じゃあ俺の代わりに人生やってくれ   作:水溜まり

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⬛︎⬛︎。貴方の名前

 

 

 

 

一言で言えばそいつは‪”‬残念なイケメン‪”‬だった。眉毛が太くて目はぱっちりつり目、髪も個性的でファッションなのかよく分からない首元に付けた勾玉はキャラクターを表すには十分だと思う。容姿端麗でイケメンなのに趣味や性格が残念すぎる……趣味は博打とかどこの不良少年だよ……。自分が生きるために人を利用したり土下座したり本当に最低な奴だと思う。

ネットでたまにそいつに同情したり人間だから仕方ないって言ってる奴を見るけど僕はそれを見る度反吐が出そうになる。だって本当に最低でクズで、みんなが戦っているのに一人だけ鬼になってそれで育ててもらった先生が切腹したのにあいつが悪いだとか言って悲しみもしなかったんだ。そんなやつ好きになれると思うか? 僕は絶対に無理だな。例え僕自身がそいつの立場に成り代わってそいつの人生を歩んでも同情なんて出来ないだろう。

僕は普通の学生で普通の人生で、そいつみたいに泥水啜ったりしないしお金盗まないしだから一生同情出来ないし、一生同情したくない。なんとなくだけど僕は鬼滅の刃に出てくる獪岳が本当に大嫌いなのかもしれない。ここまで言うってことはきっとそうだろう。

明日は休みだし今日は徹夜でもして鬼滅の刃を見返そうかな……映画を見てもう一回読みたくなったんだよな。今日は寝ない……漫画全部読み終わるまで……寝ない……ねむ、く……ない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんなに言うなら代わってやるよ。俺の人生せいぜいゲーム感覚で楽しむといい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開けるとそこには視界いっぱいの綺麗な星空があった。光がないせいで星達はきらきらと輝いていてとても綺麗だと思った。だけどそれと同時に疑問がいくつもでてきた。ここは何処だ、さっきまで僕は寝ていたのに外にいるのか? 体が動かない……一体どうしたって言うんだ。顔面にかかる風が冷たくて寒い、体は何かに包まれているから寒くは無いけれどその何かのせいで体が動かない。怖い、誰かたすてくれ僕は……どうしたらいいんだ。だんだん瞼が重くなっていって視界が黒くなっていく……眠たくないのにまぶたないうことを聞いてくれない…………だめだ

あぁ、視界がまっくらに……

 

 

 

 

「可哀想……私が守ってあげるわ。だから家においで…………いい子 、 いい子」

ボロっちい布に巻かれた子供抱き上げる。中にいる子はすぅすぅと寝息を立てているがその寝息があまりにも小さいものなので生きているか何度も確認した。髪は綺麗な色の黒でまつ毛が長い。この子は女の子かな? 男の子かな? まぁどちらでもいいのだけれど……きっとこの子は綺麗なお顔になるだろう赤子の時でさえ可愛いのだから。

あぁ、可哀想に……。捨てられているのを分かっていないくてすやすやと寝ている赤子が哀れで仕方ない。小さな体を頑張って動かしているのを見ているのでさえ涙が出来そうになる。潰してしまわないように……潰れてしまわないように…………気をつけなければ。

この子は教祖様みたいになれるのかな……?綺麗で美しいからきっと大丈夫よね。強く美しくなって私を救ってね!

 

 

 

次目を開けた時は知らない女の人がにこりと笑っている姿が視界全部に広がっていた。女の人には悪いけど気味が悪い、と思ってしまった。知らない場所で知らない女の人の腕の中で僕はすやすやと呑気に寝てしまっていた。最悪だ。僕は女の人に抱えられるほど小さくなったのか……目の前の人はずっとにっこり笑っているし怖くて仕方ない。でも腕から感じる温もりが嫌で怖いはずなのに僕に安心感を与えている。

何か言わないとお礼の一つでも言った方がいいのだろうか……知らない人に助けてくれてありがとう? まて僕は喋れるかどうかも分からないんだ。声を、出してみようなんでもいい。

「ぁ、ぁー……」

声が掠れている…………。しまった何も飲み食いしていないから喉の潤いはないし声を出したらお腹が減ったような気がする。それにしても声が可愛いな、高くて子供みたいな声だ。呂律も上手く回らないし本当に子供になってしまったんだろうか。

確か子供はお腹が減ったら泣くんだったか? どうしたらいいんだ……目の前の女の人は一生微笑んでいるつもりなのか1ミリたりとも動こうとしないし……腕は疲れないのか? どう、どうしよう……わからない 、 自分の状況も何もかも分からない。僕にどうしろと言うんだ……何をすればいいんだ。

「ぅあ 、 ぁーあ……うぁ」

「あらっ⬛︎⬛︎⬛︎なさい。貴方に⬛︎惚れてご飯を⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎わ……すぐ⬛︎⬛︎⬛︎れるものを取ってくるから⬛︎⬛︎⬛︎の間、我⬛︎⬛︎して待っ⬛︎て。⬛︎⬛︎⬛︎だから出⬛︎るでしょ?」

「ぁぅ……」

女の人はやっと気づいたのか僕を布の上に置いてどこかに行ってしまった。僕の視界はただの普通な天井だけになった。でも、僕が見たことある天井より昔っぽくて古いような気がする。

……女の人の声あまりよく聞き取れなかったな。別に早口で言った訳でもないのに所々聞きずらかった……これももしかして子供になったからなのかな。どうして子供なんかに……これは夢なのか? 夢じゃないってんならなんなんだ。 もう普通の日常には、戻れないのか? 嫌だ……なんでなんでこんな目に遭わなくちゃ行けないんだ。人生最初からやり直しなんて嫌だ。

「ぅぅ……うぁぁ 、 ぁ」

泣きたい訳じゃないのに、こんな声出したくて出してる訳じゃないのに……伸ばした腕はなんでこんなにむっちりしてて手は紅葉みたいに小さいんだ。

「もう⬛︎⬛︎⬛︎にしててって言ったわ⬛︎⬛︎? ほらお腹がすい⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎ょ? ⬛︎⬛︎⬛︎でも食べられるご飯よ。⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎」

女がペースト状の何かを口突っ込んでくる。味はしなくてまずい……吐き出したいけどお腹がすいているから吐き出せない。仕方なくゆっくりと飲み込む。

「そうだ。⬛︎⬛︎⬛︎の名前あのぼろっ⬛︎⬛︎布に書いてあったのよ……確か⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎と岳と書いて‪⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。いい名前ね⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎何度でも呼んであげるわ⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎!」

僕は食べるのに夢中で女の話なんて聞いちゃいなかった。口の周りがベタベタで食べるのが下手だったけどこれでも頑張って食べたんだ。

 

 

「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎……私を⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎ね!」

 

女に背中をさすられながらまた眠気がやってきた。この体のせいで僕は少し幼くなったのかもしれない。

 

 

 

 








令和コソコソ噂話……
投稿主は獪岳君が大好きです。
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