願望転生〜無職転生の世界に転生したかったんです!!〜 作:大戦士
なんと、投稿できちゃいました3話。自分でも驚きです。
皆様が読んでくださっているという事実がとても嬉しくてつい筆がのってしまいました。
改めて申し上げるのですが、本来はこんなペースで投稿はできないのでご了承ください。
また、今回の話からちょっとした場面切り替えで別の方法で表すようにしてみました。分かりづらいようでしたらぜひ教えてください。
長くなりましたが、 第3話 魔術の真髄 どうぞお楽しみください。
どうも、アルデウス・レイブランドです。
俺は今、この国の図書館にいます。
あのあと母様に連れられ、父様のもとに行って事情を説明したら二つ返事でオッケーが出ました。
いいんですか、父様?一応、あなたの息子二歳ですよ?
心配じゃないんですかとは思いながらも図書館に来れたのだからよしとしておきましょう。
「さてと、お目当てのものを探しましょうか」
とは言ったものの、この図書館母様が言ってただけあって本当に蔵書量が多い。
見渡す限り、本、本、本。もはや本の迷宮といっても過言ではないだろう。
こんな中から、目的のものを探し出すなんて一年はかかるんじゃないかと思う。
「ダメだ、ネガティブになったら!ポジティブに考えよう!」
そう。こんなに本がたくさんあるんだったら、探しているうちに掘り出し物が見つかるかも知れない。
おぉ、そう考えるとワクワクしてきたな。
よし、早速探しに行こう!!
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結論から言うならば、見つかりました。魔術書。
ただ、少し量が少なかったね。あったのは五冊だけ。
それぞれ、火系統魔術、水系統魔術、風系統魔術、土系統魔術、治癒魔術の魔術書でした。
なんと、この本一冊ずつに聖級までが載っていた。けれど、治癒魔術の魔術書は上級までしか載っていなかった。
それに、きちんと基礎六種のうちの五つがあったのは助かるね。
そしてそして、何と!正直こっちのほうが驚きましたけど!
獣神語、魔神語、闘神語の教本が発見されました!フォォォォ!
ここで、まさかまさかの言語の教本オールコンプです。
この教本を使って勉強すればあの北神流教本を解読できる!最高すぎない?
おかげで目標を達成するための手段を手に入れられました。やったね。
まぁ、結果としてはこんな感じになりまして。
他言語の習得に関しては暇なときにやっていくとして、今からやるのはもちろん魔術の練習!
異世界人ならきっと誰もが一度は夢見る魔術!それをまさか『無職転生』の世界で出来るなんて感動以外の何もない!
「じゃあ、早速やっていこう!」
俺は本の貸出を申請するために図書館の司書のもとに行くと、何も言わず持っていっていいと言われた。
おぉ、流石王家。結構権威があるようだ。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
自室へと戻ってきました。
さて、早速魔術を使っていこう。
俺は、水系統魔術の本を開く。
「え~と、何々」
流石の大ファンの俺でも魔術詠唱を一言一句暗記はできてないので、最初はしっかりと教本を使います。
「汝の求める所に大いなる水の加護あらん、清涼なるせせらぎの流れをいまここに『ウォーターボール』!」
俺が詠唱した瞬間、目の前に俺の頭1個分ほどの大きさの水球ができた。
本来ならここで、やった!できた!と叫びたいところだが一つ問題がある。
――――――あ!桶、用意するの忘れた!
そう、水球を入れるための桶を用意してなかったのだ。
このままではおねしょと間違われたルーデウスと同じになってしまう!
俺はすぐさま解決策を考える。
そして思いついた方法としては片手で魔術を制御しながら空いた片手で窓を開け外にだすというものだった。
実に簡単なもののように見えるが二つの難関がある。
一つ目、魔術を初めて使った俺が片手で魔術を制御しないといけないという点。
魔術の『ま』の字に触っただけの俺がぶっつけ本番で制御しないといけないのは酷な話に違いない。
二つ目、まだ小さいこの体じゃ窓には届かないという点。
なにか土台を持ってこないといけないのでキツイ。
しかし、ここで手をこまねいても仕方がないと俺は腹をくくった。
全神経を魔術を制御している両手に集中させる。
そこから慎重に片手で制御できるように試みる。先程詠唱したときに魔力が流れていった感覚を思い出す。
ゆっくりと、ゆっくりと、片手に両手分の魔力を流し込む。水球を大きくはさせず、ただ制御する。
額に汗がつたる。魔力切れが近いのではと考える思考を無視する。ただひたすらに集中する。
そして、魔力が片手だけに集まった。
結果水球は維持されていた。
「よし!第一関門突破」
片手で魔術を制御することに成功した。俺は、集中を切らさずに土台になりそうなものに目を向ける。
その瞬間、視界がぐにゃりと曲がった。
理解した。魔力切れだと。
そうして俺はその場に倒れた。
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―――
目を覚ます。
すぐに体を起こし周りを見渡す。
俺は倒れたままの状態で誰にも見つからなかったらしい。
ズボンを確認したところ濡れてはいない。水球が落ちたあとに倒れたからかと結論づける。
ふと、窓の外を見てみるときれいな茜色に染まっていた。
いつの間にか夕方になっていたようだ。
「初めての魔術は失敗かなぁ。残念」
一度やってみたからこそ魔術がとても難しいものだと実感できた。この実感は収穫だろう。
すると、扉がノックされる。
「アルデウス様、夕食のお時間です」
扉の外側からメイドの声が聞こえる。
「分かった、今向かう」
俺はメイドにそう伝え立ち上がる。
ふと、自分の身体に違和感を感じた。気絶する前の身体とどこか変わったような気がしてならない。
