RESIDENT EVIL Child of the devil 作:サクラモッチー
アンブレラの廃棄処分って、大体生き残る確率が高いのはなぁぜなぁぜ?
ブラック企業だからかな?
アークレイ山地、幹部養成所。
この施設は元々アンブレラの幹部養成所だったのだが....それは遠い昔の話で、今となってはただと廃墟と化していた。
....少なくとも、アンブレラ側はそう思い込んでいた。
けれども、その実情は違ったようで
「「「「キシャアアアアアッ‼︎」」」」
その幹部養成所へと足を踏み入れたウィリアム・バーキンとアルバート・ウェスカー、並びにU.S.S.の隊員達は今現在、とある存在によって生み出された末に改良を施されたB.O.W.、キメラシリーズの一体ことアダマスに襲われていた。
通常のキメラとは違い、アダマスは人の遺伝子とカマキリの遺伝子がベースに作られてキメラであるためか、腕には鋭利であらゆるものを切り刻む大きな鎌が付いており、防護服を着ていたU.S.S.の隊員をあっという間に切り殺しては次の獲物に狙いを定める.....という風に暴れていたため、ウェスカーはU.S.S.の隊員達と共に数匹のアダマスに向けて銃弾を放つ形で対抗していた。
しかし、そもそもアダマスは一応は成功素体として扱われているB.O.W.であるため、そんな単調な攻撃が通用するはずもなく、次第にアダマス達の数で押され始めていたためか、彼らは一時退却することを決めるのだった。
「おいバーキン!!何故ここに新型のキメラか居るのだ!?」
「それはこちらが知りたい限りだ!!」
ウェスカーとバーキンはそう口々に言いながら、U.S.S.の隊員と共にとある部屋に逃げ込んだのだが.....その部屋には、つい10年前には無かったはずの山積みのブラウン管テレビが置かれており、彼らが部屋に入った瞬間にテレビが付いたかと思えば、そこには二人の男女が映っていたのだが.....その二人、一人は褐色肌黒髪の成人男性、もう一人は金髪の成人女性で、褐色肌黒髪の男はウェスカーやバーキンを見つめると一言
〈やぁ、初めまして。それともあえて久しぶり.....とでも言わせてもらおうか。我が父、ジェームス・マーカスを裏切った末に死に至らしめた愚かなる者達よ〉
そう淡々と言っていたので、ウェスカーとバーキンは思わず眉を顰めていた。
様々な邪魔者を排除する形で今の地位に就いた二人にとって、ブラウン管越しに邂逅した彼が発した言葉は、彼らが師であるジェームス・マーカスの子であることを意味していたのだが,二人はジェームス、マーカスに息子どころか娘が居ないことを知っていたため,その言葉に違和感を抱いていた。
「....お前達は自分自身のことをジェームス・マーカスの血筋だと主張したいのか?」
〈あぁ、と言っても我々は遺伝子的にも生物的にも実の親子ではないがな〉
父親であったジェームス・マーカスとの思い出に浸っていたのか、フッと笑いながら画面に映る男がそう言うと、彼と入れ替わる形でその妹である女はウェスカーとバーキンに対し、こう言葉を続けた。
〈それでもパパは私達のことを自分の子として愛していたわだからこそ....私達はお前達に、アンブレラに報復すると決めたの〉
「ということは....新型B.O.W.を使用して調査隊を襲撃させたのは貴様らの仕業なのか!?」
女の言葉に対し、ブラウン管越しにそう叫ぶバーキン。
そんなバーキンを見て女は愚かだと言わんばかりに鼻で笑うと、彼に向けてある事実を告げた。
〈新型B.O.W.?あなたは何を勘違いしているの?あのB.O.W.は、パンツァーはただの失敗作なのよ?〉
「....は?」
女の口からその事実を、パンツァーと呼ばれたキメラが失敗作だと知った瞬間、バーキンはあの悪魔とも言えるキメラの正体が失敗作のB.O.W.であることに衝撃を受けていて、ウェスカーに至ってはアークレイ研究所がこれまで音信不通だった理由を察したのか、ギリっと歯を噛んでいた。
....それはまるで、失敗作によって虐殺されたアンブレラの特殊部隊がゴミだと言わんばかりの様子だったので、生き残っていたU.S.S.の隊員達はいつ敵が襲いかかってきてもいいように銃を構えていた。
〈人の家にわざわざズカズカと上がり込んできたのだ。それなりの覚悟はあるのだろうな?〉
