こうして、俺とスライムは、暴風竜ヴェルドラの話を聞く事にした。
見た目の割にこの竜、意外と話しが好きで親切なやつだな
ヴェルドラ《なんと!お前ら、異世界から転生した転生者か!》
スライム《そうなんですよ!超大変だったんです!》
沙織「それわかる!」
このスライム前世では三上悟というらしくゼネコン勤務のOLらしい。
俺はゼネコン勤務じゃないけどサラリーマンだと伝えると。
スライム《お前、恋人とか居たのか?》
沙織「?いいや?てか俺、挨拶しただけでみんな目を逸らすんだよ。なんか思い出したら、なんでだよ!ちくしょォォォォォォ!」
と俺が悔しがっているのをスライムが慰めてくれた。
そしてヴェルドラが口を開く。
ヴェルドラ《物凄く稀な生まれ方をしたな!転生者は、たまに生まれてくるし、異世界人も時たまやって来るが、異世界からの転生者は、我が知る限り、事例はない。》
沙織「そうなんすか。」
スライム《異世界人って、自分達以外にも居るんですね。》
ヴェルドラ《うむ!奴等は、此方の世界に渡る時、望んだ能力を得られるらしいぞ。》
なるほど!だから、自分の姿が推しの錠前サオリで死に際に聞こえたスキルのことか!
スライム《ちょっとその異世界人を探して、会ってみようかな。》
沙織「そうだなぁ!」
ヴェルドラ《なんだ、もう行ってしまうのか?》
沙織・スライム(露骨に寂しそうだな!!/だね!!)
俺とスライムがそう思う。
ていうか、この竜、なんか人間臭いな!
スライム《え〜〜っと、もうちょっと此処に居ようかな?》
沙織「まぁ暇だしいいか。」
ヴェルドラ《そうかそうか‼︎ゆっくりしていくが良い!!》
スライムは、気になる事があったのか、ヴェルドラに問う。
スライム《ええと…………ヴェルドラさんは、此処から動けないんですか?》
ヴェルドラ《うむ!300年前に勇者には封印されて以来、このままよ。もーーーー暇で暇で。》
沙織「(勇者とか居るのか。)どうして、封印されてんだ?」
ヴェルドラ《よくぞ聞いてくれた!300年前、ちょっとうっかり、また一つを灰にしちゃってな。》
沙織「(えぇ〜。しちゃってな……じゃないでしょ!)」
それでうっかりかよ!
まぁ人と竜の感覚は、違うしな。
その間、ヴェルドラは語った。自分の前に勇者と名乗る人物が現れ、応戦した。その勇者に負け、封印されたらしい。その勇者は強くユニークスキル、絶対切断で圧倒し、ユニークスキル、無限牢獄で封印したのだ。
それ以来、300年の間ずっとこの洞窟の中で、一人でいたらしい。
なるほど、この竜、人間が好きだろ。
するとスライムが提案する。
スライム《……よし!じゃあ、私と……いや、私達と友達にならない?》
沙織「良いね!」
ヴェルドラ《何ぃ!スライムと
スライム《い、嫌ならいいけど……。》
ヴェルドラ《馬鹿!誰も嫌と言っておらぬではないか!!》
沙織「じゃあどうするの?」
ヴェルドラ《そうじゃなぁ………。どうしてもと言うなら、考えてやっても……良いんだからね。》
沙織・スライム(ツンデレか!/!!)
