チートで男の娘で推しの姿で転生した件   作:天童真影

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第23話豚頭帝の戦闘後

 

魔王ゲルドを討伐したその翌日。それぞれの種族の代表が集まった。テンペスト側からは、俺、リムルさん、シズさん、鬼人達だ。蜥蜴人族リザードマンからは、首領と側近。あとは、豚頭族にゴブリン、トレイニーさんだ。戦後処理の話し合いだ。ちなみに、蜥蜴人族の中に、ガビルの姿は無かった。反逆の罪に問われているのだろう。それと、リムルさんは紫苑が、俺は朱菜に抱えられていた。実は、蒼影の分身が戦いが終わった事を伝えると、朱菜が付いてきたそうだ。どうして来たのかと聞くと。

 

朱菜「はい!大鬼族の姫として、サオリ様とリムル様がどのように纏めるのかを見届けようと思いまして。それと……………心配だったんですよ。」

 

朱菜はそう言った。そう言われると、無下にも出来ないので、一緒に居させる。だが、一つ言いたい事がある。

 

トレイニー「では、議長リムル・テンペスト、並びに、副議長サオリ・テンペスト。始めてください。」

 

そう。リムルさんが議長で、俺が副議長なのだ。そこは、森の管理者であるトレイニーさんが議長でしょ!?

 

リムル《なんで私達が議長やら副議長なんだよ!?》

 

サオリ《仕方ない。俺もサポートするから、どうにかしよう。》

 

リムル《………だな。》

 

サオリ《一応、豚頭族の処遇は、話し合った通りにな。》

 

リムル《だな。》

 

俺たちは、そう思念伝達で話し合って、リムルさんが口を開く。

 

リムル「えー………。こういう会議は初めてで苦手なんだ。だから思ったことだけを言う。その後皆で検討してほしい。」

 

俺が皆に確認の合図を送るとその場にいる全員がうなずいた。

 

リムル「まず最初に明言するが、私達は豚頭族の罪を問う考えはない。」

 

豚頭将軍「え…………?」

 

サオリ「被害が大きかった蜥蜴人族からしたら、不服だろうが、聞いて欲しい。豚頭族達が、何故侵攻をしたのかを。」

 

俺とリムルさんは話した。豚頭族が住む地域に襲った飢饉による飢餓である事を。

 

リムル「…………同じ立場だったならば、他の種族の物であっても、同様の判断をしたかもしれない。」

 

サオリ「まあ、これに関しては、建前なんだけどな。」

 

首領「…………では、本音を伺ってもよろしいかな?」

 

首領の言葉に、俺たちは頷き、リムルさんが答えた。

 

リムル「豚頭族の罪は全て俺達が引き受けた。文句があるなら私達に言え。」

 

すると、豚頭族の代表で、生存した2人の豚頭将軍が口を開く。

 

豚頭将軍「お…………お待ちいただきたい!いくらなんでも、それでは道理が………!」

 

サオリ「それが、魔王ゲルドと、俺達が交わした約束だ。」

 

豚頭将軍「あっ………う………うう………。」

 

俺の言葉に、豚頭将軍は言葉を失い、座る。豚頭族は、顔を俯かせた。やっぱり、飢餓者(ウエルモノ)の効果が消えた事で、抑え込まれた感情が出て、罪悪感が募っていた。すると、蜥蜴人族の首領が口を開いた。

 

首領「なるほど………。しかし、それは少々狡いお答えですな。」

 

リムル《まあ、簡単には受け入れられないだろう。》

 

サオリ《まあ、それが普通だもんな。》

 

俺たちがそう思念伝達で話していると、紅丸とクロガミが前に出る。

 

紅丸「魔物に共通する、唯一不変のルールがある。」

 

フブキ・クロガミ「弱肉強食。立ち向かった時点で、覚悟は出来ていたはずだ。」

 

リムル「………お前達も里を滅ぼされているけど、文句は無いの?」

 

紅丸「ないと言えば、嘘になりますが………。次があれば、同じ無様は晒しませんよ。」

 

紅丸の言葉に、鬼人達は頷く。

 

サオリ「そっか………。」

 

首領「なるほど、正論ですな。………ですが、一つ、どうしても確認させていただきたい。」

 

リムル「何?」

 

首領「豚頭族をどうなさるのですか?」

 