男はそう言った瞬間、天井から一人のU.S.S.隊員のヘルメット上に何かがポタリと落下してきたため、その隊員は何かを指で触ったのだが....その何かがアメーバ状の黒い何かだったために思わず顔を歪めた。
しかし、その僅か数秒後......部屋の天井に張り巡らされていたダクト内部から大量の黒いアメーバとヒルが落下したため、U.S.S.隊員達はパニック状態と化していた。
「狼狽えるな!!貴様らはそれでもアンブレラのために任務を遂行する軍人か!!」
「ウェスカー、今の状態では彼らに君の言葉は通じない。それに見ろ.....天井から落ちてきたのはただのアメーバとヒルじゃない。B.O.W.だ!!」
ウェスカーに対し、バーキンがそう叫んだ瞬間.....アメーバはアメーバで、ヒルはヒルでお互いの肉体を融合させては肉体を成長させていき、その場に現れたアメーバとヒルことジェームス・マーカス製のB.O.W.、チェルノボグと女王ヒルは第1形態へとその姿を変化させるのだった。
〈さぁ、これからは楽しいゲームの時間だ〉
〈せいぜい死なないように抗いなさい。スペンサーの太鼓持ちさん☆〉
二人はそんな言葉を吐き捨てた後....第1形態のチェルノボグと女王ヒルは生き残っていたU.S.S.の隊員達に襲いかかり、次々と殺していった。
その姿を見たウェスカーは自前の銃ことサムライエッジを使用し、チェルノボグと女王ヒルに対抗していたのだが.....何せ、二体は始祖ウイルスによって高度な知能と戦闘力を得た存在のため、そういったB.O.W.の対処には慣れていないU.S.S.の隊員達は、瞬殺される形で次々と殺されていっていた。
「うぎゃああああああ!?」
「助けてくれぇぇぇぇぇ!?」
その光景を見ていたウェスカーが軟弱者だと呟いていたまさにその時、突然女王ヒルの背中から触手が出たかと思えば、女王ヒルはその触手から針のような弾丸をウェスカーとバーキン目掛けて放った。
「ウェスカー!!」
しかし、バーキンの機転によってウェスカーはその弾丸を受けずに済んだものの
「っ....!!」
逆にバーキンはその弾丸が腕刺さってしまったことにより、苦痛の声を上げていた。
「「アンブレラァ.......」」
このままでは勝てない。
そう思ったウェスカーは重症のバーキンを背負うと、チェルノボグと女王ヒルの攻撃から生き残った生存者たちを集めると、二手に分かれてその場から逃走したのだった。
「......行ったか」
自分達に対し、恐れ慄きながら逃げていくアンブレラの兵隊達を見つめながら、歪んだ笑みを浮かべつつそう呟くチェルノボグ。
それはまるで獲物を罠へと誘うかのような顔だったので、女王ヒルもまた歪んだ笑みを浮かべていた。
「お兄ちゃん、リッパーとマンティコアの配置は?」
「既に配置済みだ」
そんな会話をした後、チェルノボグと女王ヒルは自らの肉体を元の姿へと分解させると、その部屋を後にした。
なお、彼ら彼女らは知らなかったのだが......女王ヒルが放った針のような弾丸には始祖ウイルスがこれでもかと含まれていたため、普通はものの数秒で死ぬんでしまう代物であった。
けれども、そのウイルスはウィリアム・バーキンの中で少しずつ適応していき、彼の中で変化しつつあったことをこの時の二体のB.O.W.は知る由もなかった。
【本日のB.O.W.】
チェルノボグ(第1形態)
何の変哲のないアメーバの姿から一変し、スライム状の肉体に無数の人間の顔を浮かばせている姿と化したオリ主。
主に触手を操って攻撃を行っているためか、主に遠距離攻撃が得意。
スライム状の肉体なので弾丸や火炎瓶などの火力系の武器は効かないが、寒さには弱いらしく....?
ちなみに、自らの肉体に浮かんでいる人間達のの顔は彼によって殺された末に喰われた犠牲者達の顔なのだとか。
女王ヒル(第1形態)
バイオハザード0時と同じく、ヒル同士が融合して人型の姿と化したヒロイン兼妹。
原作との相違点としては、見た目第1形態時のアレクシアのように人間の女性に近い見た目をしているいるだけではなく、背中から生やした触手から鋭利な針型の弾丸を放つこと。
この弾丸には始祖ウイルスがこれでもかと濃縮されているため、専用の解毒剤が無ければものの数秒で死に至ってしまうのだが.....?