願望転生〜無職転生の世界に転生したかったんです!!〜   作:大戦士

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こんにちは、作者の大戦士です。
少し興が乗りまして、2話を書き上げてしまいました!
今回が特別なだけで本来はこんなペースで投稿できないのでご容赦ください。
ただ、見ていただいた読者の皆様のためにも書き続けれるように励みます。
また、今回から時間が飛ぶと✱のマークで、大きく場面が変わったら△▼のマークを使うようにしましたので見にくいなどの意見がありましたら教えてください。

長くなりましたが、 第2話 二度目の人生 どうぞお楽しみください。


2話 二度目の人生

転生してから、だいたい半年が経った。

 

この半年間で分かったことがある。

まず、この世界は『無職転生』の世界であるということだ。やったね。

この事実に気づいた瞬間赤ん坊ながら、あぁぁぁぁぁ!と奇声を発し、リグナードとミサリアを心配させたのは良い思い出だ。うんうん。

 

あ、そうそう。リグナードとミサリアというのは、この世界での俺の両親だ。

リグナードが父親でミサリアが母親のようだ。

 

ん?何故分かったかって?

簡単な話さ、()()()()()()からさ!!

 

それだけかって?そう、それだけだよ。

 

自分の母国語以外を学ぶっていうことは結構難しいものなのだと、俺は前世でしみじみ思いしっている。

仕事柄、外国の顧客と関わらざるを得ない状況が多かったから俺は英語を学ぶのに躍起になった。

当時は結構苦労して覚えていた記憶がある。だから今、こうして簡単に言語を覚えられたことに感動しているのだ。

 

原作でルーデウスが簡単に言語を覚えられていたことについて言及していたが、当事者になった今本当に若い体は素晴らしいと感じる。

 

さて、多少話がズレたが他にも分かったことはある。

次に分かったことは、今は甲龍歴350年。つまり、原作開始からそこそこ離れているということだ。

原作が始まり、ルーデウスが生まれるのが甲龍歴407年。

結論、57年も過去に生まれてきたようなのだ。それも人族として。

 

――――――ガッデム!!

 

心のなかで何度もそう叫んだ。そりゃあそうだろう。

折角『無職転生』の世界に転生できたのに、原作キャラに会えるのは最低でも57年後?!

最悪すぎだろう。会えるのがヨボヨボのおじさんになってからだなんて。ファンなら誰でも泣くだろう。

 

まぁ、前向きに考えよう。なんとかして老化を止めて原作キャラに会いに行く。

それが、当分の目標だ。うん、そうしよう。

 

そして、最後に俺の生まれた場所だが―――

 

「アルデウスはいるか!!」

 

大きな声を出し、扉を開けたのは俺の父リグナードだった。

見た目はいわゆるイケオジという部類なのだろう。金色の髪にラピスラズリのような青い瞳を持っている。

 

「リグナード陛下?!大きな声はお控えください、アルデウス様が起きてしまいます!」

 

部屋にいたメイド達ががリグナードをたしなめるように次々と喋っている。

 

――――――すいません。起きてます。

 

心のなかで謝罪をする。まぁだが、このメイドの言葉で賢い人ならわかるだろう。

 

―――"リグナード陛下"―――

 

そう俺の父はこの国、『レイブランド王国』の王であったのだ。

 

そして俺は、この国の第一王子『アルデウス・レイブランド』として誕生したのだった。

 

この事実を知ったとき俺はこう考えた。

 

――――――レイブランド?どこそれ?

 

そう、知らなかったのだ!

おかげで最初は『無職転生』の世界じゃないと勘違いしたのだから、ひどいものだ。

 

その後、部屋にいるメイドたちの会話からこのレイブランド王国の大まかな場所と状況が知れた。

 

まず、このレイブランド王国は中央大陸南部北に位置する紛争地帯にある国らしい。

そして、比較的穏やかな情勢で戦争はあまり起きないらしい。

その理由というのが位置している場所が、海に面しているおかげで周辺国から需要があり、うまく取引しているかららしい。

 

良い言い方をすれば、平和と言えるだろう。

だけど、俺からするとこの国の現状は他国に媚を売り飼い殺しにされている愚かな国、というほかない。

 

まぁだが、その根本的な原因はこの父を見れば一目瞭然だろう。

 

「おぉ、すまんかった。つい、アルデウスの顔を見れると思うとな。それに、(ぬし)らには礼を言わんとな。アルデウスの子守をしてくれて感謝する」

 

「いえ、お気になさらず。これも私達の仕事ですから、陛下」

 

そう、優しいのだ。愚かなほどに。

別にその優しさを非難するわけではない。この優しさがあったからこそレイブランド王国の民は紛争地帯にいながら、危険とは程遠い生活ができている。

ならば、民からすれば父は偉大な王なのだろう。

 

しかし、他国からしてみればこの国は絶好なカモだろう。

従順に従っているから、ひとまず他の国との戦争を優先しているだけであってこの国はいつ滅びてもおかしくない状況下に置かれている。

こういった点を見れば、この国は弱小国の中の弱小国だろう。

 