女性のツンデレは知ってるけど、竜のツンデレなんて見た事ねぇ。
素直じゃないので、追い討ちをかける事にした。
沙織「どうしても、だ!決定な!」
スライム《嫌なら絶交。二度と来ない!!!》
ヴェルドラ《ちょ!……仕方ないな!我が友達になってやるわ!感謝せよ!》
この竜、素直じゃあねぇ。
沙織・スライム「《じゃあ、宜しく!》」
ヴェルドラ《宜しくの!……そうじゃ、お前に名前をやろう。お前も我に名前を付けよ!》
スライム《え?なんで? 突然何を?》
ヴェルドラ《同格と云う事を、魂に刻むのだ。人間でいうファミリーネームみたいなものだ。我がお前に付けるのは、"加護"になる。お前はまだ"名無し"だが、これでネームドモンスターを名乗れるぞ!》
つまり、俺達がファミリーネームをを考えろってか。
俺、センスないんだけどなぁ……
沙織「(サイクロン、う〜ん。暴風、暴風、テンペスト。)」
ヴェルドラ《決まった様だな。》
スライム《いっせいに言うよ!》
沙織・スライム「《テンペスト!!》」
ヴェルドラ《何ぃぃ!テンペストだとぉ!気に入ったぁぁ!今日から我は、ヴェルドラ=テンペストだ!そしてスライムは、"リムル" の名を授ける。リムル=テンペストを名乗るがよい!!!新しい種族の女は、"サオリ" の名を授ける。サオリ・テンペストを名乗るがよい!!!》
その名前は、俺の魂に刻まれた。見た目にも、能力にも変化はない。
だが、魂の奥深くで、何かが変化した。それはまた、ヴェルドラにも言える事なのだ。こうして、俺達は、友達にになった。
サオリ「で、行く前に一応聞いておくけど、その封印って解けないの?」
ヴェルドラ《我の力では解けぬな。勇者と同格のユニークスキル持ちなら、あるいは可能性があるかもしれぬが……》
リムル《ヴェルドラはユニークスキル、持ってないの?》
ヴェルドラ《持っている。が、封印された時点で、全て使えないな。かろうじて、念話が出来るのみだ》
勇者のユニークスキル『無限牢獄』は、対象を永遠の時間、無限の虚数空間に封じ込めるスキルであり、現実世界への干渉を許す程甘い能力ではないのだ。この場合、念話だけしか出来ないという考え方のほうがおかしい。時間とともに、封印が弱まる事などもないのだ。現実世界を認識し、念話だけでも干渉可能なヴェルドラの方が異常なのだが・・・無論、俺もヴェルドラもその事には気付かない。
サオリ「(よし。一回試してみるか。)」
とそう言って、俺はヴェルドラに触れた。
サオリ「ッ!」シュウウウウウウウ
流石に、勇者の封印は格が違った。眩い閃光を発し、ユニークスキルの干渉が行われたが一瞬で跳ね返されてしまった。
サオリ「すまん、まだ難しいっぽい。」
サオリ「なぁ、リムルさん何かいい案ない?」
リムル《私の胃袋の中にはいらない?》
サオリ「?」
リムルさんが説明した。
サオリ「ふむ、なるほどな。」
ヴェルドラ《クアハハハハ!面白い!!! ぜひやってくれ。 お前に、我の全てを委ねる!》
そしたら、リムルさんが捕食者が使って、ヴェルドラをリムルさんの胃袋に入れた。それから、探索していく。
サオリ「なぁ、リムルさん俺の姿に見覚えない?」
リムル《………!ブルーアーカイブの錠前サオリ!》
サオリ「知ってたの?」
リムル《うん、てか結構してたよ!》
サオリ「なるほど。そうだ!お互い知ってるアニメを言ってみたらわかるかも!」
リムル《そうだね!》
サオリ・リムル「《鬼滅の刃!》」
なんと俺とリムルさんが同じアニメの題名を言った。
サオリ「マジか。」
俺は驚いた。リムルさんも鬼滅の刃、知ってることに。
リムル《へぇ〜知ってるんだねサオリも。》
サオリ「おう、知ってるぞ!(そう言えば、
サオリ「(持っているアニメのスキルを教えて?)」
サオリ「(なるほど……!鬼滅の刃⁉︎)」
サオリ「(
俺は
サオリ「(できた!)」
リムル《ねぇ?それって無一郎の日輪刀だよね⁉︎なんで、無一郎の日輪刀を持ってるの⁉︎》
サオリ「スキルで作った。後呼吸とか使えるよ。」
リムル《え?そうなの⁉︎見たい!》
とリムルさんが言うとちょうど魔物が来た。
サオリ「ちょうどいい!」フゥゥゥゥゥゥゥ
俺は無一郎の日輪刀を鞘から抜く。
サオリ「霞の呼吸・肆ノ型:移流斬り!」フゥゥゥゥゥゥゥ
ザシュッッ!