サオリ「……………。」

 

首領「豚頭族の罪を問わぬということは、生き残った彼ら全てを、受け入れるおつもりですか?」

 

首領の言いたい事も分かる。ちなみに、全員で出てきたそうだ。生き残る為に。俺とリムルさんは頷き合い、語り出す。

 

サオリ「確かに、数は減ったとはいえ、13万の豚頭族が居る。」

 

リムル「それで、だ。夢物語の様に聞こえるかもしれないが、皆で協力出来ればと考えている。」

 

首領「協力?」

 

親衛隊長「………と、言いますと?」

 

副隊長「どういう事ですか?」

 

俺たちがそう言うと、全員の視線が俺たちに集まる。

 

リムル「蜥蜴人族からは、良質の水資源と魚を。ゴブリンからは住む場所を。私達の町からは、加工品を提供する。」

 

サオリ「………で、その見返りとして、豚頭族からは、労働力を提供して欲しい。」

 

豚頭族達「おおっ………!」

 

リムル「ジュラの大森林の各種族間で、大同盟を結び、相互に協力関係を築く。多種族共生国家とか出来たら、おもしろいと思うんだけどなぁ。」

 

俺とリムルさんの言葉に驚いたのか、豚頭将軍達が尋ねてくる。

 

豚頭将軍「わ………我々が………!その………同盟に参加させて貰えると言う事ですか?」

 

リムル「帰る場所も行く当ても無いんでしょ?」

 

サオリ「居場所を用意してあげるから、しっかり働けよ。サボるなよ。」

 

俺たちがそう言うと、豚頭族達は、涙ぐみ、一斉に頭を下げる。

 

豚頭族達「ははっ!」

 

豚頭将軍「勿論!勿論ですとも!命懸けで働かせて貰います!」

 

リムル「うん。」

 

サオリ「蜥蜴人族は、どうだ?」

 

首領「うむ。是非、協力させていただきたい。」

 

リムル「トレイニーさんも、良いかな?」

 

トレイニー「宜しいでしょう。私の守護する樹人トレント族からも、森の実りを提供いたしましょう。当面、豚頭族達の飢えを癒す事は、出来るかと思います。」

 

豚頭族達「おおっ………!」

 

どうやら、話は纏まったみたいだな。すると、トレイニーさんが立ち上がる。それを見て、俺は嫌な予感がした。

 

トレイニー「では………森の管理者として、私、トレイニーが宣誓します。リムル様とサオリ様を、ジュラの大森林の新たなる盟主として認め。」

 

リムル「盟主!?」

 

サオリ「え?」

 

トレイニー「本来、盟主は1人なのですが、お二人とも才能をお持ちでいらっしゃるのでお二人を盟主とすることに異論はありませんね?」

 

えぇぇぇぇ!?そこは、トレイニーさんじゃないの!?そう驚く中、俺とリムルを除く全員が、跪いていたのだ。それは、シズさんもだ。

 

リムル《辞退は………!》

 

サオリ《無理だな。まあ、俺たちで頑張ろう。》

 

リムル《分かったよ………。》

 

俺とリムルさんは、そう思念伝達で話し合い、そう結論づける。

 

リムル「わ、分かったよ!やりますよ!」

 

サオリ「俺たちが盟主で、構わないか?」

 

一同「ははっ!」

 

こうして、冷や汗が止まらない俺たちをよそに、ジュラの森大同盟は成立したのだった。ちなみに、その後、魔王ゲルドは生存しているが、豚頭族達を見守る存在として生存させた事にした事を伝えた。鬼人達の元に、あの豚頭将軍がやって来る。

 

紅丸「何か用か?」

 

豚頭将軍「…………弱肉強食とは言っても、憎しみはそう簡単に割り切れるものではない。我らは………大鬼族オーガの里を………!」

 

すると、その豚頭将軍は、頭を下げる。

 

豚頭将軍「詫びて………詫びきれはしない。虫の良い話であるのは、重々承知している。だが………どうか、この私の首で、ご容赦願えないだろうか………!」

 

豚頭将軍は、死を覚悟をしていたのか、決して、顔を上げようとしなかった。すると、紅丸が口を開いた。

 

紅丸「…………戦いの後、今後もリムル様とサオリ様の下にあり続けたいと伝えたら、俺たちに役職を下さった。」

 