――――――あぁ、だからか。

 

今思えば、原作に登場しないのは、弱小国であるがゆえに原作前に滅ぼされたからなのだろう。

いや、この状況を見れば高確率で、そうに違いない。

 

ならば、どうするべきか。

簡単な話、この国を周辺国に負けないほどの強国にすればいい。幸いこの国は海に面している。

前世の知識を、、、()()流用すれば、手出しはできなくなるだろう。

 

そうすれば―――

 

そう考えているとリグナードが寝たふりをしている俺に触れた。

その手は、優しい性格からはあまり想像のつかないほどゴツゴツしていた。

この世界の常識から察するに、きっと剣を振っていたからだろう。

そして、リグナードは優しい声色で俺に喋りかけた。

 

「元気で優しい子に育て。才能など何一つもなくてもよい、ただ一つ優しい心を持つのだぞ」

 

――――――あぁ、優しすぎる。

 

普通、このような地域に生まれた王子には"強くなれ"というものだろう。

なのに、"優しくなれ"か。

 

周辺国からはリグナードは蔑まれているだろう。

他国に媚びへつらうことでしか生きていけない弱小国の王。

戦うことを望まない臆病な王。

富を求めない小心者の王。

きっと、リグナードは何度もこんな言葉を浴びてきたはずだ。にも関わらず、"優しくなれ"と子供に願う。

 

傍から見れば酷い王で、酷い父なのだろう。

けれど、、、けれど俺からしたらこの父は、リグナードは世界最高の父親だ。

 

だから、うん。

少しは、争わないでこの国を強国に出来るような道も模索してみようと思う。

 

 

 

✱   ✱   ✱   ✱   ✱

 

 

 

 

 

転生してから二年が経った。

 

この二年間のうちでようやく発声機能と歩行能力を手に入れられた。

実に華々しい快挙であろう。すごいだろう、偉いだろう!

 

………リグナードとミサリアのために子供っぽい感じで過ごしていたせいでこんな感じになっているだけなのだ。決して元からこんな感じではない。決して。

 

まぁ、この話はさておき俺は今王城の図書室の前にいる。

 

何を隠そう俺の目的はそう、、、"魔術"を学ぶことなのだ!

 

原作では幼少期から魔術を使い始めると爆発的に魔力が増えると書かれているからな。多少早く始めても、恩恵はあっても悪影響はないだろうしな。

 

そう考えたから俺は魔術書を求めて図書室に来た。

実を言うと文字を読むことに関してはあまり心配はしていない。なぜなら俺は発声機能を手に入れてからミサリア母様に絵本を読んでもらったのだ。

おかげで文字の読み書きは人間語なら困らない程にはなった。

 

そうして俺は、意気揚々と図書室へと入っていった。

 

 

 

「おいおい、マジかよ」

 

図書室へと入った俺は驚きを隠せなかった。

なぜなら、図書室においてある本の数があまりにも少なかったからだ。

1、2、3、、、、、、何度数えても3冊しかない。

 

「これ、図書室って言えるのか?」

 

この蔵書量の少なさに俺は落胆した。紛争地帯の国だから多少、少ないことは予想していたがここまでというのは流石に予想外だった。

だが、ないものを嘆いても仕方がない。俺は切り替えて3冊の本のタイトルを読んだ。

 

1冊目『魔大陸図鑑〜生き残る方法〜』

 

ざっと見た感じこの本には魔大陸で生き抜く術や魔大陸の特徴について載っているようだ。

結構使えそうなもので安心した。

 

2冊目『男を落とすための夜伽の秘技―――パタン。

 

うん。この本は確実にミサリア母様のものだろう。あの人、この世界でリグナード父様と恋愛結婚した何気にすごい人だからな。

だがまぁ、子供の教育に悪いものを堂々と図書室においておくのはどうかと思うけどね。

これは役に立たなそうだな。

 

3冊目『君も北神流を学ぼう!アレックス・カールマン・ライバックが教える北神流教本』

 

は?

いやいやいやいや、、、、、、は?

え?何この本。これ相当やばいやつじゃね?

てか、アレックスこんな本書いたん?

いや、流石に偽物だろう。いや、でも北神を偽るやついないだろうしなぁ。

 

俺は恐る恐る本を開く。そこには、ご丁寧にアレックスの直筆サインと直筆の文が綴られていた。

 

「本物だったぁ―――」

 

しかし、元から剣術も学ぼうと思っていたしこれは渡りに船だろう。

そう、俺は意識を切り替え深く考えないようにした。

 

だが、この本の問題点といえば章が切り替わるごとに別の言語で書かれていることだろう。

加えて、最後の章にいたっては今までの章にあるすべての言語を用いて書いているんだから人間語しか習得できてない俺からしたら厳しいことこの上ない。

次の目標は他言語の習得といったところか。はぁ、やることが多すぎる。

 

さて、見たところ役に立ちそうな本はたったの二冊。

そして、当初の目的だった魔術書は見つからない。

 

「うん。やばいね」

 

これでは魔力量を伸ばす訓練ができない。困った事態だ。

 

けど待てよ、そしたらどこからミサリア母様は絵本を持ってきた?

