命令に限りなく従順かつトリッキーな動きで相手を翻弄するため、チェルノボグからは成功素体として扱われており、量産体制を整えつつあるのだとか。
腕の鎌部分は人の体を切り裂くには十分過ぎる程の切れ味がある模様。
現在は女王ヒルによって訓練中で、リサにも懐いているとか。
マンティコア
サソリの怪物の名が付けられたキメラにして、チェルノボグが作成したキメラシリーズの最高傑作。
見た目は人型のサソリの姿をしているらしい。
通常のキメラとは違い、チェルノボグの命令に充実かつ着実に実行するため、成功素体としてアダマスと同じく量産体制を整えているとか。
サソリと同様に毒を持っており、毒を投与された場合はブルーハーブを投与しない限りは僅か30分以内で亡くなってしまう模様。
現在は女王ヒルによって訓練中で、リサにも懐いているとか。