魔物「ギャオオオオオオオオッ」ドサッ
そして、俺は無一郎の日輪刀を
リムル《ッ!まだだ!》
サオリ「日の呼吸・漆ノ型:斜陽転身」コオオォォォ
リムル《!(あれは、炭治郎が猗窩座の首を切った時に使った技だ!)》
ボトッ
俺は、日の呼吸・漆ノ型:斜陽転身を使って魔物の首を切った。
リムル《すごいね!サオリ!》
サオリ「リムルさん魔物、取り込んでいいよ。」
リムル《わかった!》
とリムルさんが捕食者で魔物を取り込んだ。そしてゾロゾロとなぜか魔物が来た。
サオリ「どうすっか。」
リムル《サオリどうする?》
サオリ「ふむ……あ。あの技を使えるかも!」
サオリ「日の呼吸・陸ノ型:日暈の龍・頭舞い」コオオォォォ
俺は、龍を象るように駆け巡りながら魔物達の足・首・胴体に向けて刀を振るう。
サオリ「俺が倒した魔物を取り込んでいいですよ!」コオオォォォ
俺はリムルさんに言う。
数分後
サオリ「ふぅ。」
リムル《すごいね!》
俺達は休憩して、出入り口に向かう。あれから一ヶ月経ち、出入り口の前に立つが人の気配がし、出入り口の近くの物陰に隠れて3人入り、奥に行く。
サオリ《今のうちに!》
リムル《うん!》
俺達は外に出る。
サオリ「いやぁ、久しぶりに日差しを浴びたよ!」
リムル「そうだね!」
洞窟から出て暫く経つ。どうやら、日が傾いてきているようだ。俺達は色々と試しながら俺は道を進んでいた。あてがある訳ではない。目的だって、適当なのだし。どこか、村か町にでも出たら心優しそうな人間に声をかけてみようとは思っているのだが…。しかし、この数日、ものすごく平和だった。洞窟内ではあれほど頻繁に魔物に襲われたのだが、外に出てからはまったくと言っていいほど襲われていない。一度だけ、リムルさんが発声練習をしている最中に狼に襲われたのだが。
リムル「あ"?」
と、声を出して凄んだだけで魔物は情けない悲鳴を上げて逃げて行った。普通の大型犬よりも大きい、体長2m超えの大物が何匹かいた。気になったので観察を続けてみると、どうやら狼だけではないらしい。
俺達の周囲100m以内に、魔物が入ってくる気配がないのだ。あれ? なんか、俺達の事を恐れているような…。何でだろうか?間違いなく、この森の魔物は、俺達の事を恐れているように感じる。問題事は突然やってくる物だ。俺の目の前に、わらわらと、30体程の人型の魔物が現れた。小柄な体躯。粗末な装備。薄汚れて、知性に欠ける表情。それでも、知性が無い訳ではないのだろう。剣や盾、石斧や弓まで装備しているヤツもいる。俺の記憶で冒険者を襲う有名な魔物! そう、ゴブリンだ!!!まさにテンプレである!よく見ると剣は錆付いているし、防具も貧相。腐った布を纏っただけのヤツもいる。俺達が倒した頑強な鱗に覆われたトカゲや、強靭な刃の付いた手足を持つ蜘蛛などの魔物にこいつらの装備でダメージを受けるイメージを持てない。それに、最悪はリムルさんが黒蛇に擬態してブレスで一網打尽に出来そうだし…。そう思って眺めていると、群れのリーダーであろう一体が口を開いた。
ゴブリン「グガッ、強キ者達ヨ…。コノ先ニ、何カ用事ガ、オアリデスヵ?」
え?喋った?ゴブリンって、喋れたんだ。ある程度は、『万能感知』の応用で理解出来るのかもしれないけど。ってか、強き者達って俺達に言ってるんだよな。武器を持って取り囲んで、丁寧に問いかけてくるなんて。こいつらは一体何を考えているのか?俺は興味を持った。どうやら、すぐにでも襲い掛かってくる訳ではなさそうだ。俺達の言葉が通じるか、試してみるのもいいかもしれない。俺達は、ゴブリンと会話してみる事にした。