チートで男の娘で推しの姿で転生した件   作:天童真影

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第24話ガゼル王と再会

 

俺たちが過ごす中、ある城では、白いタキシードの男性と、ラプラスが話していた。

 

ラプラス「折角お膳立てしたのに、新しい魔王が生まれへんかったんは、痛いんちゃうか?」

 

???「そうだな。」

 

ラプラスの言葉に、白いタキシードの男性はそう言って、ワインを飲む。そして、ラプラスの方を見る。

 

???「…………しかし、面白い物が見れたよ。あのスライムに、魔人。どうしたものかな?」

 

ラプラス「せいぜい頑張ってや。もし、協力が必要なら、格安で請け負うたるわ。魔王、クレイマンはん。」

 

そう言って、ラプラスは煙と共に消えた。クレイマンと呼ばれた白いタキシードを着た男は。

 

クレイマン「フッ、フフ。」

 

そう、笑う。一方、クレイマンという魔王に目をつけられた事を知らない俺たちは、豚頭帝オークロード討伐から3ヶ月経った。その間、豚頭族から進化した猪人族達は、カイジン達の指導の下、あっという間に技術を覚え、頼れる労力になっていた。徐々に発展していく村を、俺たちは丘の上から見ていた。家や服とかも出来て、上下水道や道路とかも出来てきた。これは、リムルさんの前世の知識を使ったそうだ。

 

リムル「それにしても、貴方、色んな物を作るように頼んだんだって?」

 

サオリ「まあな。」

 

そう。呪術廻戦の高専のと炎炎ノ消防隊の訓練所を作ったのだ。色々と必要かなと思って。こうして、安住の地、俺たちの町が出来た。………のだが、そうは問屋が卸さないのだった。俺たちの所に、蒼影がやって来る。

 

蒼影「リムル様、サオリ様。緊急事態です。」

 

リムル「え?」

 

サオリ「どうした?」

 

蒼影の報告に、俺たちは首を傾げた。それは、ペガサスに乗った騎士団が、この町にやって来たとの事だった。どうして、そうなったのか。それは、少し前、武装国家ドワルゴンでは、暗部からの報告を、ガゼル王が聞いていた。そして、その報告書を、蝋燭の炎で燃やす。

 

ドルフ「王よ、暗部は何と?」

 

ガゼル「…………豚頭帝は討伐され、戦争が終結したそうだ。」

 

ガゼルのその言葉に、ドルフは驚く。

 

ドルフ「何ですと!?」

 

ガゼル「13万の豚頭族は、暴走する事も無く、各地に散ったらしい。しかも、猪人族に進化してな。」

 

ドルフ「そんな事が………!?」

 

ガゼルの言葉に、ドルフは再び驚き、ガゼルは考えていた。

 

ガゼル「(複数の上位魔人の参戦により、戦争は終結。魔人達は、例のスライムと魔人の配下であると思われる………か。魔人を従え、魔物に進化を齎す者たち。此度の件、対応を誤れば、国が滅ぶやもしれぬ。)」

 

ガゼルは、複数の上位魔人………鬼人勢………を従えているのが、スライムと魔人………リムルとサオリ………である事を見抜き、口を開く。

 

ガゼル「あのスライムと魔人の正体、余自らが見極めてやろうではないか。」

 

そうして、ガゼル王とペガサス・ナイツは、俺たちの町に向かって来ていたのだ。そんな事を知る由もない俺たちは、すぐに着陸するであろう場所へと向かう。向かっているのは、俺、リムルさん、シズさん、紅丸、蒼影、イブキ、紫苑、リグル、リグルド、嵐牙、シラカミ、クロガミ、カイジンだ。俺たちは、上空を見上げると、そこには、かつて見た、ガゼル王の姿が。

 

カイジン「まさか………!」

 

リムル「ドワーフの英雄王………。」

 

サオリ「ガゼル・ドワルゴ………!」

 

何であの人が。すると、紅丸が質問して来る。

 

紅丸「リムル様、サオリ様。いかが致しますか?」

 

リムル「出来れば、争うのは避けたいんだが………。」

 

サオリ「相手の出方によるか。」

 

紫苑「問題ありません!蹴散らせば良いのです!」

 

アリス・イブキ「蹴散らしたら、面倒臭い事になりそうですけどね。」

 

サオリ「まあ、いざ戦闘になったら、住民たちを避難させる。」

 

リムル「その間、私達で時間を稼ぐぞ。」

 

紅丸「はっ!」

 

俺たちがそう話している間、旋回していたペガサス達は、一斉に地面に降り立つ。カイジンは、ガゼル王の下に向かい、跪く。

 

カイジン「お久しぶりでございます。」

 

ガゼル「…………久しいな、カイジン。」

 

カイジン「はっ!」

 

俺とリムルさんは、前に出る。ガゼル王は、俺たちを睥睨する。

 

ガゼル「スライムに魔人か。」

 

リムル「最初に名乗っておく。私の名はリムルで………。」

 

サオリ「俺の名はサオリだ。魔人呼ばわりはやめて欲しい。」

 