近くにあった手鏡で自分の姿を確認する。
だが、どこも変わっていない。相変わらず可愛らしいままだ。
俺は気のせいということにして自室を出ていった。
△ ▼ △ ▼ △ ▼
夕食を終えた俺は自室へと戻ってきた。
にしても王族だからなのか、いやはや料理がうまい。海に面しているおかげで新鮮な食材が手に入る用で前世では味わったことのないうまさがあった。
「さて、もう少しだけ魔術の練習をしようか」
今度はちゃんと桶を用意して俺は魔術書を開く。
「あ、でも今回は試しに、無詠唱に挑戦してみようかな」
先程は魔術自体は行使できていたから一応は魔術の使い方は学べたろう。
俺は両手を突き出し目を閉じる。
イメージする。原作でもルーデウスはイメージしたことで無詠唱を発動させていた。俺もそれを真似る。
目の前に水球が現れるイメージ。そう、水球。重く、質量を持った水球。
そのイメージを残しながら魔力を流す。さっきやったからか魔力自体は簡単に感じられ操れる。
そして、目を開ける。
その瞬間、失敗したと直感した。
魔術が発動できていなかったという意味の失敗ではない。
あまりの大きさに不味いと感じたのだ。
さっきできた水球はせいぜいが頭1個分。
だが今回はその比ではない。
自らの目の前がすべて水で覆われていた。
目の前にあった物がすべて水の中に浮いていたことから横幅も相当なものである事がわかる。
「ファッ?!」
あまりも驚いてしまい間抜けな声が漏れる。
思っていたサイズの遥か上をいったのだ、驚くのも無理はないだろう。
だが、それよりも今は―――
「この水球、どうしよう、、、」
よく観察すれば水球は未だに大きさを増している。
もし、万が一にも制御を失えばこの部屋は大きな水槽と化すだろう。
それは避けなくてはならない。
「窓から出すか?!」
前回、試そうとした案を思い出す。
しかしすでに水球の大きさは窓の枠を超えている。
考える。前世での知識も総動員してこの状況を打開する方法を考える。
――――――魔術が暴走した空想のキャラクターはどうした?!
前世で見たラノベ、漫画、アニメ。そのすべてを思い出す。
目の前の水球は大きくなり続けており俺の額に冷や汗が流れる。どうしても、焦ってしまう。
もし止まらなかったら。嫌な想像が頭をよぎる。
すると、一つの解決策がひらめいた。
―――この水球を『転移』させる。―――
いや、無理だ。無理に決まってる。
この世界にも転移自体は存在するがそれは魔法陣を通じてだ。
あの、オルステッドですら移動する方法を転移魔法陣にした。
あの、ルーデウスですら転移の魔法は開発していない。
それを、俺が土壇場で完成させるというのか?馬鹿な話にもほどがある。
そう、例外はないんだ。例外は―――
いや、あった。例外。
転移事件のときだ。あの時、巻き込まれたやつは別に魔法陣を踏んでない。
仮に魔法陣によるものだったとしても別に最初から魔法陣がそこにあったわけじゃない。
あのときはただ単純に光に飲み込まれただけだ。
つまり、
だが仮にだ。
仮に、実現できたとして今ここで使用できなきゃ意味がない。
あぁ、こんなことをしてる間にもう部屋が水球に包まれそうだ。
すでに俺は扉の前まで追い詰められていた。
他の解決策を―――
コンコン。扉がノックされる。
(こんなときに誰が?!)
「アル?お母様とお父様を部屋に入れてくれない?話したいことがあるの」
父様と母様が扉の向こうにいる。
よかった。もうこの際だ、これを封じ込めるのを手伝って―――
できない。今これの集中を解いてみろ、この扉も吹き飛ばされそばにいる二人も無事じゃ済まない。
一人でやらなきゃダメだ。やらなきゃダメなんだ。
じゃあどうする。どうやって止める?
方法はもう転移魔術しかない。
できるのか?
不可能に近く、この世界の偉人たちができなかったことをこの俺が。それもこの土壇場で。
――――――やるしかない。
やるしかない。この土壇場で転移魔術を使う。そうしなきゃ、二人が死ぬ。
それは、絶対にあっちゃダメなんだ!
イメージしろ。
正確に、明確に。
ものが別の場所にとぶ。
空間が繋がってる?違う。この世界の転移魔法陣は高速移動のようなもののはずだ。
なら、イメージするべきはものが分解され遠くの場所に高速移動すること。
水が分子レベルまで分解され遠くに高速移動する。壁を、障害をすり抜け移動する。
そうして行き着く先は、、、空だ。空中に転移させる。
目を開け、しっかりと転移先を視認しろ。そうすればイメージはしやすいはずだ。
あそこまで分解させた水を持っていき、再構築する。
あぁぁぁぁぁ、頭が割れる。
神経が、脳細胞がやめろと悲鳴を上げている。
それでもやらなくちゃダメなんだ。
こんな不吉な子供を産んでしまった二人がその不吉な子のせいで死ぬなんてあっちゃダメなんだ。
再現性?知ったこっちゃない。
俺は"今"発動するだけでいい!
神には祈らない。俺は、俺に祈る。
できろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろできろ
「できろ!!!!」
瞬間、目の前まで迫ってきていた水球は―――姿形もなくなっていた。
そして、窓の外は晴れにも関わらず『水』が降っていた。
「よかった、、、せいこう、、、した、、、、、」
成功したための安堵だろう。俺はその場で意識を失った。
いかがだったでしょうか。
ついに、アルデウスくんが無双の第一歩を進み始めました。
ちなみに、アルデウスくんが図書館から借りてきた本などは城の図書室においてありますので水浸しにはなっていません。
皆さんに読んでいただけることが作者は何よりも嬉しいです。
これからも願望転生をよろしくお願いします!
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