紫苑「私はとクロガミ、シラカミは武士。リムル様とサオリ様の護衛役で、秘書を兼ねてます!」 

 

フブキ・クロガミ「白老は指南役、蒼影は隠密。」

 

朱菜「私は巫女姫で、村に残ってる黒兵衛にもです。」

 

紅丸「………で、俺は侍大将の座を賜った。軍事を預かる役所だ。そんな所に就いちまった以上、有能な人材を勝手に始末するわけにはいかんだろう。」

 

そう言って、紅丸達は出口へと向かい、豚頭将軍は、頭を上げる。すると、紅丸は歩みを止め、豚頭将軍に尋ねる。

 

紅丸「………リムル様とサオリ様に仇なす存在ならば、容赦はしないが、同盟に参加し、盟主と仰ぐのならば、敵では無い。」

 

豚頭将軍「あ………仇なすなど、滅相も………!あの方々は、我らを救い、父王を救って下さった。従いこそすれ、敵対など、あり得ん!」

 

紅丸「では、俺たちは同じ主をいただく仲間だ。せいぜい、リムル様とサオリ様の役に立て。それを、詫びとして受け取っておこう。」

 

紅丸はそう言い残して、外へと向かっていく。豚頭将軍は、立ち上がり、紅丸達の背中を見つめる。

 

豚頭将軍「父王、ゲルドの名に誓って。」

 

そう言って、頭を下げる。それを、影から見ていた俺達は。

 

サオリ《紅丸って、器が大きいな。》

 

リムル《私達も見習わないとな。彼等に名前をつけないとな。》

 

サオリ《だな。新たな豚頭族の指導者として。》

 

俺たちは、思念伝達でそう話して、豚頭将軍を呼び出す。

 

リムル「貴方は、豚頭魔王ゲルドの遺志を継いで貰うべく、名をゲルドとする。」

 

ゲルド「ははっ!」

 

リムル「豚頭族達を、しっかり導くんだぞ。」

 

サオリ「頑張れよ。」

 

          「「はっ!」」

 

こうして、新しき王ゲルドは、猪人王オークキングへと進化した。その後、10日かけて、リムルは生き残った13万の豚頭族に、名前をつけた。その結果、リムルさんは低位活動状態になった。

 

蜥蜴人族の首領にも、アビルの名をつけた。で、ガビルは、判決されようとしていた。まあ、一族の事を思っての行動だが、そうなるのも無理はなかった。

 

ガビル「(我輩は死罪であろう。それで良い。そうでなければ、示しがつかん。ただ………心残りがあるとすれば………聞いてみたかった。何故、あの2人は、我輩を助けてくれたのかと。こんな………何の価値もない間抜けを。)」

 

ガビルは、そう思っていた。すると、アビルが口を開く。

 

アビル「顔を上げい。」

 

ガビル「ん………。」

 

アビル「判決を申し渡す。」

 

ガビル「(せめて、堂々と、死罪を受け入れようぞ。)」

 

ガビルは、死罪を受け入れようとしていた。だが、アビルの口から出たのは、意外な言葉だった。

 

アビル「ガビルを破門し、追放する。二度と蜥蜴人族を名乗る事は許さぬ。」

 

ガビル「はっ………?」

 

アビル「即刻、追い払うが良い!」

 

ガビル「なん………だと!?」

 

ガビルは、他の蜥蜴人族に連れられ、外へと追い出される。

 

ガビル「ぐっ………!」

 

護衛「忘れ物だ。ほら。」

 

そう言って、一本の槍と荷物を渡す。その槍は、先ほどまで、アビルが持っていた水渦槍だった。

 

ガビル「あ………ああっ………!」

 

アビルは、餞別として、水渦槍を息子に譲渡したのだった。ガビルは、泣きながら、頭を下げる。ガビルが移動していると。

 

部下「ガビル様〜!」

ガビル「ん?」 

部下「わ〜い!」

部下「ガビル様〜!」

 

そこに現れたのは、ガビルの部下達だった。

 

部下「待ってましたよ、ガビル様!」

 

部下「ったく、待ちくたびれたぜ。」

 

部下「時は金なり。」

 

ガビル「な………何をしておるのだ、お前達!我輩は破門になったのだぞ!?」

 

部下「ガビル様が破門なら、皆、破門ですよ!」

 

