アーセナルと往くキヴォトス旅   作:FLAM

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申し訳ないのですが、当初自分が目指したストーリーに面白みがなかったり、設定が面白くなかったりといろいろ不満点があがりました。

その為、これ以前の2話を没として投稿していこうと思います。大変申し訳ありません。


プロローグ
流れゆく1日


唐突だが、この世において最も大事な物は何かと聞かれた時。君はなんと答えるだろうか。

 

命。金。時間。まぁ、究極を突き詰めれば人権とも言えるだろうか。

 

上述した物は、確かに必要だ。命は無ければ存在していても生物とは言えないだろう。金がなければ、生きていてもひたすらに苦しいだけになる。時間がなければ何も出来ないだろう。

 

が、これは常識的な場合の話である。今回の問いかけの発端となった彼は……。

 

 

「さてレン君?今回のしでかした事をキミの口から吐いてもらおうか?」

 

エンジニア部の部長。白石ウタハに正座させられていた。それもかなり傷だらけで。

 

一目見て異常であると言えるのだが、それを指摘できる程、この空気感に圧されない者はいないだろう。

 

冷たい金属の床の上で、冷や汗を流すレン。

手が震え、先程まで感じていた傷の痛みを忘れ、この状況を切り抜ける策を必死に考えるも、その度にウタハの答えを急かす声に震え頭が真っ白になる。

 

「えっとですね?そ、その、なんというか……」

「月まで譲ってキミがブラックマーケットに1人で行ったのは目を瞑ってあげよう」

「えっホント!?」

「ただし」

「─?」

 

 

ウタハがその端正な顔をレンに近づけると、レンの頬が紅潮した。それは2人の間で交わされる合図のひとつでもあった。

 

捕食者のような目つきで、レンの顔にその細い指を添えて耳元で囁いた。

 

「悪い子には、お仕置が必要だよね?」

「えっ」

 

そう言うとウタハは顔を離し、「モモトークで時間は伝えるから、私の部屋に来ておくれよ」と言うとどこかへ行ってしまった。

 

硬直したままの少年を、哀れな物を見る目で見つめるヒビキが部室を去るとえも言えぬ空気がただようのだった。

 

───────────────────────────

それから数分後、再起動を果たしたレンは、誰にも明かしていないセーフハウスにやってきていた。

 

特段物も置かれていない、生活感の無い家。

そのリビングの壁のとある箇所に指を這わせた。

 

すると壁が沈み、地下へと続く階段が現れた。

今の時代に珍しい松明の灯りがぼんやりと照らす暗い空間。

 

石造りの壁が、唐突に無骨な金属の壁に変わった。

途端に広い空間に出ると、そこには巨大な人型のロボットがあった。

 

それは彼、細谷レンが曖昧な記憶を頼りに作り上げた前世からの相棒。その両腕には赤黒く光る巨大な刀が握られており、背部から展開されるパイロンには歪な形をしたショットガンと、白いアサルトライフルが携えられていた。

 

名を"レゾンデートル"とするこのロボット、アーセナルは、最後のパーツを埋め込まれるのを今か今かと待っている。

 

彼がわざわざブラックマーケットまで出向いた理由もこれだ。最後にカメラアイを搭載し、遂に完成したレゾンデートル。

 

それを無言で見詰め、どこか感慨深そうに見つめるレン。

 

彼がいままでこの学園都市で成してきた事を挙げれば数時間は潰れるだろう。それくらい枚挙に暇がないほどの功績をしてきた彼の目標は、たった一つだった。

 

──2回目の人生なんだし好きに旅して回ろう─

ただそれだけの目標に、今この瞬間から始まる夢に全てを賭けて母校ミレニアムではどんな些事だろうと率先して動いた。トリニティでは今にも病みそうな生徒を慰めたり、荒んだ環境にいた少女らの為に奔走した。ゲヘナでは哀れな1人の少女の為に言葉を奮った。アビドスではたまたま通りかかっただけだが、1人遭難している少女を救った。山海経ではミレニアムで培った医術や化学の力で病弱な少女を救った。

 

それもこれも駆使して掻き集めた資材の全てを投じ、もう手元に何も残らないくらいにはありったけを捧げてようやく作り終えたこのアーセナル。

 

これからずっとお世話になるであろう自分の相棒に、そっと手を触れて感傷に浸る。朧気な前世の記憶では、オーヴァルリンクの中で、僕ら傭兵は使い潰しの資源とも言える存在だった。

 

自由に生きる。世界を旅する。

 

それだけ、それだけを心に込めてドミネーターを討滅すべく向ったあと、崩落するあの場所が、鮮明に網膜に焼き付いてフラッシュバックする。

 

ミレニアムでの生活を捨てるのは名残惜しいが、僕は自分のやりたいことをやると決めたから。

 

「これ、出してこないと」

 

1枚の紙をエンジニア部の部室まで届けたあと、僕はアーセナルに乗り込んで空へ飛び立った。




一人称のブレは、"俺"が作った自分で、"僕"が素です。

細谷レン

2度目の人生を謳歌する予定のクソボケ。殺意やらなんやら含めてクソデカ感情を持たれている。好きな物はカップに入ったアイスクリーム。50回注文したら何かあると勘違いしている。

白石ウタハ

クソボケを娶り、勝者の余裕をもっていた天才。実際お互いに向ける矢印はかなり大きいので、心配はない。
なお翌朝退学届けをみて発狂した。好きな物はレン。舐めまわすようにみて、反応を楽しんでからセクハラを仕掛ける。これが正妻のやることか……??

レゾンデートル

ゲルズ
ムメイ
セツナ
セツナ
ムメイ

見た目だけで作ったら案外使えたので前世レンくんが愛用していた機体。フェムトの代わりに神秘を使う。

2時間も乗っていると意識が混濁するくらいには危険
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