宇宙戦艦ヤマト 時間断層工場を添えて   作:ss好き

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第二話 資源輸送

  西暦2200年3月31日 火星付近 宇宙

 

 

 火星付近の宇宙空間を列車のように百隻以上の輸送船が連結して航行していた。その周りには数十の護衛艦と2隻のパトロール艦、5隻のえいゆう型戦艦が護衛として共に航行していた。船団の旗艦はガミラスが見れば目を疑う戦艦が務めていた。一目見ただけでは宇宙戦艦ヤマトと間違えてもおかしくないほど違いが見当たらない位、瓜二つのその戦艦こそが宇宙戦艦ヤマトの姉妹艦である、2番艦ムサシだった。

 3番艦のシナノと共に建造され基本能力はヤマトとの差はない。しかし、一つだけヤマトには搭載されていないある防御装置を搭載していることが大きな違いだった。時間断層工場内に現物とデータに記されていた装着、波動防壁がムサシとシナノには搭載されていた。展開時間に制限こそあるが、その時間内ならば防壁が効かない程の威力の攻撃、もしくは防壁が消滅するほどの攻撃を浴びせない限りは艦体に直接ダメージが入らない、シールド技術の一種であり波動エネルギー技術を応用したシステムだ。

 

 これらは向こう側の世界からもたらされたもので、パトロール艦と護衛艦には当然として、向こう側の沖田艦相当の艦、金剛改二型にも搭載されていた程広く普及したシステムだった。金剛改二型をベースに建造されたえいゆう型戦艦も同じくこのシステムを搭載しているため、見た目は沖田艦と変わらないが、中身は別物に変わっていた。今なら駆逐型デストロイヤー艦どころか、シュルツ艦クラスの戦艦とも撃ち合うことが可能だった。

 

 会議の後、まだ地下都市のエネルギーラインは生きていたため、突貫工事で時間断層工場からバイパスでエネルギーラインを引き、日本から世界中の地下都市にエネルギーを送ることに成功した。エネルギーが回復したことで、通信システムも回復し各国との安定した通信が可能になった。当初は各国共にとても驚かれ、ひっきりなしに確認の通信がかなり続けていた。今回の計画の発案者たる藤堂長官を始めとした政府・防衛軍高官と共に事情を説明し、驚きと感謝の言葉が送られてきた。特にモスクワ(ソビエト)などはヤマト発進前ですら『サヨナラ』の電文を打つ程に逼迫した状況だったため、書記長含め数人以上の高官が涙を堪えながら何度も感謝の言葉を日本語とロシア語で伝えてきたほどだった。藤堂長官達は時間断層工場の出現がもう少し遅ければ、間に合わなかったのでは思うほどにエネルギー復旧直後の各国各地下都市の代表と様子は悲惨だった。

 

 2ヶ月たった今、計画通りに地下都市の復旧と輸送船の建造と艦隊再編を終わらし、現在は避難用コロニーと艦隊拡張のための資源獲得のため、火星、木星、土星、カイパーベルトと太陽系各地並びに外縁部から資源を採掘し、地球へと輸送していた。懸念されていたガミラスの妨害もなく輸送も定刻通り行われ、安定した供給の下で輸送船と航宙戦闘艦の建造とスペースコロニーの建設が行われていた。更には月と火星には小規模ながら基地も建設され始めていた。地球市民もエネルギーの回復により食料と医療品を始め各種サービスが再開したため、次第に恐怖と不安が収まっていき、暴動や自ら命を断つ者が収まっていた。今や地球市民はヤマトの帰りを落ち着いて待つことが出来る程に精神的ゆとりができていた。

 

宇宙戦艦ムサシ 第一艦橋艦長席

 

 

 土方 竜はムサシ艦長兼護衛艦隊司令として、艦長席に座りながら艦橋乗組員とメインパネルに映る船団の動きを眺めていた。時間断層工場の出現により地球の状況が好転して数ヶ月近くになる。インフラとサービスの再開による市民感情の回復、工場を利用した輸送船団の編成と軍備再編。ただ信じて待つしかできない状況だったが、今はもう違うと言えた。

 (沖田・・・お前とヤマトの皆に状況を伝えられないが、俺達は思いがけない幸運により状況はかなり好転した・・・お前たちを全人類全ての歓声で迎えられるようにしておく。無事に帰ってこい)

 




中途半端な感じですが、投稿いたします。
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