リムル「これでも一応、私達はジュラの森大同盟の盟主なんでね。」

 

俺たちは、そう言って、リムルさんが人間としての姿になる。

 

サオリ「こっちの方が、何かと話しやすいだろう?」

 

リムル「………で、何の用だ?」

 

リムルの質問に対して、ガゼル王が答える。

 

ガゼル「…………単刀直入に言おう。リムル、サオリ。貴様らを見極めに来たのだ。」

 

リムル「………見極め?」

 

ガゼル「俺の剣で、貴様の本性を見抜いてくれるわ。」

 

サオリ「なるほど………。」

 

ガゼル「この森の盟主になったなどとホラを吹く貴様らには、分という物を教えてやらねばなるまい。その剣が飾りでないというのなら、俺の申し出を受けるが良い。」

 

ガゼル王はそう言って、剣を抜刀しようとする。部下達も、驚いたのか、声をかける。

 

ドルフ「王よ、まさか………!?」

 

ガゼル「ふん。本気で戦ってみるのが、手っ取り早いであろう?」

 

リムル「よし、その申し出を受けよう。」

 

サオリ「ホラ吹き呼ばわりした事、後悔させてやるよ。」

 

そうして、まずはリムルさんとガゼル王との一騎打ちとなった。ガゼル王が口を開く。

 

ガゼル「俺の一連の攻撃を防ぎ切ったら、貴様の勝ちで良い。それは、後にやるお前も同じだ、サオリよ。」

 

サオリ「ああ。リムルさん、負けんなよ。」

 

リムル「ん?ああ!」

 

ガゼル「ただし、この俺、剣聖ガゼル・ドワルゴの剣を甘く見ない事だ。」

 

リムル「分かった。」

 

すると、風が吹いて来て、トレイニーさんが現れる。

 

サオリ「トレイニーさん。」

 

トレイニー「それでは、立ち会いは私が行いましょう。」

 

ガゼル「ん?」

 

ドルフ「まさか、樹妖精ドライアド?」

 

トレイニーさんの姿を見たガゼルは、突然鼻で笑った。

 

ガゼル「貴様らをホラ吹き呼ばわりした事は、謝罪するぞ。それに、事情も朧げながら読めたわ。」

 

リムル「じゃあ………!」

 

ガゼル「だが、貴様らの人となりを知るのは、別の話だ。」

 

サオリ「ですよね………。」

 

ガゼル「立会人も決まったならば、あとは剣を交えるのみ。」

 

リムル「ああ、そうだな。軽く勝利して、今回の件をきっちりと説明してもらうとするわ!」

 

ガゼル「フフ………!俺に勝てたなら、答えてやるさ。」

 

そうして、トレイニーさんの開始の合図と共に、リムルさんが駆け出す。最初の攻撃は防がれるが、すぐに走って、別の方向から仕掛ける。ガゼルは、リムルさんを突き飛ばすが、すぐに着地する。

 

ガゼル「貴様の力は、そんなものか、リムルよ!」

 

リムル「うるさい!まだ本気を出していないだけだし!慌てんな。」

 

ガゼルの挑発に、そう答えるリムルさん。ガゼルの攻撃で、リムルさんは大きく下がる。すると、ガゼルはある構えをする。

 

サオリ「(あの構えは………。)」

 

ガゼル「行くぞ、リムル!朧・地天轟雷!」

 

そう叫ぶと、ガゼルが消え、リムルさんは、下からくる攻撃を躱し、上から来る攻撃を、刀で受け止める。

 

ガゼル「ふん。フフフ………ハハハ!俺の剣を受け止めおったわ!」

 

リムル「え?」

 

トレイニー「それまで!勝者、リムル・テンペスト!」

 

トレイニーの宣言と共に、ガゼル王は、剣をリムルから退かす。だが、納刀はしていない。

 

ガゼル「リムルは分かった。次は、お前だ、サオリよ。」

 

サオリ「ああ。」

 

今度は、リムルさんの代わりに俺が出て、鬼滅の刃の日輪刀型の木刀を取り出す。俺の意識は、ガゼル王のみを捉えていた。

 

トレイニー「始め!」

 

サオリ「フッ!」コオオォォッ!

 

トレイニーさんのその声と共に、俺は駆け出して、全集中の呼吸で攻撃する。ガゼル王は、剣でこれを受け止める。少しの間、鍔迫り合いとなり、お互いに離れる。

 

ガゼル「ほう。やるではないか。だが、それが貴様の本気か?」

 

サオリ「うるさい。俺は徐々に上げていくタイプなんだよ。」

 

ガゼル王の挑発に、俺はそう返す。今度はガゼル王が仕掛けて来て、俺は木刀で剣を受け止める。そして、俺は少し離れる。ガゼル王は、再びあの構えをする。

 

サオリ「(来たか。)」

 

ガゼル「行くぞ、サオリ!朧・地天轟雷!」

 

ガゼルは、一瞬で消え、俺は、下からくる攻撃を

 

サオリ「ヒノカミ神楽・幻日虹っ!」ゴオオォォォッ!