読み聞かせのとき母さんは少なくとも一〇冊以上は持ってきてた。じゃあ、その本は今はどこにある。

 

「仕方ない。ミサリア母様に聞いてみるか」

 

俺は役に立ちそうな二冊を抱え、図書室をあとにした。

 

 

 

△  ▼  △  ▼  △  ▼

 

 

 

 

 

「母様!!今よろしいですか?」

 

元気ハツラツな声で俺は自室にいたミサリア母様に声を掛ける。

あぁ、中身が大人なせいでもの凄く恥ずかしい。キツすぎだって。

 

「あらぁ、どうしたのアル?寂しくなっちゃったぁ?」

 

どこか抜けてるような顔で母様は答える。

彼女の容姿を一言で言うならば"美人"、これに限るだろう。

スラッとした白髪でその長さは腰まで届いている。瞳の色は黄金色で見るものすべてを魅了するのではと思うほど美しい。

 

加えて両親が二人とも端正な顔立ちだったおかげで、俺も成長すればイケメンになること間違い無しのような顔立ちなので喜ばしいものだ。

 

ただ一つ疑問なのは俺の髪色が紺色であることだけど、、、まぁひとまずおいておこう。

 

「実はですね、、、本が読みたいのです!」

 

「本?絵本ならいつも読んでるじゃない?」

 

「そうではなくて、歴史書みたいな大人が読むようなものが読みたいのです!」

 

そう伝えると母様は驚いた顔をして俺の顔をまじまじと見てきた。

 

――――――おっ?!え?もしかしてバレた?

 

焦りが顔に出そうのをグッと堪える。

平常心だ、平常心。そう自分に言い聞かせて落ち着かせる。

 

その後、数秒見つめた母様は俺の瞳を見てゆっくりと口を開いた。

 

「アル、あなたもしかして―――」

 

ゴクリッ、、、

 

「―――もしかして、天才なんじゃない?!」

 

よかったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!バレてなかったぁぁぁぁぁ!!

 

「いいわ!母様が本を読ませてあげる!リグにアルを図書館につれていく許可をとってくるから!」

 

そう母様は言い俺を抱きかかえる。

 

正直、俺の好みとしてはこういう大人のお姉さんがいいので母親じゃなきゃ顔が真っ赤になっていること間違いなしだろう。

 

「図書館ですか?図書室ではなくて?」

 

俺は疑問に思っていたことを口にする。

 

この言いぐさから察するに本自体はあるのだろう。

だがそれは城には置かず図書館という場所、多分公共の場所に置かれているのだろう。この世界で本はものすごく高価なもののはずだ。

にも関わらず図書館に置いてあるのは、十中八九あの父のやったこととは思うが、、、

 

「えぇそうなの。この国の本はその多くが国立図書館においてあるの」

 

母様は話し始めた。

 

「その理由はね、リグが国民にも知識を学ぶ機会があるべきだって改革を進めたからなのよ〜」

 

そう話している母様の顔はとても喜びに満ちていて、見ている俺の心もポカポカしてきた。

この顔を見るだけで母様がどれほど父様を愛しているのかがよく分かる。

 

「さすが、父様ですね!図書室に本がない理由がそんな高潔な理由だなんて!尊敬します!」

 

「えぇ、アルもきっと父様みたいな―――」

 

すると突然母様は言葉をつまらせ、俺の肩を掴んだ。

 

「ねぇ、アル?図書室に入ったの?」

 

顔がとても怖いです母様。

え?何で怒ってるの?いや、これは怒ってるってより焦ってる?え、何でだろう。

 

俺は図書室で起きたことを振り返り母様が焦っている原因を考える。

結果、考えたら一瞬でわかりました。

 

――――――あ!あの本か!

 

いや、恥ずかしいものだって自覚あんなら隠しといてよ母様。

 

まぁ、ここは母様の親としての尊厳を保つため嘘をついてあげましょう。感謝してよね?

 

「はい!二冊見つかりました!剣術の本とサバイバルの本が!」

 

「え?それだけ?」

 

「はい、もしかして他にもありましたか?」

 

「いいぃぃえぇ、他にはないはずよぉ?えぇ、ないわ。絶対に」

 

「そ、そうですか、、、」

 

必死すぎますって母様。わかりやすいですよ?

 

「さぁ、とにかくリグに会いに行きましょうか」

 

あ、話をそらした。

まぁ、その図書館には行かないといけないし父様に会いに行こうか。

 

すると、母様は俺の手を引いて自室を出ていく。

その時に小声で、バレてなくてよかったわ、と言ったのは聞かなかったことにしておこう。




いかがだったでしょうか。
主人公やその両親の名前、その他諸々が明かされた回になりました。
思っていたよりもたくさんの人達に読んでいただいて私、感無量にございます。
これからも願望転生をご贔屓にしていただけると嬉しいです!

感想、誤字・脱字報告、いつでもお待ちしておりますので気兼ねなく教えてください!
今回の話も読んでいただきありがとうございました!
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