部下「然り!」

 

ガビル「お前ら………バカだな。」

 

ガビルはそう言ったが、実際には嬉しかったのだ。破門になったのに、自分を慕って着いてきてくれる事に。ガビルは、顔を背け、涙を拭うと。

 

ガビル「………しょうがない奴らであるな。分かった!まとめて面倒みてやろう。我輩に着いてくるが良い!」

 

部下「ヒュウ!流石だぜ。」

 

部下「かっくい〜!」

 

部下「至極、当然!」

 

ガビルと部下達は、どこかへと向かっていく。一方、ある城では、白いタキシードの男性と、ラプラスが話していた。

 

ラプラス「折角お膳立てしたのに、新しい魔王が生まれへんかったんは、痛いんちゃうか?」

 

???「そうだな。」

 

ラプラスの言葉に、白いタキシードの男性はそう言って、ワインを飲む。そして、ラプラスの方を見る。

 

???「…………しかし、面白い物が見れたよ。あのスライムに、魔人。どうしたものかな?」

 

ラプラス「せいぜい頑張ってや。もし、協力が必要なら、格安で請け負うたるわ。魔王、クレイマンはん。」

 

そう言って、ラプラスは煙と共に消えた。クレイマンと呼ばれた白いタキシードを着た男は。

 

クレイマン「フッ、フフ。」

 

そう、笑う。一方、俺たちの街は、徐々に発展していっている。これも、ゲルドのおかげだ。技術を教えたカイジン曰く。

 

カイジン「鍛えればドワーフに劣らぬ技術を持てるかも知れん!」

 

と語っていた。その為、頼れる労働力となっていた。ただ、責任感が強すぎるが故か、ゲルドは、ワーカーホリック気味になっていた。その為、俺とリムルさんが定期的に飲みに誘っている。ある日、俺とリムルさんが昼食を食べに食堂に行くとそこでは、ガビル達が飯を食べていた。

 

サオリ「ガビル……………?」

 

リムル「貴方達、何してんの?」

 

ガビル「あっ………いやあ、ハハハ!このガビル!リムル殿とサオリ殿のお力になりたく、馳せ参じましたぞ!」

 

部下「ガビル様、かっこい〜!」

 

部下「当然である。」

 

それを聞いた紫苑とイブキは。

 

紫苑「では、斬りますね。」

 

アリス・イブキ「始末しましょう。」

 

そう言って紫苑は剛力丸を、イブキは個性使えるように構える。それを見たガビルは焦った。

 

ガビル「あっ!いやいやいや………!是非とも、我輩達を配下に加えていただきたいのです!必ず、お役に立ってご覧に入れますので。何卒。」

 

部下たち「何卒………。」

 

部下「ガビル様がこう言ってますので………。」

 

親衛隊長「兄は反省しているのです。」

 

副隊長「彼に、償いの機会をお与えください。」

 

ガビル達がそう言う中、親衛隊長と副隊長とその配下達が現れる。

 

リムル「親衛隊長と副隊長まで?」

 

サオリ「来てたのか。」

 

親衛隊長「私たちは、兄と違って、勘当になった訳ではありません。」

 

ガビル「何!?」

 

副隊長「首領アビルが、見聞を広めよと、僕たちを送り出してくれたんです。」

 

ガビル「我輩を慕ってついて来たのでは?」

 

親衛隊長「違います。」

 

副隊長「違うよ。」

 

ガビル「ガーン!」

 

サオリ「なるほどね………。」

 

そうして、ガビル達が仲間になった。リムルさんは、親衛隊長とその配下に名前を付ける中、俺は副隊長に名前をつける。

 

サオリ「副隊長。君の名前は、蒼海だ。」

 

蒼海「ありがとうございます。」

 

ちなみに、ガビルの配下にも、名前をつけた。ガビルとよく居るあの3人組は、青色の奴がカクシン、緑色の奴がヤシチ、あと一人はスケロウの名前をつけた。名前をつけた事により、ガビル達は、龍人族に進化した。ちなみに、蒼華と名付けられた親衛隊長と蒼海、その2人の配下は、人間に近い姿になって、蒼影の部下として動く事に。こうして、ガビル達も仲間になった。




因みにウルティマ、テスタロッサ、カレラがは元の国ややり残したことを片付けに行っている。
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