 

幻日虹で躱す。そして俺は、

 

サオリ「ヒノカミ神楽・烈日紅鏡っ!」ゴオオォォォッ!

 

ガゼル王の剣を、刀を両手で握り、左右で素早く振るう二連撃で斬って、ガゼル王の首元に剣先を突きつける。

 

サオリ「こんなもんかな。」

 

ガゼル「…………まさか!俺の剣が斬られるとはな!」

 

トレイニー「それまで!勝者、サオリ・テンペスト!」

 

トレイニーの声と共に、ガゼル王は、部下に剣を持たせた。俺は、木刀をしまう。そして、俺とリムルさんを見ながら言う。

 

ガゼル「剣を交えて、よく分かった。お前達は邪悪な存在ではない。」

 

イブキ達「うんうん。」

 

ガゼル王の言葉に、イブキ達は後ろで頷く。

 

リムル「何でだよ………。」

 

ガゼル「それにしても、よくぞ俺の朧・地天轟雷を見切ったものよ。見事だったぞ、リムル、サオリ。」

 

サオリ「偶然だ。何せ、その技をよく使う師匠が居てな。俺はともかくリムルさんは、訓練でよく打ちのめされたんだよ。」

 

ガゼル「なんだと?まさか、その師匠というのは………。」

 

ガゼル王がそんな風に驚いていると、白老が前にやって来る。

 

ガゼル「ああっ………!」

 

リムル「お?」

 

サオリ「白老。」

白老「ほっほっほ。お見事でしたな、リムル様、サオリ様。」

 

ガゼル「おおっ………!剣鬼殿!」

 

えっ?2人って知り合いなの!?俺がそう驚いていると。

 

白老「森で迷っていたあの時の小僧が、見違えましたぞ。………いや、失礼、ドワーフ王。わし以上の剣士へと成長したようで、重畳ですじゃ。」

 

ガゼル「剣鬼殿にそう言っていただけるとは………。」

 

どうやら、白老が師匠って事か。世界って、意外と小さいもんだな。すると、ガゼル王が俺たちに話しかけてくる。

 

ガゼル「さあ早く案内してくれリムル、サオリ。上空から見たかぎりじゃ美しい町並みだったぞ?美味い酒くらいあるのだろう?」

 

リムル「…………まああるけど。」

 

サオリ「裁判の時と比べて軽すぎない?」

 

ガゼル「なぁに。こっちが素よ。」

 

そんな風に話しながら、町へと戻る。その夜、宴をしながら、俺たちは、ガゼル王の話を聞いていた。因みに今の服装は、青色の着物を着ていて肩に黒い軍服を羽織っている。

 

リムル「なるほど。」

 

サオリ「豚頭帝を倒した、謎の魔物集団の調査だったと。」

 

ガゼル「それが敵となるか、味方となるか、見極めにな。」

 

あ、そうするのが、正しい判断だろう。すると、ガゼル王が真面目な顔で、俺たちに聞いてくる。

 

ガゼル「リムル、サオリよ。聞きたい事がある。」

 

リムル「うん?」

 

サオリ「何だ?」

 

ガゼル「俺と盟約を結ぶつもりはあるか?」

 

リムル「あっ。」

 

ガゼル「お前達がもしも、この広大な森を全て掌中に出来たならば、我が国をも上回る富と力を手に入れる事が出来よう。その時に、後ろ盾となる国があれば、便利だぞ?」

 

確かに。後ろ盾があった方が、何かと良いしな。

 

リムル「願ってもない事だが………。」

 

リムルさんはそう言うと、紅丸達の方をチラリと見て、聞く。

 

リムル「良いの?それは、私達魔物の集団を、国として認めると。そう言っているのと同じですよ?」

 

ガゼル「無論だ。それとこの話、我らにとっても、都合が良い。」

 

サオリ「………と、言いますと?」

 

ガゼル「お互いに利益があるからな。」

 

俺とリムルさんは、お互いをチラリと見て、答える。

 

サオリ「断る理由はないね。」

 

リムル「喜んで、受けたいと思う。」

 

ガゼル「よし。…………で、お前達の国の名前は何と言うのだ?」

 

サオリ「………お。」

 

ヤッベェ。国の名前とか、一切考えてなかった。豚頭帝討伐後、色々と忙しかったからな。すると、リムルさんが口を開く。

 

リムル「ジュラ・テンペスト連邦国。」

 

ガゼル「ジュラ・テンペスト連邦国。」

 

紅丸「おおっ!」

 

紫苑「さすが、リムル様です!」

 

アリス・イブキ「さすがです。」

 

リグルド「では、国の名はジュラ・テンペスト連邦国!この町の名前は、リムルと致しましょう!」

 

サオリ「良いんじゃないか?」

 

リグルド「中央都市、リムルです!」

 

リムル「ちょっ!それはちょっと恥ずかし………。」

 

こうして、国の名前はジュラ・テンペスト連邦国、首都は中央都市リムルに決まった。

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